Category Archives: Kindle

─そしてKU来たる。

KU──。
つまり、もう誰もが知っているKindle Unlimitedのことだ。既にアンリミという愛称で呼ばれているらしい……。
(「いやいや、そんなにみんな知らないだろ、おれは聞いたこともないぜ」って突っ込みはなしだよ)

最近、Amazonでも楽天でも電子書籍の売上げがさっぱりだった。もちろん、もともとそんなに売れていたわけではないけれど、まあ、両ストアを合わせれば一日一冊程度は売れていた。

それが、7月半ばくらいからもうゼロの行進が続いていた。時々思い出したようにぽろっと売れる以外は、もう絶望的な状況。
きっと、KUの開始を待っている人が買い控えをしていたんじゃないかと思ったりしたのだ。
8月になれば、会員になりさえすればKUの登録本はいくらでも読み放題になるのだから、何も今、お金を出して買う必要はないよな。と思うのは当然だろうな。電子書籍はデータなんだし、所有欲に訴えるものはあまりない。
Kindleの本棚にずらりと並んでいても、そんなに嬉しくはないんだろう。
(僕はもともとあんまりコレクション癖がないので、そこはよくわからないけど──)

これまでじゃんじゃん売れていた人でも、アンリミの到来と共に返本ばかりが増え、ちっとも売れなくなってしまったと聞く。
うーむ……。

そして、僕は考えた。

アンリミを申し込むような人は、きっとヘビー読書家だ。こういう人たちの眼に、自分の作品を触れさせるチャンスを増やさなきゃいけない。
なんてったって、アンリミ者にとってアンリミ本は無料なのだから、読むスピードさえ付いて来られれば、いくらでも読んでくれるはずだ!
(はず、だ……!)

そんなことで、楽天で、ブックウォーカー・インディーズで、ちっとも売れない作品を、僕は引き上げることにした。
決まれば簡単。どちらも、管理画面から出版を停止するだけだ。楽天は、一晩(10時間程度)で作品が販売ページから消えた。
BWインディーズは、配本停止申請から実際に本が消えるまで、しばらく掛かるようだった。

そしてKindleのみで販売し、KDPセレクトに登録。
もちろんそれで自動的に、アンリミ対応になったという算段。こちらも、登録から数時間でストアにアンリミ対応として更新されていた。

今回アンリミ対応にしたのはこの三作。

unlimi_new

いずれもページ数が少ないので、収入に影響が出るほどではないのだけど、何しろ、手に取ってもらえるのがいい。
そして、ずっとは端末に入れておけない(同時に入れておけるのは10冊らしい)から、恐らくはDLしたら読みはじめてくれるはず。
そうなると、もう無料キャンペーンや常時無料本よりずっと読んで貰える可能性が高いのではないのかとさえ思えてくる。

さ、どうなるやら……。

1ヶ月か2ヶ月経過したら、影響がどのくらいあるかを報告するからねっ!

じゃあ、また明晩!

表紙に理想的なサイズはない!

本日、作家のくみた柑さんからのツイートを読んで、驚いたことがあった。Amazon KDPの出版者用サイトにある「カタログ・表紙画像の作成」コーナーに、こんな記述があるというのだ。

そう、Kindle用の推奨表紙サイズが、また変わってしまってるという。
先日の記事で書いた推奨サイズは1,563×2,500ピクセルだったけど、新しい情報を見ると、これが変わっていた。縦横比は1:1.61で、1,590×2,560ピクセルが推奨サイズとなる。これまでより若干大きくなったことに加えて、わずかに縦長になった。そして、これまでよりわずかに黄金比に近づいた。

なんでなんだろう?
こんなに微妙に変えなくても、黄金比ピッタリにすればいいのに。とも思うけど、ちょっと調べてみた。
新しいKindle Paperwhiteの画面サイズは1,072×1,448ピクセル。比率で言うと、1:1.35だ。まあ、よくあるパソコンの画面比率に非常に近いもので、Kindleの表紙比率とは何の関係もないように思えた。まあ、例えば画面上の本棚に並んだ時のレイアウトとか、そのあたりも関係しているかもしれないけど、ね。

と、いうことで、またまた釈然としないのだ。でも、これは逆に言うと、比率なんて別にどうでもいいということなのだ。A版、つまり文庫本などの比率(白銀比)が好きなひとはそれで作ればいいし、パソコン画面の比率がいいと思う人はそれでいい。黄金比がきれいだと思う人はそうすればいい。それだけなのだ。

画面(=表紙)の中で、
《書籍のタイトルやイメージが魅力的に見えること》
そして、
《手に取ってみたいと思わせること》
これが一番大事なんだから。

新しい比率の三分割法デザイン用テンプレを用意したので、もし使いたい人はこちらのリポジトリーからどうぞ。ちなみに、大きさこそ違うけど、見た感じではまず前回のものとの違いは分かりませんよ。

では、この記事がいつか誰かの役に立ちますように!

おい、黄金比!

Kindleのアスペクト比は黄金比だって話を聞きかじって、じゃあ表紙を黄金比でデザインしてみるのも悪くないかと思い、画像に補助線を切ってみたのだ。でも、実はこれ、黄金比じゃなかった。
微妙に違うのだ。

何となく釈然としないのだけれど、これが、Kindle用表紙画像の画面比率。推奨サイズの2,500×1,563ピクセルを正方形で切って行ったのが黄緑色の線。これが黄金比なら、永遠に同じ比率の長方形が生まれ続けるけど、四分割目でいきなり正方形二つになって終わった。これはこれで面白いし、きっと、何とか分割って名前でもあるのだろうな。美しいかどうかは別として。

(美大──しかもグラデ──出身なのにそんなことも知らないのか、って聞かないで。習ったけど覚えてはいないだけかもしれないし……)

NotGolden
Kindle用表紙の推奨サイズは1:1.599なのだ
Golden
黄金比は1:1.618 微妙な違いがここまで差を生む

 

そしてこれが、黄金分割。ぱっと見はかなり似ているけど、正方形で切られた領域が螺旋になってずっと続いているのが分かると思う。ただ、これも《概ね》に過ぎないのだ。黄金比は整数ではないので、整数でなければならない画素数に落とそうとすると、どうしても四捨五入が生じる。小さく分割するほど狂いが生じてきて、上の図で最も小さい四角形はもはやまったく黄金比ではない。

これが自然界であれば、全体として調和がとれる方向に縮小されていくので、だんだんおかしくなるということはないのだけど。

実際、一応引いた補助線を頼りにデザインを起こしてみようかと思ったのだけど、どうも変な縛りになってしまって、却って面倒なだけだった。数字に頼ってもロクなことはない。自分の感覚を信じてバランスを取ったほうがずっといいな、と思っただけだった。

そもそも黄金比にしても、学生時代には「そんなんもある」程度しか学んでないし、僕自身デザインに一度も使ったことはない。《黄金比は都市伝説に過ぎない》とも言われるしね。

と、いうことで、まあ身も蓋もない話ではあるので、もし表紙作りの参考にと思ってこの記事を読んだ人がいると申し訳ない。
ここでもう一つ、便利な──もっと便利で簡単な──分割法を紹介しておこうかな。

恐らく最もシンプルな、でもかなり強力な画面バランスの取り方。それが三分割法だ。
画面を縦横三分割するだけ。そして、四本の線が交わる四つの点に、デザイン上の重みを持ってくる。または、色面の分割をその線を頼りに行なうというもの。映画の撮影などでもよく利用されているから、知ってる人も多いのではないかな。
(でもね、実は僕も数年前まで知らなかったんだ。そういうものに頼ったことがなかったから)

Kindle用の表紙サイズに当てはめてみたのがこれ。
RuleOfThird

例えば、こんな使い方をすると便利なんだ。

・海と空の映った画像があって、海が主役。タイトル文字は海の上に書く。

左:補助線あり 右:補助線なし  三分割の交点を中心に重要な要素を配置

 

・海と空の映った画像があって、空が主役。タイトル文字は空の上に書く。

左:補助線あり 右:補助線なし  三分割の交点を中心に重要な要素を配置

 

どうでしょう?

特に考えないで配置しても、《取りあえず落ち着いた感じ》にはなってるでしょ?

これなら、悩むことなく、簡単にレイアウトのバランスが取れそうだよね!

Kindle用表紙推奨サイズのテンプレート画像をリポジトリーに用意したので、もし良かったら使ってみてくださいね。

 

では、この記事が、いつか誰かの役に立ちますように!

このタイミングで、もう一つ白状しておこう

KDP(Kindle Direct Publishing)本、つまりAmazonのKindle Storeで出版している個人作家の本として最長とも言われる僕の『孤独の王』ですが、ちょっとした記憶違いで間違った数字を発信していました。
いつだったか、うろ覚えの数字を元に、『孤独の王』は1,300枚ですよー。と、呟いた淡波。何人かの方に「それはスゲー」「それ、最長」みたいに言っていただき、すっかりその気になっていたのです。

あるとき、自分で作った『孤独の王』のブックトレイラーを見て、目が点になりました。《渾身の千二百枚》って書いてあるじゃないですか!

ほら、ね。
……ね。(クリックするとYoutubeで見られますよ〜!)

 

それで、再度原稿フォルダをチェック。書き終わったときに20字×20行でレイアウトし直して、ページ数を計算したメモがどこかに残っていたはず、って。
ホラ、これ。

スクリーンショット 2015-07-20 19.32.06

 

メモどころか、フォルダのタイトルに入っている……。しょっちゅう見てるはずなのにね。これ、《壁紙効果》ってやつですね。“あまりにも頻繁に目にしているものは、その意味が失われてしまい、壁紙の模様のように目に入っても脳に入らないものになってしまう”、というやつです。
名言ですね(あ、ググっても出て来ませんよ。これ、僕が今作った言葉ですからw)

と、いうわけで、『孤独の王』は正確に言うと1,232枚です。今日の記事の直接のきっかけはこちら。
昨晩、ヤマダマコトさんとのTwitterやりとりでこんな会話があったのです!

さすがです。Kindleで読んで、原稿用紙換算の枚数が分かるなんて、ちょっとびっくりですよね。ヤマダ氏にはとっくにバレていたということで、本日の告白タイムでした。

さあ、皆さん、もう一回繰り返しましょうね〜。

『孤独の王』は1,232枚!

 

つまらん記事で済まん!

出版物の基本ルールってやつ

『さよなら、ロボット』無料化のために、Amazonのmobiフォーマットでは許されて、一般的なEPUBでは表示できないタグを修正する作業をしているんだけど、その中でいろいろと気付いてしまった。以前の作品とは言え、ちょっと基本ができていないことにびっくりしてしまったんだな。
どこまでがルールで、どこまでが作家の自由に委ねられる部分かの判断は難しいけど、明らかに現在の書籍(小説作品)に求められる基本を外れていたものがあった。それも含めていま、修正を行なっているところだ。

 

■ルールその1:《」》と《。」》

これは以前もどこかで書いたけど、基本中の基本とも言える書きあらわし方。もちろん、プロの純文学作品などでは平気で破っているものがあるし、それはオッケーなんだけど、それを素人作家がやると、「判ってない!」と言われてお終い。
気を付けなきゃいけないポイントなんだよね。

・カギ括弧を使うとき、閉じに句点を付けてはならない。

そう、これはそもそも教科書の基準に合致していないんだよね。小学生の時は、「○○でした。」って書くように指導されたし、作文もそうだった。
これは、まあ言ってしまえば商業小説のルール。だから僕も、最初は全然知らなかった。きっと、紙やインクが貴重だった頃、それに活字拾いが大変だった頃、少しでも手間やコストを下げるために考えられたんじゃないのかと、僕は想像している。《句点がなくともカギ括弧閉じがあることで、明らかに会話の終了が理解できるから不要》と、どこかで読んだ記憶がある。
僕の最初の小説である『壁色のパステル』を読んだ娘が、『カギ括弧の終わりに丸が付いてるよ』と言ったのが発端。妻もその言葉を理解できなくて、本棚の本を片っ端から引っ張り出して、会話文を見たんだ。それでびっくり、カギ括弧閉じの直前に、句点はない。一切ない。
それで、大急ぎで修正したんだ。初版を読んでくれた方は気付いたかもしれないな。
詳しいじゃないか、娘よ!
(彼女はすごい読書家で、一日3〜4冊を平気で読破していた。今は受験などもあってあまり読まなくなったけど、きっといつか小説を書く日が来るのではないかと密かに期待している)

で、この間違いがね、第二作の『さよなら、ロボット』にも残っていたというわけ。ヘイ、なんてこった!

 

■ルールその2:《…》と《……》

ご存知、三点リーダというやつ。これも、基本ルールとして《二連続にしなければいかん》ということは知らなかった。いつ知ったのかも覚えていないけど、『孤独の王』以降は大丈夫じゃないかと思う(自信なし)。
もちろん、英字のピリオドを六回打つのはNGだし、コロンを倒して続けるのもダメだ。
これも、現在修正中。

 

■ルールその3:《――》と《──》

これはね、結構難しい。例えばMacの《ことえり》や《かわせみ》では、長音の変換で出てこないから。候補がこれだけ出るのに、文字の間に空間が入らない《──》を出すにはどうやったらいいのか、ずっと分からなかった。

この記号の候補はこんなにある!
この記号の候補はこんなにある!

 

ところで一方、インディーズ小説の電子雑誌である『群雛』の八月号に初めて短編小説を寄稿したのだけれど、そのときに読んだ表現統一ルール(BCCS準拠)に、この《──》の記述方法が記載されていたんだ。そこで初めて、この使い方を知ったというわけ。実際、どうやってこの記号を出したら良いのか分からなかったので、そのルールからコピペして使い回しているんだな。なんだか、原始人が火を絶やさないように木切れを燃やし続けているみたいでしょ?
《7/19追記:よいこのみんなは辞書登録しようね〜》

 

今、直しているのはこの三つ。

ちなみに、文頭に書いた《Amazonのmobiフォーマットでは許されて、一般的なEPUBでは表示できないタグ》というのは、ブロック引用で枠囲みをするもの。Kindle上では意図したように枠囲みで表示されるのだけど、EPUBではそもそもエラーメッセージが出て、Blockquoteタグから先は何も表示されないんだな。だから、どうやったら引用の雰囲気を出せるかどうか、いろいろとEPUBの表示を調べてみた。
《7/19追記:鷹野凌さんからご指摘いただきました! BlockquoteタグはEPUBでもオッケー。そう、僕のはxhtml内のタグではなく、CSSの記述の問題だったようです(そもそもタグの使い方自体もEPUBルールに従ってなかったりする……よくmobiで成立していたよな〜汗)。EPUBは複雑で奥が深い。いずれにせよ、枠囲みの引用表現は無理なようなので、以下の記述はイキ、ということで。》

そこで、ヘリベマルヲ氏の『Pの刺激』が参考になった。ある未完の小説の断片が、紙片に印刷されて街中に張られていたり、WEBに載ってたりするのだけど、その小説の断片に書かれた内容の見せ方が、ちょうど、僕の求めていたものに近かったのだ。

段落全体を字下げして、級数(文字サイズ)を若干縮小することで、引用の表現をしていた。これなら、基本的なタグで実現できるし、それを利用することにしたんだ。で、もう一ひねり欲しかったので、少しだけ文字色を明るくしてみている。Eインク端末でどれだけ再現できるかは分からないけど、例えばKIndle Paperwhiteの初期型でもグレースケールは16階調表示できるのだから、きっと90%グレーならそれっぽく表示されるのではないかと思って、これから実験に入るところ。結果はまた、ここに書こうと思っている。

現在のところ、明らかに間違っていると思われるルール上の間違いは上述の三点だけど、まだ出てくるかもしれないな。ひらがなに開くべきところを漢字で書いてしまっていたり、初出の人物名にルビを振っていなかったり、は、ご愛嬌。いずれまた、手を入れるかもしれないけどね……。

 

さて、この記事が、いつか誰かの役に立ちますように!

推敲・校閲・校正。知らなかったことがいっぱいある。

もう一つ白状しよう。

僕は最近まで、推敲、校閲、校正の違いをよく分かっていなかったのだ。だから、Kindleで校正なんて記事も書いてしまった。(ずーっと前の記事だけど)
正しくはKindleで校閲なんだな。この違いがくっきり分からないあなたは、先月までの僕と同じさ!
推敲という言葉も、実はずっと使ったことがなかった。やりとりのある作家さんが推敲という言葉を使っているのを見て、その語感がカッコいいな、と思って使い始めたほどだから。
僕の中では、文章を直すことは全部ひっくるめて校正だと思っていたんだ。痛い事実だ。
(盗用にならないよう今回改めて辞書は引いていないので、間違いがあったらそっと指摘してくれると嬉しいな)

推敲:作品を制作する行程で、ストーリーの矛盾や齟齬を拾い上げて修正したり、完成度を上げるための行為。文法や用語用法の使い方はこっちにも含めていいかな。

校閲:作者としてはいったん完成形になった作品、つまりエンドマークを打った作品の誤字脱字やいろいろな間違いを修正するために行うもの。文法的な間違いや用語用法などの誤用チェックもメインはここではないかな。

校正:これは、校閲を行なって赤字を入れた原稿と、修正結果の出力などを突き合わせて、修正漏れがないか、間違った修正を行ってはいないかを確認する行為だ。

混同されてしまいがちなこの三者だけど、全く違うのだった。

《7/16追記:辞書的な意味をもう少し補足すると、校閲は「しらべ見ること。他の人の文書・原稿などに目をとおして正誤・適否を確かめる」となっている。校正は、「文字の誤りをくらべ正すこと」というのが第一の意味だ。(いずれも広辞苑より(第三版だけど))
解釈によって二つの言葉には重なる領域があるし、文字面は校正、意味は校閲。と、取れなくもない。いずれにせよ、その言葉をずっと使っている業界などでは、そこでの慣習・常識・理解があるだろうし、それを間違っているというのも間違いだろうな。僕はただ、自分が使っていた言葉のズレ感に驚いたんだな。それで、その思いを書き留めた程度のことだと、考えてくれたらいいな》

クライアントのために画像や映像を作る仕事をしている関係で、校正という言葉は日常的に使う。色校正とか、文字校とか。以前制作ディレクター(なんて曖昧な職業名だろう!)をやっていた頃も、やはり《校正》に親しんでいた。親しみたいものではないけどね。
クライアントの書いた赤字があって、それが正しく修正反映されているかどうかを見るのが校正なわけだ。そういった意味では、自分の側や中に正解があるクライアント自身は、校正でなく校閲という言葉を使うのが正しいのかもしれない。
僕がADとして画像に書き加える赤字も、本来は校閲と言うべきなのかな。どうもしっくりこないけどね。

まあ、そんなこんなで、電子書籍セルフ出版における制作工程で、校正という言葉を使う機会はあまり多くはないのかもしれない。
以前は僕も必ず紙に出力して赤字を入れていたけど、最近は短編が多かったこともあってKindle校閲しかしていなかった。
でも、大長編を書くときはやっぱり、紙に出してボールペンで赤字を入れるスタイルが一番良いようにも思うかな、自分の場合。
家族に読んでもらうにしても、紙の方が嫌がられないしね……。

さて、創作の上では何の役にも立たないネタだけど、皆さん、《言葉》が大好物だと思うので、ちょっとでも楽しんでいただけたらいいなぁと。(ニヤリとするひとが10人くらいはいてくれるんじゃないかと密かに思っている……)

校閲校正の段階でコピー用紙を1パック使い切った(もちろん両面使って)、『孤独の王』は、Amazon Kindle Store で絶賛発売中!

(見ると読みたくなるブックトレイラーを貼ってみた)

さて、この記事がいつか誰かの役に立ちますように!

「作品ページを更新しました」のお知らせ

ようやっと、というか、とうとう、というか、今更という感じがしなくもないのですが、作品サイトに『そののちの世界の』のページが仲間入りしました。
最初の作品である『夜啼く鳥』をリリースしてから6か月以上が経過していますが、何とかWEBページ公開まで来ました。いや〜、ここまで長かった。

少しでも作品を読みたくなるようにと考えて工夫した、今回のポイントはこちら。

・全作品の試し読みをBiB/iで用意。
(もちろん、Amazonさんの試し読みよりもちょっと多め!)

・ランキングのついている作品について、最高位を記載。SF・ホラー・ファンタジーに再分類していただいたお陰で、金冠がつきましたからね〜!
(しかし、売れていない作品もバレてしまう諸刃の剣であった)

・表紙やブックトレイラーの制作中に生まれたCG画像をまとめて掲載。Twitterなどで見そびれてしまった淡波CGファンなあなたのために!(誰もいないぞ……)
→もちろん、CG好きな人がたまたま検索で辿り着けるように、キーワードを散らして。

・今までにいろいろな方からいただいたレビューや感想をまとめて掲載。Amazon上のものは(レビューを書いてくださった方と知り合いではないケースが多いので)タイトルとリンクにしています。

・各作品のページには《概要》のほかに、《気になるシーン》と題して試し読みでは読めない部分の一部を抜粋して載せてみました。試し読みの後が気になる方がいるかもしれませんし!

まだまだ工夫が足りないとは思いますが、まずはここで公開しておくことにしました。やはりSEO的には《生きている》ページが強いわけなので、まとめて更新してそのあと放っておいてしまうスタイルはよろしくないですもんね。
これからもちょくちょく手を入れて行きたいなあと思います。他の既刊本ページも含めて。

さーて、この記事が、いつか誰かの役に立ちますように!

KENPC:読まれているという実感

これまでKDPにあったKU/KOLという仕組みは、ダウンロードされた冊数に応じて(10%以上が既読になれば)ロイヤリティが支払われる仕組みだった。これが、Kindle書籍のページ数をカウントする新しい仕組みであるKENPCを利用した《既読ページ数》によるロイヤリティ計算に変更された。

以前の仕組みの場合、KDPセレクトに登録しておくことによってちょっとずつ印税が増えるのは嬉しかったけど、実際にその本が読まれているのかどうかは分からなかった。無料キャンペーンやプライスマッチによる無料本と同様に、DLされて積まれて、そのまま忘れ去られてしまうこともあっただろう。
だから、自分の本が読まれているという実感を得られるのは、誰かがTwitterやブログ(ブクログなど含む)に感想を書いてくださった時か、ごく稀にAmazon上でレビューがつく時に限られていたように思う。
これは結構寂しいものだった。売り上げ自体も《売り上げ》と言えるようなレベルのものではないが、それすら本当に最後まで読まれたのか、知る方法はない。(もちろんそれは、商業作家の紙の本でも同じかもしれないけど)

だけど、このたび始まったKENPCは違う。実際に読まれたページ数が、作品ごとに表示されるのだ(KDPセレクトに登録してある場合)。もしこの数字を毎日ウォッチしていれば、自分の作品が前の日に何ページ読まれたのかも分かりそうだ。これは、凄いことではないか?
印税云々より、この《読んでくださってる!》という実感のリアルさが半端ではない。

例えば『孤独の王』のKENPCを見ると、今月の数字は1,202ページだ。Amazonカウントではこの本は468ページだから、三冊弱がこの一週間くらいで読まれていることになる。『ケプラーズ5213』『そののちの世界』を合わせると、6〜7冊ほどになる。
売れているかたの基準からすれば
ゼロのような数だけど、実際に読まれているという感覚は、作者をとてつもなく幸せにしてくれるものなのだ!

《7/12追記:
ヤマダマコト氏、赤井五郎氏などの情報から、やはりKENPCの正しい数字は“既読KENPC”のグラフに現われているものだそうだ。作品ごとのページ数は、“今月の販売数”にある表で確認できる。残念ながら僕は勘違いしていて、Ver.1の後ろにあるページ数は、あくまでもその作品が何ページありますよ、という数字でしかない。現在のところ、僕の作品のKENPC数は、『孤独の王』が12ページ、以上だ。ぬか喜びもいいところだったようだ……》

その昔、僕にとって音楽こそがすべてだった頃、思っていたことがある。もし夜中に街を歩いていて偶然に、酔っ払いでもなんでもいいから誰か僕の知らない人が僕の歌を口ずさんでいるところに遭遇したら、もうそれで死んでもいいや、と。
それはとうとう実現しなかったけど(今のところね!)、今、ほんの少しでも、僕の全く知らないどこかで、僕の本を読んでいる人がいると思うと、僕はなんて幸せ者なのだろうと心から思うのだ。

この仕組みを構築してくれたAmazonさんに多大なる感謝を込めて!
(この仕組みは作家からのリクエストによって生まれたらしい。世界の作家さんに、ありがとう!)

ところで一つ、気を付けなければいけないことがある。KDPのヘルプ頁にはこのKENPCを用いたKU/KOLロイヤリティの計算方法が載っているけど、実際にこれを弾き出すのはとても難しそうだ。世界中でその月にKU/KOLで読まれた総ページ数が月末にならなければ分からないということもそうだけど、もっと分かりにくくしている大きな要因がある。それが何なのか、ちょっと見てみよう。

まず、実際にKENPCのページを見てみよう。管理ページ内の本棚から各書籍欄の右側にある《アクション》の「…」をクリックする。そうすると、下の画像にあるメニューが現われる。
次に、その中から《キャンペーンと広告》をクリックする。

KENPCのカウントを見るには?
KENPCのカウントを見るには?

 

すると、《本の販促ツール》というページに入る。そこの左下にあるのが、これだ。

これがKENPCの表示
これがKENPCの表示(KDPセレクトに登録してある場合だけ入れるページだ)

 

この欄の一番下にある右側の数字がKENPCだ。先ほど気を付けなければいけないと書いたのは、この数字の読み方。ページ数で言えば、1,202ページで間違いがないだろう。でも、この数字はロイヤリティとは直結しない。なぜなら、KU/KOLで読まれた本以外でも、KDPセレクトに登録されてさえいればこのカウント数が掲載されているのだ。

無料キャンペーンや、普通に購入された書籍データが読まれたページ数も、ここには含まれていると考えるのが妥当だろうと、僕は推論した。恐らく、間違いではないだろう。というのも、今までに一度もKU/KOLされたことのない本の同じ欄にも、KENPCは載っているのだ。

『サタンと呼ばれた男』が77ページ。この本は32ページだから、約三冊だ。
『五感の嘘』が74ページ。この本は31ページだから、これも約三冊。
『希望の船』が142ページ。この本は61ページだから、これも約三冊。
『未来からの伝言』が172ページ。この本は71ページだから、これも約三冊……。

《7/12追記:
つまりこれは、KENPC計算による作品の総ページ数を示しているだけ。後述の7/9、赤井五郎さんからのご指摘による追記内容がすべてなのだ。もっと読まれたいと、心から思う。でもね、有料版を見てると、ちゃんと第一部に続いて第二部、第三部と購入されてるのだから、これは間違いなく最後まで読まれていると考えていいのだろうな。無料でDLしたひとが途中で読書を止めてしまうのは、しかたがないと考えるしかないし、届くべきでない人に届いてしまっただけだと考えよう。同じセルフ作家のなかでも、KENPCのグラフがじゃんじゃん伸びている方もいるみたいだし、このシステムは正しいのだ》

こんな調子だ。7月に入ってから、こんなに短編が売れた記録はないのだ。どう考えてもこれは、今までにDLされていた本の、今月の読書ページ数だと考えるべきだろう。
ということで、ここで示したページ数は、ロイヤリティには恐らく全く影響しないであろう数字なのだ。

だけど、《読まれた実感》としては、とてもとても大きいものだと、もう一度申し添えたい。

さて、いつかこの記事が誰かの役に立ちますように!

《7/9、公開直後に追記:
赤井五郎さんから、こんなご指摘がありました。

ううーむ。難しいですなあ……》

喜んでいる場合ではない!

こんな状況を良しとしているわけにはいかないのだ。やれランクインしたとか、喜んでいても仕方がない。
そりゃ、上位ランクに入れば嬉しいですよ。でも、周囲を見てみればすぐ我に返ることになるのだ。
《SF・ホラー・ファンタジー の 売れ筋ランキング》のうち無料本では、1ページ目、つまり1位〜20位までにいる著者の数は僕を合わせてたった5名。(23:56現在)

こんなに上位に並んではいるが……
こんなに上位に並んではいるが……

 

僕の本が四冊、戸松有葉さんが八冊、赤井五郎さんが四冊、ヘリベマルヲさんが三冊、日野裕太郎さんが一冊だ。この寡占状態が、KDP全体の無料《SF・ホラー・ファンタジー》本のランキングを表わしているとはとても思えない。

次のページ、つまり20位以下に目をやると、なんと、28位までで終わっているのだ。このカテゴリーには無料本が28冊しかないのだ! これが何を意味しているかというと、Amazonさんのカテゴリー分類が全く用をなしていない。ただそれだけのことなのだ。

著書を発行する際にKDPの管理ページで選択するカテゴリーは、SFの中でも多くの細目に分類されている。当然、ホラーやファンタジーは別カテゴリーだし、ファンタジーの中にもいくつもの細目がある。

SFカテゴリーの《一部》
SFカテゴリーの《一部》

 

これは、僕の管理画面で、ある著作のカテゴリー選択を行なった際のキャプチャだ。《選択されたカテゴリー》には、《スリラー>超自然》と《青少年向けフィクション>SF》が並んでいる。でも、本が出版されるとき、これは全て無視される。どこかに使われているのかもしれないが、少なくともエンドユーザー(=読者)の目に触れる形ではそれは現われない。

そして、出版後に自動分類された電子書籍は、多くのものが《文学・評論》という上位カテゴリーに大ざっぱに入れられるのだ。この中は完全に雑多な世界で、純文学から評論からロマンス、戯曲、歴史……、何でも含まれている。これ、カテゴリー分類じゃないよね。

《Kindle本>文学・評論》というのが自動分類の結果だ
《Kindle本>文学・評論》というのが自動分類の結果だ

 

こんな分類で、読者さんが読みたいジャンルの本に辿り着けるとは到底考えられない。だから、自分の本がちゃんとしたカテゴリーに、少なくとも《文学・評論》よりは細かいカテゴリーに分類してもらえるよう、著者自身がサポートに申請しなければならないのだ。《お問い合わせページ》にあるメールフォームでね。

上述したランキングは、つまり《SF・ホラー・ファンタジー》の本を無料で出版している著者のうち、このカテゴリー再分類方法を知って申請した人の数でしかない。きっと、《SF・ホラー・ファンタジー》ジャンルのとてつもなく多くの名作・力作が、カテゴリー分けされずに《文学・評論》の海に溺れてしまっているのだ。前々回の記事に書いたとおり、僕自身、ヘリベマルヲさんの記事から赤井五郎さんの記事を読んで、昨日初めてこのカテゴリー再分類に挑戦したわけだ。

エンドユーザー・ベネフィットを真剣に考えたとき、Amazonというショップはカテゴリー分類を自らきちんとやり直さなければいけないと思う。出版時の申請カテゴリーと販売時のカテゴリーが全くリンクしていないだなんて、いったい誰が想像できるだろう?

今までに読んだことのないSF作品を読んでみたいと思ってジャンルで探した読者が、この無料ランキングを見たらどう思うだろうか?
Amazonさんはそのことを考えたことがあるのだろうか?

だけど、システムを修正するなんてそう簡単にはいかないだろう。どれだけ大きなDBシステムが背後で動いているのか、素人には分からないけれど、何人かの著者が騒いだところで手を付けられるような代物ではないことくらいは容易に想像がつく。だから今は、僕らコンテンツ・ホルダーである著者自身が、どんどんカテゴリー再分類に声を上げるしかないのだ。そうすれば、このランキングが本当の出版数と少しずつリンクしてきて、いずれは本当に読まれている《そのジャンルの》本がきちんと上位に並ぶ日が来るだろう。
もちろん、最終的にはそれがAmazonさんの技術者を動かして、DBシステムがきちんと整えられることを切に望んでいるのだけれど。

だから今は、まだご自分の著作が変な分類にされてしまっているセルフ作家の方々に、僕は声を大にしてこのことを言いたいのだ!

この記事がいつか、誰かの役に立ちますように……。

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(本記事は後編の後の続編にあたります。妙なリンクですが……)

また、淡波がやっちまったらしい……

考えるより先にキーボードを打ってしまう、直撃派の淡波です。
今朝の記事にカテゴリー変更の話を書いたけど、まさかのお断りメールが!

以下引用。

カテゴリー変更のご要望を頂戴いたしましたが、確認しましたところ、お客様ご申請のカテゴリーは登録ができませんでした。
以下にカテゴリーご選択の方法をご案内いたします。

いやあ、本当に間抜けったらない。
賢明な良い子の諸君はもう分かってるよね?

カテゴリー変更のお願いに、本棚の分類と同じカテゴリーを申請してしまったのだ。本棚とストアの分類が異なっているからストアに正しく出ないにも関わらず、なぁんにも考えないで本棚上で設定したカテゴリーをコピペしたんだな。
まあ、同じ過ちを犯してしまう人が誰もいないとは限らないし、ここは恥を忍んで告白するのだ。

KDPサポートさんから教えて頂いたのは下記の方法だ。

◎カテゴリー登録するためには

本棚に表示されるカテゴリーオプションは、ウェブサイトのカテゴリーと完全には一致しません。
本棚ではBISAC(Book Industry Standards and Communications)に基づくカテゴリーをご選択いただきますが、ウェブサイトのKindleストア上では参照カテゴリーが表示されるためです。

お手数をおかけいたしますが、カテゴリーの変更をご希望の場合は、ご希望のカテゴリーを以下のフォーマットで弊社までご連絡いただきますようお願いいたします。
弊社で審査の上、カテゴリー変更の対応をさせていただきます。

例: Kindleストア > Kindle本 > 文学・評論 > 小説・文芸 > 日本の小説・文芸

○ 「Kindle本」カテゴリーは、以下の「Kindle本」ページ画面左側の「カテゴリー」よりご確認いただけます。

○ 「Kindle本」カテゴリーは2つまでお選びいただけます。
○ 「本」内のカテゴリーに関しましては、リクエストいただくことができません。
○ ステータスが「販売中」となってから、弊社までご連絡ください。

ね、とっても丁寧に教えてくださいました。この情報をシェアしても良いものかどうかと考えたんだけど、サポートさんの負担が減るかもしれないし、秘匿・機密情報ではないし、事実を端的に述べたメール文面に著作権があるとも思えない。
Amazonさんとセルフ作家の双方にとって役立つ情報だから、シェアしてもいいですよね、中の人さん?

さあ、これから申請し直すぞー!

願わくば、プライスマッチの効果が残っている間にカテゴリー変更が叶いますように!

それからいつものやつ、
この記事がいつか、誰かの役に立ちますように!

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