【魔女と王様】連載お伽噺 最終回スペシャル!

こんばんは!

『魔女と王様』の連載も、もう55回め。
(スペシャルの2話掲載を引いて←まじめなカウント(笑)

ご愛読くださる読者さまの存在を支えに、とうとう最終回に辿り着くことができました。

まずはこの場を借りて、厚く熱く篤く御礼を申し上げます!


ゼウォーラを包み、世界を包んで灼きつくすように炎は上がり続けました。

もはや、なすすべのないニーダマたちでした。

土曜日と水曜日は、お伽噺『とっても小さな九つの国』シリーズの第三部、『魔女と王様』の連載です。

今夜は最終回スペシャル。
第57話『幸福と後悔と』、第58話『おわりとはじまり』です。

では、どうぞ!

第57話『幸福と後悔と』、第58話『おわりとはじまり』
『魔女と王様』第57話、第58話

BiB/iの表示に不具合のある方用のPDFは、こちらです!
第57話『幸福と後悔と』、第58話『おわりとはじまり』


『魔女と王様』の物語を長い間ご愛読くださいまして、本当にどうもありがとうございました。

物語を楽しんでいただき、そして何かひとつでも心に残ることや言葉がありましたら、作者としてそんなに嬉しいことはありません。
もしも感想など聞かせていただけたら、泣いて喜ぶ姿が今から目に浮かんでまいります。

次回、連載を終えた所感やこれからのことなど、ちょっとだけ書かせていただこうかなと思います。
もしもお時間がありましたら、おつきあいくださいね!

ニーダマ、ローズン、ケーリア、ピーテル……。
 さようなら!!
読者のみなさん、さようなら!!
(いえ、行かないで。これからもずーっと宜しくお願いしますです!)

『とっても小さな九つの国』の既刊シリーズはこちら!
(どちらも未読でも、『魔女と王様』はお楽しみいただけます)



初の連載小説にしてほんわかしたお伽話『フックフックのエビネルさんとトッカトッカのカニエスさん』。
大変好評を戴いた物語はそのままに、新たに描き下ろしの挿し絵を加えた電子書籍版です。もちろん、Kindle Unlimited対応ですから、会員の方は無料で読めますよっ!




本作は、ほんわかとしたお伽噺『フックフックのエビネルさんとトッカトッカのカニエスさん』の五年後のお話。著者ブログに連載されたものに加筆修正し、全話の扉に描き下ろしの挿し絵を加えました。挿し絵の数は上下巻合わせてなんと93点!

【魔女と王様】連載お伽噺 第56話『ゼウォーラの涙』

こんばんは!

長い間お楽しみ頂きましたこの『魔女と王様』も、いよいよ最終回が近づいてまいりました。

白い光へと矢を放ち続けるニーダマたち。
ゼウォーラを呼ぶかすかな声……。

そして光の中から……。

土曜日と水曜日は、お伽噺『とっても小さな九つの国』シリーズの第三部、『魔女と王様』の連載です。

今夜はその第56話『ゼウォーラの涙』です。

では、続きをどうぞ!

第56話『ゼウォーラの涙』
『魔女と王様』第56話

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第56話『ゼウォーラの涙』


いかがでしたか?

起きてはならないことが起きてしまい、してはならないことをしてしまったニーダマ。

魔女と人間が助けあって作ってきたこの世界は……。

ニーダマは、そしてリンガリンガに残されたローズンの運命は……?

次回は、とうとう最終回。
2話分掲載のスペシャルです!!

(タイトルは次回まで内緒!)


本連載は、毎週土曜日と水曜日に通常1話ずつ掲載します。


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(どちらも未読でも、『魔女と王様』はお楽しみいただけます)



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BLENDER-99-15/キューブに任せろ! その6

みなさんこんばんは!
一週間って長いようで短いですね。今週もBlender-99の時間がやってまいりました!

さて、前回は出来上がった椅子の「背貫」(背柱の横に渡す横木)に面取りを適用しましたね。
今回はまず、他のパーツにも面取りを適用させます。

が、
全く同じ操作を繰り返すのでは脳がありません。
少しだけ効率化を図り、今後のBlender人生(笑)をより良いものにしようではないですか!

前回、ここまで来ましたね。

3Dビューポートでも、面取りにキャッチライトが入っています
3Dビューポートでも、面取りのある背貫だけにはキャッチライトが入っています

 

では、本日の講座、開始!

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -15 キューブに任せろ! その6】

【本日の学びはこちらです】

・機能をリンクさせて楽をする
・ワークスペースを調整して使いやすくする

■機能をリンクさせて楽をする

Blenderは、既に操作済みであったり設定を適用済みのものを、別のオブジェクトにそのまま適用することが出来ます。それが、リンク機能です。
それを「コピー」と言わないのは、オブジェクトをコピーすることと、ごく一部の設定だけを別のものと揃えることを区別するためです。

まずは、やってみますね。
見本からどうぞ。

15_02
GIFアニメが再生されない場合は、クリックしてください

 

順を追って説明します。

1.機能をリンクさせたい側の(つまり、まだ面取りを行なっていない)オブジェクトを、ひとつ選択します。例では、向かって右の背柱です。オレンジの枠で囲まれました。

2.Shiftキーを押しながら、設定を適用済みの背貫を選択します。最初に選択した背柱がを囲むオレンジ色の枠がいちだんと濃くなり、次に選択した背貫がいつもの明るいオレンジ色の枠で囲まれます。

3.Ctrlキーを押しながら、Lキーを押します。すると、画面上にリンク機能のメニュー一覧が表示されます。

4.一覧の中から、「Modifiers」を選択します。これで、背貫に設定されたモディファイヤ機能が、そのまま背柱にリンクされます。

5.背貫には「Array」のモディファイヤも設定されているので、背柱が自動的に増えてしまいます。

6.3Dビューポートで背柱だけを選択します。オレンジの枠の色が明るくなりました。

7.画面右に出ているモディファイヤ・パネルから「Array」を見つけます。手順通りに行なっていれば、一番上に出ていると思います。

8.「Array」モディファイヤの一番上、右にある「x」印を押して、モディファイヤを削除します。これで、「Bevel」(面取り)のモディファイヤだけが残りました。

◇選択と囲み枠◇
Blenderでは、選択されたオブジェクトはオレンジの枠で囲まれます。Shiftキーを押しながら続けて選択していると、既に選択されているオブジェクトの枠は濃いオレンジ色になり、常に、最後に選択されたオブジェクトが明るいオレンジ色になります。

リンク機能では、
「濃いオレンジ色枠のオブジェクトを明るいオレンジ色枠のオブジェクトに合わせる」
ように働きます。

後に出てくる「親子付け」の機能でも、明るいオレンジ色のオブジェクトが親となります。

最後に選択されたオブジェクトが基準になるというイメージが、わかりますでしょうか?

続けて、他のパーツにも面取りを適用します。

動画で見てみます。

 

解説です。

面取りしたいオブジェクトを順に選択し、最後にリンク元のオブジェクトを選択してCtrl+Lですね。

大事なポイントは一つ!
設定をリンクさせる元となるオブジェクトを最後に選択すること
つまり、元となるオブジェクトが明るいオレンジ色の枠で囲まれていること、です。

これで、残りのオブジェクトへの面取りが、ごく簡単に行なえましたね!


 

では、次の学びに移りましょう。

■ワークスペースを調整して使いやすくする

Blenderで作業をしていると、あるウィンドウの表示が小さ過ぎたり、大き過ぎたりして不便なことが多々生じます。

そんなときに便利なのが、ウィンドウの調整機能。Blenderは信じられないくらい柔軟に、ウィンドウの大きさや場所、表示させる数まで、ワークスペースを自由自在に調整出来るのです!

標準的なワークスペースを見てみます。
15_04
アニメーションを表示するタイムラインがあったり、右上にはオブジェクトの表示状態などを細かにチェック出来るアウトライナーも表示されています。
いずれも、現段階ではまだ使用していないものですね。

これらを非表示にしてみましょう。

動画だけで分かりましたでしょうか?

マウスポインタを画面上の角斜線部分に持っていくと、ポインタの表示が「+」になります。
15_06
小さくて分かりづらいですが、この画像の左下斜線部分がドラッグ出来る領域です。

そこをドラッグすると、画面を増やしたり減らしたり出来るのです。
「残したい方」の画面にある斜線部分を「なくしたい方」の画面方向にドラッグするわけです。

パネルの横幅が狭くて内容が表示し切れない時は、このようにドラッグで広げます。
ウィンドウの境部分にマウスポインタを持っていくと、左右向きの矢印表示に変わりますので、それをドラッグするだけです。


(ちなみに、斜線部分のすぐ下にある丸囲みの「+」は、プロパティ・パネルを表示させるボタンです。ショートカットの「P」と同じです)

そして、次がBlenderワークスペースの最大の便利ポイントです。

動画で見てみます。


あまり考えないで動画のキャプチャを撮ってしまいましたが、Blenderのワークスペースがとっても柔軟なことはご理解いただけるかと思います。

このように、Blenderではその時々で、作業の内容に合わせてどんどんウィンドウの構成やサイズを変更することが出来ます。
また、こうやって調整するのではなく、あるウィンドウだけ、一時的に最大化することも出来ます。
ウィンドウの上でCtrl+上向き矢印(MacはCommand+上向き矢印)を押すだけです。元に戻すのも同じ操作です。

自由自在ですね!

では、本日の講座はこれにて終了です。

【本日の学び】

・機能をリンクさせて楽をする
・ワークスペースを調整して使いやすくする
【次回の学び】

・最初の別れ道?

それでは、ぜひまた次回もお越しくださいね!

Happy Blending!!

【再放送連載!】『さよなら、ロボット』エピローグ

本作の無料公開期間は終了しています。現在はAmazon専売となっていますため、連載本文も『お試し読みとしての第1話』に差し替えさせていただきました。ご了承下さい

淡波無料本の中で1番人気(2017.2月現在も!)の『さよなら、ロボット』を「再放送」と題して連載しているこのシリーズですが、前回で本編の物語は終わりを迎えました。

今回は事件後のマサルと、アンロックされた母のライフログを追います。
そこにはもう一つ、世界の真実が……。
それから、あの人がどうなったのか、気になりますよね?

もしも第1回を見逃してしまったあなたのために、こちらにリンクを張りますね!
第1話『シード』
(このページのタグクラウドで「さよなら、ロボット」をクリックすれば、連載を辿れますよ)

それでは、前回のお話は、少しだけおさらいしてみましょう。
世界からはロボットたちが去り、そして、動物たちが戻ってきました。

 ロボットのCPUが生きた脳組織を必要としていたという事実は、永遠に闇に葬り去られた。そして、始めはアメリカ国内から、続いて世界各国で少しずつ、秘密の畜産農場の動物達が解放され、一般への供出が始まった。種の保存のため、各国に設けた米国立の施設で密かに育て続けられていたという宣伝文句に、疑いの目を向ける者はいなかった。猫が、犬が、小鳥の囀りが帰って来るのだ! 《食糧保全及び人類の保護に関する法律》によって地球上からペットがいなくなって以来、一六年が経っていた。

 狂騒の十年を経験して成熟した筈の人類は、結局何も成長していなかったのかも知れない。いつ、突然に牙を剥くかも分からない自らの科学技術を真の友にする日は、まだまだ遠い未来だったのだ。

では、続きをどうぞ。

『エピローグ』

『さよなら、ロボット』エピローグ

BiB/iの表示に不具合のある方用のPDFは、こちらです!
『さよなら、ロボット』エピローグ(PDF版は、書式などが若干異なることがあります。ご了承下さい)


いかがでしたか?

これで『さよなら、ロボット』はおしまいです。
長い間ご愛読下さいまして誠にありがとうございます。

もしもこの作品を気に入ってくださいましたら、他の物語もぜひ読んでみてくださいね。
無料のものもありますので!

このページの各種リンクのほか、こちらにAmazonの著者ページがございます。


今すぐ『さよなら、ロボット』をまとめて読み直したい!
というあなたは、Amazon Kindle Storeに急ぎましょうか!

【魔女と王様】連載お伽噺 第55話『光の音』

こんばんは!

見るもつらく哀しい戦いは続きます。
怒りにまかせて両手を高々と上げるザネリ……。

そして、ニーダマ。

戦いは思わぬ方向へと……。

土曜日と水曜日は、お伽噺『とっても小さな九つの国』シリーズの第三部、『魔女と王様』の連載です。

今夜はその第55話『光の音』です。

では、続きをどうぞ!

第55話『光の音』
『魔女と王様』第54話

BiB/iの表示に不具合のある方用のPDFは、こちらです!
第55話『光の音』


いかがでしたか?

白い光につつまれた魔女王ザネリはどうなってしまったのでしょう?

ずず、ず──
と音を響かせてやって来たゼウォーラ……。

兵士たちは……?
そしてニーダマは……?

次回の第56話、『ゼウォーラの涙』をお楽しみに!!


本連載は、毎週土曜日と水曜日に通常1話ずつ掲載します。


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Blender2.78bはどこまで高速化された?

このツイートからもう10日以上が経ってしまいましたが……。

Blender2.78bのスピードアップ具合について、ちょっとだけ。

Cyclesのレンダリング速度が10倍とかって話が独り歩きするとなんなので、自分のMacでテスト。
ちなみに、10倍アップしたのはヘアの動きにモーション・ブラーを入れたときのレンダリング速度アップ値だとか。

インテルのCPUでのレンダリング時間がアップしているということなので、Macでのレンダリング速度が速くなっているのかを知りたくなりました。

さて、結果は?

早速、レンダリング中のキャプチャを。

まずは比較用の旧バージョン、Blender2.78aからです。
01
現在制作中の『SF雑誌オルタニア Vol.3』の表紙用CGデータを小サイズでレンダリングしています。
木やビルをパーティクルで大量に配置しているので、レンダリングが始まる前の事前計算も結構長くなっています。
上のキャプチャは、実際のレンダリングが始まった時点で何秒経過したかを示しています。

約1分24秒の事前計算後に画像のレンダリングが始まったということですね。

02

そしてこちらがレンダリング終了画面。

約4分で計算終了です。

次に、最新バージョンの2.78bを見てみましょう。まったく同じシーンを起動し、レンダリング開始。

03_b

先ほどと同様、事前計算の時間です。

おや? 1分46秒も掛かっています。

旧バージョンより時間が掛かっていますね。

次に、画像の計算終了画面です。

04_b

約3分47秒。13秒のスピードアップです。割合にしてみると、5%強くらいでしょうか。

事前計算に時間が掛かっているのに合計時間が短いということは、もっとシンプルなシーンならスピードアップ効果が出そうです。

『さよなら、ロボット』の予告編映像で使ったグラマン氏邸のダイニングルームを引っぱり出してみました。
事前計算は軽いですが、非常にレンダリング計算の重いシーンなので、サンプル数を下げた汚い画像での比較になりますが……。

まずは2.78aから。

2.78a
2.78a

レンダリング時間は15分14秒(914秒)です。

次に2.78bでレンダリングしてみましょう。

2.78b
2.78b

結果は、13分38秒(818秒)です。

その差は1分半。比率にして10.5%のスピードアップです。

そして、2つの画像をよく比較すると、本の僅かですがノイズの量が減少しているようにも見えます。時間だけでなく、レンダリング品質もアップしているのかもしれません!

もちろん、シーンによる差やマシンの個体差もあると思いますが、1割以上のスピードアップというのは、CGのレンダリングではかなり大きいと思います。特にアニメーションなどを制作している時は、100フレームのレンダリングに掛かっていた時間で、今後は110フレーム以上もレンダリング出来るのですからね!

これは僕の環境での事例ですが、なかなかいい結果なのではないかと思います。

いかがでしょうか?

まだ2.78aをご利用のみなさん、ぜひ、2.78bにバージョンアップしましょう!

では、今夜はここまで!


 


 

【魔女と王様】連載お伽噺 第54話『まやかしだ』

こんばんは。
手に汗握る物語に、緊張しますね!

とうとう本当に、恐ろしい戦いの火ぶたが切って落とされました。
魔女の炎に人間を傷つけることは出来ないと信じるニーダマは兵士たちを鼓舞しますが……。

土曜日と水曜日は、お伽噺『とっても小さな九つの国』シリーズの第三部、『魔女と王様』の連載です。

今夜はその第54話『まやかしだ』です。

では、始まります!

第54話『まやかしだ』
『魔女と王様』第54話

BiB/iの表示に不具合のある方用のPDFは、こちらです!
第54話『まやかしだ』


いかがでしたか?

ニーダマの考えは裏切られ、何人もの兵士たちが犠牲になってしまいました。
でも、魔女の犠牲はもっと大きかったのです。

怒りのおさまらない魔女王ザネリ……。

この恐ろしい戦いは、いったいどうなってしまうのでしょうか!

次回の第55話、『光の音』をお楽しみに!!


本連載は、毎週土曜日と水曜日に通常1話ずつ掲載します。


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BLENDER-99-14/キューブに任せろ! その5

みなさんこんばんは!
今週も無事、Blender-99の時間に辿り着けましたね!

さて、前回まででいったん、目指すゴールの椅子が出来ました。
今回は、またモディファイヤの機能を用いてここからワンランクアップを目指します。

ここまでは出来ていますよね!

 

では、本日の講座、開始!

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -14 キューブに任せろ! その5】

【本日の学びはこちらです】

・面取りは何のため?
・「べベル(=面取り)」モディファイヤを使う

はい、いきなり耳慣れない言葉が出てきましたね。
「べベル」と言うと分からなくても、「面取り」なら何となく分かりますよね。

ではまず、何の変哲もない我が家のこたつを見てみましょう。
01

これがどうかしたか、ですって?

注目すべきは天板の上面です。
あらゆる家具の角は、それを使用する人が怪我をしないように〈面取り〉されています。

分かりやすいように、Blenderで簡単に作ってみました。

02
(GIFアニメが再生されない場合はクリックしてください)

イメージが分かりましたでしょうか?
面取り(べベル)がないと、角で手を切ってしまいそうです。痛そうですね!

CGの世界では、こんな風に言われています。

世の中に面取りのない角はない!
(もちろん、人が直接触れる工業製品、という縛りつきです。誰ですか、刃物には面取りがないでしょ、って言ってる人は!)

例えばかなりシャープなエッジを持つMacBookの筐体だって、厳密な意味では面取りされています。そうでなければ、触っただけで手が切れてしまいますからね。
(加工の都合上、完全にシャープなエッジには出来ない、という事情もありますが)

家具製造などの世界では、「ひとこすり」などと言うこともあります。形の出来上がった塗装前の家具を、紙やすりですっとこするだけで、触りごこちの良い角になるのです。
(何十年も前に家具工場でバイトしてました。あはは)

そんなことで、リアルなCGを作るための大事な要素の一つとして、〈面取り〉があるわけです。

え?

CGには触れないんだから、危なくないって?

では、面取りをする必要はないでしょうか?

いいえ、面取りには、とても大事なヴィジュアル上の効果があります。

それが、「キャッチライト」。
また、新しい用語が出てきました。こちらは撮影用語ですね。
意味は読んで字のごとく、「光を捕まえる」ということ。

では、画像で見てみます。

03

面取りされている板とされていない板では、角における光の反射が全く違います。
面取りされていると、あらゆる角が光を受け止めて、存在感や表情が大幅にアップしていることが分かりますね。
もちろん、光を受ける側だけでなく、シャドウの部分もグッと暗さが増して表現力を豊かにしています。

これが、面取りの威力です。

これをモディファイヤで簡単に実現出来るのですから、便利な世の中になったものです……!

前回、形を完成させた椅子のファイルを開きましょう。

こんな感じになっていますよね?

04

画面右側のパネルがモディファイヤ・パネルでした。
ここに、面取りをするためのモディファイヤ、〈Bevel〉を付け加えます。


動画キャプチャを撮るために画面を小さくしているので、「Bevel」のモディファイヤがどこに出たのか分からずにまごついているのはご愛嬌です(笑

では、手順です。

1.面取りを掛けたいオブジェクトを選択します。オレンジ色の枠で囲まれましたか?
2.モディファイヤ・パネルで「Add Modifier」をクリックし、一覧から「Bevel」を選択してクリックします
3.前回用いたモディファイヤ「Array」の下に「Bevel」が積み重なりました。パネルをマウスホイールでスクロールして、設定が見えるようにしましょう
4.「Width」の設定数値を小さくします。例では、2mmにしています
5.「Width」の下の「Segments」では、何回面取りを掛けるかを設定出来ます。ここを増やすほど角が丸まります。増やし過ぎても効果はないですし、無理な数値を入れるとBlenderがクラッシュするかもしれませんから気を付けましょう。(最大で100までしか入力出来ないようなので、恐らくクラッシュの心配はないでしょうけど)

ほら、簡単。
ポイントは、最初に出てくるWidth(=面取りの幅)が大き過ぎることです。単位系がメートルに設定してあるので、どうしてもそうなってしまいます。画面を見ながら、ちょうど良い幅に調整しましょう。

◇Bevelの設定値◇

前述のように、最大の目的はキャッチライトを入れることによる表現力アップです。「Bevel」を掛けることで表現力はアップしますが、「Segments」の回数を増やすと急激にポリゴン数が増えます。
もちろん、現段階でそこまで気にする必要なありませんが、今後複雑なシーンを作るようになれば、ポリゴン数を気にする必要が生じます。
例えば、キューブのポリゴン数は6です。立方体は六面体ですから、6つの面で囲まれていますね。
これに1回面取りを掛けると、26面になります。セグメントを2にすると、54面、3にすると98面です。実に、最初の16倍ものポリゴン数になるわけです。

まだまだずっと先の話ですが、リアルな世界をCGで作るために必要な「面取り」は、データ量と見栄えのバランスに気を付けて設定する必要があるのです。

あまりにもカメラから遠くにあるオブジェクトには、ひょっとすると面取りをしてもキャッチライトが入らないかもしれません。
ぎりぎりキャッチライトが入る大きさ、距離にあるオブジェクトの場合は、「現実世界の実物の角の丸み」にこだわり過ぎることなく、適度な「Segments」にする判断力も求められます。

そんな場合にも、この「モディファイヤを使って面取りする方法」は、自由自在の調整力を与えてくれるのですね!


■こんな風になっちゃったひと、いませんか?

何か、変ですね
何か、変ですね

ずっと順番に読んでくださっている忠実な生徒さんなら、お分かりですね。
面取りのサイズが、長さ方向だけびよーんと伸びてしまっています。
これは、最初のキューブからの拡大率がそのまま残って入る証拠。
Ctrlキーを押しながらAキーを押して、「トランスフォームの適用」を行ないましょう。もちろん、適用するのは「Scale」ですよ。


はい、直りましたね!

今回の講座はこれで終了です。
上手に出来ましたでしょうか?

次回は、残りのパーツについてもさっくり面取りします。
その際、もうひとつ新しいテクニックを覚えますよ!

【本日の学び】

・面取りは何のため?
・「べベル(=面取り)」モディファイヤを使う
【次回の学び】

・機能をリンクさせて楽をする
・ワークスペースを調整して使いやすくする

それでは、ぜひ次回もお越しくださいね!

Happy Blending!!

【再放送連載!】『さよなら、ロボット』最終話「さよなら、ロボット」

本作の無料公開期間は終了しています。現在はAmazon専売となっていますため、連載本文も『お試し読みとしての第1話』に差し替えさせていただきました。ご了承下さい

淡波無料本の中で1番人気(2017.2月現在も!)の『さよなら、ロボット』を「再放送」と題して連載しているこのシリーズですが、いよいよ本編の最終話を迎えました!
(連載最終回は次回の「エピローグ」です)

もしも第1回を見逃してしまったあなたのために、こちらにリンクを張りますね!
第1話『シード』
(このページのタグクラウドで「さよなら、ロボット」をクリックすれば、連載を辿れますよ)

前回は、まさかのショッキングなグラマン氏の末路と、どうにかピンチを脱したマサルのエピソードでしたね。
カフェテリアでスイーツをむさぼるシーンが、実は評判だったのですよ……。

さて、最終話の今回、生き延びたマサルは……!

PVでおなじみの暗闇にロボットが座っているシーンが出てきます。
映像では表示される文字が「NO BATTERY」ですが、小説では「Low battery.」でしたね……。
(失礼しました。突っ込まれないように自分で白状……)

先週のお話は、こんな終わりかたでした。
真実を知ったマサルは、これからどうするのでしょうか??

 夕闇が迫っていた。いずれの陣営もランプを点けることはなかった。視覚に頼らずとも幾らでも別のセンサーがある。暗闇でも戦闘に支障は無いのだろう。やがて陽が落ちると、戦闘から起こる火花とぶつかり合う音だけが戦闘の様子を想像させた。時間がないと思いながらも、俺はいつの間にかテーブルに突っ伏し、眠りに落ちていた。 

では、続きをどうぞ!。


第14話『さよなら、ロボット』

『さよなら、ロボット』第14話

BiB/iの表示に不具合のある方用のPDFは、こちらです!
第14話『さよなら、ロボット』(PDF版は、書式などが若干異なることがあります。ご了承下さい)


いかがでしたか?

次回はとうとう本当の最終話、『エピローグ』です。
全ての謎が解かれるときが……。


この物語は、毎週木曜日に1話ずつ掲載します。


もう待ちきれない!
というあなたは、Amazon Kindle Storeに急ぎましょうか!

【魔女と王様】連載お伽噺 第53話『炎の魔女』

こんばんは。お待たせしました!

突然襲いかかる炎に怯える馬たち。でも、ニーダマは平気なようです。
ニーダマの様子に力を得て、兵士たちも弓を構えますが……。

土曜日と水曜日は、お伽噺『とっても小さな九つの国』シリーズの第三部、『魔女と王様』の連載です。

今夜はその第53話『炎の魔女』です。

では、始まります!

第53話『炎の魔女』
『魔女と王様』第53話

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第53話『炎の魔女』


いかがでしたか?

恐ろしい炎にも関わらず自信まんまんのニーダマ。
でも、魔女王ザネリを怒らせてしまい、このままで済むはずはありませんよね。

そしてとうとう、ほんとうの戦いの火ぶたが切って落とされます……。

もう、目が離せません!

次回の第54話、『まやかしだ』をお楽しみに!!


本連載は、毎週土曜日と水曜日に通常1話ずつ掲載します。


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淡波亮作の作り方