去年に引き続き、今年も、というか年末からやりました。新刊ラッシュ。
去年は10冊連続だったけど、今年は5冊でちょっと控えめ。
ただ、文字数で言えば変わらなかったんだよなあ。一冊あたりが長くなったので。
正直、辛かった。かなり。
最初の2冊は順調だったけど。3冊目の『光を纏う女』の後半に入れた『瞳』から、ちょっとペースが狂ってきた。これは11月頃に書いたショートショートを短編として書き直したものなんだけど、思いのほか構成が難しくて、組立てに時間が掛かってしまった。
ちょっとビハインド気味だったけど、表紙を手抜きにすることで時間を浮かせて切り抜けた感じかな。
4冊目の『ガラスたちの永遠』。これも概ね順調に書けてたんだけど、年末に執筆時間がほとんど取れなかったことで、もう、ぎりぎり間に合った感じになった。表紙もアイデア一発でぱっと書いた手描きのイラストそのまま。あー恥ずかしい。
『ルルルとリリリ』の連載執筆も並行で進めてるしなあ。
で、昨日ぎりぎりのタイミングで出版した『太陽の子孫』が何しろ半端なく大変だった。もともと、100枚弱の中編を想定したストーリーだったんだけど、最初に書き終わったときに110枚。思ってたよりボリューミーだった。
それでもかなりジェットコースター的な展開で書いて、もう、肉付けなし、突っ走るだけ突っ走って、ガーッと読ませてズドンと終わるような感じにしてたんだよね。もう、余計な枝葉も一切なし。
(ど、どんな感じだよ、それ?)
書き終わって、いつものごとく妻に最初に読んで貰ったら……、もう、散々の評価。
まあ、アイデアとストーリーはいいけど、何しろ薄っぺら!
何しろ薄っぺら!
って。
エンタメに対して文学を求められてもなあ、という感覚もあるし、妻の好みは分かってるんだけどねえ。
やっぱりちょっと堪えた。ちょっと。
確かに最初のバージョンは、人間とか、心が全然書けていない。
いくらノンストップ・アクション的な物語でも、やっぱり薄っぺらいと言われるのは痛い。痛いッ!
で、いったん先週末にmobiファイルまで作ったんだけど、もう一度肉付けをやり直して、描くべきところを描いていったんだな。これ、平日にやるのは辛かった。いったん終わらせているから、読み直すと「ここを書き込めばもっと話に膨らみと深みが出るよな」ということが結構あからさまに分かってくる。
それで、書けば書くほど別の部分の書き足らなさが気になって、目に付いて、ね。
平日のほとんどは会社の行き帰りに電車でiPad執筆するしかないので、とにかく思いついた断片をどんどんテキストファイルに落としていって、気がつくとdropboxの中は書きかけのファイルでいっぱいに。
これを夜中にhagoromoに移しながら整えて……。を繰り返している間に、もう週末。土曜日はいろいろと忙しくて、落ち着いて書き始めたのが夕方近くになってからで。
うーん、自分としてはかなり良くなったと思っているんだけど、どうなんだろう。
長くした分、「説明的だ」「冗長だ」「無駄な要素が多い」「ストーリーに関係ない不要な描写が」etc, etc…
と思われてしまう懸念も、あると言えばあるんだよなあ。
それにしても、いやあ、本当によく間に合ったなあ(間に合ってない!)。
と、いうことで、現段階ではめでたしめでたし、ということにさせておいてねッ!
結局、出版後にもいくつか内容を見直して、今日、第二版(とは明記しなかったけど)をAmazonさんに提出したんだ。
とにかくね、こんなほとんど自虐みたいな締切り設定はもう止めよう。とつくづく思った、今回の新刊ラッシュ、だった。
次作までは、ちょっと開くかも──。
これでようやく、『ルルルとリリリ』の執筆に戻れる──来週以降の連載がやばいのだ!
あー、ごめんなさい。
こんなロクでもない言い訳を読んで貰っちゃって……。
じゃあ、また明晩!