本日の記事は昨日の続きです。
昨日の記事はちょっと文字数が増えてしまったので、「自分だったらこのくらいまでしか読まないかも」というあたりで切りましたw。
さて、ルビについて、いま一つどうしようかなあと考えているのが、Furi『振り仮名』サイトを利用するかどうか。
このサイト、日本独立作家同盟の鷹野理事長が教えてくださったもの。テキストファイルをアップロードするか、テキストボックスにペーストすると、自動的にルビ付きのHTMLファイルを生成してくれる優れものなんです。
こんな、超シンプルなページです。
シンプルなページながら、機能はちゃんと備わっています。
見ての通り、書き出す形式は「BCCKS」「HTML5」「でんでんマークダウン」の3種。
そして、開くひらがなのレベルも選べるのです。
総ルビなら小学1年生向けですね!
僕もちょこっとテストをしてみたのですが、振り間違いもほぼなく、手で振ったものと遜色のないルビが振られました。
僕の場合は総ルビということもあり、文章量が多いとエラーが出てしまいます。いろいろ試したところ、1話分(1,000〜1,200字くらい)なら問題なく変換できます。
今までかなりルビ振りには苦しんできたので、これは本当に福音。
でもね、僕のワークフローにはちょっとはまらなさそうなんですよね。この方法だと。
愛用のエディタHagoromoでは、執筆時にルビや圏点を振りながら、縦中横や行の下揃えなども全部最終形のepubと同じ形で盛り込めます。
Hagoromoからepubを書き出すと、ほぼそのままの形で販売できるepubが出来上がるのですよね。僕の場合はそこにちょこちょこ手を入れるのですが、一度HTMLに書き出してしまったものを再びHagoromo形式に戻すことは出来ませんから、後々のepub編集が逆に辛くなってしまいそうなのですよね……。
『振り仮名』サイトにはルビ機能しかありませんから、縦中横や圏点、他の書式は後から手作業でやらざるを得なくなります。もちろん、cssも自分で手編集し直さないといけないでしょうし。
う〜む。
それでも、ルビが自動で付くのは非常に魅力的ですよね〜。
さて、まだ連載をいつから開始するのかも決めていない状況ですから、もう少し悩もうかと思います。いいやり方が見つかるかもしれないですし。
WEBページに載せるものに振るルビならばっちりですから、ご存知なかった方はお試しになってはどうでしょう?
最後に、『魔女と王様』第一話の前半部分をFuriで変換したものをお見せします。
まずは、ページのキャプチャから。
HTMLのタグを見慣れていないとびっくりするかも。
こんな風に、変換結果が直接ページ上に表示されますが、慌てなくて大丈夫。例えばブログ上に掲載するのであれば、この文字すべてをテキストエディタにコピペするだけでオッケーです。
独立したHTML書類にするのであれば、HTML書類であることの宣言や各種のタグが必要になりますが、皆さんの使っているワープロやエディタに、HTMLの書き出し機能はありますよね?
あれば大丈夫。適当な短い文章をHTMLで書き出しておいて、<body>タグから</body>までの中身をそっくり入れ替えてしまえば良いんです。
では、この文字をこのブログのエディタに「そのまま」貼り付けてみますね!
1 銀( ぎん ) の狐( きつね )
「そら行( い ) けー、ほれ行( い ) けー!」
ほんとうは小( ちい ) さい声( こえ ) でしたけれど、ニーダマは愛馬( あいば ) パカラの耳( みみ ) に口( くち ) を近( ちか ) づけて言( い ) いながら、かかとで腹( はら ) を蹴( け ) りました。あの、美( うつく ) しい銀( ぎん ) の狐( きつね ) が、今( いま ) まさにニーダマの目( め ) の前( まえ ) に姿( すがた ) を現( あらわ ) したのです。これは、興奮( こうふん ) しないわけにはいきません。
ニーダマは一瞬( いっしゅん ) たりとも目( め ) を離( はな ) さないようにしながら、腰( こし ) にゆわいた弓矢( ゆみや ) を後( うし ) ろ手( で ) にまさぐりました。すると突然( とつぜん ) 、パカラの足( あし ) が真( ま ) っ白( しろ ) い氷( こおり ) の上( うえ ) で滑( すべ ) り、キラキラと光( ひか ) る氷( こおり ) の霧( きり ) を巻( ま ) き上( あ ) げました。そうです、夢中( むちゅう ) でパカラを走( はし ) らせているうちに、いつの間( ま ) にやらニーダマは凍( こお ) った湖( みずうみ ) に入( はい ) ってしまっていたのです。
ニーダマは、ふと背後( はいご ) を振( ふ ) り返( かえ ) ります。白( しろ ) く煙( けむ ) る視界( しかい ) の向( む ) こうには、色( いろ ) とりどりの春( はる ) の花( はな ) が咲( さ ) き乱( みだ ) れていました。
銀( ぎん ) の狐( きつね ) が足( あし ) を止( と ) め、こちらに顔( かお ) を向( む ) けました。そして、首( くび ) をちょっと振( ふ ) ってコーンとひと言( こと ) 鳴( な ) くと、氷( こおり ) の上( うえ ) を悠々( ゆうゆう ) と歩( ある ) き出( だ ) しました。
「おのれ、狐( きつね ) め! おれ様( さま ) を馬鹿( ばか ) にするなよ」
ニーダマはパカラの腹( はら ) を、力( ちから ) いっぱい蹴( け ) り上( あ ) げます。びっくりしたパカラは、ヒヒーンといななくと走( はし ) り出( だ ) しました。
どうです、ばっちりでしょう?
みなさんも是非、チャレンジしてみてくださいね!
じゃ、また明晩!