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MANUEL BASTIONI LABを使おう!(その18):1.3 キタ!

来ました来ました、待望のVer.1.3
まずは追加機能を並べましょう。

・Skin Shader
読んで字のごとく、肌の質感をつかさどる設定。目の色も自在に変えられるし、なんど細かな筋肉や血管の表現まで搭載されているのだ。

・Age
年齢の設定がつきました。パラメーターは0〜1なので、具体的に○歳、というのはないのですが。

・Cycles対応、Lighting設定搭載
ここは微妙です。初心者向けに敢えてBlender Internal前提でこれまではチュートリアルを書いてきましたから、自動的にCyclesに置き換わってしまう本バージョンは、微妙な面もあります。

では、起動後の画面を。

Cyclesを使うか、尋ねてくれる
Cyclesを使うか、尋ねてくれるので、チェックを外せば Blender Internalで今までと同じように使えます。

 

このままキャラクターを作成すると、こうなります。

スクリーンショット 2016-07-30 17.28.24

画面最上部を見ると、レンダラーがCyclesに変更されていることがわかります。

光源も複数設定されています。WEBサイトの説明を見ると、プロのスタジオ・ライティング・セット、となっています。うーむ、ちょっと微妙ですが、ね。

──ところでCyclesって何?
  Blenderに内蔵されている、もう一つのレンダラー(CGデータを画像化するための計算を行なう心臓部)。光や影、質感の設定など、見栄えに関わるすべてがレンダラーによって計算されます。標準で設定されているBlender Internalは古いタイプのレンダラーですが、計算が速く、凝ったことをやろうとしない限りややこしいことがありません。初心者が計算能力の高くないパソコンでCGを作る時には、まだまだこちらの方が向いているのです。
  Cyclesは最新の技術を搭載した、フォトリアルな画像を作れる素晴らしいレンダラーです。でも、パソコンの計算負荷は非常に高く、短時間ではノイズだらけの画像しか得られませんし、初期値では更に時間のかかるパラメーター設定になっている(その分、時間をかければリアルになる)ので、ちょっとお薦めしづらい部分があるのです。
  (もちろん、僕が小説の表紙などで制作している画像はすべて、Cyclesによるものです)

何もいじらずに、ビューポートの表示設定を「Rendered(レンダリング・プレビュー)」に変更してみましょう。

画面下、中央あたりの白い球アイコンをクリック
画面下、やや左の白い球アイコンをクリック

 

僕のMacBookの場合、約18秒待つとこんな表示になります。

スクリーンショット 2016-07-30 17.41.14

リアルですね、すごいですね。今までとは次元が違います。

でも、ちょっと待って!
右手の下、なんだか赤い粒々がありますよね。これは、計算時間が充分でないため、光のノイズが残っているのです。「サブ・サーフェス・スキャッタリング(SSS)」といって、《透明でない物体の内部に侵入した光が拡散と反射を繰り返す計算》をさせています。リアルにするためには仕方がないのですが、これでは絵として使い物になりません。
試しに、どのくらいの時間できれいになるか試してみました。
画像が大きいと時間が掛かりすぎますので、画像サイズは小さめで。

全体の大きさを400×600ピクセルに設定(小さいです)しています。

完璧ではありませんが、概ねノイズが消えて滑らかな階調になっています。この画像のレンダリングに6分13秒掛かりました。僕のMacBookはCore i7のデュアルですし、それなりに高性能です。
で、この結果ですから……。

例えば電子書籍の表紙にキャラクターを使いたいと思ったら、天地2,500ピクセルほどで計算しなければなりません。長さ4倍強ですから、面積比は16倍。面積が倍になると概ねレンダリング時間は1.5倍になりますので、レンダリング時間は概ね30分です。

どうでしょうか。意外と現実的な時間で終わるかも、と思うか、そんなに待てない、と思うか……。

ただし、この画像の指先を見ると、ちょっとSSSの設定が深すぎるかもしれません。背後から光を受けた時、こんなに光を透過しなさそうですよね。このあたりを調整すれば、もう少し速くなるかも。

ちょっと設定を見てみました。

Skinの設定で下から2番目にあるSSSが、これ。
Skinの設定で下から2番目にあるSSSが、これ。

 

ちなみに、設定の奥ではこんな複雑怪奇なことが行われています。

このキャラクターの質感設定はこんな感じ。枠がオレンジ色にハイライトされている部分がSSSの設定です。

 

では、ちょっと実験してみましょう。

(僕はManuel Labメニューにあることに気がつかなくて、node editorからいじってしまいました。実際は、これを開く必要はありませんので、念のため)

sss1
デフォルト設定の1.0。28.57秒。
sss0
SSS=0.0、効果をなくした状態。22.38秒。
sss0.3
SSS値=0.3。25.73秒。
sss0.5
SSS値=0.5。27.39秒。

SSS値が0.5くらいが一番リアルな感じがします。レンダリング時間では、数パーセントしか変わりませんね……。

※ちなみに、Node Editorの出し方はこちらです。

画面左下の「3D View」となっているアイコンをクリックすると、各種エディターにアクセスできます。
画面左下の「3D View」となっているアイコンをクリックすると、各種エディターにアクセスできます。

さて、脱線(!)はこのくらいにして、Ver.1.3の機能をもう少し追いかけましょうか。

■Character Age(年齢設定)

設定はここ。
設定はここ。

デフォルトは0ですね。最大値である1.0にしてみます。

おおお。
おおお。マンマミーア!(なにもこんなに太らせんでも……)

お次は、中間の0.5です。

マダム!
マダム!

 

実際は、これで年齢を設定したあと、体型のパラメーターを細々といじって作り込んでいくと思います。でも、数字を1ヶ所変えるだけでこれだけのものが出来てしまうのですから、さすがです!

次、行きましょ。

■Skin editor tools(肌エディター)

チェックボックスをクリックするとこんな設定が広がります。

お、注意書きがあります。
お、注意書きがあります。

注意書きにある「Subd.」というのは、Subdivision Surface(=再分割曲面)のこと。Manuel Labは、レンダリング時には角張らず滑らかな曲面で、操作時にはローポリゴンでサクッと動作するようにSubdivision Surfaceのモディファイヤが始めから設定されています(ちょっとCG用語が多過ぎるか……)。

ま、要するに、Subdivision Surfaceのプレビューになってると計算時間がかかって、画面表示がのろくさくなるから注意してね、ということです(前回もちょっと触れましたね)。

subd_off
「Enable subdivision preview」を押していない状態。subdがoffです。おでこのエッジが角張っています。
subd_on
「Enable subdivision preview」を押していない状態。subdがonです。おでこのエッジが滑らかな曲面です。

細かな表情をいじる時以外は、これはoffでいいかと思います。

髪の毛がないのって、どうしても寂しいですよね。今後のバージョンアップでは髪の毛やベーシックな衣服も含まれる予定になってますから、そこは今後のバージョンに期待したいところです。

さて、次は目です。

・目の設定はこの三つ

スクリーンショット 2016-07-30 18.58.01

色相、再度、明るさ、ですね。

hue(=色相)が0.5でこの色。

eye_hue=0.5
eye_hue=0.5

1が最大値ですから、彩度と明るさはこれ以上にはならないということです。hueの値だけ変えてみます。

eye_hue=0.0
eye_hue=0.0, 1.0も同じ色になります(色環をぐるりと回って1周するので)。
eye_hue=0.2
eye_hue=0.2
eye_hue=0.4
eye_hue=0.4
eye_hue=0.6
eye_hue=0.6
eye_hue=0.8
eye_hue=0.8

単純に瞳の周りの色相を回しているだけのようなので、今一つリアルな色ではありませんが、ちょっと調整してブラウン・アイを作ってみます。

eye_hue=0.5, saturation=1, value=0.5
eye_hue=0.5, saturation=1, value=0.5

うーむ。今一つですね。

実はこの目、元からManuel Labに仕込まれているテクスチャ・マップの色を変えているだけです。どんなテクスチャが使われているのか見てみると……。

eye_map

これです。hue=0.5, saturation=1.0, value=1.0、つまりデフォルト設定の時に、この色が現われるようですね。

(サイズは半分に縮小しています)
全体を見るとこんな感じ(サイズは半分に縮小しています)

 

そう、お気づきですね(強引)。

Blenderはテクスチャ画像のペイント機能も持っています。この画像をBlender上でペイントして上書き保存することで、Manuel Labの設定にはない色に調整することもできますし、もちろん、保存した画像を別の画像編集ソフトで開いて目の色を描くこともできます。

ちょっとやってみたところ、Blenderで行なうより別のソフトでやる方が良さそうです。いろいろできるとは言え、レイヤーを持てないのは辛いですし。

Blenderのペイント機能で目の色を編集。へたくそです。
Blenderのペイント機能で目の色を編集。へたくそです。

 

さて、機能を網羅しないうちに、お時間が来てしまったようです。Manuel Lab、楽しいですね〜。

ちょっと長くなってしまいましたので、あとは来週に回しましょうか。

では、次回もお楽しみに!

 

Manuel Bastioni LABを使おう!(その7)

えー、タイトルに偽りアリ。
今回はどちらかというとBlenderの基本操作に近いものになります。
前回の続き、だいたいモデルが出来たので(いや、まだ全然途中ですが)、いったんレンダリングしてみよう、というところですね。

ビューポートにあるカメラをマウスで選択し、早速カメラ位置の調整を開始します。

カメラの位置や向きの調整は、標準のGlobalモードよりLocalモードの方がやりやすくなります。カメラの向きに応じて自動的にギズモの向きが追従するからです。
モードを切り替えたりビューポートをグリグリ動かしながら、カメラの位置と向きを調整します。
カメラから見た状態が分かるよう、画面をもう一つ分割してカメラビューにします。
標準ではレンダリング画像サイズが横長になるので、正方形にしてみましょう。
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レンダリングすると、いい感じの大きさに人体が入りましたね?
でも、何かまだ変です。
そうです、影の部分が真っ黒ですね。これでは暗すぎて使い物になりません。
次の手順で、影の側を明るくします。

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・右側のツールで「環境(青っぽい丸)」タブを選びます
・少し下にスクロールし、「Environment Lighting(環境光)」にチェックを入れます
・環境光が強すぎると白っちゃけてしまうので、「Energy」を0.4にします
・レンダリングボタンを押します
・影の部分がふわりと明るくなりましたね?

これが、レンダリングした画像です。
render2

今度はカメラを正面に移動して、またレンダリングしてみました。
スクリーンショット 2016-05-03 17.01.14

レンダリング画像はこちら。

render3

もう一つ、基本のテクニックを。

せっかく画像化しても、背景がグレーで合成しにくいですね。
以下は、背景を透明にするための方法です。

・右側のツールで、「Scene」(のレイヤー)タブを選択します
・Includeの下に並んでいるものの右上にある「Sky」に入っているチェックを外します
・これで、背景のグレーがレンダリングされなくなります

13

画像を保存するには、レンダリング画面の下にある「Image」メニューから、「Save as Image」を選び、ファイル名をつけて保存します。
スクリーンショット 2016-05-15 16.06.11

その時、透明度を持てる画像形式になっていなければいけません。
こちらの例のように、「PNG」形式で「RGBA」の保存設定になっていれば大丈夫です。

スクリーンショット 2016-05-15 16.07.22

では、今回はここまでです。
次回は、ちょっとだけ髪の毛を作ってみましょう。

また次回をお楽しみに!

「Manuel Bastioni LAB」が、早くもバージョンアップ!

つい先日その登場を記事にしたばかりの人体モデリング<フリー>ソフト、「Manuel Bastioni LAB」が、早くもバージョンアップされて1.1.0になった。何と早い開発スピードだろう!
今回の目玉はアニメ調の少年が追加されたこと、少女モデルの改善と追加、それから顔のトポロジーの改良、かな。

トポロジー?
まあ、難しいことは置いておいて、顔の形状がより滑らかになって、例えば光を当てた時に影の出方がスムーズになったということだ。表情の動きもきれいになったみたいだし。

それからテクスチャの取り方も大幅に改善されて表現力が上がったし、モデリング機能も強化され、人体の色々なパーツの調整がよりやりやすくなっている模様。

追加されたモダンアニメの少年少女と改良されたクラシックタイプのアニメ少女
追加されたモダンアニメの少年少女と改良されたクラシックタイプのアニメ少女。何だかモダンタイプの方がバランスが悪い気がするけど……こういう体型が今どきの若い人には好まれるということ!?

説明とダウンロードはこちらから(英語)。
Manuel Bastioni LAB 1.1.0

もう一度簡単に説明しておくと、これは単体のソフトではなく、Blender上で動作するアドオン(=プラグイン)。だからBlenderの基本操作を理解している必要があるんだけど、それさえ出来れば、人物の3Dモデルがどんどん作れる。
残念ながら、服装はまだしばらく先のバージョンまで待たなければならなさそうだけど、開発計画には入っているからね。どんどん使いやすく、面白くなる「Manuel Bastioni LAB」から目が離せないぞ!

近いうちに使い方の基本的なところを簡単にまとめようかな──?
これを読んでくださった(CGクラスタ以外の)あなたが、ちょっと触ってみようかなと思ってくださるように。

じゃ、今夜はこれまで!

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今週の一枚─008/MakeHumanのライバル登場だッ!

スクリーンショット 2016-02-21 16.24.59
(画像のリンク先はLabのサイトです)

──みんな、新しい道具を手に入れるぞ!──
久々にCGネタです。Mac、Linuxユーザーに朗報、かな。
でも、電子書籍クラスタのあなた、ここで読むのを止めないで!
(「コミPo!」で表紙イラストを作っているあなたは、対象外、かな。あれにはまだ敵わん……)

最近、MakeHumanのサイトを見たひとは気がついたかな?
Blenderの新しいaddon、Manuel Bastioni Lab 1.0.0のお知らせが載っていることに。

これは、MakeHumanの開発者の1人が15年にわたるノウハウを注ぎ込み、独自に開発したすんごい人体モデリングツールなのだ。

MakeHumanと同じような人体が、Blender上で直接作れる。エクスポートする必要もないのだ。Blenderのaddonにありがちな、「パラメーターをいじれるのは最初だけで、ちょっと何か動かすともう調整できない」ということもない。何しろそこが便利!

さあ、まずはこれを見て欲しい。
最低限のカテゴリー(「ヨーロピアン系」「アジア系」「アフリカ系」、「男女」)を選択したら、たった1クリックで人体を生成。それから、「ポーズ」「表情」などのパラメーターを自在に調整できる。生成後に「体格」に関わる各パーツの大きさは自在に調整できる。
(MakeHumanのように「年齢」の調整ができないのは残念ポイントだけど)

スクリーンショット 2016-02-21 16.29.46
もちろん、顔だって自在に変えられる!

 

ただ、人体を作れるだけでなく、パラメーターをいじるだけで、様々なポーズをしてくれる。表情もライブラリでたくさん登録されている。だから、ボーンの動かし方が分からなくても、何となくそれっぽい人体データが作れるのだ!

L01

こんなに豊かな表情が──

スクリーンショット 2016-02-21 16.52.29

メニューを選ぶだけで作れる!

そして、これだ。
スクリーンショット 2016-02-21 16.29.41

アニメ風の少女キャラが、何回かクリックするだけで作れるのだ。
(男の子も開発中で、もうすぐできるそうですよ)
これ、ラノベの表紙にバッチリなんじゃない?

ただし、
難点が二つある。

・Blenderの基本操作が分からないと、恐らくは何もできない
(基本操作は、藤堂++さんのこちらのページを見てね!)
・服がない
(裸だと、電子書籍ストアの審査も通りにくいでしょうし……)

今後もウォッチして、その進化をこの場で報告しますからね!

じゃ!

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ケプラーズ5213の作品ページを更新

今日はごく短い記事です。
ずうっと放っておいた『ケプラーズ5213』のCG ブレイクダウン映像 for ブックトレイラーがようやく完成しましたので、ケプラーズの作品ページにリンクを追加し、リンク画像も新規作成して差し替えました。
作品ページに行かなくても下記からどうぞ!

 

CG制作のWIP画像とレンダリングされた各要素を時間軸で並べたブレイクダウン映像はこちらです
CG制作のWIP画像とレンダリングされた各要素を時間軸で並べたブレイクダウン映像はこちらです

 

いつもどおり、CG制作とコンポジット(合成)はBlender、映像編集はMotionで行なっていますが、まだMotionの機能がよく分からず、実は大半の編集はBlenderの映像編集機能で行ないました。Motionでやったのは文字入れや最後の仕上げ程度になります。

では、ぜひご覧くださいませ〜!

 

本末転倒でも継続は力になりうるか?

相変わらずの本末転倒ぶりを発揮するサイファイCGこと淡波亮作です。
今は次作のトレイラー制作にほとんどの時間を費やしている。おかげで書きかけの短編の数々がとんでもなく中途半端な状態で散らかりまくっているのだ。

ちょっと思い出すだけでも書きかけの短編は3本、童話が1本、本当は次作になるはずだった長編のプロットは忘れ去られたままになっているし……。
いつかも書いたように、無料キャンペーンで得られる効果に比べると、小説の予告編映像で得られる効果は本当にわずかだ。いや、効果がほんの僅かでもあるのかどうか、それすら疑わしい。百数十回しか再生されないような動画から、いったい誰が小説を買うためにリンクを踏んだりサーチしたりしてくれるのか? 考えれば考えるほど、僕はとてつもなく無駄な時間を過ごしているのではないかと疑いでいっぱいになってしまう。いやいや、疑いなんて言うレベルじゃない。実際に効果がないんだから。

それでも僕がこれを続けるのは、バカの一つ覚えなのか? そうは思いたくない。このブログ、更新していないときや誰かがシェアしてくれない日などは、検索で訪れてくれる方が多い。その検索キーワードの何割かはCGや映像関連の用語だったりする。僕の小説はそういった世界が好きなひとと親和性が高いのではないかと思っているので、もしも僕の映像を気に入ってくれた人が、もっと世界観を味わいたいと思ったとき、小説に手を伸ばしてくれるかも知れない。そんなふうに思っているんだ。もっと賢い方法はいくらでもあるのだろうけど、自らAmazonで読みたい本を探しているひとではない誰かの目に触れるためには、小説でない入り口があるべきなんじゃないかと、思っているわけで。《CGが好きな層=小説を読まない層》という等号は成り立たないし、特にSFが好きな層はCGを好む層と近いだろうとも思えるよね?

さて、昨日でCG制作を終えて編集に移ったつもりだったんだけど、実は今もバックグラウンドでCGのレンダリングを走らせている。だからMacBookのパームレストが熱くてしかたがない。
バックで走っているBlenderの画面をちらりと覗くと、エアチューブの中をミニバスが疾走している絵が、ちょっとずつ出来てきている。ヘッドライトにかかったモーション・ブラーが心地いいスピード感を出してくれている。
こんな風に書けば、CGが好きなひとは出来上がりの絵を見たくなっちゃうんじゃないかと、密かに期待してる。レンダリングの生の絵をここで見せるわけにはいかないから、それ以外の進行状況をちょっとGIFにしてみたものを載せてみたい。

文章を読みながら同じページにGIFアニメがあるとチラチラして読みにくいので、ここでちょっと改行を入れておきたい。

 

 

 

 

 

 

『奇想短編集 そののちの世界』トレイラーWIP
『奇想短編集 そののちの世界』トレイラーWIP

さあ、どうだろう?

少しだけ、そののちの世界に興味が出て来ていませんか?
短編それぞれの表紙を知っている方には、このCGのほとんどが表紙用に作ったものの再利用だと分かってしまうだろうけど、表紙とはちょっと違う部分が気になったりするかもしれないでしょう?
ね?

さて、与太話はこの辺で終わりにしようかな。

いつか、こんな本末転倒なような宣伝が、効果を現すときが来るかもしれない。そう思って、今夜も僕は無駄とも思える作業をし続けるんだ。

もうすぐ、もうすぐさ、と思いながら!

さあ、みなさんご一緒にー、
《継続は、力なりっ!》

お知らせ/新しいページを追加【IMAGES】

写真を中心にしたTumblrのページがあるのですが、トップページにリンク【IMAGES】を追加しました。今まで、実はこのTumblrページのURLが分からなくて、リンクを貼れなかったのです。自分のログインURLは分かるのですが、ログアウトした状態でそこにはアクセスできないため、誰にも紹介できないページになっていました。(タイトルにリンクが埋込まれているという基本的なことに気付いていなかった)
きっと、美意識の部分で小説の世界観にも近いものがあるのではないかなぁ、と思い、繋いでみました。

以前Twitterで一度だけ画面キャプチャを紹介したのですが、リンクを載せられないので誰も見に来られないというアホな状態。一人だけファボってくださった方がいましたが、失礼をしました……。

実は僕、インスタグラムがあまり好きでないのです。友達で何人かやってる人がいて、FBによく投稿されているのですが、どうにもみんな写真が似ていて。あれって、プリセットのフィルタが色々とあるのですよね?

たしかにとてもきれいなのですが、あの「何でも良い写真になっちゃう感」に馴染めなくて。いいものはいいんですが、無理やりな感じが漂ってることもあって。
(あ、作家仲間のエロ広橋さんの写真はまじで好きですよ。ちゃんとセンスを感じますし)

Tumblrのページには、出来るだけフィルタを使用していないものを集めています。(フィルタ加工しているものも少々ありますが)
→改めて見直すと、結構ありました。でも、ワンタッチのではなくて、フォトショでいじる感覚に近いフィルタの使い方をしています。ま、言い訳程度かな。

接写が好きなのですが、接写のものは全部フィルタレスですね。
抽象画風に撮るのも好きです。ぼちぼち載せていこうかと思っています。
あ、写真に混じってCGの画像も載せています。(現在のトップにはいきなりCGのホタルが来てますね。はは)

あまりまじめに更新していませんが、もし良かったら覗きに来てくださいな。

忘れてました、もう一点。
作品サイトの『ケプラーズ5213』ページに、広告バナーのGIF動画を貼りました。たしか、どこかでこのバナーが欲しいと仰っていた方がいたような……。ご自由にお使いくださいね!
(とうとうGoogle+のメッセージには気が付いてくれなかった模様)

宜しくお願いします!

広告の広告の広告……無限ループか?

電書ちゃん主催の「でんでんアドネット」に広告を送りました。

『ケプラーズ5213』の宣伝です。飛び先のURLがケプラーズの作品ページなので、これが既に広告。そして送った広告の広告がこの記事だから、広告の広告の広告。うん、合ってる。まだるっこしい。
で、何でこんな記事を急に書いたかというと、まずその広告の内容がグレーゾーンに位置していそうだから。
もしかすると、電書ちゃんにリジェクトを喰らってしまうかもしれない。

あ、もちろん、R18とかではないです。変なページに飛ぶわけでもないですし。

その理由が、これ。

ケプラーズ5213の広告バナー
ケプラーズ5213の広告バナー

 

そう、GIFアニメですねー。淡波らしいでしょ?
(宇宙船「ティオセノス号」がカッコいい! という声が聞こえない?)

広告の掲載ルールの中に画像形式とデータ容量はないので、一般的なWEB用の形式なら許されるだろう、という計算。当然、世間のバナー広告にはGIFアニメが溢れてますしね。
でも、問題は、ちょっとやり過ぎ感があるところ。最初に書き出したデータは約8秒のアニメーションで9MBあった。それをちょっとずつコマ落としして調整し、何とか3MBまで軽量化。ちょっとばかり動きの滑らかさが落ちましたが(色もね)、これならまあDL負荷にもならないだろうと。
でも、リジェクトされる可能性もあるなあ、と思ったので、Twitterに載せたんですね。
でもでも、TLがどんどん流れて、あっという間に埋もれてしまうのがTwitter。じゃあ、ブログに載せよう。と思ったら、今度はWordPressのアップロード容量制限にかかり(3MBジャストはNG)、再度軽量化。まあ、もっと重いデータを貼る技もあるんですが、今夜は無理。ということで、サイズを75%縮小して貼ったのが上のバナー。リンク先も同じページにしてみました。

もしこれがOKなら、皆さんもどうですか?
作るのも楽しいですし(自分だけか)、人目を引きますよねー。

ということで、今晩は広告の広告の広告でした。

また、役に立たん記事書いて!

短編第七話の表紙が完成

第七話のタイトルは『サタンと呼ばれた男』。怖いですねえ。
表紙画像はその男の肖像です。いつものようにBlenderで作っていますが、今回は第一話の『夜啼く鳥』と同様、3D Sculpt、つまりデジタル彫刻でモデリングしています。Sculptするためのツールはいろいろありますが、今回はBlenderでなくスカルプト専用でしかもフリーのツール、Sculptrisを用いています。
BlenderのSculptツールもなかなか高機能なのですが、今のところ僕はSculptrisのほうが使いやすいなあと思います。
さて、画像はまずSculptris上のキャプチャから行きましょう。

Sculptris作業画面:粘土のような見掛けになっています
Sculptris作業画面:粘土のような見掛けになっています
せっかくなのでこんな迫力のアングルからもどうぞ
せっかくなのでこんな迫力のアングルからもどうぞ

このシェーダー、実はBlenderで作ったMatcap画像です。気になった方は、こちらのリポジトリからダウンロード出来ますよ!

額の模様アップ
額の模様アップ
ターンテーブル回転のGIFもどうぞ
ターンテーブル回転のGIFもどうぞ

 

さて、モデリングが完了すると、データをOBJで書き出し、Blenderに読み込んでマテリアル、テクスチャを設定し、ライティングしてレンダリングを行ないます。今回は肌のマテリアルにサブ・サーフェス・スキャタリングのシェーダーを用いていますので、背後から光を受けて透けている部分(=耳)の一部がぼんやりと光を透過していますね。全体の質感も柔らかな光の雰囲気が出ています。角の硬質さと比較すると、よく分かりますね。

 

Blenderでのレンダリング結果:人肌っぽい色調で、背景もありません
Blenderでのレンダリング結果:人肌っぽい色調で、背景もありません

最後にBlenderで背景を付けたり色調やコントラストを調整した最終画像をデザインに当て込んだのがこちら。

Blenderで背景を合成し、調整後の完成表紙
Blenderで背景を合成し、調整後の完成表紙
顔が怖くないという意見をいただき、修正した最終版。サタンらしくなりました。
顔が怖くないという意見をいただき、修正した最終版。サタンらしくなりました。

 

小説の発売は、2月25日です。もう少しお待ちくださいね!

株式市場の帝王と呼ばれ、何もかもを喰らいつくすことが生き甲斐のこの男……、どんな話なのでしょうね!

さて、この記事は、いつか誰かのお役に立てそうでしょうか…。

短編集第六話の表紙を更新

Blender Artists スクリーンショット
Blender Artists スクリーンショット

実はこの画像、Blender Artistsに投稿していました。ビュー数は、これを書いている時点で430。結構な数の人に見ていただけて嬉しい限りです。え、少な過ぎますか?
ここで何人かの方にレビューを頂いたのですが、まあ、自分のツメの甘さに恥ずかしい思いをしました。そこは突っ込まれる筋合いはないぜ、という部分もありましたが、言われていることは概ね正しかったので、ちょこっと手を入れました。明日が発売日なので、このタイミングで本の表紙を差し替えることはできませんが、こちらに修正したものをアップします。

<全体がグレーで主役に視線がいかない>というご指摘。タイトル等の文字で主役以外はかなり隠れることも計算に入れた絵作りではあったのですが、まあ、一枚絵として投稿したので無理もなかったかな。

<手前の柱をなくしたほうがいい>というご指摘。確かに箱の主役感は高まるのですが、それは譲れないポイント。柱の向こうにあることで、”より気になってしまう”効果が出せるという計算なので。柱の上の方はタイトルで隠れることも考えると、柱には生の絵で見るほどの存在感はないと思うのですが、いかがでしょう?

周囲を暗くして、段ボール箱まわりのスポットを強めました。色調も少し調整して視線が集まりやすいようにしています。ちょっとやり過ぎだった?

明るさを再調整
明るさを再調整

表紙に当て込むとこんな感じです。

修正後の表紙
修正後の表紙

皆さんはどう思われますか? ちょっと暗くし過ぎてよく見えない感じがしますか?

最後に、両者を比較出来るよう、横に並べてみます。
さあ、どちらが好きですか?

左:旧(現行)表紙  右:修正後の表紙
左:旧(現行)表紙     右:修正後の表紙

さて、この記事が、いつか誰かの役に立ちますように!