さて、いくらなんでもそろそろ出来上がると首を長くしてお待ちの70億(細胞?)リリリファンの皆様にお知らせです。
※人間の細胞数は約37兆個なので、これだとたった一人にも遠く及ばない……
下巻のepub化も、あと一歩のところまで来ました。現時点でのエラー数は19。単純ミスでタグが閉じていないものが大半で、それを潰せば9割方は解決するかと思います。上手くいけばこの週末中に出来上がるかなぁというところ。
今一つ気に入らなかった下巻の表紙の絵も、結局完全に描き直すことでなんとか納得のいくものに仕上げることが出来ました。
せっかくですから、恥ずかしい絵を晒しておきましょう──それがなければ進捗なんか読んでも面白くないでしょうし!
さて、こちらが当初の絵。
はい、そうですね。お気づきの通り、ルルルくんの体型が変ですよね。首が長すぎるし、左手のバランスが妙。まあ、セザンヌの『赤いチョッキの少年』などを思い出すまでもなく、別にデッサンなんか狂っていたっていいですし、挿し絵の味って、そういうところにもあるとは思います。
でもね、これはいただけない。首も手も、強調したい部分ではないし、狂っていることに必然性も味もない!
人物たちとお城の壁のパース感がおかしいのは、演出上の狂いとして全く問題にならないんですがね。
やはり日常的に手描きをあまりしていないので、こういうところに鍛練不足が出てしまいます。特に、群像の場合は互いの関連性もあり、自然に描くのが難しいんですよね。あー、お恥ずかしい。
そこで、淡波は考えました。
得意の3DCGで下書きしちゃおうぜ! って。
最近こちらで入門を連載しているManuel Labではなく、老舗のMake Humanを使い、3人のキャラをざっくり作りました。身長と年齢と、大まかな顔つきの特徴程度を考えながら。
それが、こちら。
はい。怖いですねー。謎いですねー。
でも、これでいいのです。手首が髪の毛に刺さっていようが、ルルルがはげちょろでも、目も髪の毛も真っ白でも、これは単なるアタリなので。
次に、城壁をざっくりと作り、表紙絵とカメラアングルを揃え、トレースしやすいように枠線が付くようにレンダリングします。
それが、こちら。
このままトレースしてもイメージが壊れてしまいますよね。デッサン的にはこの画像を参照しつつ、絵柄は最初の手描きのままになるよう、鉛筆でざっくりと大事なポイントだけアタリをつけました。
(この状態では写真を撮らなかったので、あしからず……)
そして、ペン入れをして水彩で塗ったのが、こちら。
これ、CGで下絵を作った意味あるの? って思う方もいるかもしれませんね。
そんなあなたのために、比較画像を用意しましたよ。
意外なほど、かなりCGの下絵に忠実なのが分かると思います。
ね、面白いと思いません?
毎週火曜日に連載中の『Manuel Bastioni LABを使おう!』を最後までマスターすると、きっと、こんな下絵も作ることが出来るようになりますよ!
さて、出来上がりの絵はスキャニングをした時に色がかなり鈍くなってしまったこともあり、表紙に加工する段階でまた少し、手を入れています。
まだデザイン的には途中段階ですが、下巻の表紙はこんな感じになると思います。
いかがでしたか?
手描きにこだわるのも大事ですが、こんなやり方もあります。
いろいろと工夫して楽しみながら、作っていきたいですね!
では、今晩はこれまで!