フックフックのエビネルさんとトッカトッカのカニエスさん 第三十三話

今夜はお待ちかね(?)新しい曲の公開です。そう、リリリのテーマですね!
では、こちらからどうぞ

3人はいよいよエックエックの都に到着します。ところがそこで、なんともまあ、意外な出来事が起こるのですよ。

それでは、第三十三話がはじまりま〜す。

Amazon Kindle Storeでの発売のため、連載データの掲載は終了しました。こちらは第七話までの試し読みとなります。

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iPad miniとの微妙な因縁2

と、いうことで、昨日の続きを。

年が明けて2013年、僕はiPod touchの利用環境を改善させるため(というか、ネットワークを使い続けるため)、ついにモバイルWifiルーターを導入しようと決めていた。それまではNTTの月極め低価格Wifiスポットサービスがあって、それを利用していた。たしか350円@月で、主だった駅や商業スペースなどで使えるというもの。
当時はSNSもブログもやっていなかったし、帰るコールの代わりに、妻にメールを一本書ければそれで良かったのだ。

ときどき、Youtubeなどで見たい動画があったり(主にCGのチュートリアルだ)、家でDLし損ねてたりしたPodcastがあると、ちょこっと駅で繋いでDLしていた。とまあ、携帯電話を必要としない僕には、それで十分だったんだけど、あるとき、NTTが低価格Wifiスポットサービスを廃止すると発表したのだ。
この手のサービスは拡大するだろうと考えていた僕はとてもビックリしたのだけれど、まあ、世間的にはあのサービスを必要とする層はごくごく少数だったのだな、と納得もした。

そこで、娘がiPhoneを買うついでに、僕もWifiルーターを買おうとショップに赴いたのだ。

そして、驚きのサービスに出遇った。
新規でwifiルーターを契約するお客さんには、iPad miniのWifiモデルを2,000円で提供するというものだ。たった、、2,000円だ。でも、僕の心にはあの悲しい思い出がずーんと沈んでいた。何万円も払って買おうとしたiPad miniを開梱することもなく返品した朝の記憶。
コンビニのカウンターに段ボールを載せた記憶。
愚かな記念日。

「いえ、いらないです」
僕は、反射的に即答していた。店員さんは驚いていた。断る人はいないと言われた。たった2,000円がもったいないとは思わなかったけど、僕はまた反射的に答えていた。

「不要なんで」と。
「本当に良いんですか?」と繰り返す店員さん。
いいからもう訊かないでよ、と恨み目になりつつ(心の中で、ね)、
「ええ、必要ないから、いらないです」と丁寧に繰り返す僕。

後ろ髪を引かれるようにして、ショップを出た。子供たちからは勿体なかったんじゃないかと言われた。でも、なんだかどうしても駄目だった。
ここでこれを手に入れるわけにはいかないのだ!
と、意固地になっていた。
(そんな大きな問題じゃないけどね〜)

それから数ヶ月後、iPad miniは意外な形で僕の前に現われる。

次回に続く──。

フックフックのエビネルさんとトッカトッカのカニエスさん 第三十二話

今夜もアワナミアワーを楽しみに来てくださいまして、まことにありがとうございます。
舞台には再び、主役たちが登場します。

酔っぱらったエビネルさんとリリリの言葉に、カニエスさんは《あること》を思いつきますが──。

ではではでは、第三十二話のはじまりはじまり〜。

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電書ちゃんの10月20日を、僕も予想してみた!

はっきり言って、自信ありです。
(もちろん、外れても知らんぷり前提ですがね)

ろすさんは何かプログラムを組んでいるらしい──
と来れば、もうこれしかないでしょう。

でんでんコンバーターのアプリ化。
名称はベタで《でんでんコンバーター2》。でんでんコンバーターXでもいいよ(笑)
では早速、予想機能を上げてみましょ。

・WEBアプリケーション
 HTML上で動作するから、当然、全OS対応。
・プレーンテキストを入力し、画面上で簡単マークアップ。
 縦書き、ルビ付き、圏点付き、文字サイズ制御あり(強調や段落タイトル用)
 →理想的にはプレーンテキストのマークアップじゃなくて、RTF入力出来ると凄いんだけど。
・EPUB3書き出しが標準だけど、そのまんま.mobi出力も出来る
・表紙や挿し絵も指定できる
・奥付ページは別のCSSを適用できる
・改ページ対応、目次自動生成

きっと、こういうすんごい理想的な変換環境が、今まさに生み出されようとしているのだ。と、勝手に想像してニヤついている。
(きっと、もっとすんごいのだろうな。僕の想像を遥かに超えて!)
あ、あくまでも僕個人の《想像》ですよ、誰かにプレッシャーを与えるつもりなんて、全然ありません。全然。

「あんたたち、もう上手くEPUB作れないとか言わせないわよ!」
「だから言ったじゃない、あたしのでんでんコンバーター2を使いなさいって!」

そうやって呟きまくる電書ちゃんの姿が想像できて楽しい。

あとね、こういうのがあってもいいな。

・ユーザー起因のepubエラーがたくさん検出されると、電書ちゃんに怒られる
・簡単な記述ルールミスがあると、電書ちゃんに怒られる
 (読点の連続とか、字下げの抜けとか、三点リーダーや「──」の表記ミスとか)

この時に怒りに出てくるぷんすか電書ちゃんが、ちょこまか動き回ったりするとうざい楽しいだろうなあ──

どうでしょうか、ね?

iPad miniとの微妙な因縁

ええ〜、遠視に続き、『微妙な』シリーズ第2弾(多分第3弾はないだろうけど)。

iPad mini 4を購入しましたよ!
僕はこの端末とは因縁があるのだ。まあ、「あ、そう」程度の話なんですが。

僕は長年iPod touchを愛用しているのだけど、いくつか不満があったのだ。まあ、端末の仕様だから文句を言う筋合いのものではなく、単に不満。
初代のiPad miniが発表される前、その新しい端末はiPadの小型版なのかiPod touchの大型版なのか、どっちなんだと噂になっていた。僕はiPod touchの大型版を欲していたのだけど、発表されたのは今までよりちょっとだけ大きいiPhone5と同じサイズのiPod touch5と微妙な大きさのiPad miniだったわけ。
まあたしかに大きくはなったけど、なった幅が微妙過ぎる……と。

iPod touchに対してそれまで思っていた残念ポイントはというと──

何しろ画面が小さい。(当たり前だけど)
細かく上げると、

1. 文章を書くとき、画面がキーボードと変換候補で埋まってしまう。アプリによっては入力された文章の表示が3行か4行しかなくて、前後関係をまったく把握できない。これは、文章書きにとってはとても大きなストレス。

2. 作曲アプリを使っていると、やはり編集画面が小さ過ぎて、とても疲れる。

3. お絵描きアプリにも画面が小さ過ぎて……。

4. スカルプトアプリにも画面が小さ過ぎて……。

てな感じかな。何しろ、小さいことの弊害が多いのだ。(特に僕の場合、遠視で──しつこい──UI等の字を大きく設定しているので、表示情報量が相対的に減ってしまう)
iPod touchはiPodのタッチパネル版などではなくて、やはり超小型のコンピューターだし、そういう使い勝手を想定したのがiOSでしょうと。
だから、iPod touchの画面が1.5倍くらいになるといいのになあ……と、ずっと思っていたのだ。で、発表されたiPad mini。どうしようかな、と悩んだけど、発売を待っている間に「これはいいんじゃないか?」という思いが大きくなり、ポチったのだった。
当時。
勢いで。

2012年の秋だから、ちょうどKindleを買った直後で、同じくらいの大きさだろうというイメージがあったんだよね。
Kindleは、コートなどのポケットにぎりぎり入るサイズ。恐らく、iPad miniも入るんだろうと思い込んでいた。
たまたま仕事の関係で、アップルからiPad miniが届く前日にアップルストアの近くに行ったんだけど、「そうだ、iPad miniの現物をいったん見ておこうか」と思って入ったのだった。

iPad miniを手に持っての第一印象は、
「あれ? 大きい」
だった。

そして、店員さんにお願いしたのだ。
「済みません、これ、ポケットに入れてみていいですか?」と。
(何言ってんだ、この客、という顔を一瞬しつつ、優しく「どうぞ」と店員さん)

入らなかった。入らなかった!

ぎりぎりでもポケットに入れば、iPod touchと同じ使い勝手で画面の大きな理想端末が手に入る。そう思っていた淡波は、大きく裏切られたのだった。(考えが浅いですね〜)

そして、淡波の取った行動は?

家に帰り、アップルストアのアカウントにアクセスし、いきなり購入をキャンセル。しかし、もうキャンセル出来ない。そこで、返品手続きを。
翌日、届いた段ボールをそのままアップルに送り返してしまったのだった。

注文してから返品するまでの一週間はワクワクしていたけど、これでどんより。そして週末、最寄りのPCデポで、こちらも発売されたばかりのiPod touch5を購入したのだった。

だが、そこからがiPad miniとの因縁の始まりだった────。

次回へ続く
(これで終わんないじゃん)

フックフックのエビネルさんとトッカトッカのカニエスさん 第三十一話

何を隠そう、本記事は淡波ログ開始から200本目の記事です。ブログ開始当初(2014年9月23日)に考えた年間投稿目標が102本、つまり週に2本だったので、倍を達成できそうです。2年目の目標はもちろん、365本です。1日も欠かさず更新できたら、誰でもいいから褒めてください──はは。

そしてもう一つ、アクセス数の目標もありました。こちらは年間1万ビュー。世間のブロガーさんの基準から言うと低いですよね〜。
でも、無名の作家が主に自分のことを書くわけですから、まあ普通に考えて人がたくさん来るわけはありません。今から半年前のアクセス数を考えると、これはかなり高い目標だったといってもいいでしょう。(最初の月は、合計9アクセス@8日ですから、そのまま行けば年間400くらい?)

で、現状はどうかというと、ですね──
この記事を書いている17:30現在で、累計9,982ビューです!

そうです。
きっと、いや、恐らく間違いなく今晩中に《余裕で目標を達成》できそうですよ。今夜はエビネルさんの他にも更に記事が控えてますからね(今日は3記事投稿ですし!)。
区切りの3日前に達成ですから、頑張ったと言えましょう(自分で褒めてみる)。
2年目はもちろん、倍の2万ビュー@年が目標です(いやあ、そりゃ無理だろ)。

さあ、与太話はこれくらいにして、三十一話、行きますよ!

舞台は変わって、エックエックの都の様子が見えてきたようです。
今日はもうこれ以上の前置きは要りませんね、では、
第三十一話が幕を開けますよ〜。

(もちろん、まとめ読みページも更新しましたぞ!)

そうそう、それからもう一つ、ちょっと物語の進行からは遅くなってしまいましたが、エビネルさんが大蛇と戦うシーンのBGMが出来ました。タイトルは『黒牙山の戦い』(インスト曲)です。いつものように、SoundCloudに公開しましたので、宜しければどうぞ。

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淡波、やってはいけないミスを犯す(昨夜の大変な事態とは……?)

昨夜は何人かの方に、とても心配をお掛けしてしまいました。
何を隠そう、『フックフックのエビネルさんとトッカトッカのカニエスさん』の関連フォルダを丸ごと全て消去してしまったという、大事件を起こしてしまったのです。
この連載もいったんは存続の危機に瀕してしまうという非常事態でしたが、仏滅さんのアドバイスによりデータ復旧ソフトを掛け、なんとか連載データを生き返らせることが出来ました。

もしこの先、同じことをしてしまうひとがいたら、《それでも何とかなる》ということを知っていただきたくて、ちょっとだけことの顛末を記しておきましょう。

発端:iPad mini4 を購入

・我が家のWifiネットワーク設定は、妻のiPhone3GSが繋がるようにレガシー設定になっている
・最近の機器は、Wifiを検知するとサクッと繋がるようになっているが、我が家ではそれはない
・繋げるためにはDNSの設定をしなければならない

つまり新規購入した機器は、設定をちゃんとしないとWifiに繋がらず、何もしなくても繋がることが前提の機器は初期設定が出来ないのです。
(iPad mini4については、今夜から別の短期連載が始まります……)

そこで、iTunesで設定オプションを用いるために、iPad mini4をMacに接続したのです。

事件1:iPad miniとiTunesが繋がらない

・iTunesのバージョンが古く、最新過ぎるiPad mini4は互換性がないといわれる
 (YosemiteのフラットデザインGUIがどうしても好きになれず、Mavericksを使い続けていたのです)
・iTunesをバージョンアップしなければならなくなる
・iTunesのバージョンを上げるためにはOSを上げる必要があると短絡的に考える
 →これが最初の間違い

事件2:バックアップの失敗

・OSを上げるなら、最低限のバックアップを取らなきゃと考える
・夜中なので、Mac丸ごとTimemachineは辛いよな、と考える
・じゃあ、大事なデータだけバックアップしようと考える
・エビネルさん関連の親フォルダを、丸々Dropboxにドラッグ
・クラウドへのコピーが開始された……
・容量オーバーでバックアップが中止される

そう、通常の小説用フォルダなら、データ容量は数十MBがいいところ。でもエビネルさんのフォルダには、音楽データがごっそり入っていたのです。DAW(Digital Audio Workstation)ソフトの曲データは、1曲分で2〜3GBになったりします。生録の全テイクが保存されてますからね。だから、あっという間にDropboxの容量が一杯になってしまったわけ。そこで有料版を購入するという選択肢もありましたが、まあ、通常はDropboxにバックアップを取ったりはしないので、「じゃあ止めるか」となったわけです。

事件3:決してやってはいけないミスを犯す

・バックアップに失敗したので、Dropbox内に持っていった『フックフックのエビネルさんとトッカトッカのカニエスさん』の親フォルダを消去。
・作業中フォルダをゴミ箱に入れたからなのか、Dropboxの同期が上手く取れない
・ゴミ箱を空にした────!!

実はコレ、昨晩ではなくて木曜日深夜の出来事でした。そのまま何の疑問も持たず、iTunesをアップデートしてiPad mini4を設定し、大喜びで床についた僕だったのです。(ちなみに、iTunesはYosemiteにしなくても最新版(?)に出来ました……)

事件4:事件は、二日遅れで発覚する

昨夜の『フックフックのエビネルさんとトッカトッカのカニエスさん』、第三十話ですが、例によって自分自身、どんなお話だったか思い出せず、皆さんからのTwitterのコメントなど見ながらここでもう一度読んだのです。
で、誤字を一字発見。これは直さなきゃ、と思い、エビネルさんフォルダを開ける、開ける、探す……。ん? フォルダがない!!


こうして、事件が発覚したのでした。

検索しても、あちこち探しても、エビネルさん関連のデータは全てが失われていました。前回のTimemachine日付を見ると、8月9日。物語の中盤までしか書いていない頃。もちろんデータはプレーンテキストで、ルビも何もない。
もう、絶望です。どこにもバックアップはなく、第三十一話のEPUBすらどこにも残っていない。
僕は、絶望の呟きをしたのでした。

お話はほぼ残っているとか書いてますが、とんでもない。お盆前ですものね、残っていたのはまあ半分がいいところでした……。

光明:そこで、救いの手が!

このぶっきらぼうな呟きがいいですね。仏滅さんが、データ復旧ソフトを紹介してくださったのです!(しかも無料で使えるバージョンがある!)
ちょっと考えれば、こういう復旧ソフトの存在を思い出せるはずなのですが、何しろひどくパニクっていて、頭の中は「もう駄目だ〜」で一杯になっていました。

即ダウンロードし、インストール。ファイル検索を開始しましたが、何も現われなかったのです。やっぱりSSDだからHDDと違って消したら終わりなのか? やっぱりもう駄目なのか、と諦めかけたとき、『ファイルが見つからないときはディープサーチを試してください』というような説明を見つけたのです。即開始。これは2時間弱くらい掛かりましたが、なんと160万ファイル以上が検索されました。

ここから目的のフォルダを探し出し(中々見つからず、苦労してしまいましたが)、無事、連載データや表紙画像データなど、復旧させることが出来たのです。
ただ、音楽のデータはやはり重過ぎて、無料バージョンでは復旧不能でした。
どうしようかな、買っちゃおうかな、とも思いましたが、消えたのはあくまでも中間データ。完成品はSoundCloudにアップ済みですし、無圧縮データがiTunesにも残っていますから、まあいいかな。と結論したのです。
ミックスのやり直しとか、ボーカルの録り直しはもう出来ませんが、まあ、それはそれでいいでしょう。どうしても必要になったら、また復旧させることが出来るでしょうしね!(全部唄い直してミックスし直すのとどっちがいいかな?)

教訓:Dropboxの特性を把握せよ!

一番の敗因は、Dropboxでバックアップを取るとき、Dropboxのフォルダに入れること=バックアップコピーを取ることと考えてしまったことです。
実際は、Dropboxフォルダはローカルにあって、そこにデータを移すと《移動される》わけです。その時点では、データは一つしか存在していない。それを、Dropboxの機能がクラウドにコピーしてくれるわけです。
だから、バックアップに失敗したら、同期を止めて、フォルダを元の階層に戻してやる。それだけ。それが鉄則。間違えてもDropboxフォルダからデータを削除してはいけません。そこはローカルのディスクだから!

ええ〜、いかがでしたでしょうか?
こんな凡ミス、普通はやらないですよね。しかも、まともなバックアップを取っていなかったという二重のミスですしね。データを消してしまうのは『そののちの世界』の大ポカで懲りたはずなのに、本当に懲りないなあと思いつつ……。

もし、少しでも参考になったら幸いです!

では、奈落の底から無事生還した『フックフックのエビネルさんとトッカトッカのカニエスさん』を宜しくお願いしますね!
20時になるのが待ち遠しいですね────!

フックフックのエビネルさんとトッカトッカのカニエスさん 第三十話

早いもので、もうこの連載も三十回を迎えました!
一本も落とさずに(しかも間違えて一日で二話公開なんて日もありましたが……)、続けられているのは読者様のお蔭です。本当にいつもありがとうございます。
日々のビュー数がじわりじわりと減っても、淡波はへこたれません。楽しみにまっていてくださるあなたのために(!)頑張りますよッ!

え〜さて、「誰かがやって来る」と思ったカニエスさんですが、どうやらそれは、ロバに引かれた荷車のようですよ。
そこに乗っていたのは……。

さあ、それは、いったい誰だったのでしょう?

ではではでは、第三十話のはじまりはじまり〜。

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遠視と老眼の微妙な関係

いきなり唐突ですが、《遠視》と《老眼》って、どう違うのでしょう?
若い方にはそんなこと関係ないですよね。と思うでしょ?
No No, 違うんですよ。

僕が遠視用の眼鏡を掛けはじめたのは、三十代半ばの頃。仕事はまあそこそこハードで、パソコンを使う仕事の比率が増えてきた頃だった。日々、眼精疲労は蓄積していたし、なんだかディスプレイがよく見えないこともあったと思う。でも、それくらいではまだ何も気づいてはいなかった。

だけど、ある時急に、ディスプレイを見ていて耐え難い頭痛と吐き気に襲われたのだった。それは、ディスプレイの文字を見ようとするだけで僕を襲い続け、もう仕事どころではなくなってしまった。仕方なく、その日は早退したように記憶している。
ディスプレイだけでなく、本も読めなくなっていた。
明くる日、当然また仕事でパソコンを使わねばならなくなった。細かな文字を追っていると、ものの30分で前日と同じ症状が現われていた。休み休み仕事をなんとかこなし、そのあとで眼科に行ったのだと思う。

以前から、電車で本を読んでいると激しい吐き気に襲われることが頻繁にあった。特に、揺れの大きい電車、ちょっと暗めの電車では、もう駄目だった。少し本を読んでいるだけで、すぐに気持ちが悪くなった。ただ、疲れているのだと思っていたが、それだけではなかったのだ。

検査をしてくれたお医者さんが言った。
「眼鏡を作りましょうね」
「え?」

僕は何を言われているのか分からなかった。視力の良さには絶対の自信があったのだ。検査ではいつも2.0だったし、もしそれ以上小さな記号があっても、見えるのではないかとさえ思っていた。だから、眼鏡というものは僕の中で完全に異次元の物体。子供のころは目の悪いひとの《ものの見え方》というものがどうやっても想像できず、指を一本二本と示して近づけたり離したりしながら、「これ何本?」なんて実験していた。なんとまあ、失礼なガキんちょだったろう。

お医者さんが続けた。

「近くを見るための筋力が衰えてますから、眼鏡で矯正するほかありませんよ」
「なんか、病気とか、一時的なものじゃないんですか? 原因って……」
そう言い淀む僕に、お医者さんはズバリと言った。
「年齢のせいですよ」
「ね、年齢って、まだ三十五ですけど……?」
「もともと遠視系の人は、早いんです」
「早い?」
「ん〜、まあ老眼というのもアレですが、そういうことです」

そういう、こと、か……。
確かに、遠視系だから、もともと近くをはっきりと見るためにはそこそこの集中力が必要だった。検査によれば、乱視も入っているらしい。だから、筋力が衰えて補正能力が下がると、もう眼鏡で補ってやるしかないのだそうだ。
そして僕は、眼鏡を作った。遠視用の眼鏡だ。乱視も入っているし、その辺で売ってる老眼鏡では駄目なのだ。ちゃんとレンズのレシピ(カルテ?)を持って、眼鏡屋さんで作ってもらった。とても新鮮な体験だった。

遠視というものはつらい。遠視用の眼鏡はごく近くにしかピントが合わない(数十センチからせいぜい1メートルの範囲)から、眼鏡を掛けたまま立ち上がることも出来ないのだ。その眼鏡を掛けた状態で少しでも遠くを見ると、視界が歪み、ぐわんぐわんと世界が狂うのだ。その突然の眩暈といったら半端じゃない。始めのころは慣れず、それでよろめいたり、倒れそうになったりした。

さすがにだんだん慣れた僕は、眼鏡をしたままで《何も見ないで動く》というテクニックを身につけた。今でも度が進んで眼鏡を作り直すと、眼鏡屋さんからは必ずこう言われる。

「この眼鏡をしたままでは絶対に立ち上がらないでくださいね。眩暈で倒れちゃいますから」

そう、近くを見ている目の状態のままで立ち上がろうとすると、視界の酷い歪みで大変なことになる。だから、眼鏡の枠の外だけに意識を集中して────つまり、極端な上目遣いとかしながらレンズの向こうは見ないようにして────動き出すのだ。そのまま数歩程度なら歩ける。両手に物を持っていたり、眼鏡を外す手間が面倒なときはそうやって動く。

日常生活で眼鏡をしている時間はどのくらいだろう?
こうやってコンピューターの画面を見ている時は必須だし、iPodの画面を見るときももちろんそうだ。何しろ、眼鏡がないとディスプレイの文字は何も読めないからね。
そう、一つ良いことがある。良くないことか?

僕は何かお菓子とか調理済みの食品を買うとき、すぐ裏を見てしまっていた。それで買うかどうかの判断を働かせていた。添加物の量とか、変な材料を使っていないかとか、気になって仕方がないのだ。
これは、しなくなった。というより、出来なくなった。だって、ラベルを見たって何も読めないんだから、さ。
だから、歩きスマホもしない。見えないから。(いや、そもそもスマホもガラケーも持ってないけどね)

電車の中でTwitterなどやっていて、駅に着くと離脱してしまうのはこういうわけだ。歩いていると眼鏡は掛けられないから、文字が見えないのだ。
(昨日の夜、あまり霧が濃かったので、ちょっと写真を撮ってTwitterに投稿するという荒技に挑戦した。そもそも真っ暗で、歪む世界は少ない。だから、画面にピントを合わせたまま歩けば、眩暈もしない。危なすぎ!)

まあ、そんなことで、目のいい人ほど《アレ》が早いですよ、というつまらないお話でした。
2,300字も付き合わせてしまって、済みませんです。

このあと20時は、いつもの連載ですよ。
『フックフックのエビネルさんとトッカトッカのカニエスさん』、今日はどうなるのでしょうね?
(読んだことのない方はこちらへどうぞ。まとめ読みのページです)

では、のちほどまた!

フックフックのエビネルさんとトッカトッカのカニエスさん 第二十九話

そろそろ、カニエスさんのことが気になりますよね。
では、あの後たった一人になってしまったカニエスさんがどうなったか、見てみましょうか。
いよいよ、もう一つの大きな出会いがあるのかも……。

ではでは、第二十九話のはじまりはじまり〜。

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淡波亮作の作り方