読書ネタがないため、詩篇をひとつ。
予めご了承下さいませ──。
そろそろ第二詩集の準備をしようかと考えている淡波です。
頭の中で練り上げてしまうと
もう
紙に落とす必要なんか
感じなくなっている
紙だって?
いやいや違うよ
詩人もどきさん
こうやって明滅する
冷たいディスプレイに
記号みたいな
意味のない四角を叩いて
ただ、
表示させるんだろ?
それは
この小さなコンピューターの中で
ゼロと1の連なりに置き換えられて
周りの数字たちには
何も気取られることなく
詩作を気取っているのだろう
おそらくは永遠に
紙とインクで
定着されることもなく
もしも詩集になったとしたって
それはゼロと1の行列にしか
過ぎないのだよ
だったら
30年前のように
紙に走り書きしようか?
それは今より
「詩」らしい顔を
みんなに見せてくれるのだろうか?
それともそれは
ゼロと1に置き換えられる前の
下書きに過ぎないのだろうか?
さっきの
ぼくの頭の中と
おんなじで
ただ
忘れないための
下書きとして
詩篇をひとつ
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