SF雑誌オルタニア3号発売のご報告と……

いやあ、散々発売予定日を延ばしに延ばしまくっていた『SF雑誌オルタニア vol.3 [変身]edited by Ryousaku Awanami』ですが、去る3月49日35時59分頃に無事発売されました。

季刊ベースの文芸誌ですから、前号の12月15日から考えると年度内に発売したかったのですが、何とか発売タイミングを早春ぎりぎりに滑り込ませることが出来ました。めでたいめでたい。

え?

3月は49日までなんかない、ですって?

そんなことないでしょ、オルタニア時空では60日くらいまであったはずですからね──。


そんな調子ぶっこきながら編集長という大きな職務を全うし、とうとうSF雑誌オルタニア史初のレギュラー編集長の座を射止めつつあったアワナミーですが、残念ながらこれまでの編集長と同じ運命を辿ることとなりました。

予定調和、ですって?

そんなこと言うもんじゃあありません。せっかく頑張って来たんですから、ちょっとは編集長の言うことを信じる姿勢を見せて欲しいもんです(白目。

まあ、そんなことで編集部の空気をいまひとつ読み損ねてですね、はい、とうとう最後にはクビになりましたです。はい(涙。

わずか4ヶ月の編集長の座ではありましたが、本当に素晴らしい経験が出来ました。こんな編集長に文句の1つしか言わずに付いて来てくれた編集部の面々や、素晴らしいゲストのお二方にも感謝の言葉しかございません。
お陰様で、素晴らしい雑誌を作ることが出来ました!

人気絵師の禅之助さんにもこんなふうにツイートしていただいて、

ゲスト作家の広橋悠さんにも宣伝していただきました。


全国三千万SFオルタニアファンの皆さまにも制作中より多大なる応援を賜りまして、本当にありがとうございました。
ただ、まだ三千万部の売上げには到底及びませんので、恐らくこれを読んでくださっているあなたがまだ購入して下さっていないのではないかと、少々疑念が湧いておる今日この頃でございます……。

まあ、そんなこんなでして、これからもずっとSFオルタニアは続いてゆきます。

あ、まだ『SF雑誌オルタニア vol.3 [変身]』に秘められた〈すげー秘密〉をご存知ない人がいるんですって?
そりゃあいかんです。
ちょっと驚きの作品がありますからね、読まなきゃ謎は解けませんよー。

それからね、ぼくがクビになったってことは、次の編集長が誰かも気になりますよねー。
なりますよね?
──ねっ?

それはもう、こちら『SFオルタニア vol.3 [変身]edited by Ryousaku Awanami』を買えばばっちり掲載されていますから、知りたい方はポチッとすればいいのですよ。

もちろん、ぼくが編集長をクビになってしまった経緯も〈涙なしには読めない編集後記〉にばっちり記録がありますから、これも必読ですよ!
(「やっぱり発刊前からクビになるって決まってたんじゃん!」ってのは言いっこなしですよ。

今後ともますますパワーアップするSF雑誌オルタニアを、どうぞ宜しくお願い申し上げまするっ!

ではまたっ!

【再放送連載2周目】『さよなら、ロボット』第6話「人類保護法」

本作の無料公開期間は終了しています。現在はAmazon専売となっていますため、連載本文も『お試し読みとしての第1話』に差し替えさせていただきました。ご了承下さい

いやあ、嬉しかったですね。
これ。

そこまで褒められてしまうと逆にそれほどではない自分が恥ずかしいというか、身が引き締まります。
もっともっと精進しなきゃいかんです。

さて、淡波無料本(2017.4月現在)の中で1番人気の『さよなら、ロボット』を「再放送」と題して連載しているこのシリーズですが、お楽しみいただいてますでしょうか?

もしも第1回を見逃してしまったあなたのために、こちらにリンクを張りますね!
第1話『シード』
(このページのタグクラウドで「さよなら、ロボット」をクリックすれば、連載を辿れますよ)

今回は、時代背景を解説したものになります。
・この世界にはどうして動物がいないのか?
・科学技術が発展しているのに、どうしてあんなレトロなデザインのロボットなのか?

気になりますよね?

第6話の「人類保護法」は、人類が自ら選んだ未来の謎を解く鍵がちりばめられたエピソードです。

先週のお話は、こんな終わりかたでした。
編集部から突然入った緊急メッセージでしたね。

「残念だがこちらからは何もないよ」
 俺は極く短い通話を切った。テッド・アンダースンについて俺から提供できる惰報は何もなかったし、メキシコでの諸事情についても何かを与えられる立場ではなかったのだ。

では、続きをどうぞー。

第6話『人類保護法』
『さよなら、ロボット』第6話

BiB/iの表示に不具合のある方用のPDFは、こちらです!
第6話『人類保護法』(PDF版は、書式などが若干異なることがあります。ご了承下さい)


いかがでしたか?

次回は第7話の『行進』です。
是非、またおいでくださいね!


この物語は、毎週木曜日に1話ずつ掲載します。


もう待ちきれない!
というあなたは、Amazon Kindle Storeに急ぎましょうか!

SF雑誌オルタニアVol.3、発売日正式決定っ!

SF雑誌オルタニア史上最長編集長在籍記録を持つ淡波が送る、オルタニアワナミアワーの始まりだっ!


もういくつ「オールタニアー♪」歌うと発売日〜♪

ということでですね、いよいよオルタニアVol.3発売日が決まりましたよ!

昨夜から本日の昼にかけて募りました表紙デザインの選択については、一人の反対者も出ず、満場一致でこちらの案に決定しました!
(いや、確かに、「もっと大きくしたい」というご意見もありましたよ、それは……)

統一性より編集長の個性を優先するというSF雑誌オルタニア編集部の方針が吉と出ました。今後も編集部の皆さんの愛を一身に受けながら、末長くSF雑誌オルタニア編集長を務めさせていただく所存でございます。

なんつったって、〈SF雑誌オルタニア史上最長編集長在籍記録〉保持編集長ですからね。

で、気になる発売日は〜。

はい、ドラムロール。
それから、続いてテーマソング!

じゃん

SF雑誌オルタニア Vol.3、 3月49日!

いやあ、当初の予定通り、無事に3月中に発売に漕ぎつけられました。
これもひとえに、応援してくださった皆さまのお蔭さまです。

一時は危ぶまれたスケジュールですが、間に合ってほんとうに良かったです。

明日からは、編集部一同、早速Vol.4の準備に入ります。
(もちろん僕はモルディブでブルーハワイでも傾けながらおバカンスを楽しみますよ、二週間くらいね)

え、3月49日っていつだって?

そりゃ、明後日に決まってるじゃないですか。今日は3月47日でしょ。

まずはBCCKSストアから配信開始、以降、順次各ストアにて配信開始です。もちろん、紙本だってBCCKSで買えますからね、電子書籍が苦手な本好きにも、オルタニアは優しいのです。

もうすぐ、Vol.3の秘密が明らかに──

では、乞うご期待っ!


編集部注)
※1「モルディブ」は、脳内モルディブです。
※2「2週間のバカンス」は、オルタニア時空による時間計算です。

オルタニアVol.3出版直前に悩む!

ということで全原稿の校正も終了して準備は整い、出版は目の前なのです。
ところがところが、フィックスしていたはずの表紙に迷いが!

表紙のほぼ最終バージョンです。今回はモザイクなしです!

1.これが、決まっていたはずの表紙。
ところが、バックナンバーと並ぶと違和感が……。という話がっ!
(Vol.3の表紙としてもバランスが──という話も)

 

2.「変身」の文字を微調整して違和感を減らそうとしたものがこちら。
うーん、これで良いような、でもちょっと寂しいような。

もうちょっと悩み、
ふと思いついてこんな感じに。

3.違和感を吹き飛ばして、むしろ爽快なレベルまで来たんじゃないかと、自分では思ったり……。

どうなんだろ?

もう数日以内には(早ければ明日には!)出版しちゃおうと思っていた矢先、とんでもない事象にぶちあたった(大した問題じゃないかw)、決められない淡波編集長……。
さあ、大ピンチだっ!(だらしないぞ)

と、いうことで、明日の午前中いっぱいですがご意見募集!

上の表紙デザインで、2と3のどっちが好きですか?

こちらの記事へのコメントでも、TwitterでもFacebookでも構いません。

どうぞよろしくねっ!

【再放送連載2周目】『さよなら、ロボット』第5話「サミュエル・Y・グラマン」

本作の無料公開期間は終了しています。現在はAmazon専売となっていますため、連載本文も『お試し読みとしての第1話』に差し替えさせていただきました。ご了承下さい

淡波無料本(2017.4月現在)の中で1番人気の『さよなら、ロボット』を「再放送」と題して連載しているこのシリーズですが、お楽しみいただいてますでしょうか?

もしも第1回を見逃してしまったあなたのために、こちらにリンクを張りますね!
第1話『シード』

今回は、謎の奇病であるグラマン氏病の命名のもとになったアメリカの配管工プラマー、サミュエル・Y・グラマンを中心にしたエピソードです。
第5話のタイトルも、そのものずばりの「サミュエル・Y・グラマン」ですね。

先週のお話は、こんな終わりかたでしたね。

 父さんはどうだ?
 謎の病気の原因は──俺の手によっても、医学によっても──結局解き明かされることなく、コールドスリープから帰還したことが全くの無意味に終わってしまうかも知れないと俺が考えていることを、悲しむだろうか。それとも、俺らしいと笑うのだろうか?

では、続きをどうぞー。

第5話『サミュエル・Y・グラマン』

『さよなら、ロボット』第5話

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第5話『サミュエル・Y・グラマン』(PDF版は、書式などが若干異なることがあります。ご了承下さい)


いかがでしたか?

次回は第6話の『人類保護法』です。
是非、またおいでくださいね!


この物語は、毎週木曜日に1話ずつ掲載します。


もう待ちきれない!
というあなたは、Amazon Kindle Storeに急ぎましょうか!

読書ってやつぁ!


「読書って勉強だろ」
「勉強なら他にいろいろなのものがあるし、本を読んだからといって必ずしも教養が深まるわけでもなく、無理して読む必要はないじゃない」

「読書は趣味でしょ」
「スポーツや楽器と同じで、好きでない人・得意でない人に強要しても仕方がないって」

そんな意見を読んだ。

本当に、誇張でも何でもなく、年に一冊も本を読まないどころか、これまでに一冊もちゃんと本を読んだことのないひとすら、今ではいるらしい。

「必要ではない」
そんな悲しい言葉が、当たり前のように語られている。

いま、読書の置かれている立場はかつてないほど厳しそうだ。
(かつてないとはいっても、誰でも気軽に読書できるようになったのだってせいぜい200年かそこらだろうけど←調べてません。突っ込まないで)
(電子書籍は売れているという統計もあると聞くし、電子コミックの販売は伸びているし、ネガティブな材料だけじゃないことも分かっているけれど、ね)

ぼくは考える。

読書は窓。
読書は世界。
読書は友達。
読書は体験。

読書ってやつぁ!

インターネットの検索結果より
 ずっと広範で!
 あるいは狭義で!
 専門的で!
 あるいは曖昧で!
 偏向していなくて!
 あるいは偏向していて!
 掘り下げていて!
 あるいはあるときは信じられないくらい上っ面で!
 拡張された情報を!

与えてくれるものではないか!

インターネットで何かについて書かれたひとつの奥深いコンテンツをじっくりと読むのであれば、それは読書に近い、限りなくニアリーイコールな体験だろうけど。

読書は不要だと言い切るタイプの人は、きっとそれもしない。
検索して結果を得る。
──以上。
思索、熟考必要なし!

斜め読みイコール正義!
スピードイコール正義!

結果だけ得られればいいというインスタント思考では、脳が考えることを拒否してしまうように思うのは僕だけだろうか?

味わうこと。
咀嚼すること。
想像すること。
妄想をたくましくすること。
打ちのめされること。
猛烈に頭にくること。
とてつもなく羨ましいこと。
憧れてやまないこと。
優しい気持ちを取り戻せること。

小説は、世界そのものなのにな。
小説は、人間そのものなのにな。

本に恋する喜びを、
一人でも多く手に入れられる世界が、
ぼくらの望むいろいろな世界の中でも、
とても大事なもののように思うことは、
いけないことだろうか?

読書ってやつぁ、
読書ってやつぁ、
読書ってやつぁ!

『SF雑誌オルタニア Vol.3』ゲスト作家発表っ!

(はい、ファンファーレ)

鋭意編集作業進行中の『SF雑誌オルタニア Vol.3』ですが、とうとう誰ひとり原稿を落とす懸念がなくなりました。
さっそく、全執筆者の発表を行なうことと致しましょう!

じゃじゃん!

表紙のほぼ最終バージョンです。今回はモザイクなしです!

 

と、いうことで、小説作品ゲストは、あの広橋悠さんです。

広橋さんといえば、ジャンルを固定しない様々な作品をお書きになっているセルパブ界のやさしき貴公子ですね。
昨年の夏に話題になったセルパブ紹介誌『このセルパブがすごい』でもかなりの得票があったにも関わらずランキング付け自体を辞退した潔さも記憶に新しい出来事です。
その描写力、イマジネーションの豊かさ、匂い立つような文章の美しさには定評があり、ぼくは彼の作品の大ファンです。
(だから、ぼくが編集長になって最初に招くゲストはきっと広橋さんだろうと想像した方も多かったのではないでしょうか)

作品を少しだけ紹介しますと、SFジャンルでは傑作『IMAGO』が代表作かと思います。

Amazonのストアには、こんな紹介文が掲載されています。

ずっと遠い未来——。
人類は叡智を結集し、ついに目前まで迫っていた滅亡の危機を乗り越えていた。
その結果として生み出されたのが、生命維持のすべてが自動化され、市民には自らの幸福を追求することだけが課された世界だった。

しかし、そこには張り巡らされた巧妙な罠と恐るべき悲劇の蓄積があった——。

ここはユートピアなのか? ディストピアなのか?

因縁の鎖をたぐり寄せ、いま静かなる戦いが始まる。


 

そして、広橋さんの評価を決定的なものにしたのが、この耽美的な幻想小説『妄想する子供たち』ではないでしょうか。

Amazonレビューでは星4.5ですが、独特の文体に好き嫌いがあるかもしれないという配慮から星4つにしたレビュアーさんは、

・・・逆にいうと、ハマる人は、6つ☆にも7☆にも成りうるだろう

と書かれています。
すごいっ!

Amazonの内容紹介文は、こんな始まりです。

嵐で遭難した「私」は、山深い奥地で一人の美少女を救う。
導かれるようにして訪れた古城で、一人の老婆と、美しい子供たちに出会うが、そこは妄想渦巻くこの世の最果てだった……。

この作品が発表された2015年、たいへんな話題をさらったのはまだ記憶に新しい出来事です。

怖くて美しい物語です。
夢野久作を想起させる不思議な世界を、是非お楽しみください。


 

さて、お次はオルタニア初の絵師さんゲスト、禅之助さんです。


(こちらはツイッターの固定投稿になっているもの。ステキですねえ。著書の表紙を描いてもらいたい作家が多いのも、よく分かります)

ツイッターでの投稿を見ていると、数々の商業作品を手がけてらっしゃるようなのですが、〈SNSなどで作品を発表しています〉という超控えめな自己紹介をいただいています。
奥ゆかしい方ですね!

Tumblerの作品ページをお持ちなので、現在のトップページをキャプチャにてご紹介。

http://rakugakineko.tumblr.com/
http://rakugakineko.tumblr.com/

 

実はぼくのSF作品『ケプラーズ5213』を題材にした〈ファンアート〉を描いてくださったこともあるのですよ。

かっこいいですねー!
かっこいいですねー!

 

さて、レギュラー執筆陣については表紙を見ての通り、波野發作氏、米田淳一氏、淡波亮作、山田佳江氏の4名です。

伊藤なむあひ氏は今回はお休みですが、決して原稿を落とされたわけではありませんよ。『49パラグラフにも及ぶリロの素晴らしき生涯(その半生)』の後半を楽しみにしている方、ごめんなさい。Vol.4での掲載に向けて、執筆は順調のようですから、もう少々お待ちくださいね!

今回もたいへん面白い作品が揃いました。

波野發作氏の『モノローグ・ワン』はアレのパロディかと思いきや、スピード感溢れる超快作です。
米田淳一氏の『或る会議の風景』は、ちょっと硬いタイトル、難しそうな始まりに反して、なんとあの超有名作品の前日譚というファン大喜びのエンタメ作品です。
淡波の『醜い腕』は、『痛みの見せる夢』連作の中でも異色の作品ですが、ストーリーの中ではとても重要な位置づけの作品です。
山田佳江氏の連載『詐欺師の鍵』も、いよいよ、いよいよ盛り上がっています!!

もう、早く発売したくてうずうずうずうずしている、編集長の淡波です。

ではまた!

【再放送連載2周目】『さよなら、ロボット』第4話「スミカ」

本作の無料公開期間は終了しています。現在はAmazon専売となっていますため、連載本文も『お試し読みとしての第1話』に差し替えさせていただきました。ご了承下さい

淡波無料本(2016.4月現在)の中で1番人気の『さよなら、ロボット』を「再放送」と題して連載しているこのシリーズですが、お楽しみいただいてますでしょうか?
(先月はあと一冊で『奇想短編集 そののちの世界6 段ボール箱の中の人形』に追いつかれそうでしたが、なんとか逃げ切りました!)

もしも第1回を見逃してしまったあなたのために、こちらにリンクを張りますね!
第1話『シード』

今回は、主人公森池マサルとは微妙な関係の美女、桐原スミカとの出会いを描いたエピソード。
第4話の「スミカ」です。

前回のお話は、こんな終わりかたでしたね。

 人々の最も身近にあった芸術である広告が失われたお陰で、長く沈潜していた芸術への興味と愛情が渇望となり、ふっと呼び覚まされたのであった。大企業の存立も怪しくなっていた。この旧秩序には反対意見が山程発信されたが、それらは個人から個人への私信に他ならず、新聞、雑誌の類は黙殺を決め込んでいた。世界規模で起こったコミュニケーションシステムの転換は、すなわち旧メディアの復権をも意味したからだ。

では、続きをどうぞー。
(直接続いてはいませんが、今回のお話と微妙にリンクしています)

第4話『スミカ』
『さよなら、ロボット』第4話

BiB/iの表示に不具合のある方用のPDFは、こちらです!
第4話『スミカ』(PDF版は、書式などが若干異なることがあります。ご了承下さい)


いかがでしたか?

次回は第5話の『サミュエル・Y・グラマン』です。
是非、またおいでくださいね!


この物語は、毎週木曜日に1話ずつ掲載します。


もう待ちきれない!
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【再放送連載2周目】『さよなら、ロボット』第3話「ケンイチ」

本作の無料公開期間は終了しています。現在はAmazon専売となっていますため、連載本文も『お試し読みとしての第1話』に差し替えさせていただきました。ご了承下さい

グディーブニンっ!
再放送連載2周目と銘打って開始しましたこのシリーズ、お楽しみいただけてますでしょうか?

もしも第1回を見逃してしまったあなたのために、こちらにリンクを張りますね!
第1話『シード』

では、今回は第3回です。

あ、前回のお話、覚えてますか?
こんな終わりかたでしたね。

「ジェイク、残念だが、これは特ダネじゃないぜ」
  俺はニヤリとして言った。
 「お前さん、この映像を手に入れたのはいつだい?」
 「そうさな、かれこれ一時間半程前だが、それが何か?」
 「サーチしてみな」
  ジェイクの顔色がみるみる変わった。オーストラリアは、いや、世界はロボット失踪のニュースで溢れかえっていたのだ。

では、続きをどうぞー。

第3話『ケンイチ』

『さよなら、ロボット』第3話

いかがでしたか?

次回は第4話の『スミカ』です。
是非、またおいでくださいね!

BiB/iの表示に不具合のある方用のPDFは、こちらです!
第3話『ケンイチ』(PDF版は、書式などが若干異なることがあります。ご了承下さい)


この物語は、毎週木曜日に1話ずつ掲載します。


もう待ちきれない!
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世界はもう終わるっていうのに


世界はもう終わるっていうのに
産休を取るきみは満面の笑顔で
未来のきみを見る

世界はもう終わるっていうのに
何年も先までずっと続く仕事を
取って喜んでいる

世界はもう終わるっていうのに
二十年先のことを語り続けてる
見なかったつもり

世界はもう終わるっていうのに
あいも変わらず希望はそこらで
偉そうに横たわる

世界はもう終わるっていうのに
僕はこうしてとりとめもなく、
明後日を想像して

世界はもうほんとうに
もう明日にでも
終わってしまうんだと
知っているのに

いつもいつもいつもいつも
いつもいつもいつもいつも
変わらず不安に揺れている
いつもいつもいつもいつも
いつもいつもいつもいつも
何も心配などいらないとは
いつもいつもいつもいつも
いつもいつもいつもいつでも

誰ひとり
言い切ってはくれない

世界がもうほんとうに
終わってしまわないのだとしても

これから何かが良くなるとか
そんな嘘は
どこにも届きやしないのだ

 


 


淡波ログに掲載した作品を中心に書き下ろし作品を加えた初の詩集『猫になりたい』。
乾いた心にするりと忍び込む、読みやすい詩編を多数収録しています。


淡波亮作の作り方