Tag Archives: Manuel Lab

Manuel Bastioni LABを使おう!(その2)

すぐに続きを書くつもりが、あっという間にひと月近く経過してしまいました。

今回は、最初に出したキャラクターに付随するプリセットをどんどんいじってみます。
ほんと、簡単です!
(クリックするだけだもの……)

記事を読む前に動きをざっくり見たい方は、こちらに公式ビデオを貼りますね。
(実のところ、これを見ちゃうと僕の記事は必要なくなっちゃうかもしれないんですが!)

では、気を取り直していきましょう。

1.まず、ManuelLABのタブを選択して、タイプを選択します。今回はAsian Male(アジアの男性)にします。
(ここが既に分からない方は、前回の超入門編をどうぞ!)

キャラクターのタイプを選択する
キャラクターのタイプを選択する
これが、アジアの男性の標準キャラ
これが、アジアの男性の標準キャラ

2.次に、「Main」の「Types」メニューをクリック。ずらりと選択肢が出ます。これがすべて、キャラ形状のバリエーションなのです!

こんなにたくさんの中から選べる!
こんなにたくさんの中から選べる!

3.では、「specialtype brute(特別なタイプ:野蛮なやつ)」を選びましょう。これでいきなり、こんなキャラに変わります。

おお、強そう!
おお、強そう!

なんだか顔が歪んでいるのは、ツールバーとキャラを近くに表示するためにパースがきつくなっているからです。形はちゃんとしてますので、ご安心を。

4.続いて「specialtype evil genius(特別なタイプ:悪の天才)」を。いいですね〜、このノリ。

ちょっと気持ち悪いですが、それっぽい(笑
ちょっと気持ち悪いですが、それっぽい(笑

全部で29種もありますので、後はご自分で試してくださいね。では、ideal(理想的なタイプ)を選んで、そこから更に次の設定に行きましょう。

筋肉質で均整の取れたスポーツマンタイプですね
筋肉質で均整の取れたスポーツマンタイプですね

5.「Types」の下にあるのが「Phenotype(表現型)」です。標準では「Central American」つまり、ネイティブ・アメリカンになっています。確かに、アジア系ですね。
ここには6つのPhenotypeがあります。
・ネイティブ・アメリカン
・中央アジア
・東アジア
・北アメリカ(!?)
・北アジア
・南アジア

スクリーンショット 2016-04-10 19.22.55

北アメリカのアジア系って、何でしょうね? これを選んでみましょう。
スクリーンショット 2016-04-10 19.30.10

あ、イヌイット系でしょうか、ね。

ちなみにこちらは北アジア。雰囲気というか、特徴、出てますねえ。
(いずれも、ビューポートのキャプチャでは分かり辛いため、簡単にレンダリング(=画像化)しています)
スクリーンショット 2016-04-10 19.31.46

「Phoenotype」の下には「Mix」というチェックボックスがあります。これを押しておくと、現在の形状と次に選んだものが微妙にミックスされるようです……。いろいろとパラメーターを選び直す度に変化するので、全く同じものを作るのは難しそうですね。

6.では、もっと楽しい部分にずんずん入って行きましょう!
EXPRESSIONS、つまり表情ですね。標準の表情はNeutralです。

このバリエーション!
このバリエーション!

ずんずん行きますよ。

Anxious 不安げですね
Anxious 不安げですね

arrigant 偉そう!

furious めっちゃ怒ってます
furious めっちゃ怒ってます。ちゃんと口の中もある!
exited 興奮、してます!
exited 興奮、してます!

こんなに豊かな表情が41種類!
ぜひ、いろいろ試してくださいね。
(Fit Expressionsのチェックボックスは、まだ用途が分かりません。恐らく、形状のバリエーションによってボーンとスキンのバランスが不正になってしまうのがありそうですから、それを調整するのかもしれません。いずれ、マニュアルを読んで説明を追加するかも)

7.EXPRESSIONSの下が、「GENERATOR」です。これもまた、大きく変わりますよ。標準ではエンジンが「Realistic」になっていますが……
順に選んでみました。

Extremeが、これ。極端だ。
Extremeが、これ。極端だ。
これはCaricature。戯画っぽい?
これはCaricature。戯画っぽい?
こちらはNoticeable。目に付きやすい感じ?
こちらはNoticeable。目に付きやすい感じ?
そして、Light。軽い? 個性を減じた感じでしょうか。
そして、Light。軽い? 個性を減じた感じでしょうか。

これ、不思議なのが、一つを選んでからまた別のを選び直すと、形が変わっちゃうのです。

さっきのEXTREMEと全然ちゃうやん!
さっきのExtremeと全然ちゃうやん!

それがまた、底の深さを感じさせて、飽きさせなさそうですね……。
下にチェックボックスが並んでいますが、今回は触れません。ここをいじり出すとまた深みにはまりそうなので、また今度ということで。

8.では、今回の最後のパラメーターです。お待ちかね、「POSE」ですよ。種類はこの14!

いきなりこれですよ、「老人の立ち姿」──きてます!
いきなりこれですよ、「老人の立ち姿」──きてます!

これもね、自分でいろいろやってみた方が楽しめますよね。
ぜひ、ご自分で。

今回紹介した以外にも、まだまだいろいろ設定できるパラメーターがあります。劇的にキャラの形状が変わるものも。
──そのあたりについてはまた、次回をお楽しみにということで、ね。

9.では、まとめに一点画像化しておきましょう。
「東アジアの悪の天才、怒りながら飛ぶ!」です。

僅か数分で、こんな絵が出来ちゃうのだ!!
僅か数分で、こんな絵が出来ちゃうのだ!!

どうです?
何だか物語が作れそうじゃないでしょうか。

表紙にも使えそうでしょ?
(肌色一色だし、パンツ一丁だけど……それはまた今度!)

あ、おまけにもう一つ。
「白人のアニメ少女、セクシーな表情で飛ぶ!」だとこんな感じになります。

これで戦隊モノのメンバーがばっちり揃うかも!?
これで戦隊モノのメンバーがばっちり揃うかも!?

じゃ、また明晩!

next

Manuel Bastioni LABを使おう!(超入門編)

「いずれ」と書いておきながら、いきなりネタ切れ気味なので書いてしまいましょう。
ただし、Blenderが少しだけ使える人向けになってしまうのは、ご勘弁を!
(そこのところもいずれ、カバーするつもりです。それまでは、藤堂++さんの素晴らしい入門記事をどうぞ)

まずはBlenderのadd on(プラグイン)として無料配布されているManuel Bastioni Labを入手。ダウンロードページはこちらです。
こちらのサイトで、Downloadボタンを押しましょう。

こんなzipファイルがダウンロードされます。
こんなzipファイルがダウンロードされます。

では、インストールしましょう。

1.Blenderを起動したら、ファイルメニューから「User Preferences…」を選択します。
スクリーンショット 2016-03-13 18.12.06

2.「User Preferences…」画面で「add-ons」タブを選んだら、一番下にある「Install from file…」ボタンを押します。

3.ファイルをダウンロードしたパスを指定し、「manuelbastionilab_110.zip」を選択したら、今度は右上にある「Install from file…」ボタンを押します。

4.左上にある検索窓に、「manu」と打つと、インストールされたadd-onが表示されます。

5.インストールした「manuelbastionilab_110」を有効化します。右端のチェックボックスにチェックを入れるだけ。

インストールが終わったら、User Preferencesのウィンドウを閉じます。

★Blenderの画面を見ると、左端の下の方に「ManuelLab」というタブが出来ているはず!

おっと、急がないで!
まずは、Blenderシーンに最初からあるキューブを消しておきましょう。邪魔になるので。

スクリーンショット 2016-03-13 19.04.09
DeleteキーかXキーを押せば削除できます(Enterかクリックもお忘れなく!)

 

では、いよいよ使ってみましょう。

1.Manuel Labと書かれたタブをクリックすると、Manuel Labの作成ボタンが現われます。
スクリーンショット 2016-03-13 18.45.33

2.基本モデルを選びます。「Select」の右側、「Caucasian female」をクリックすると、選べる基本モデルの一覧が出ます。
スクリーンショット 2016-03-13 18.50.44

Caucasian female:欧米白人系女性
Asian female:アジア系女性
Afro female:アフリカ系女性
同、男性版が3種。
その下がアニメ系の少年少女、ですね。
maleは男の子なのにShojoとなっているのは、まあご愛嬌ということで……。

 

新しく加わったモデル、アニメ調の少年を選択し、「Init Charactor」をクリックします
新しく加わったモデル、アニメ調(クラシック)の少年を選択し、「Init Character」をクリックします
スクリーンショット 2016-03-16 23.25.57
画面の中央に、何やら出てきましたよ。左側にある黒い三角のあるものが、バーチャルなカメラです。右上にある点線で囲まれた黒い点は、ライト(=照明)です。

 

スクリーンショット 2016-03-16 23.26.03
タブにも設定がたくさん現われました。今回は何もいじらないでデフォルトのままにします。

 

マウスのホイールをぐりぐり回して近くに寄りましょう。見える位置がずれたら、Shiftキーを押しながらホイールでドラッグ(これが、カメラをパンする機能)します
マウスのホイールをぐりぐり回して近くに寄りましょう。見える位置がずれたら、Shiftキーを押しながらホイールでドラッグ(これが、カメラをパンする機能)します。

男の子の体の中にある黒い線は、体を動かすためのリグ(=骨組み)です。これはちょっと難しいので、いじるのはまだ先にしましょうか。

さあ、ここまで出来ましたか?

画面で見ているだけではつまらないので、ちょっとレンダリングをして画像化してみましょう。

カメラのタブが選択されていれば、「Render」ボタンがあるはず。これをクリックすると、画面内にあるバーチャルなカメラで男の子を画像化します。
画面の一番右側です。カメラのタブが選択されていれば、「Render」ボタンがあるはず。これをクリックすると、画面内にあるバーチャルなカメラで男の子を画像化します。
あれあれ? ずいぶん小さいですね。これ、カメラから遠いのです。
あれあれ?
ずいぶん小さいですね。これ、カメラから遠いのです。

 

画面がレンダリングされた画像の表示だけになっていたら、エスケープ・キーを押して元の画面に戻ります。

移動や回転をさせてカメラの位置を頑張って調整します
移動や回転をさせてカメラの位置を頑張って調整します。真上から見たところです(これはライトの位置も調整済みになってますが)

 

下の矢印が「移動ツール」、円弧が「回転ツール」です。その右の「Global」と「Local」を切り替えることで、カメラの位置や向きを調整しやすくなります。
下の矢印が「移動ツール」、円弧が「回転ツール」です。その右の「Global」と「Local」を切り替えることで、カメラの位置や向きを調整しやすくなります。

ここは慣れが必要なので、じっくりやりましょう。

頑張ってカメラの位置を調整して、よし、とレンダリングボタンを押すと……
頑張ってカメラの位置を調整して、よし、とレンダリングボタンを押すと……

 

あれ、今度は真っ暗ですね。そうです。ライトを男の子の前に移動しなければいけません。今は、頭の後ろ側を照らしているのです。三つ前の画像くらいの位置に、ライトを移動します。このライトは「向き」がない点光源なので、位置だけの調整でOK。ただし、もちろんライトの高さは影響するので、顔を照らせるように低い位置に移動します。

ライトを移動して、更にアップにしてみました
ライトを移動して、更にアップにしてみました。良い感じ。

どうです?
髪の毛はないし、ほぼ裸だけど、なかなかそれっぽい絵が出来ましたね。

レンダリングした画像は、pngやjpgとして保存できます。画面したの「image」メニューから、「Save as image」を選択します。
レンダリングした画像は、pngやjpgとして保存できます。画面下の「image」メニューから、「Save as image」を選択します。

でも、何だか肌が浅黒いし……
次回は、左側にあるパラメーターを始めとして、いろいろといじって男の子のバリエーションを作ってみますよ!

ということで、何だか連載みたいになってきました。
このManuel LabをきっかけにしてBlenderを覚えてしまおう、というのもいいかもしれませんね。

よし、「Manuel Labの日本語解説なら淡波」てな位置を目指して、頑張っちゃおうかな!

次回もお楽しみにっ!
next

「Manuel Bastioni LAB」が、早くもバージョンアップ!

つい先日その登場を記事にしたばかりの人体モデリング<フリー>ソフト、「Manuel Bastioni LAB」が、早くもバージョンアップされて1.1.0になった。何と早い開発スピードだろう!
今回の目玉はアニメ調の少年が追加されたこと、少女モデルの改善と追加、それから顔のトポロジーの改良、かな。

トポロジー?
まあ、難しいことは置いておいて、顔の形状がより滑らかになって、例えば光を当てた時に影の出方がスムーズになったということだ。表情の動きもきれいになったみたいだし。

それからテクスチャの取り方も大幅に改善されて表現力が上がったし、モデリング機能も強化され、人体の色々なパーツの調整がよりやりやすくなっている模様。

追加されたモダンアニメの少年少女と改良されたクラシックタイプのアニメ少女
追加されたモダンアニメの少年少女と改良されたクラシックタイプのアニメ少女。何だかモダンタイプの方がバランスが悪い気がするけど……こういう体型が今どきの若い人には好まれるということ!?

説明とダウンロードはこちらから(英語)。
Manuel Bastioni LAB 1.1.0

もう一度簡単に説明しておくと、これは単体のソフトではなく、Blender上で動作するアドオン(=プラグイン)。だからBlenderの基本操作を理解している必要があるんだけど、それさえ出来れば、人物の3Dモデルがどんどん作れる。
残念ながら、服装はまだしばらく先のバージョンまで待たなければならなさそうだけど、開発計画には入っているからね。どんどん使いやすく、面白くなる「Manuel Bastioni LAB」から目が離せないぞ!

近いうちに使い方の基本的なところを簡単にまとめようかな──?
これを読んでくださった(CGクラスタ以外の)あなたが、ちょっと触ってみようかなと思ってくださるように。

じゃ、今夜はこれまで!

next

今週の一枚─008/MakeHumanのライバル登場だッ!

スクリーンショット 2016-02-21 16.24.59
(画像のリンク先はLabのサイトです)

──みんな、新しい道具を手に入れるぞ!──
久々にCGネタです。Mac、Linuxユーザーに朗報、かな。
でも、電子書籍クラスタのあなた、ここで読むのを止めないで!
(「コミPo!」で表紙イラストを作っているあなたは、対象外、かな。あれにはまだ敵わん……)

最近、MakeHumanのサイトを見たひとは気がついたかな?
Blenderの新しいaddon、Manuel Bastioni Lab 1.0.0のお知らせが載っていることに。

これは、MakeHumanの開発者の1人が15年にわたるノウハウを注ぎ込み、独自に開発したすんごい人体モデリングツールなのだ。

MakeHumanと同じような人体が、Blender上で直接作れる。エクスポートする必要もないのだ。Blenderのaddonにありがちな、「パラメーターをいじれるのは最初だけで、ちょっと何か動かすともう調整できない」ということもない。何しろそこが便利!

さあ、まずはこれを見て欲しい。
最低限のカテゴリー(「ヨーロピアン系」「アジア系」「アフリカ系」、「男女」)を選択したら、たった1クリックで人体を生成。それから、「ポーズ」「表情」などのパラメーターを自在に調整できる。生成後に「体格」に関わる各パーツの大きさは自在に調整できる。
(MakeHumanのように「年齢」の調整ができないのは残念ポイントだけど)

スクリーンショット 2016-02-21 16.29.46
もちろん、顔だって自在に変えられる!

 

ただ、人体を作れるだけでなく、パラメーターをいじるだけで、様々なポーズをしてくれる。表情もライブラリでたくさん登録されている。だから、ボーンの動かし方が分からなくても、何となくそれっぽい人体データが作れるのだ!

L01

こんなに豊かな表情が──

スクリーンショット 2016-02-21 16.52.29

メニューを選ぶだけで作れる!

そして、これだ。
スクリーンショット 2016-02-21 16.29.41

アニメ風の少女キャラが、何回かクリックするだけで作れるのだ。
(男の子も開発中で、もうすぐできるそうですよ)
これ、ラノベの表紙にバッチリなんじゃない?

ただし、
難点が二つある。

・Blenderの基本操作が分からないと、恐らくは何もできない
(基本操作は、藤堂++さんのこちらのページを見てね!)
・服がない
(裸だと、電子書籍ストアの審査も通りにくいでしょうし……)

今後もウォッチして、その進化をこの場で報告しますからね!

じゃ!

next