詩 小さな声で 2015年10月20日 Leave a comment ただ 気になってた ただ 気になってた 耳の奥側に 爪をかけるように 小さな声で 小さな仕草で 不安の種を 追い出そうとして 少しずれたリズムで 斜めの視線で 遠ざかるもの 追いかけぬよう 灯りを点けぬまま 耳を澄ましている 誰かのつぶやきが フツフツと浮かんでくる 身体を震わせて 怒りを溜め込んで 立ち上がることなく 目を塞いだまま 小さな 小さな 小さな声で