まさかの3回目。長過ぎず、さらっと読める記事を提供するというコンセプトの元に、一本を短めに……。
(既に説明がくどいな)
僕は仕事でちょっとしたARコンテンツ開発のようなことをしているのだけど、そのチェック用として突如脚光を浴びたのがiPad miniだった。
今はなき(アップルに買収された)メタイオ社の偉い方が、
「ARコンテンツのプレビュー用にはiPad miniが最適だ」とセミナーで仰ってたのも大きかった。
それまではiPadを使っていたのだけれど、何しろ重い。ARコンテンツを開発している間は、認識させる画像に端末のカメラをしょっちゅうかざしている必要がある。ずっと手に持っていなければならないわけで、とてもじゃないけど何時間もやっていられない。
じゃあ、iPad miniを導入しよう。と、ごく自然に話は決まった。
それから毎日のようにiPad miniをいじる日々が続いた。
一方プライベートでは、CPUがとても速くなって使いやすくなったiPod touch5を愛用していたわけだけど、またもちょっとした油断で、愛機が使い物にならないオールドマシンと化してしまった。
iOSのアップデートに対しては結構慎重になっていたつもりだった。より新しく重いOSが入れば、せっかくのCPUもすぐに時代遅れのものになってしまう。だから、iOS6を使い続けていた。それ以上は上げない気でいたから、iOS7もダウンロードしなかった。
そして、iOSは8になった。iOS6で動く僕のtouch5は快適快速だった。
しかし、愛用アプリのいくつかがiOS8対応になり、同時に6では起動しなくなってしまった。
「しまった!」と思ったときにはもう遅く、もうiOS8を入れる以外の選択肢はなくなっていた。いろいろと評判をサーチしてみた限り、iPod touch5とiOS8の組み合わせに問題はなさそうに感じられた。
そして、端末全体のバックアップを取ることもなく、僕はiPod touchをiOS8にアップデートした。駄目だったら工場出荷状態に戻すしかないのだから、データだけバックアップされていれば、iOS6に戻るだけなのだ。
悪夢が始まった……。
画面を縦横回転させると、反応するまでに10秒以上待つ──。
キーボードを変更すると、キー入力を受け付けるまでに10秒以上待つ──。
キー入力の途中で止まり、次の操作がしばらく出来なくなる──。
Facebookアプリはどうにもならない動作状況で、結局アプリを消すはめになった──。
作曲アプリの同時再生トラック数が激減。音飛びが頻発する──。
メールアプリを起動して、受信するまでに10秒以上待つ──。
メールを送ると、相手に着信するまでに10分以上掛かる──。
執筆に使っているPlain Text2が頻繁に、突然に落ちる。しかも、打った文字データが全て消える──。
まあ、よくぞこれで使っていられたなあという状況。
そしてこの夏、アップルから突然、iPod touch6が発売された。今回もサイズアップはなく、内部の高速化が行われた。
これはもう、決めるしかなかった。
さよなら、ロボット。じゃなくて、タッチ。
3代使い続けたtouchくんよ、残念ながらもう、さよならかも。と思いながら、ふともう一つの活路を思いついた。メインマシンをiPad miniに、iPodとしてtouchをダウングレードして使い続ければいいじゃないかって。出来ることは減るけど、小さくて軽い端末はやっぱり便利だろうと。
苦節3年、微妙な関係を続けながら、こうして僕の元にiPad mini4はやって来たのだ。
今はこの環境を手に入れて、本当にとても充実した毎日を送っている。
あれ?
もしかして、また続くかも……。
(因縁話はこれで終わりだけどね)