読んだよ:丸木戸サキ著『四月馬鹿』

しばらくセルパブ本は読めないと言った舌の根も乾かぬうちにどんどん読んでる淡波でございます。
(もちろん、「このセルパブがすごい!」の影響が大きいですね〜)

今回読んだのは丸木戸サキさんの『四月馬鹿』。
出版からそろそろ3年が経とうとしている本だけれど、変わらず評判は良いですね。僕もずっと気になっていた本の1冊だけど、テーマがずばりエロ、ということで、なかなか手が伸びづらかった作品。
丸木戸さんの筆力は昨年のホラーアンソロジー『春禍秋冬』で存じ上げていましたので、次はこれを読みたいなとずっと思ってはいたのですよね。

 
では、本題へ。

エロい、嫌らしい。でも、嫌らしさはない──矛盾?──。

ちょっと上品めな『蛇にピアス』と言えば遠くはない感じかもしれません?
いやいや全然違うかな──。
女性が書いているからか、男の視点ではないエロさが、男にとっては上品に感じるのか。
内容を言えばかなりエグいですし、AVよりもエッチかもしれない。でもよく考えると、直接的な行為自体の表現は抑えられているし、より心に来るエロさとでも言うべきなのかも……。

ストーリーをごくかいつまんで紹介すると、こんな感じかな。
────
画家、というより芸術家の彼と、四月が巡るごとに男を替えてしまうわたし。
彼は、俺は違うという。自信満々に。
恋人未満、恋人以上の情夫。いとなみ。揺れ。迷い。
ふとしたすれ違い。
そして1年が過ぎ、四月は巡る。
主人公は──?
────

描写が巧みで、一気に読ませます。だから短くてもったいない。情事以外の描写をもっと読みたいという気にさせる、読みやすくも彩りに溢れた文体です。
丸木戸さんの作品を読むのはまだ3作目だけど、もっともっと長い物語をじっくり読みたくなりました。

誤字脱字などは一箇所もなかった(気付かなかった)し、全体に完成度が高いなあと。巧い!って感じを強く受けました。
もちろん、重箱の隅をどうのこうのという類の完成度じゃなくて、キチンとした短編小説としての完成度ですよ!
これは、文芸誌に読み切りとして掲載されていても全く違和感はないのではないでしょうか。官能小説の特集に、ね。

寝る前の読書にオススメです。
寝られなくなっても責任は持てませんが!
なお、電車で読むのはオススメ出来ませんよ、念のため!

では、本日はここまで!



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