いろいろなことを小説に書いているつもりだけど、ふと気付くとやっぱりまた同じようなことを書いている。
僕の場合、何しろ変身ネタが多い。変身に値するほどの心変わりも含めて、だけど。
これから書こうとしている幾つかの物語の中にも、変身を扱ったものが少なくとも一つはある。そうでないものも、プロットを書き進めていく間に変身を盛り込みたくなってしまう気がする。
すごく、する。
敢えて盛り込むわけではないんだけど、ね。
偉大なるワンパターンという言葉があったけど、その域を狙ってもいいんじゃないかと思うこともある。いやいや、それは危険だろうという気持ちもまた、ある。
もちろん、別に僕の作品はそこが評価されているわけじゃないし、それが淡波らしさだと思って読む人は誰もいないだろうけど。
例えばある有名なヒット曲メーカーは、たった一つの王道コード進行で数百曲でも作ってしまえるという。それが時代の空気にはまれば、いとも簡単にヒットしたりするわけで。
それは、柳の下のドジョウを狙っているというよりは、好きなだけなのではないだろうか……と。それが、一番気持ちいいんだろう、と、僕は思う。
無数にあるヒット曲コード進行の中で、売るためだけにワンパターンになろうとする必然性ってのはあまりないだろうし。
翻って小説のテーマ。
仮面ライダーとか、ウルトラマンとかね。
その手の変身ヒーローモノは、子供の頃、浴びるように見ていたからなあ。僕の小さな頃は今と違って曜日の関係もなく、7時から8時の間は子供向けの番組ばかりが溢れるほど放映されていたし、1つだって見逃したくないつもりでテレビにかじりついていたもの。
もう、あらゆる変身モノのエッセンスが僕の身体の奥底には染み付いているんだよなあ……。
まあ、僕の作品で変身ヒーローが出てくるものは今のところ1つもないんだけど、奥底には、ねえ───
(あ、『太陽の子孫』はある意味変身ヒーローものかな??)
《ワンパターン》と《好んで描く主題》ってのは紙一重なんだなあ、と思うわけです。
そうそう、『太陽の子孫』は7/7に表紙リニューアル版が発売になりますよ。
旧表紙のファンシーな絵が好きなひとは(いるのか?)、今のうちにポチりましょうね。
じゃ、本日はこれで!