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オルタニア第2号『Locked』発売!

いやあ、実にスピーディーですねえ。
第1号から約1ヶ月半、予定通り12/15に第2号が発売されました!
不定期刊ですし、一時は年内の刊行が危ぶまれましたが、いろいろな障害をなんとか乗り切って、無事にこぎつけました。

編集長山田佳江氏の辣腕に感謝です!
(おされな表紙イラストも、編集長の作品なのです)

オルタニアはBCCKSの配信システムを用いて各種電子書籍書店に順次配信されるのですが、現時点で、BCCKSのほか楽天KOBO、Amazonでも配信が始まっているようです。

ご興味のある方は、お好きな書店でどうぞ!

【そう、ここでひとつ、BCCKSで購入する利点を】

電子書籍を読む週間のある方は、きっとスマホなどの端末にリーダーのアプリを入れていると思います。iOSだったら、iBooksがとっても扱いやすくて読みやすいですよね。

iBooks、アップルから買ったものしか読めないと思っていませんか?

いいえ、実はそんなことは全然ないのです。各種のリーダーアプリは、だいたいepubという形式に対応していて、データを入れれば読むことができます(残念ながら、Kindleはmobiという独自形式で、epubをそのまま読むことは出来ません)。

BCCKSにも専用のリーダーアプリがありますが、購入の時にepubファイルをダウンロード出来るようになっているのです。BCCKSのリーダーで読みたい人は購入後に同期されますし、iBooksリーダーに送って読むのも簡単です。
KOBOのリーダーでだって、読めると思いますよ。

オルタニア情報に戻りましょう。

山田佳江さんデザインのかっちょいい公式ページも更新されて、第2号の情報が掲載されています。

今回のオルタニア、『Locked』というだけに、テーマは密室です。
推理小説ばりに密室テーマを扱った物語があれば、閉ざされた空間で進行する物語があり、こころのあり方や生き方を密室と捉えた物語があります。

僕の作品はどんなでしょう?
創刊号の紹介でも書きましたが、この作品は連作短編になっています。『痛みの見せる夢』というのが通底したテーマになっていて、創刊号では『現実以外』、今回は『Locked』というダブルテーマを盛り込んだものになっています。
各作品に直接のつながりはなく、続きものではありません。創刊号の作品を読んでいる必要はまったくありませんし、両方読んでも、どうしてこれが関連作品なのかまったく分かりませんのであしからず(笑。

タイトルは『繭子』。今回もSFテイスト濃いめです。自分でepubチェックをするためだけに作成した扉絵がありますので、こちらにアップしちゃいましょう。
coccon_s

中央に置かれた繭。そして背景の赤黒い空間。
これ、すべてが物語のヒントになっています。
誰も見ない可能性のある絵を、よくもまあ作るもんですよね。
いや、シリーズが完結したら、そのうち単著として出すつもりなので、その扉絵にはなりますね。前回のは作っていませんけれど。


今回のオルタニアも素晴らしいゲスト作家さんに恵まれて、厚みと幅をもたらしてくださいました。

米田淳一さんが書いてくださった作品解説が公式ページにありますので、是非、いらしてくださいね!

今回も、とても面白くて、でも捻りを加えまくった作品が大集合しています。

そしてそして、
巻末には衝撃の事実発表が……。

購入してくださった読者さんだけにお教えするマル秘情報ですよ。

では、宜しくお願いしますねーーー!

実はすごいApple Motion─2

前回は半端なところで終わってしまったこの記事ですが、予定通り「うまくいったぜ」報告ですよ!

さて、Q&Aスタイルで始めましょう。

Q1:
Motionを購入してから年月が経過してしまい、AppStoreで「アップデート」ボタンが出なくなってしまった。
さあ、どうする?

A1:
1.まずはMacからアプリを削除、ゴミ箱も空にします。
2.AppStoreに行きます。
3.「購入済み」ページに行くと、「インストール」ボタンがイキになっています。
4.最新版をDL、インストール出来ます!

Q2:
3Dテキストの機能って使えるの?

A2:
ばっちり使えます!

では、ちょっとオルタニアのPVのキャプチャを見てみましょう。

これが、現状です。
これが、現状です。

アップデート後のMotionで……

いきなりこれです! すごいです(計算に数十秒かかりますが)。
いきなりこれです! すごいです(計算に数十秒かかりますが)。

こうするのにやった操作はこれだけ。

・3D化したいテキストボックスを選択
・インスペクタのアピアランスで、3Dテキストにチェックを入れる

ここです。調整できるパラメーターがいっぱいあります!
ここです。調整できるパラメーターがいっぱいあります!

文字数が膨大で処理時間が相当掛かってしまうので、オルタニアという文字だけでいろいろと試してみます。

これが2Dの基本的な文字。

cap3

ウエイトを2倍に太くし、前面エッジを「ねじ山」にしました。文字数が少なければ、瞬時に処理されます。

 

「ライティング」で環境光を暗くすると、より宇宙っぽくなります。
「ライティング」で環境光を暗くすると、より宇宙っぽくなります。

 

次に、質感の設定を見てみます。まるで3DCGソフトみたいです。

マテリアルを変えられます。プリセットがいっぱい!
マテリアルを変えられます。プリセットがいっぱい!

Grunge Stainsにしてみました。

模様もちゃんと立体になっているようです。
模様もちゃんと立体になっているようです。
質感をカッパーにして
質感をカッパーにして断面も穴あきにしてみました。前面に丸みをつけたので、光の反射もきれいです。

 

どうです?

これ、もう完全に3DCGですよね!
疑似的な3D表現ではなく、ちゃんとパースに応じて穴の形も反射も変化しています。

いやあ、参りました。こんな感じに遠ざかっていくだけではなく、もう自由自在にカメラをぐるんぐるんさせて3D表現をすることだって出来るのです。

もっともっと使い込んでいきたいなあと思う、今日この頃です。

じゃ、また機会があったらMotionの機能など、紹介しますね!
(パーティクルの機能とか、そりゃあもう凄いんですから!)

この記事が、いつか誰かの役に立ちますように!

実はすごいApple Motion─1

これまで、CGをベースにした映像のほとんどはBlender完結かそれに近い形で制作していました。
Blenderの動画編集機能を覚える前は、動画編集にJavieを使っていました。ただJavieは残念ながら開発が止まっているようですし、動作速度は遅めです。
《CG制作⇒コンポジット(合成)⇒編集》を一連の操作で出来るBlenderの利便性も大きかったので、Blenderを中心に据えるワークフローにシフトしていました。

でも!

AppleのMotionも結構前に導入はしていたのですよね。ただちょっと使い方に戸惑っていたのと、情報も多くはなかったため、使い方の慣れた方へと流れていました。

それでもまあ、WEBでいろいろと情報を調べる限り、Motionはすごいに違いないという感覚はずっと持っていました。で、簡単なものから徐々に使うようになりましたが、いわゆるAfter Effectsのようにバリバリのエフェクトをかますような使い方はハードルが高いと思っていたのです。

新SF雑誌『現実以外 -オルタニア-』のプロモーションビデオを作成するにあたり、最初は、最近のいつもどおりのやり方でした。

《BlenderでCGを作成し、連番ファイルを書き出してMotionに読み込み、編集とエフェクトを行なう》

これで作ったのが、最初のティーザー・トレーラー2本です(1本は単なる色違いバージョン)。

これですね。

簡単に工程を整理します。

【Blender工程】
宇宙をBlenderで作成
・フライングロゴをBlenderで作成
・宇宙とロゴをそれぞれバラでレンダリング書き出し
・宇宙の画像をBlenderに読み込んで星のエフェクトを作成
・星にエフェクトをかけた画像をBlenderから書き出し

【Motion工程】
・ロゴと宇宙をそれぞれ読み込み
・後半の文字をプラスしてエフェクト
・ロゴにモーション・ブラー(もどき)をかけ、その他雰囲気エフェクトを追加
・動画に書き出し

これはこれで普通のやり方なんですが、プロモーションビデオ第3弾を作成した時、《時間がなかった》のと《疲れていたので出来るだけ簡単に作りたかった》ので、もっとMotionの比率を上げてみることにしました。

出来上がりがこれです。

第1弾と同じような感じですが、格段に省力化されています。工程を見てみましょう。

【Blender工程】
・高解像度で宇宙の画像を1枚だけ作成(アニメーションなし)

【Motion工程】
・宇宙の画像を読み込み、ちょうど画面一杯になるように縮小して配置
・宇宙が徐々に拡大し、空間を進んでいくように見えるようアニメーション
・文字を入力し、3D空間を飛ぶようにカメラを設定
・文字が飛ぶようにアニメーションを設定し、雰囲気エフェクトを追加
・動画に書き出し

合計で2行分の手間が減っています(笑。
(実は、宇宙もMotionだけで簡単に作れるんですよね。僕はまあ、Blenderで作るのに慣れてるし、思い通りに作れるので……)

まあ、何しろ簡単、短時間で出来ます。
無料ソフトにこだわり過ぎる必要はないし、一つのソフトで何でも出来ることにもこだわる必要は全然ないですよね。適材適所。

ポイントは3Dですよね。
これまでは3Dといえば3Dソフト必須。と思っていましたが、Motionで3Dに出来ちゃう。
カメラ設定を3Dにした時、画面上に3Dを示すギズモ(3D空間を3本の矢印で示すアイコン)が出たの見て、マジで感動しました。
うへー、こりゃ3Dだわ!って。
(まあ、普通のことなんですがね……詳しいひとにとっては)

今回のフライングロゴは平面的なものが飛んでいますが、実はMotionで文字を立体化することも出来るんですよね。多分。
海外のチュートリアルと見ると出来るようになっているんですけど、どうもやり方が分からなかったので、いろいろと調べてみました。どうやら、英語版にある3Dテキストの機能が、僕のマックに入っているMotionにはない!
よくよく見ると、僕のはバージョンが一つ古く、5.1。3Dテキストを扱えるのはどうやら5.2以降のようです。
早速App Storeに見に行ったのですが、どうもアップデートが出来ない。
ちょっと、アップデートをしないで方っておき過ぎたのかもしれません。最初に購入したのは2014年で、ずっとハードディスクのこやしになっていましたからねえ……。

調べました。
どうも、App Storeでアップデート出来なくなることが稀にあるみたいです。その場合の対処方法は、アプリを完全に削除して、再度App Storeからインストールし直すこと。ですって!
ええ!
Motionって、2.3GBもあるんですよ、それを完全削除か……かなり、勇気が要ります。
失敗したら、動画のプロジェクトが何も開けなくなる。
とはいえ、先週タイムマシンでバックアップを取ったので、最悪はそこから戻るかと決め、アプリをどーんとゴミ箱に。そして、シャシャッと空に──。
どきどきしますね。消しちゃいましたよ、完全に。
ダウンロードがタイムアウトにならないといいんですが、重いデータをWifiでダウンロードしていると、よく途中で接続が突然切れるんですよね。恐いなあ……。
現在320MBです。

そして、今640MB。

お、1GB超えた!

まあ、大丈夫そうな気がしてきましたね。

ということで、何とも半端な記事になってしまいましたが、今夜はこんなところで。

アップデートに成功したら、今度は3Dテキスト関連の記事を書きますねっ!

じゃ、また明晩!

(続きは10月21日掲載予定です)