たった今、新作にエンドマークを入れました。原稿用紙にして、530枚程になりました。短めになるだろうという予想は外れ、『さよなら、ロボット』より少し長い物語になりました。これまで最もエンターテイメント性が高いものになったように思います。文学的な香りは減ったかもしれませんが、より多くの読者にアピールするような、手に汗握る物語になったのではないかと、「今のところ」は自分で思っています。まだ直さなければいけないところがたくさんあり、先は長いです。が、何とか破綻することなく最後まで書き切ることができました!
舞台は、今年の春にその存在がNASAから発表されたケプラー186fという惑星です。地球からは492±59光年離れた、地球型に近い惑星です。ハビタブルゾーンといって、ある恒星系の中で生物が生息できる領域が設定されているのですが、ここは、恒星からの距離や、その惑星自体の大きさ、様々な環境要因から考えて生物が生息できる可能性が特に高いそうです。まだ、大気の組成も分かっていませんが…。
この惑星を舞台にSF小説を書き始めたのは、ひょっとしたら世界で一番早かったかもしれませんよ。今年の四月十七日にサイエンスに発表され、私が新聞でそれを知ったのはそれより後、執筆を開始したのは八月十七日のことでした。
発売はまだ先ですが、やっぱり人は住めないようだという結論が出る前に、夢のあるうちに読者に届けたいな、と思っています。まあ、今の宇宙望遠鏡では今以上詳しいことは分からなさそうなので、当分、夢が壊れることはないのかな、とも期待しています。
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