BLENDER-99-06/まず最初にやっておこう

お待ちかね!
今週も、Blender-99の時間がやってまいりました。

これまでは実際のBlenderには触らず、3DCGの基本概念のいくつかに触れてみました。

そして第5回目は、「インストールから始めよう!」でした。
本当にパソコンのことがよく分からないひとでもBlenderを始められるように、インストールって何のこと?
というところから、解説してみました。

さて、もう皆さんは無事に、Blenderをインストールし終わりましたね?
きっと、待ちきれなくて使ってみたのではないでしょうか?
そしてきっと、あまりに「何をしたらどうなるか」が分からなくて、あっという間に投げ出してしまったのではないでしょうか?

──実際ぼくも、初めてBlenderを起動したときはそうでした。
何も出来ずに、いきなり投げ出してしまったことを覚えています。

でも、それには理由があります。

さあ、そろそろ本日の授業を始めましょうか!

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -06 まず最初にやっておこう!】
(本記事は連載時の内容を抜粋したものであり、電子書籍の内容とは異なります)

起動画面を知る

Blenderのアプリアイコンをダブルクリックして起動します。Windowsの場合は画面下の起動バーに、Macの場合はDocに、それぞれ登録しておきましょう。きっと、これから頻繁に使うことになりますので!

(右隣はMakeHuman、左はMagicaVoxelですね)
(右隣はご存知MakeHuman、左は以前紹介したMagicaVoxelですね)

 

Blenderのアイコンが二つ並んでいますが、これは仕事でCGソフトを使うときの鉄則。特定の機能がきちんと継承されておらずバグが潜んでいることもありますから、バージョンアップしたときは、これまで使っていたものを残しておくのです。

起動した際の画面です。

Blender2.78a起動画面
Blender2.78a起動画面

前々回にも似たような画像を載せましたが、ちょっとだけ違います。バージョンは2.78a、前回紹介した最新バージョンですね。

 

さて、この画面についてもう少し書いておきます。知っておくと、ちょっとだけ便利になりますよ。

このさりげない中に、いろんな機能が!
このさりげない中に、いろんな機能が!

 

■左の列「Links」
Blenderが提供してくれる情報です。
上からざっと見てみます。

Donations:
寄付、ですね。Blenderは無料なので、開発は寄付とチュートリアルなどの販売益で支えられています。世の中に数ある有料のBlenderコンテンツを購入しても、Blenderの財団に一部が寄付される仕組みになっているものもあります。
Blenderが自身の創作活動の役に立つようなレベルまで使えるようになってきたら、寄付を考えるといいのではないでしょうか。

Credits:
Blenderはオープンソース。世界中のプログラマーが開発や検証に参加しています。その貢献者リストです。

Release Log:
そのバージョンで初めて搭載された機能や改善点のリストです。

Manual:
機能リファレンスのマニュアルです。残念ながら、日本語版はここにはありません。

Blender Website:
言わずとしれたウェブサイトですね。

Pyrhon API Reference:
Blenderはパイソンというスクリプト言語で機能追加や改善の開発を行なうことが出来ます。アドオンを作成するのも、パイソンを使います。そのリファレンスです。

 

■右の列「Recent」

最近使ったBlenderのファイル一覧です。ここに出るのは5ファイル。ウィンドウを開いたりファイルメニューから探したりする必要がないので、意外に便利なものです。

また、メニューバーにある同様の機能「Open Recent…」では、10ファイル分が残ります。

■右の列の下「Recover Last Session」

前回使用していたときの状態に戻したいときに押します(過信せず自分で保存することが大事です)。

ファイルメニューにも同様の機能があります。

autosave

 

「Recover Auto Save…」は、自分でファイルを保存し忘れていても、Blenderがちゃんと裏で保存しておいてくれる機能です。


初期設定

起動画面をざっくり理解したら、画面のどこかをクリックしましょう。どこでも良いです。起動画面が消えます。

皆さんが使っているのはデスクトップPC? それともノート型?

キーボードにテンキーがない場合にやっておくべき初期設定があります。
初期設定画面を開いてみましょう。

画面上のほうの「File」をクリックすると、ずらりとメニュー項目が現われます。その中の「User Preference」を選択しましょう。
「User Preference」を選択しましょう。

 

「Input」というタブをクリックしましょう。

pref02
左側に注目です。

 

真ん中あたりに「Emulate Numpad」というチェックボックスがあります。これにチェックを入れると、キーボードの数字キーがテンキーと同じ役割を果たせるようになります。

もう一つ、さらにとても大事な設定があります。

Blenderの初期設定では、「マウスの右クリックで選択操作をする」設定になっています。

一般的には、
「何かを選択するのは左クリック。右クリックは設定を出したりするもの」
という理解ですよね?

Blenderの哲学ではその根本が異なります。
「左クリックは決定するためのもの。選択は右クリック」
なのです。

Blenderは合理的に計画し、右と左の役割をきちんと分けたのですが、Blender以外のほとんどのソフトは左クリックが標準。慣れるのは難しいので、〈左クリックで選択する〉設定に変更したほうが使いやすいでしょう。

前掲の図でも「Left」が青くなっていますよね。
「Select With」というのが、「選択するボタンの側を選ぶ」ということです。
「Left」をクリックして青くし、〈左クリックで選択する〉設定に、変更しましょう!

さあ、必要な初期設定は以上で完了です。

「これをやっておけばもっと便利」という設定もありますが、それはまた次の機会にしましょう。

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