MANUEL BASTIONI LABを使おう!(その19):1.3新機能─2

さて、最新バージョン1.3の新機能は、まだまだあります。今回は【血管・皺・腱】について見てみましょう。

とは言っても、《血管》などという設定項目は特にありません。リアルが信条のManuel Labですから、筋肉量の多い設定にすると自動的に血管や腱が浮き出し、年齢を上げていくと皺が刻まれます。
これを行なうのがDisplacement Mapです。

簡単に、解説します。

- Displacement Mapping -
 自分でポリゴンをモデリングして細かい形状を作るのではなく、貼り付けたテクスチャ画像の濃淡を形状の凸凹として自動的に形状を膨らませたり凹ませたりする機能。
 疑似的に明暗を付けて立体を複雑に見せるBump Mapとは異なり、実際に形状を細かく操作してくれます。
 Blenderの場合、あらかじめ形状を細かく分割してあれば複雑な立体になりますが、分割の少ないローポリゴン形状では、効果は出せません。そのため、形状データは重くなり、ビューポートでの操作も遅くなることがあります。

Manuel Labで筋肉量などに関連するパラメーターをいじると、内部で自動的にDisplacement Mapの画像を生成し、その画像を用いて凹凸を生成してくれます。

さっそく、その効果を見てみましょう。

標準体型(ただし、ヒーロータイプ)
筋トレ後!(tone=1, 筋肉量最大)
同じ筋肉量でやせ形に
同じ筋肉量でやせ形に (mass=-1)

いやあ、リアルですねえ、オリンピック選手みたいですねえ……。

次に、年齢を変えて顔を見てみます。

最も若い (age= -1)
最も若い (age= -1)
デフォルト (age= 0)
デフォルト (age= 0)
最も歳上 (age= 1)
最も歳上 (age= 1)

こちらもすごいリアルさです。ちなみに、今回のモデルは北欧系です。確かに、それっぽいです。

で、関係のあるパラメーターはこちら。

設定
(前回記事からの流用だったりして)

Character_ageを増やせば皺が増え、 Character_massを増やせば太ったことに関連するディティールが増し、減らせば痩せたことに関連する皺などのディティールが増します。Character_toneを増やせば筋肉量の増加と共に血管などが浮き出します。

シンプルですね。

そして、このパラメーターをリアルタイムで確認できるのが、Skin editor tools内にあるこの設定。

スクリーンショット 2016-08-07 11.26.58

設定を変更した後は、Update displacementボタンを押して画面表示に反映させます。

注意事項:プレビューに関しては表示させなくても構いませんが、「Update displacement」ボタンは必ず押してください。そうでないと、設定の効果がレンダリングに現われません。

Enable displacement previewがオンになっていないと、画面上では変化はありません。ちょっと言葉的にわかりづらいですが、「Enable」と書いてあれば、「有効化する」という意味なので、「今は無効」という意味になります。

subdivisionという言葉、今まで何度か出てきていますね。前回も書きましたが、これは、ポリゴンを自動的に(かつ滑らかに)細かく分割してくれる機能です。ローポリゴンだとdisplacementの効果が出ませんが、このsubdivision(=再分割曲面)によって、細かなディティールが表現されます。

つまり、両方をオンにしていると、動作が重くなります。でも、とてもリアルにプレビューされます。どちらもオフの場合でも、プレビューはされなくともレンダリングの際は効果が適用されます。なんとなく雰囲気がつかめた後は、プレビューはオフで構わないでしょう。

いかがでしょうか、作成したモデルが、更にリアルな感じになりましたよね!

さて、最後に、Manuel Labのドキュメントページの下の方に文字だけで書かれた、「その他の新機能」を(わかるところだけ)ちょっと訳しておきますね(これまでに触れたものは除きます)。

この中から、自分で試してみて面白そうなorためになりそうな機能を、次回は解説しようかなと思います。

その他の新機能

  • カスタムで付けたポーズを保存、読み込み可能に
  • 作成済みモデルを再度初期化できるオプションを搭載
  • 瞳のサイズを変更可能に
  • 首のカーブを設定可能に
  • 頬の膨らみと硬さを設定可能に
  • 左右均等の立ちポーズ(=Tポーズ)を追加

改善された機能

  • ファイナライズのボタンから、カスタムプロパティを削除
  • エラーと警告をコンソールにも表示しログファイルにも含ませるように
  • プロクシ(外部から読み込んだ服などをモデルに適用する機能)のパネルに、操作性を向上させるツール類を追加
  • 胸のモーフィング機能を改善
  • 表情のリセットボタンを追加

また、機能ではありませんが、GUIの改善や、様々なバグフィックスも行われています。
Manuel Labをお使いの方は、ぜひ、1.3へのバージョンアップをご検討のほどを──。


では、また次回!

残しておきたいツイート─032

今日はここからスタート。

1.

2.

「理解」か……。
わかりやすさと面白さは比例しない。全然比例しない。
反比例もしない。

3.

あ、これいいんだよな。
ドットでデジタル全開なんだけど、ちぎり絵のような味がある。

動画を貼っとこう……。

4.

人柄、性格、生活。
経験、凡庸、逸脱。
いいひと、って?

5.

考え、ながら──。

6.

ごく少数の、自分の作品を欲しているに違いないひとの笑顔のために、涙のために、よろこびのために。

7.

生意気なこと言ってるなあ……ということも含めて、残しましょうか。

8.

なんと言ってもね、「読んでる」と言われるのは本当に嬉しいよなあ……。
もちろん、『孤独の王』のことですよ、『孤独の王』のことですって!

9.

へっへっへ……。

10.

締め。

じゃ、また明晩!



本書は、未知の古代文明ティオル王国の悲劇的な末路を辿る歴史書である。
ティオル王国民は独裁王による悪政にあえいでいた。美しき姫は父のよこしまな本性を知り、ついに袂を分かつ。
ティオル王国最後の数十年を辿る美しくも哀しい大冒険が、今、始まる!




本作品は、『孤独の王』の合冊版です。Kindle Unlimitedなら無料で読める!


─そしてKU来たる。

KU──。
つまり、もう誰もが知っているKindle Unlimitedのことだ。既にアンリミという愛称で呼ばれているらしい……。
(「いやいや、そんなにみんな知らないだろ、おれは聞いたこともないぜ」って突っ込みはなしだよ)

最近、Amazonでも楽天でも電子書籍の売上げがさっぱりだった。もちろん、もともとそんなに売れていたわけではないけれど、まあ、両ストアを合わせれば一日一冊程度は売れていた。

それが、7月半ばくらいからもうゼロの行進が続いていた。時々思い出したようにぽろっと売れる以外は、もう絶望的な状況。
きっと、KUの開始を待っている人が買い控えをしていたんじゃないかと思ったりしたのだ。
8月になれば、会員になりさえすればKUの登録本はいくらでも読み放題になるのだから、何も今、お金を出して買う必要はないよな。と思うのは当然だろうな。電子書籍はデータなんだし、所有欲に訴えるものはあまりない。
Kindleの本棚にずらりと並んでいても、そんなに嬉しくはないんだろう。
(僕はもともとあんまりコレクション癖がないので、そこはよくわからないけど──)

これまでじゃんじゃん売れていた人でも、アンリミの到来と共に返本ばかりが増え、ちっとも売れなくなってしまったと聞く。
うーむ……。

そして、僕は考えた。

アンリミを申し込むような人は、きっとヘビー読書家だ。こういう人たちの眼に、自分の作品を触れさせるチャンスを増やさなきゃいけない。
なんてったって、アンリミ者にとってアンリミ本は無料なのだから、読むスピードさえ付いて来られれば、いくらでも読んでくれるはずだ!
(はず、だ……!)

そんなことで、楽天で、ブックウォーカー・インディーズで、ちっとも売れない作品を、僕は引き上げることにした。
決まれば簡単。どちらも、管理画面から出版を停止するだけだ。楽天は、一晩(10時間程度)で作品が販売ページから消えた。
BWインディーズは、配本停止申請から実際に本が消えるまで、しばらく掛かるようだった。

そしてKindleのみで販売し、KDPセレクトに登録。
もちろんそれで自動的に、アンリミ対応になったという算段。こちらも、登録から数時間でストアにアンリミ対応として更新されていた。

今回アンリミ対応にしたのはこの三作。

unlimi_new

いずれもページ数が少ないので、収入に影響が出るほどではないのだけど、何しろ、手に取ってもらえるのがいい。
そして、ずっとは端末に入れておけない(同時に入れておけるのは10冊らしい)から、恐らくはDLしたら読みはじめてくれるはず。
そうなると、もう無料キャンペーンや常時無料本よりずっと読んで貰える可能性が高いのではないのかとさえ思えてくる。

さ、どうなるやら……。

1ヶ月か2ヶ月経過したら、影響がどのくらいあるかを報告するからねっ!

じゃあ、また明晩!

今週の一枚─その境界

─いつものように、iPod touchで撮影─
─いつものように、iPod touchで撮影─

 

こんな情景を見ると、ちょっと不思議な気持ちになる。
そして、ちょっと嬉しくなったりもする。

コンクリートから生える鉄柱。
コンクリートの中にはごろごろと小石が埋まっている。
鉄柱は赤く錆び、雨に流され落ちた錆がコンクリートの表面を覆っている。

鉄柱とコンクリートの境界は、どこだろう?
視覚的にはもう、ほとんど判別がつかない。
両者の境目に線引きをすることは、なかなかに困難だ。

想像による創造と、事実による描写。
心の中と外。
愛と憎しみと、苦しみと優しさと、冷たさとあたたかさと。
尊敬と蔑み。
慈愛とネグレクト。
美と醜。
拒むこと、過ぎたるがこと。
肉と野菜。
鉄と岩。
光と闇。
善と悪。
男と女。
生と死。
白と黒。
赤と緑。
毒と薬。
右と左。
夢と現実。
原始と科学。
教師と生徒。
老いと幼さ。
人工物と自然物。
アナログとデジタル。
日本語と英語。
自然食品と人工食品。
川と海。
土と砂。
理想の未来と唾棄すべき未来。
過去の想い出と本当の記録。

あなたと私。

あの国とこの国。
あの宗教とこの宗教。

境界は、どこ──?


じゃ、また明晩!


《境界》
 と言えば……

書き下ろし短編、著者初の恋愛小説にして不思議な香りのするSF短編小説です。 《メタモルフォーゼと永遠の命》とは──?

『ティプトン』連載第8回

“「この場所は、俺たちが最初の上陸だ。まだ何の調査も入ってないよ。だから、未知の病原菌がいないかどうかは、全然分からないね」
「そんな状態でお前、昨日外に出たのか?」”

『ケプラーズ5213』より


── 8 ──


医療、とは、
なんだ?

医薬、とは、
なんだ?

今や
この船の上に存在する自然から
十分な医薬が得られると

コントロール・センターは言う

私たちを
何も知らない愚か者だと
断じているのだ

私たちは知っている
記録は
嘘を吐かぬものだ

私たちが星を捨てた頃
この船には数え切れないほどの種類の
丸く、白く、軽い
《乾いた小粒》が保管されていたという

それこそが、医薬というものだと
私に耳打ちしてくれた者がいた

もちろん
私も彼も、その《乾いた小粒》を
実際に眼にしたことなどはなかった

私は想像し、空想し、
発見した
嫌な気持ちに包まれた自分を

支配者たちは病を恐れ
それを保管し続けた

私は
知っている

誰も顧みない図書室の片隅に
当時の医薬の処方が埋もれていることを

私たちの誰ひとりとして
必要とはしないその医薬を

とうの昔に世を去った支配者たちは
金のようにあがめたのだ
金、以上にだ

いや、金──ゴールド──とはなんだろう?
希少価値とはなんだろう?
いくらでも手に入るものなど
この船には1つもない

医薬とは、なんだったのだろう?

私は
知っている

私たちが知っている病の数を
遥かに上回る種類の医薬が

山のように積まれていたことを

私は
知っている

人類の存在
それ自身が

数え切れぬほどの種類の病を
自らの内に
生み出したのだということを

コントロール・センターの嘘は
もはや憎むべきものではない

癒せない病は
医薬などもう──

私たちはただ
生きているのだ

私たちはただ
死にゆくのだ


本連載は、原則として毎週木曜日に掲載します。

晩年の詩人ティプトンは、SF作品『ケプラーズ5213』にちょっとした脇役として登場しています。本当にちょっとした脇役ですが、案外存在感があって、作者のお気に入りキャラクターなのです……

地球を旅立って三千年後、人類は尊い犠牲を払いながらも、計画通りに492光年彼方の惑星ケプラー186fに到着した。
人類は惑星の各地に入植キャビンを送り込み、水と緑に溢れた美しい新天地に入植地を築きつつあった。
だが、人類の生息環境として申し分ないその惑星に、先住生物が存在しないはずはなかった。


もったいない

CG記事は、あなたのために書いているんだ。
そう、たまたまこの文章を読んでしまった、あなたのために。
CGの記事を読みたかったわけじゃないのに、淡波亮作に何らかの興味を持ってくれたかもしれないあなた。
たまたま電子書籍のことをWEBで見ていて、ここに飛んで来てしまったあなたのために。

CGのことを書いた記事は、基本的にほとんどのPVが検索からの流入なんだ。
CGに関して何か特定のトピックを知りたかった人が、検索結果にかかったこのブログへ飛んでくださる。
それはそれでひとつの大事な目的だし、初めてこの場所を訪れる人がたくさんいてくれることは、とても嬉しい。

CGのことを知りたくて来てくださった人が、
 「あれ? この人って小説家なんだ」と思ってくれることを、
 「面白そうな作品かも」と思ってくれることを、
 いつもちょっとは期待してる。
 そんな魔法みたいなことはなかなか起こらないけど……。

でもね──、
僕が一生懸命になって初心者向けのCG記事を書くのは、そうでない人にも読んで欲しいからなんだ。
ちょっと、バランスが悪いかもしれない。
CGのことを誰にでもわかるように書くっていうのは本当に難しいし、基本操作を毎回書くわけにもいかない。ある操作の続きモノ記事を途中から読んでも、何のことかさっぱり分からないだろうし……。

CGにまったく縁のなかった人にとっては、どうにも入りづらいかもしれない。
それは確かにそう。
そうも思うけれど、

ほんの少しだけ我慢して頑張れば、もしかしたら今までに見えなかった世界がちょっとは見えるかもしれない。

そう思って書いてる。

3DCGを作ることがが日常の僕にとっては、絵が描けない(と思い込んでいる)人が、一生懸命に頑張って線を引いたり色を塗ったりしていることが、まだるっこしく感じられてしまうことがある。
もちろん、ずっと描いていれば、描けば描くほど上手くなるし、努力は蓄積されていく。だからこそ、絵は面白い。
アナログは面白い。デジタルで描く手描きの絵も含めてね。
上手くなくても、センスのある人が描いた絵はとっても好きだ。

でもね、僕はもう少しだけ、楽をしてそれなりの見栄えがする画像を作れる方法があるってことを、知って欲しいんだよね。

CGなんて、と思うこともしょっちゅうある。
CGなんて、所詮機械で作ったもの。自分の手で描いた絵とは、そこに込められた想いの質が全然違う。

だけどね……
《やり直しがいくらでもきく》、
《好きなアングルで作り直せる》、
《一旦形にすれば、いろいろとバリエーションを生み出せる》

 それこそがCGらしさ。
 CGの良さ。

CGを作ることが目的ではない人にこそ、CGの面白さ、便利さを知ってもらいたいんだよなあ……と思わずにはいられない。

今週も、そんなことを考えながらちまちまと、CGの記事を書いています。

へっへ。

じゃ、また明晩!

MANUEL BASTIONI LABを使おう!(その18):1.3 キタ!

来ました来ました、待望のVer.1.3
まずは追加機能を並べましょう。

・Skin Shader
読んで字のごとく、肌の質感をつかさどる設定。目の色も自在に変えられるし、なんど細かな筋肉や血管の表現まで搭載されているのだ。

・Age
年齢の設定がつきました。パラメーターは0〜1なので、具体的に○歳、というのはないのですが。

・Cycles対応、Lighting設定搭載
ここは微妙です。初心者向けに敢えてBlender Internal前提でこれまではチュートリアルを書いてきましたから、自動的にCyclesに置き換わってしまう本バージョンは、微妙な面もあります。

では、起動後の画面を。

Cyclesを使うか、尋ねてくれる
Cyclesを使うか、尋ねてくれるので、チェックを外せば Blender Internalで今までと同じように使えます。

 

このままキャラクターを作成すると、こうなります。

スクリーンショット 2016-07-30 17.28.24

画面最上部を見ると、レンダラーがCyclesに変更されていることがわかります。

光源も複数設定されています。WEBサイトの説明を見ると、プロのスタジオ・ライティング・セット、となっています。うーむ、ちょっと微妙ですが、ね。

──ところでCyclesって何?
  Blenderに内蔵されている、もう一つのレンダラー(CGデータを画像化するための計算を行なう心臓部)。光や影、質感の設定など、見栄えに関わるすべてがレンダラーによって計算されます。標準で設定されているBlender Internalは古いタイプのレンダラーですが、計算が速く、凝ったことをやろうとしない限りややこしいことがありません。初心者が計算能力の高くないパソコンでCGを作る時には、まだまだこちらの方が向いているのです。
  Cyclesは最新の技術を搭載した、フォトリアルな画像を作れる素晴らしいレンダラーです。でも、パソコンの計算負荷は非常に高く、短時間ではノイズだらけの画像しか得られませんし、初期値では更に時間のかかるパラメーター設定になっている(その分、時間をかければリアルになる)ので、ちょっとお薦めしづらい部分があるのです。
  (もちろん、僕が小説の表紙などで制作している画像はすべて、Cyclesによるものです)

何もいじらずに、ビューポートの表示設定を「Rendered(レンダリング・プレビュー)」に変更してみましょう。

画面下、中央あたりの白い球アイコンをクリック
画面下、やや左の白い球アイコンをクリック

 

僕のMacBookの場合、約18秒待つとこんな表示になります。

スクリーンショット 2016-07-30 17.41.14

リアルですね、すごいですね。今までとは次元が違います。

でも、ちょっと待って!
右手の下、なんだか赤い粒々がありますよね。これは、計算時間が充分でないため、光のノイズが残っているのです。「サブ・サーフェス・スキャッタリング(SSS)」といって、《透明でない物体の内部に侵入した光が拡散と反射を繰り返す計算》をさせています。リアルにするためには仕方がないのですが、これでは絵として使い物になりません。
試しに、どのくらいの時間できれいになるか試してみました。
画像が大きいと時間が掛かりすぎますので、画像サイズは小さめで。

全体の大きさを400×600ピクセルに設定(小さいです)しています。

完璧ではありませんが、概ねノイズが消えて滑らかな階調になっています。この画像のレンダリングに6分13秒掛かりました。僕のMacBookはCore i7のデュアルですし、それなりに高性能です。
で、この結果ですから……。

例えば電子書籍の表紙にキャラクターを使いたいと思ったら、天地2,500ピクセルほどで計算しなければなりません。長さ4倍強ですから、面積比は16倍。面積が倍になると概ねレンダリング時間は1.5倍になりますので、レンダリング時間は概ね30分です。

どうでしょうか。意外と現実的な時間で終わるかも、と思うか、そんなに待てない、と思うか……。

ただし、この画像の指先を見ると、ちょっとSSSの設定が深すぎるかもしれません。背後から光を受けた時、こんなに光を透過しなさそうですよね。このあたりを調整すれば、もう少し速くなるかも。

ちょっと設定を見てみました。

Skinの設定で下から2番目にあるSSSが、これ。
Skinの設定で下から2番目にあるSSSが、これ。

 

ちなみに、設定の奥ではこんな複雑怪奇なことが行われています。

このキャラクターの質感設定はこんな感じ。枠がオレンジ色にハイライトされている部分がSSSの設定です。

 

では、ちょっと実験してみましょう。

(僕はManuel Labメニューにあることに気がつかなくて、node editorからいじってしまいました。実際は、これを開く必要はありませんので、念のため)

sss1
デフォルト設定の1.0。28.57秒。
sss0
SSS=0.0、効果をなくした状態。22.38秒。
sss0.3
SSS値=0.3。25.73秒。
sss0.5
SSS値=0.5。27.39秒。

SSS値が0.5くらいが一番リアルな感じがします。レンダリング時間では、数パーセントしか変わりませんね……。

※ちなみに、Node Editorの出し方はこちらです。

画面左下の「3D View」となっているアイコンをクリックすると、各種エディターにアクセスできます。
画面左下の「3D View」となっているアイコンをクリックすると、各種エディターにアクセスできます。

さて、脱線(!)はこのくらいにして、Ver.1.3の機能をもう少し追いかけましょうか。

■Character Age(年齢設定)

設定はここ。
設定はここ。

デフォルトは0ですね。最大値である1.0にしてみます。

おおお。
おおお。マンマミーア!(なにもこんなに太らせんでも……)

お次は、中間の0.5です。

マダム!
マダム!

 

実際は、これで年齢を設定したあと、体型のパラメーターを細々といじって作り込んでいくと思います。でも、数字を1ヶ所変えるだけでこれだけのものが出来てしまうのですから、さすがです!

次、行きましょ。

■Skin editor tools(肌エディター)

チェックボックスをクリックするとこんな設定が広がります。

お、注意書きがあります。
お、注意書きがあります。

注意書きにある「Subd.」というのは、Subdivision Surface(=再分割曲面)のこと。Manuel Labは、レンダリング時には角張らず滑らかな曲面で、操作時にはローポリゴンでサクッと動作するようにSubdivision Surfaceのモディファイヤが始めから設定されています(ちょっとCG用語が多過ぎるか……)。

ま、要するに、Subdivision Surfaceのプレビューになってると計算時間がかかって、画面表示がのろくさくなるから注意してね、ということです(前回もちょっと触れましたね)。

subd_off
「Enable subdivision preview」を押していない状態。subdがoffです。おでこのエッジが角張っています。
subd_on
「Enable subdivision preview」を押していない状態。subdがonです。おでこのエッジが滑らかな曲面です。

細かな表情をいじる時以外は、これはoffでいいかと思います。

髪の毛がないのって、どうしても寂しいですよね。今後のバージョンアップでは髪の毛やベーシックな衣服も含まれる予定になってますから、そこは今後のバージョンに期待したいところです。

さて、次は目です。

・目の設定はこの三つ

スクリーンショット 2016-07-30 18.58.01

色相、再度、明るさ、ですね。

hue(=色相)が0.5でこの色。

eye_hue=0.5
eye_hue=0.5

1が最大値ですから、彩度と明るさはこれ以上にはならないということです。hueの値だけ変えてみます。

eye_hue=0.0
eye_hue=0.0, 1.0も同じ色になります(色環をぐるりと回って1周するので)。
eye_hue=0.2
eye_hue=0.2
eye_hue=0.4
eye_hue=0.4
eye_hue=0.6
eye_hue=0.6
eye_hue=0.8
eye_hue=0.8

単純に瞳の周りの色相を回しているだけのようなので、今一つリアルな色ではありませんが、ちょっと調整してブラウン・アイを作ってみます。

eye_hue=0.5, saturation=1, value=0.5
eye_hue=0.5, saturation=1, value=0.5

うーむ。今一つですね。

実はこの目、元からManuel Labに仕込まれているテクスチャ・マップの色を変えているだけです。どんなテクスチャが使われているのか見てみると……。

eye_map

これです。hue=0.5, saturation=1.0, value=1.0、つまりデフォルト設定の時に、この色が現われるようですね。

(サイズは半分に縮小しています)
全体を見るとこんな感じ(サイズは半分に縮小しています)

 

そう、お気づきですね(強引)。

Blenderはテクスチャ画像のペイント機能も持っています。この画像をBlender上でペイントして上書き保存することで、Manuel Labの設定にはない色に調整することもできますし、もちろん、保存した画像を別の画像編集ソフトで開いて目の色を描くこともできます。

ちょっとやってみたところ、Blenderで行なうより別のソフトでやる方が良さそうです。いろいろできるとは言え、レイヤーを持てないのは辛いですし。

Blenderのペイント機能で目の色を編集。へたくそです。
Blenderのペイント機能で目の色を編集。へたくそです。

 

さて、機能を網羅しないうちに、お時間が来てしまったようです。Manuel Lab、楽しいですね〜。

ちょっと長くなってしまいましたので、あとは来週に回しましょうか。

では、次回もお楽しみに!

 

残しておきたいツイート─031

よ、みんな!
(と、いきなりフレンドリーになってみる)

今日は、こんなツイートからだよ。

1.

楠樹さんのツイノベ、面白いですよね〜。最近、あんまりツイッターに潜っていないんで、いっぱい見逃しているなあ。
新作も出てますよね。
↓(こちらはツイノベでなく、原稿用紙各5枚の作品集。買っちゃったよ)

2.

すっかり忘れてた。自分用メモ。
──CGネタでごめん。

3.

先々月、残念なことがあったなあ。
(僕は気にしてませんよ)

4.

むふふ。たまにはこういうのもね、思い出しておきましょ。

5.

そうそう、それからね、こういう気持ちなんだ!!

6.

先週、最後の無料キャンペーンを敢行した『ケプラーズ5213』の、今や懐かしい茶色版の表紙。

7.

「あ、この宣伝文句、また使おう」
っと思ったので……(笑

8.

こっちも──。

9.

これ、独立作家同盟での藤井大洋さんのセミナーですね。
うむ。覚えておかなきゃ。

10.

もちろんね、文字で読みたい人だってたくさんいる。
映画と原作を比べれば(ほぼ?)原作のほうが優れているんだから、やっぱり小説ってのは大事で大きなものなんだよね。

文字で書かれていれば、読んだ人数分のイマジネーションがあるんだから。
それって、すごいことだよね!

じゃ、今日はこれまで。

観てきた:映画『フィレンツェ,メディチ家の至宝 ウフィツィ美術館』

ああ、またハズレを引いてしまったよ。楽しみにしてたのになあ。残念。ここまでひどいとは……。

まず3Dが意味不明すぎる。彫刻、建築はいい。ちゃんと効果が出てる。だからどうだという程の効果は感じないけど、まあ、立体だから、多少はその場で見るような迫力があった。特に建築は。

彫刻は微妙。カメラワークが悪くて、まだるっこしい。じっくり見せたいからじっくりカメラを動かしてるんだけど、見たいところは人それぞれだからね。うーむ、もっと工夫のしようがあるでしょ、と思わずにいられない。
(例えば、2画面に分割して、片側は全体像を常に見せ、もう片側で特徴のあるところのズームアップを順に見せるとか?)

圧倒的にダメなのが絵画作品。
全く意味のない3D化。
おいおい、そこをわざわざ立体にしてどうするの?
元の作品と全然違うじゃん。のオンパレード。

当然、《絵のすべての部分を完全に立体化してからそれに絵画をマッピングして、世界を再構築するような手間》は取られていない
何となく程度のレベルでZデプス(=奥行き情報)ぽいグレースケール画像を起こして、疑似的に立体にしている。曖昧なところや前後の逆転、切り抜くべきところで曖昧に誤魔化されていたりして、もう、手抜きの極致。

デッサン、ステンドグラス、果ては作者の肖像画まで擬似立体で見せられた日にゃあ、もう冗談としか思えない。
本当にまじめに作ってんのか?
単に「3Dにすると客が喜ぶだろう」くらいに思ってやってないか?

そこに追い討ちをかけるのが、無駄にうるさい音楽。全体的にはクラシカルな構成なんだけど、盛り上げるためなのか低音部には変なシンベが加えられて、もう安っぽいミステリーのよう。何しろうるさい。
美術館を再現するような映像なら、音楽なんかいらないんじゃないか?

さらにさらに、ダメダメポイントはまだまだ続く。

メディチ家の当主が案内役をしてるんだけど、無駄な芝居や裏話が多く、目を塞ぎたくなった。
(実際、3Dで見ていると目が疲れるので、この人のパートは半分くらい目をつむっていた。吹き替えだから、内容は分かるし)
おいおい、もっと作品を観賞させてくれよ〜。

それから、ウフィツィ美術館の元館長による解説がもう、押しつけがましすぎてあんまりだ。
いわく、美術を鑑賞するだけじゃだめだ。ちゃんと学んで、そこに込められた深い意味を理解しなければ、観たことにならないとかなんとか。
大きなお世話でしょ!

美術作品を生み出した人が、鑑賞者にそんなことを望んでいるとでも言うのかい?
作家は美しいものを生み出したくて作品を生み出しているんじゃないのか?
これは○○の象徴で、裏の意味はこう。それを知ることが一番大事で、それを知らなければ作品を見たことにならないなんてこと、作家が僕らに望んでいたとでも?
裏の意味って、「そういう理解もあるよね」、「そういう楽しみ方もあるよね」っていう程度なんじゃないのかな。
そもそも、後世の研究者なりが勝手に言ってることに過ぎないんだから……。

ああ……無駄無駄無駄。

美しい作品の数々を、その場にいるように鑑賞させてくれる映画だと期待して観に行った自分が馬鹿だった。
反省しますよ。
内容を事前に調べていたら、絶対観に行ってない。

それからね、駄目押しで編集がまずい。
意味のない(いや、深い意味を込めてるんでしょ、きっと)ロングショットの挟み込み。頻繁に行われるフェードアウトでは色相が破綻してるし、これじゃ素人じゃん……。
(あ、もちろん、これはお金を払った観客としての感想。別に、自分ならもっと上手いとか、そんなことは言ってないので念のため)

余計な部分なしで作品をきっちり丁寧に見せてくれる映画だったらどんなに良かったか……作品数もきっと倍は入れ込めただろうな。こんな無駄な演出を観客が喜ぶと思ってやってるんなら、客を馬鹿にしているにも程がある。

エンドロールの後でおまけについていた、登場作品の目録のような映像。あそこが一番良かった、と、妻も言ってました。

あ、一つだけ良かったこと。
前半の建築の見せ方や紹介の仕方はとても良かったかな。
アップにロングに空撮にCGに図面に、このあたりはかなり効果的だったし、これは現地で見るよりいろいろな側面を見る・感じることが出来た。

はあ……。

済みません……毒を吐きすぎたかな。
あんまりがっかりしたんで。
(一緒に行った家族も同じ感想だったので、念のため)

じゃ、お休み!

報告:ツイッター広告を打ってみた!

セルパブ夏の100冊の発刊に合わせた最後の無料キャンペーンを行なった『ケプラーズ5213』ですが、その効果を高めるために初のツイッター広告を実施してみました。
ほんと、急な思いつきで。

こんな広告です。@マーク以降はちょっと違いますが。
こんな広告です。@マーク以降はちょっと違いますが。

キャンペーン開始当日の夜から約5日間。
シンプルに、結果を報告します。

スクリーンショット 2016-07-31 17.07.16

これがインプレッション。つまり、どれだけの人の目に触れたか、ですね。
合計で74,704です。これが多いのか少ないのかは分かりませんが、僕の普段のツイートに対するインプレッション数から言えば破格の多さ。
5日間くらいの固定ツイートで、まあ740いくかというと、きっと無理でしょう。
つまり、100倍以上の人の目に触れたわけです。
こんなGIF動画を入れましたので、ツイートが表示されれば自動的に再生されます。

実際には動画が再生される前に流れて行ってしまったり、ツイッタークライアントの仕様で自動再生にならない場合なんかもあるようで、動画の再生数は7,664回でした。

しかも、ツイッター広告というのは自分のフォロワーさんに対しては発信されない仕様。
だから、僕のことを知らない人のタイムラインで、これだけ見られたということです。これはすごいかも!

次、エンゲージメントです。
リンクのクリック数が97、動画のクリック数が30(これは別画面で動画が出るだけだと思うので意味はないですね)、リツイートは2回のみ(ただし、僕のフォロワーさんではない方!)、このツイートによって新規に得られたフォロワーさんは1。

ちなみに、投入額は7,500円でした。

そして、無料キャンペーンへの効果はいかに?
と、いうところで腰砕けになります。

5日間のダウンロード総数は、恐らくこれまでの無料キャンペーンの中でも最も少ない、たったの59冊。
無料なのに、リンクをクリックした人の数よりこんなに少ないとは……。
いやあ、難しいもんですねえ。
「僕のことを元から知っている人の手元には、きっと既に行き渡っているだろうから、このキャンペーンは効果が少ないだろうなぁ」とは思っていましたが、この結果はやはり残念でした。。

広告を見たひとの大半は、それを見た次の瞬間には全く覚えていないという調査もあります。
僕の名前、作品の名前をツイッターで1回見てくれた人が、何かの機会に思い出してくださる確率は、まあゼロ%でしょうねえ……。

みなさんは、どう思われます?

じゃ、またあとで

淡波亮作の作り方