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シンチョク──0121

週末はようやくBlender-99の電子書籍化作業に手を付けることが出来た淡波です。

Vol.1として電子書籍化するのは、第1回〜7回までを予定しています。この週末で、なんとか第3回めの分まで編集が進みました。とはいえ、実はそこまでは以前にワープロ上である程度まとめ直してあったんですよね。
つまり、正味進んだのは僅かばかり……。
それというのも、ブログの記事と電子書籍はやはり違うメディアなので、そのままデータを移せばいいというわけにはいかないのです。

GIFアニメの埋込みも出来ないからリンク化しなければいけないし、それにはサーバーに上げ直す必要もありますし、ものによっては作り直したり、とか。
静止画を張り直すには新たに画像を用意しなければいけないですし。

それに、改めて読み直してみると、極限まで分かりやすく書いたつもりが、結構分かりづらいところや不親切な書き方が散見されます。
そんな部分も今回は全て書き直しています。
究極のBlender入門書を目指して!
(大げさ)

掲載する画像もちょくちょく直して差し替えているので、思ったより時間がかかっています(この記事のアイキャッチみたいにシードくんロボットを使った画像を作ったりして)。
連載を開始した頃はバージョンも2.78だったので、バージョンに依存しているキャプチャ画像も今後差し替える必要が出てきます。
発売まではまだまだ時間がかかりそうですねえ。
まあ、その分、ここで連載していた記事よりグレードアップしたものになりますから、どうぞご期待くださいませ。
(書いている側と読んでいる側では読み込み方も違いますし、ディティールの違いなんかどうでも良かったりするかもしれませんから、「え、全然変わらないじゃん」と思われる可能性もありますが……)

Blender関連は、こんな感じです。

あ、そうそう、例のアルバム『Struggling』のプロモーション用クロスフェード・ビデオですが、完成してYouTubeなどにアップしました。
ここにも埋込んでおきますね。たった3分で全曲のハイライトを聴けるので、どうぞちょっとだけお時間下さいな。
アニメーションは全編Blender製ですし!

 

それから、Manuel Labについて。
昨日見に行ったときにはまだVer.1.6.0だったのですが、たった今見たら、とうとう1.6.1が公開されていました!
いよいよ髪の毛が実装されるバージョンですよね!
来週末、なんとか時間を作って解説記事を書きたいところです。
(公式ビデオを見るとだいたい分かっちゃうところが辛いですが……)


小説は、一進一退という感じでしょうか。
ウィークデイはほぼ毎日、『イン・ザ・フォグ』を執筆しています。
基本的に、電車に乗っている時だけしか書く時間を取れないので、多くても2,000字程度@日。少ない時は数百字しか書けないので、一週間分の合計でも恐らく10,000万字には届かないでしょうね。
それでも、ちょっと今まで引っ掛かっていたストーリー上の大きな矛盾点が解決出来たり、どうにも書き進められなかったりしたエピソードをクリア出来ました。
明日からも、どんどん書きますよ!


もう一つ報告したいことが!

昨年発売した童話『とっても小さな九つの国』の最終巻である『魔女と王様』に、Amazonで5つ星レビューが付きました!
実際にレビューが付いたのは先々週のようですが、発見したのが先週でした。
いやあ、嬉しい限りです!

先週の進捗は、こんなところでしょうか。

では、また次回!

シンチョク0114

こんばんは。
皆さまの淡波でございます。

10日間以上もブログ更新をサボったのはずいぶん久し振りではないでしょうか。
昨夏までは毎日更新を続けていたのに……。

さて、気を取り直して報告でございます。

進捗、ほとんどないです。
以上。

いやいや、待てよ、期待に応えられていないことも含めて進捗ですわね。

まずは元日に発売しましたアルバム『Struggling』の動きから。

売上げは、2枚です。
まあ、Twitterとここ以外ではほとんどお知らせ出来ていないので、そんなものでしょう(涙

で、ストリーミングです。

Struggling_0114

発売直後に60再生あった以降、見事に右肩下がりです。
約10日間で99再生……。
印税額にすると、まあ、30円ほどでしょうか。
(ストアによって異なるので参考値)

ちなみにこれは速報レポートで、Amazonのように月末にならないと単価が決まらない方式の場合は、再生数も確認出来ません。
正確な数字は2ヶ月後くらいにならないと、ですね。

このままいくと、売上げも再生数もまったく伸びないのは目に見えていますので、アルバム収録曲を全曲クロスフェードにした販促用動画を制作しています。
(このアイデアをくださった竹中越前守樫家さん、どうもありがとうございます!)

作り掛けですが、こんな感じのものです。
もちろん、すべてblenderで作成していますよ。

最初はblender完結で、しかも一発レンダリングで作ろうとしていました。
「一発」にこだわっているわけではなくて、夜寝る前にレンダリングして、起きたら完成している、というのが美しいかなと(笑。
でも、音声と字幕とCGを一気にレンダリングするには、書き出しフォーマットを動画形式にしなければならないので、それはあまりに非効率的。
だって、1フレームでもやり直しが発生したら1からやり直しですからね。
そこはセオリー通り静止画で書き出すことにしました。
でもVSE(Video Sequence Editor)上に入れ込んだCGシーンのレンダリングを同時進行させると、どうしてもVSEとCGシーンの〈フレーム開始-終了〉が合わなくなるのですよね。
で、最終的には全部分けて考えることに。

た、ぶ、ん、1/14中に仕上がると思うのですが……。


blender-99については、ストップ状態のままです。
上述の動画が仕上がらないことには身動き出来ないですもん。


小説については、『イン・ザ・フォグ』をちょっとずつ書いています。
書いて消し、書いて直しの連続で、年明けから数千字進んだ程度でしょうか。
実質、平日が5日間しかなかったので、そんなものですかね。
ちょっと引っ掛かっていた章が終わったので、来週は先へ進めそう、かな──。


今週は、そんなとこです。

じゃ、また!

Manuel Lab 1.6特集-3(MANUEL BASTIONI LABを使おう! その26)

先週、先々週に引き続きまして、Manuel Bastioni Lab Ver.1.6の新機能を紹介します。

え、それって何? というあなたへ、簡単な解説を。

マニュエル・バッショーニ・ラボ(通称「マニュエル・ラボ」としてます)は、BlenderのAdd-on(つまりプラグイン・ソフト)で、人体モデリングを効率良く行う高機能なシステムです。
特徴:
1.かの有名な「Make Human」の開発者の一人でもあるManuel Bastioni氏が、さらなる高みを目指してBlender内部で動くソフトとして開発
2.Blenderとの統合が進み、ボーンはもちろん、マテリアル、ライティングまでそのまま使える
3.先進的なオートモデリングシステムを実装
4.プロキシの仕組みを使い、Blender内や外部ソフトで作成した衣服を簡単に組み込める

もっとたくさんあるのですが、書き切れないので割愛します。詳しく知りたい方は、このシリーズを頭から読む、という方法もありますね!


今回の特集は、残りの2つです。

Big improvement in usability and algorithm of proxies.

使い勝手の大幅な改善。プロキシシステム(洋服を着せたりするシステム)の大幅な改善!

New fantasy targets.

新たな『ファンタジー』キャラ用のターゲットを追加。

 

最後の一つが未だにどんな機能なのかわからないのですが、まあいじっているうちに分かるかもしれませんし、分からなかったら誰か教えてください(笑

では、スタート。

プロキシシステムを使うには、まず服がないと出来ませんね。
先日発売した小説の表紙に使ったモデルの服を流用して使うことにします。
飛ぶ夢Cover_s

用意しましたのがこちらの服です。
163_01

え、欲しいですか?
こんなので良かったら、どうぞこちらからダウンロードしてくださいね!
(無償といえど、とても人様にお見せ出来るものではなかったので、少々手直しを入れましたが)

さあ、作業開始!

Blenderを起動したらデフォルトキューブを削除し、お好きなタイプのキャラクターを作成します。
(もちろん、女性が前提ですよ)

 

服のファイルから、服のグループをアペンドします。
(グループをアペンドすれば、マテリアルなど必要な情報も同時についてきます)

読み込んだ服の位置と大きさを、適宜調整します。
必ずエディットモードで行ってください。オブジェクトモードで行うと服の原点がずれてしまい、プロキシシステムを適用したときにモデルとの位置がずれてしまいますので。
163_06
これでだいたいの形は合いました。
でも、胸が飛び出てしまったりして、ぴったりは合いませんでした。

ちなみに、胸の先にポチッと出ているのはボーンの先ですよ(笑
紛らわしいので、今は非表示にしておきましょう。
163_04

プロキシシステムを使うためには、ファイナライズ処理をする必要があります。
ファイナライズを行うとモデリング作業が完了したということになりますので、もうモデルの種類などは変更出来ません。
163_05

プロキシシステムを適用します。
胸のはみ出した部分は覆い切れないので、マニュエル・ラボ用のマスクを用いて頂点を隠すことが出来ます。
オブジェクトデータのタブを開くと「mbastlab_mask」が選択されています。エディットモードに入り、更に隠したい頂点を選択して「Assign(適用)」ボタンを押します。
オブジェクトモードに戻ると、胸が隠されているのが分かります。
163_07
〈最後に少し微調整〉
服との境目など、マスクで隠してしまうと不自然な場所にある頂点は、手作業で編集します。
プロキシシステムを適用後は、エディットモードでポリゴンなど移動してもリアルタイムでは反映されません。
オブジェクトモードと行き来しながら少しずつ調整します。

163_08

マテリアル表示にしてみました。
一見いい感じに出来ていますが、よく見ると服と肌が接する部分など、穴が空いたり真っ黒になっています。
真っ黒になっているのは、元からモデルに適用されている「黒水着」部分ですね。
これは、全部選択して肌のマテリアルを当て直せば良いでしょう。


 

次に、穴あきを修正します。
(時々「Assign」と「Remove」を間違えたりして、動画はちょっと長めですが)


 
どうやら出来たようですね。

なお、少しだけ全体的にモデルがはみ出す時には「Offset」の調整で、フィットさせた服のポリゴンが交差するなどの問題が起きたときは、「Influence(影響度)」の値を調整することによっても、直すことが出来るようです。
163_11

では、せっかくですからいろいろなポーズをさせてみましょうか。
163_12

GIFアニメを見ると分かるように、操作は次の繰り返しです。

・ポーズを選択すると即適用される(少々待ちます)
・服がついてこないので、「Fit Proxy」ボタンを押す
・マスクで修正した突き出し部分が反映されないので、エディットモードに入る
・隠したいポリゴンが選択されていることを確認し、「Assign」ボタンを押す
・オブジェクトモードに戻る

かなりの追従性ですが、さすがに最後の平行棒ポーズは無理でした。

さて、公式ビデオでは、別の形状(ベースモデルは同じものに限る)の人体モデルにも簡単に適用出来るという説明があります。
現在の画面では出来ないので、それはどうやるのか、ちょっと調べてみました。

どうやら、いったんモデルを削除して再びイニシャライズ(「Init Charactor」)し、プロキシ(服など)を再度フィットさせれば良いようです。
結果がこちら。
GIFアニメは、元のモデルを削除したところからです。
163_13
この追従性、すごいですね。
脇腹のあたりなど、完璧に貼り付いたごとくフィットしています。

■秘密■
実は、この完璧さには秘密があります。
ここで使用している服のモデルデータは、基本的に同じトポロジーの人体を改造して作ったもの。
だから、頂点の配置が共通していて、動きに対する追従性が高いのです。
体にフィットした服を作成したいときには、体の形状をコピーして編集すると便利ですよ!

これで、かなり自在に使いこなせるようになったのではないかと思います。


最後の機能紹介はこちらでしたね。
New fantasy targets.

新たな『ファンタジー』キャラ用のターゲットを追加。

 

よく分からないので、2つのバージョンを同時に起動し、「Fantasy Female」を作成した直後の画面を比較してみました。
163_14

お、今さらながらですが、1.5ではポーズがレストポーズになっていませんね。レストポーズというメニュー自体がなかったのでした。
キャラクターの種類によってそれっぽいモデル立ちが1.5までの初期ポーズだったわけです。

「ターゲット」ということで頂点グループを比較してみましたが、新旧での違いはありませんでした。
163_15

体型のタイプはどうかと思って比べましたが、これも同じです。
163_16

っとまあ、順にキャプチャを載せていっても脳がないので、途中は端折ります。
──見つけました。

左が1.5、右が1.6です。 設定項目が倍に増えていますね!
左が1.5、右が1.6です。
設定項目が倍に増えていますね!

「ターゲット」なので、モデリング時の変形に使うパラメーターですね。

もうVer1.5は閉じて、新しい設定項目を見てみましょう。

なるほどなるほど。
エルフの耳はとんがり耳ですから、その形を詳細に調整出来るようになったのですね!

耳の新しい設定項目を試してみました。


 

おおおーっ。こりゃあいいですね!

次は歯。ヴァンパイアの歯に加えて、オークの歯が設定出来るようになりました。
オークの歯……どんな風になりますでしょうか?

163_19

これは素晴らしい!
歯が突き出すと同時に、しっかり受けアゴになって、口の周囲も形が変化しています。
これで、猫目エルフ耳のオークなんて変なクリーチャーも作り放題ですよ!


ということでお送りしてきましたManuel Lab 1.6特集ですが、今回を持ちましてミッション・コンプリーテッドとなりました。
でも、もうすぐ1.6.1(待望のヘアー機能搭載)がやって来ますからね、ぼーっとしてはいられません。

ではまたその時まで、サラヴァ!

Happy Bationing !!!

Manuel Lab 1.6特集-2(MANUEL BASTIONI LABを使おう! その25)

先週に引き続きまして、Manuel Bastioni Lab Ver.1.6の新機能を紹介します。

え、それって何? というあなたへ、簡単な解説を。

マニュエル・バッショーニ・ラボ(通称「マニュエル・ラボ」としてます)は、BlenderのAdd-on(つまりプラグイン・ソフト)で、人体モデリングを効率良く行う高機能なシステムです。
特徴:
1.かの有名な「Make Human」の開発者の一人でもあるManuel Bastioni氏が、さらなる高みを目指してBlender内部で動くソフトとして開発
2.Blenderとの統合が進み、ボーンはもちろん、マテリアル、ライティングまでそのまま使える
3.先進的なオートモデリングシステムを実装
4.プロキシの仕組みを使い、Blender内や外部ソフトで作成した衣服を簡単に組み込める

もっとたくさんあるのですが、書き切れないので割愛します。詳しく知りたい方は、このシリーズを頭から読む、という方法もありますね!


今回の特集は、この3つです。

Support for phonemes. Unified expressions for anime and humans.

『音素』をサポート。アニメキャラでも人間型でも、表情を統合。

Custom rest poses.

好みのレストポーズを設定出来るようになった。

Improvements in shaders and skeleton structure.

骨構造とシェーダーの改善。

【4. 音素のサポート】

では始めましょう、と言いたいところですが、まずは前回の補足から。

「複雑な表情」では、モデリング時にそれぞれの顔パーツの動きを見てました。
でも、Manuel Labの表情システムの真骨頂は、モデリング終了後にありました。
即ち、「ファイナライズ」を行った後で、表情の調整を行うのが本当のやり方でした。

今回の「音素」も含まれますので、まずはファイナライズしてみます。

北欧系27歳のファッションモデルさんに登場していただきました。北欧にしては色黒ですが。
北欧系27歳のファッションモデルさんに登場していただきました。北欧にしては色黒ですが。

ツールパネルの下から2番目に、ファイナライズ用のツールがあります。
ML_16_02
ボタンを押すと「どこに保存するか」聞いてきますので、適当なフォルダーを選択し、画面右上のこのボタンを押します。
ML_16_03
しばらく待つと、作成前と概ね同じ表示に戻ります。
ML_16_04
「Face Expressions」を開くと──
ML_16_05
凄い数の設定項目が現れました。
真ん中あたりから、「Phoneme_a_」などの項目がずらり。これが音素ですね。

音素の前に、いろいろな表情を作ってみました。


これ、楽しいです!

表情のパラメーターの上に、「Insert Keyframe」というボタンがあります。
これを押すと、その時点での表情がアニメーションデータとして保存されます。
画面の右側を見ると、「Shape Key」に登録された頂点情報がアニメーションキーとして保存(記録)されているのが分かります。
(項目が多いため、文字の周囲が緑色になっているのが見えるだけですが)

低画質ですが、レンダリングして動画に書き出してみました。


変化のさせ方が均等なので人工的な感じが激しいですが、キーを打つタイミングをきちんと調整すれば、これは相当に有効ですね!

続いて音素です。
アイウエオを喋らせてみます。


ちょっと控えめな感じがまたいいですね。
感情的な表現にしたければ、ある音の口の形を作った上で、表情のパラメーターを適度にブレンドしてやればばっちりです。
動画では、日本語の「え」の音の口の形を作ろうとして、「o」を少し混ぜてみています。
Blender標準のシェイプキーの仕組みに準拠しているので、複数のキーを混ぜるのも簡単なのですね。

先ほど同様に、低品質でレンダリング。


ちゃんと、喋ってるように見えますよね!


次、いきます。

【5. 好みのレストポーズ】
休憩レストポーズとは、何もしていない時のポーズ。通常は、ボーンを仕込んだり調整するときのポーズを指しますが、MB Labの場合は最初からボーンが仕込まれていますし、調整も不要です。
今ひとつ何のためにあるのか分かりませんが、この機能を、「いつでも外部に保存出来るポーズライブラリ」と考えても便利かもしれません。

扱いはきわめて簡単。 選択メニューに保存したものが出ないのは残念ですが、ここがどんどん肥大していくよりもファイルとして選べた方が良いとも考えられますね。
扱いはきわめて簡単。
選択メニューに保存したものが出ないのは残念ですが、ここがどんどん肥大していくよりもファイルとして選べた方が良いとも考えられますね。

本日の最後は、
【6. 骨構造とシェーダーの改善】

シェーダーについては、公式紹介動画から、キャプチャで抜粋してみました。
ML_16_09
歯の形状が更にリアル化されると共にシェーダーも更新されています。瞳には屈折とコースティクス(集光効果)が入り、さらに高度な表現が出来るようになっていますね。

骨について詳しいことは分かりませんが、前回も紹介したものと合わせてお読みくださればと。
前回、Bendy Boneについて書きました。あれはあれで大きく間違ってはいないと思いますが、Bendy Boneの主たる目的は、どちらかというと筋肉の表現のようですね。

最初は非表示になっているボーンレイヤーを表示すると、筋肉に沿うようにBendy Boneが配置されていることが分かります。
体格や年齢を大きく変化させてもこのボーンは追従し、筋肉の動きをきっちり表現してくれます。
いやあ、すごいですねえ!
ML_16_10

さて、いかがだったでしょうか。

本日の講義はここまでとします。

来週も、続きがありますので宜しくお願いしますです!

では、Happy Manueling!!

Manuel Lab 1.6特集!(お待たせしました:MANUEL BASTIONI LABを使おう! その24)

Ver.1.6公開からずいぶん時間が経ってしまいましたが、ようやくこちらで特集するチャンスがやって参りました。
(サボってただけじゃないか! って言わないで……)

今回のミソは、たしか表情とプロキシシステムの刷新、だったはず。

さっそくリリースノートを見て意訳してみましょう。

Basic muscle system, based on standard Blender bending bones, in order to offer the max portability.

様々なタイプのモデルにおけるシステムの可搬性(柔軟性)を最大限にするため、Blender標準に含まれているBending Bone(つまり、一本のボーン自体を曲げられる仕組み)を、基本的な筋肉系システムに採用。ここでいうBending BoneはBlenderで言うところの「Bendy Bone」ですね。意味は同じです。

Inverse kinematic controllers for skeleton rigging.

骨のリグにIKコントローラーを実装。

Advanced mix algorithm to easily create complex expressions.

複雑な表情を作るための先進的な(頂点座標をミックスする)アルゴリズムを実装。

Support for phonemes. Unified expressions for anime and humans.

『音素』をサポート。アニメキャラでも人間型でも、表情を統合。

Custom rest poses.

好みのレストポーズを設定出来るようになった。

Improvements in anatomy of models.

解剖学上の改善(→これは毎回のようにありますね、お蔭でどんどんリアルな人物になります!)

Improvements in shaders and skeleton structure.

骨構造とシェーダーの改善。

Big improvement in usability and algorithm of proxies.

使い勝手の大幅な改善。プロキシシステム(洋服を着せたりするシステム)の大幅な改善!

New fantasy targets.

新たな『ファンタジー』キャラ用のターゲットを追加。

 


次に進む前に──
まだ持っていない方はこちらからDLしてくださいね。
もちろん、母艦のBlender同様に無料ですから!


さっそく一つずつ見ていこうと思いますが、なかなかに数が多いので、何回かに分けて連載していきましょう。

では──、

【1. Bendy Boneへの対応】
キャラクターを作成する前に、「Use Basic Mastles」にチェックを入れると良いかも。
ボーン表示が「B-Bone」になり、Bendyの分割具合が分かりやすくなりますので。
ML16_00
今までと同じ、Bendy Boneなしで肩と肘を動かしてみました。
ML16_01
 

次は一本のボーンをBendy Boneでそれぞれ5分割します。
ML16_02
 

この状態で曲げると──
関節の内側部分が若干自然な感じの変形になっているのがわかるかと思います。
(ここでは極端な例として5分割しましたが、実際に使うときは「曲り方」「減り込み方」をよく見て、ベストな分割を決めると良いでしょう)
ML16_03
 

曲げた状態で、Bendy Boneの分割数を変えて見ましょう。
1に下げた「骨が曲らない状態」と比べると、腕の形状に無理がなくなっていて効果が実感出来ますね。
ML16_04
 

【2. IKコントローラーを実装】
これは強力です!
「Use Inverse Kinematic」にチェックを入れます。
ML16_05
 

見てください、このIKコントローラーっぷりを!
見てください、このIKコントローラーっぷりを!

 

さっそく動かします。
まずは顔の向き。
ML16_07
あちこちいじってみましょう。
ML16_08
こんな簡単にポージング出来るなんて!
きっと、「解剖学上の改善」てやつの効果も出ているのでしょうね。
無理な動きをさせればさすがにポーズが壊れてしまいますが、この追従性なら、自由度は相当高そうです。

【3. 複雑な表情】
これも楽しみですよ。
見てください、このパラメーターの多さを!
ML16_09

いくつかいじってみましょう。


 

Manuel Labの表情設定、素晴らしいですねえ。なんて豊かな表情なのでしょう!

ここまで見てきたものだけでも、かなりいろいろ楽しめそうです。
「deglutition」なんていう「飲み込むときのノドの動き」だとか、
「お腹の張り具合」まで表情の要素として含まれています。
これなら、およそどんな表情でも作れそうな気がしますね!

と、いうことで前半三つを見てきましたが、続きは次回のお楽しみに致しましょう。

ではまた(多分)来週。

Happy Blending !!

〜おまけ〜
どうやら次のVer.1.6.1では、とうとう髪の毛のモデル・ライブラリ(基本的なものが何種類か)が付くようですね。まだ開発中とのことですが、いいところまで来ているようです。

イラレがなければblenderを使えばいいのよ!

こちらはBlender Advent Calendar 2017参加記事でございます。
─本編は、Ver.2.79での操作を前提としています─

昨日はQ@スタジオぽぷり‏(@popqjp)さんの「ダイナミックペイントを使った動画の作成例の解説記事を作ったよ」でした。

Blenderをイラレ替わりにしてみようというこの企画、半分冗談、半分本気ですが、やる気になればかなりのところまで使いこなせる感じもします。
さてさて、どうなりますやら────。

仕事で使っているレベルでなければ、イラレでやりたいことってどんなことでしょう?

・レイアウト
・文字入れ
・イラスト作成

と、基本はこんなとこですよね。
(といっても、出来ることの幅はものすごく広いですがw)

じゃ、早速開始!

【レイアウト】

レイアウトといえば、まずは写真の読み込みですよね。
それから、イラレっぽく使いたい時の初期設定的なものも合わせてやっちゃいましょうか。

1.ワークスペースを準備する

 

カメラをセンターに持っていき、真下を向けて、オルソカメラに変更、スケールを1に設定しました。
オルソカメラでスケールを1にすると、レンダーサイズとカメラビューのサイズがイコールになります。これ大事。

2.写真を読み込む

標準アドオンの「Import Images As Planes」を有効にします。

 

これです。
AC_03

「Import Images As Planes」を使って、画像データを読み込みます。

 

と、いうことで、11月に発売した小説の表紙画像を読み込んでみました。
これを元に、「なんとなく最終版と近いデザインをblenderで再現してみようか」という試みであることが、ここでバレましたね(しかも著作の宣伝を兼ねているという図々しさ!)。

3.アスペクト比を合わせる

画像を選択している状態でプロパティを見ると、読み込んだ画像のアスペクト(縦横)比は1:0.707であることが分かります。
AC_05

 

レンダリングサイズを707×1000に設定すると、カメラビューで見える画像がピッタリサイズに収まりましたね。

4.シェーダーを変更する

このままだと、読み込まれた写真は「アルファマップ付きDiffuseシェーダー」になっています。今回はアルファ(透明度)マップは不要ですし、ゆくゆく余計な明暗が付いていると不便なので、エミッション・シェーダーに変更します。

きわめて簡単ですね。では、次です!

【文字を入れる】

 

まずは動画で。

 

・いつもどおり「Shift+A」で新しいオブジェクトを作成します。
「Text」ですね。

・作成後、タブキーでエディットモードに入り、不要なTextの文字を削除します。

・何でも良いので、キーボードで文字を入れます。ここでは、「a」を打っています。すると、ツールパネルに文字ボックスが現れます。

残念ながら、今のところBlenderでは日本語の文字を直接入力することが出来ません。日本語モードにしてもダメなので、きっと無理なんじゃないかと思います。
(知ってる人がいたら、こっそり教えてくださいね!)
さっそく、スタジオぽぷりさん(昨日の記事の!)が教えてくださいました!!

 

ただ、どうやらWindowsの場合(Linux版は不明)のようです。僕のMacでは、Ver.2.79現在日本語での入力は出来ません──

では、日本語入力が効かないあなたのための対処方法を以下に。

・適当なテキスト入力用アプリを起動して、文字を打ち、コピーします。

・先ほどの文字ボックスにペーストします。英語環境の場合、この時点では何の文字がペーストされたのかは分かりません。
どうしても日本語で表示させたい場合は、blenderの環境を日本語にしてくださいね。僕は、CG用語を英語で覚えてしまったので日本語表示だと違和感しかなく・・・。

 

・プロパティ・パネルで「フォント」タブを選択し、フォントを選びます。
ここでは、フリーフォントの「源暎ラテゴ」というものを使用しています。日本語フォントを指定すると、ビューポートの表示も日本語になります。

ここでいったん、完成形を見ておきます。

box_cover_S

文字は単に入力するだけでなく、
「大きさを変えたり」
「斜めにしたり」
「飾りを付けたり」
することが必要なようです。

さて、やってみましょう。

画像を読み込んだ時と同様、完成形を隣に置いて参考にしながら進めます。
CA_10

・大まかな大きさと文字間を調整したら「Alt+C」でカーブに変換し、細かく調整します。

順に調整し、シェーダーは真っ白いエミッション・シェーダーにしました。
AC_12

続いて、他の文字も入力して調整します。
AC_13

意外と簡単ですね。

【イラスト作成】

表紙を見て分かるとおり、「イラスト」と呼べるような要素はほとんどないのですが……。

「男」の周りの♂マークと、帯っぽいオレンジの四角を作ります。
まずは♂マークから。

 

まあ、普通のシンプルなモデリングでした……。

【レイアウトと調整】

作った要素を移動し、最初に読み込んだ画像上にレイアウトします。
今回は完成画像の上に並べたので、それを移動するだけでしたが。

 

動画では、オレンジ色の帯をTransparent(透明)シェーダーで作りました。明暗がつかないのである意味これでも正解なのですが、後で全体の色調整をするとき、ちょっとやりづらくなることに(後で)気が付きました。
そのため、これは別途ノードエディターで追加するようにやり方を変更します。

ちなみに、表紙の上下にある模様も、元はblenderで作成したものだったりします。
アルファ付き画像として保存してあるので、それを読み込んでサイズを調整し、「Import Images As Planes」のDiffuseシェーダー部分を「Emission」にすることで画像を真っ白に、周囲を透き通る設定としました。
AC_16

これで全体が揃いましたが、まだ違いますね。
AC_17
そうそう、表紙画像の色調整が残っていました。

ここはそれこそ、blenderの得意領域ですよね。

・「Node」エディターのタイプを「Shader」から「Compositing」に変更します。
(ビューポート表示をレンダリング・プレビューにしていますが、ちょっと結果を見てみたかっただけで、たいした意味はありません)

・Backdropにチェックを入れます。

・色を調整した後で結果が反映されるように「Viwer」ノードを足して接続します。

・これから追加するノードを「Composit」と「Viewer」のそれぞれに接続しなくて済むよう、「Shiftキー」+ドラッグで、線を一本化しておきます。

・レンダリングしますが、「Sample」は結果がぎざぎざにならない程度の最低限でOK。
ここでは8サンプルに設定しました。

・レンダリングすると、画面の背後にレンダリング結果の画像が表示されます(Backdropにチェックを入れたため)。

AC_19

画面を縦に二分割し、イメージエディターとノードエディターを表示します。イメージエディターには完成画像を、ノードエディターにはレンダリングした画像を表示します(参考にしたい画像がない場合は分割する必要はありませんが)。

カラー関連のノードを足して、色調整してみたのがこちら。
AC_20

紫っぽく色調整した画像と明るくハイコントラストに調整した画像を作り、ぼかしたEllipse(楕円)マスクで切り分けています。

色の雰囲気はかなり近くなりましたが、帯のオレンジ色がかなり転んでしまいました。やけに派手で、暗くなりましたね。
これは、別で作らなければいけませんでした……反省。
それから、文字の上の方も同様に色が変わってしまいましたね。タイトル文字は真っ白でないと可読性が悪いですから。
これらは「レンダーレイヤー」を使ってレンダリング結果を分割し、ノードエディター上で合成することで解決出来ます。

文字の影も足りませんでしたので、まずそこから。

 

Blenderは3次元なので、あるオブジェクトの後に別のオブジェクトを配置するには、実際に後へずらして置きます。
影用の黒い文字は、白い文字の下の(Zの値が小さい)方へ移動しています。

最初に黒いシェーダーを当てたオブジェクトに、残りの文字をマテリアルリンク(Ctrl+L)させることで、マテリアルを揃えています。

パーツが揃ったので、完成へ向けてレンダーレイヤーを組みます。
2レイヤーだけなので、簡単です。

 

・表紙画像以外の要素を全て選択して、3Dビューポートで「M」を押し、レイヤー2に移動させておきます。
(この手順は載せていません。分からない方はこちらへどうぞ

プロパティ・パネルの「シーン」タブを表示します。一番上にあるのが「Render Layer」です。
左側に並んでいる四角のうち、濃い色になって「押し込まれて」いるのが、3Dビューポート上で割当のあるレイヤーです。
右側に並んでいる四角が、レンダリングされるレイヤーです。

最初は全てのレイヤーがレンダリングされることになっています。
AC_24
文字関連と画像を分けるため、まず「+」ボタンを押してRender Layerを一つ追加で作成します。

最初からある「RenderLayer(という名のレンダーレイヤー)」は、表紙画像をレンダリングさせるためのもの。新しく作った「text」レンダーレイヤーは、文字間連要素をレンダリングさせます。

「RenderLayer(という名のレンダーレイヤー)」を選択したら、その下の「Layer」で、右側のレイヤー2をShift+クリックしてオフ(明るいグレー)にします。
「text」レンダーレイヤーを選択したら、右側のレイヤー1をオフにします。
これで、それぞれの要素が別物としてレンダリング出来ます。

最終的なノードセッティングがこちら。
AC_23

それを再度倍サイズでレンダリング(数秒で終わります)して書き出したのがこちら。
AC_25_final
ね、ほとんど遜色ないでしょう!


さて、これで終わりかと思いきや、これだけで終わらないのが淡波たる所以でございます。

■おまけ■
blenderで出来る、もっとイラレぽいこと

1.イラスト描けるから!

この「ぱぶにゃん」のビデオですが、冒頭部分はblenderのグリースペンシル機能を使って描いたものです。
簡単に、イラレっぽい感じ(どんな感じだ?)のイラストが描けますよ。

予めいくつかのカラー(線と塗りの設定)をパレットに用意しておくのがコツですね。

こんな風に、描けますよ。

 

グリースペンシルを使って描いた絵は、2次元のレイヤーで前後関係を整理出来ます。これも、イラレっぽいですね。

 

2.こんなフィルタあったよね

 

3.グラデーションはこんな風に

 

4.多角形を作るのはとっても簡単

 

え、輪郭線付きの星を描きたい?

そんなの超簡単ですよ!

 

ねっ!

グリースペンシルの落書きじゃなくて、ちゃんと後で調整出来るイラストを描きたい?

ちょっと頑張れば……

もう少し手を入れると……
AC_33

頑張れば結構出来そうでしょ?

ということで、今回のBlender-99特別編、2017 Blender Advent Calendarバージョンスペシャルはお終いです。
また、来てくださいねー!

次の方(明日はお休み、明後日はmelrosecoolさん)の記事「制作中の作品の経過と現状」もよろしく!

Happy Blending!!!!!!


あ、忘れてました。
今回の題材に使った『段ボール箱になった男』は、こんな小説ですよ。

ある夜、突然段ボール箱の妖精《ぼるっちー》になってしまった男。
ぼるっちーは本物の妖精であった。
男は、自分であることを次第になくしていく。

何かを知っている巨大な猫は神のように話し、
埋込まれた呪いに課せられた使命が、男を動かす。
────
すべてのゆるキャラファンと“中の人”にお贈りする、
不思議な不思議な、心温まる〈ゆるキャラ〉ファンタジー。

もしかしたら、あなたの好きなあのゆるキャラだって呪いパワーで動かされているのかもしれませんよ──。
────

読みたくなった方は、こちらからどうぞ!

BLENDER-99-50/テクスチャの基本(後編)

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -50
テクスチャの基本(後編)】

さて、一年間に亙ってお送りしてまいりました初心者向け3DCG講座&チュートリアルのシリーズ【Blender-99】ですが、いよいよ、というかとうとう1stシーズンの最終回(!)を迎えました。

最終回ですが特別なことはなく、前回に続きテクスチャの基本を学びます。
さて、早速本編に入りましょう。

【今回の学び】
・テクスチャの基本(後編):UVマップって何だろう?

前回は、
「プロシージャル・テクスチャーをキューブに貼りたいけど、テクスチャーが2次元だとうまく出来ませんね……さて、どうしたもんでしょう
というところまででした。

ここで、真打ちUVマップの登場です。
元々はUVWマップと言うのですが、略されてUVマップと呼ぶようになったようです。
UVと言っても、紫外線のことではありません。

3Dの座標をXYZで呼ぶことは周知のとおりですね。
3Dの座標上にテクスチャ画像などを張り付ける時、オブジェクトのXYZ座標にテクスチャ画像の座標を関連付けることが必要になってきます。
そこで、XYZからアルファベットを三つ遡ってUVWを使います。

テクスチャの座標として、
Xに関連づくものがU、
Yに関連づくものがV、
Zに関連づくものがW、
というわけです。

humanoid_humanf_dermal
Manuel Bationi Labの人体で用いられているUV展開画像です

みなさん、こういう画像を一度は見た事があるかと思います。
これは、人間の全身におけるXYZ座標をテクスチャ画像のUVWに適応させて、展開した画像です。
これを、「UV展開された画像」と言います。「アジの開き」などと言うこともありますね。
オブジェクトの座標を画像の座標に適応させることを「UV展開する」「UVを開く」または、単に「開く」などと言います。

前回の記事で出てきた人形の頭も、UV展開されています。顔の本来の模様(頬の色や目の回り、肌の色の違い)を見せるためではなく、錆を付着させるためだけの展開ですが。

49_32

オブジェクトをUV展開すると、このようにオブジェクトを構成するポリゴンが平面に展開されて、画像のある部分を形状のどこの要素に用いるかが分かるようになります。例えば頬を赤くしたければ、この形状のUVと適応付けさせたテクスチャ画像の頬の辺りの位置を、画像上でほんのりと赤く加工すれば良いわけです。


こんな風に。
一つ前の図で、オレンジ色の線で示されたものを、UVマップ(またはUV画像)と呼びます。blenderでは、このUVマップを画像テンプレートとして書き出して、画像処理ソフト上で元の画像を加工しやすくすることも可能です。

上の動画では、blender内部のペイント機能を使って(そんなものまであるんですよ!)、直接頬や目の周りの色を塗っています。→その方法は、また別の機会に──。

さて、UV展開の方法ですが……
オブジェクトを選択してエディットモードに入り、展開したい面を全て選択したら「Uキー」を押します。
49_33

キューブのようなごくシンプルな形状の場合は、一番上にある「Unwrap(アンラップ=展開する)」だけでもうまくいくことがあります。
キューブなので、「キューブ・プロジェクション(立方体の各面に画像を投影するように展開する)」で意図した展開になることもあります。

ただ、これだけではうまくいきません。
UV展開をしたら、テクスチャを入れようとしているマテリアル自身に「UV展開をしたよ!」ということを教えてあげなければならないのです。

それが、こちらです。
49_34

Brick Textureの「Vector」インプットに、「UV Map」というノードを接続しています。

49_35
「UV Map」ノードは、「Add」の「Input」内にあります。

UV展開は、その方法によって開かれ方が異なります。
キューブをキューブ・プロジェクションで展開(プロジェクションの場合は、マッピングする、と言います)すると、Unwrapとは結果が異なります。
49_36

前掲の画像との違い、分かりますよね?
では、シンプルなところからちゃんとやってみましょう。

【実践編・開始】
50_01
もちろん、この画像自体もblenderで作成しています!

この画像を使って、キューブに張ってみます。誰でも知っている、サイコロの展開図ですね。
(画像はご自由にダウンロードして、学習に役立ててください!)

新しいblenderシーンを起動して、やってみましょう。

 

はい、見事に失敗していますね!
失敗の理由、わかりますか?
そうですね、画像の大きさ(比率)とキューブの面の大きさが合っていないのです。
この両者を結び付けるのがUVマッピングですが、画像に描かれた中身まで、UVマッピングがポリゴンの座標に教えてあげることは出来ません(当然、ですね)。

■参考までに■
模様などの調整をする時は、シェーダーをEmission(発光、強さは1)にしておくと、案外便利なことがあります。明暗、面の向きに関係なく全て同じ明るさに見えますし、画像処理ソフトで画像を作成した時のままの明るさで表示されますので、間違いに気付きやすかったりします。単に好みの問題でもありますが。

画面を分割し、UV/イメージエディターを起動してUVマップがどのように張られているか確認します。

 

画像全体に、一枚のUVマップが張られているということがわかります。一枚のUVマップが、キューブの6面全てに、同じ張り方でくっついているわけです。長方形の画像が正方形の面に張られているので、伸びてしまっているのですね。

今度は、UV展開の方法を変えてみます。「Unwrap」ではなく、「Cube Projection」を使ってみましょう。

 

今度は、UVマップが正方形になりました。でも、たった三枚しかありません。どうやら、繋がってしまっているようです。
これを元にチクチク編集して、一面ずつ上手に張ることも可能です。でも、それでは面倒ですね。もっと簡単に出来ないものでしょうか?

 

「SmartUVプロジェクト」という展開方法を使ってみました。
これなら、UVマップがちゃんと正方形になっていますし、重なってもいないようです。でも、位置がずれています。
しかも隣同士のUVマップは、やっぱり繋がっているようです。

これじゃあ結局同じじゃないか……
いいえ、諦めるのは早過ぎます。ここからが、UV編集の楽しい(?)ところなのですから!

次の動画へいきましょう!

 

手順です。
・UVマップの繋がりを解消するため、「Sticky Selectionくっつき選択 Mode」を「Disable」にします。
50_08

・UV/イメージエディター、3Dビューポートともに、編集モードを「面」フェイスにします。

・3Dビューポート上でキューブの上面を選択します。すると、UV/イメージエディター上では、その面だけが表示されます。

・展開図と同じにしたいため、上面のUVマップが「(1)」になるように移動します。あとで微調整しますので、場所は大ざっぱで結構です。

・続いて底面。ここは「6」にしたいので、底面のUVマップを画像の「6」の位置に移動します。

・以下、6面全てを調整します。

わずか1分で、サイコロのUVマップ調整が出来ましたね!
50_09
でも、拡大して見ると、かなりずれが目立ちます。

微調整の方法を、次の動画で見てみましょう。

 

こちらは、数値で制御する方法でした。
今回のサイコロのように、大きさから簡単に座標を割り出せたり予想したり出来る場合は、かなり効率良く微調整を行うことが出来ます。

でも、そんなんじゃ汎用性がない! ですって?

そうですね。
3DCGは、本当にありとあらゆる形を作成出来ますから、簡単に座標が分からないような形状でも上手に微調整出来るようにしたいものです。
では、その方法です。
簡単ですよ!

 

ちょっと説明が必要ですね。

・最初の一箇所、「(1)」の位置は手調整します。
「G」で移動、「Y」で縦方向に固定、ですね。今回は微調整なので、少しずつ動くように「Shift」キーを押しました。
(覚えていますよね? Shiftキーを押すと、移動距離が小さくなって微調整が効くのです)

・「UVに要素を吸着させるSnap UV Element」という機能の設定を、「頂点Vertex」にしています。
50_12
ここで、磁石のボタンを押して、吸着機能をオンにすることも出来ますが、今回はオフのままです。

・位置合わせをしたい面をUV/イメージエディター上で選択し、Gキーで動かします。

・「今動かしている面の頂点」が、「ぴったり合わせたい頂点」の近くに来たら、Ctrlキーを押します。すると……あら不思議、移動中の頂点が、目的地の頂点に吸い付きます! Ctrlキー押すことによって、吸着機能が一時的にオンになったのです。
最初からオンにしておくと、近場の頂点にすぐ吸い付けられてしまいます。便利な時もありますが、不便な時もあります。いろいろと作ってみる中で、使い分けを覚えていくと良いでしょう。

・全ての面で操作を繰り返します。これで、同じ座標にあるべき頂点は全て同じ座標に整列したと考えられます。

・全ての面を選択し、〈全体としてズレがないか〉をぐりぐりと確認しながら、最終的な位置を微調整します。


さあ、フィニッシュに近づいてきました。
息切れしないで、もう一つだけテクニックを学びましょう。

今度は、予め〈仕込み〉をしておくことで、UV展開が希望に近いものになるという方法です。
まずは動画をどうぞ。

 

え、これずるくない?
なんか一瞬で終わってるけど……今まで学ばされてきたのは何だったのよ!
って、まあ、怒らないでくださいってば。

急がば回れとはよく言ったもので、ちゃんとUV編集のテクニックを付けたかったら、つまり、自分の用意した様々な画像を、自分がモデリングした様々なオブジェクトにきっちり合わせ込みたかったら、UV編集のいろいろな方法を知っておくのは必須条件なのです。

ここで行ったような方法で一発成功すればベストなのですが、それでも、後からちょこちょこと調整したり、おかしくなってしまったところを手作業で修正する必要は必ず出てきます。
そんな時、いちばんシンプルで便利な方法しか知らなかったら対応出来ませんよね。

と、いうことで、手順をさくっと見ていきましょう。

・エディットモードに入ったら、エッジ編集モードにします。

・サイコロの展開図をよく見て、キューブをどうやって開いた図なのか考えます。

・逆に、キューブを切り開いて展開図にするためには、どこに切れ目を入れれば良いかを考えます。

・切れ目を入れるべきエッジを選択します。最初は、「(1)」の周りだけ選択しました。

・選択したエッジを、〈つなぎ目シーム〉としてマークします。

「Mesh/Edge/Mark Seam」です。
「Mesh/Edge/Mark Seam」です。

・次に3と4の奥、6と2の左右の切れ目に当たるエッジを選択します。

・次はショートカットを使ってみました。「Ctrl+E」です。

・全ての切れ目をシームとしてマークしたら、Aキーで全選択し、Uキーでアンラップします。

アンラップされたUVマップの状態と画像の形が完全に一致していれば、動画のように一発で完璧なマップが作れます。
もちろん、キャラクターなど複雑な形では手で調整することが必要ですが。


おまけとして、人形の頭はどんな風に展開してあるのか、シームの場所をぐるりとお見せしておきます。


(実は、キャラクター制作はあまり得意ではありません。三年近く前のものですし。ポリゴンの流れなどあまりきれいではありませんが、そこはお目こぼし下さいませ……)


さてさて!
これで、UVマップの入門編(あくまでも入門編!)はマスターしたことになるのではないかと思います。

UVマップの編集については少々複雑な工程も伴いますため、また機会を改めて更なる深みを一緒に探検いたしましょう。

【今回の学び】
・テクスチャの基本(後編):UVマップって何だろう?

いやあ、、、一年に亙ってお送りしてきましたこのblender99シリーズですが、全50回の1stシーズンを終えるとなかなかに感慨深いものがあります。どうしても記事執筆の時間が確保出来ずに休載してしまったことや、Twitter上で初めて感想を見させていただいた時のことなど、この一年間の歩みが走馬灯のように蘇ってまいります……。

って、大げさ過ぎるだろ(笑
今後しばらくは、このシリーズを電子書籍化するための充電期間とさせていただきます。

暖かくなったころにまた皆さんとお会い出来たら……

と、これで終わりかと思いきや──

何ともタイミングの良いことに、12月と言えば、あの『Blender Advent Calendar』の季節じゃないですか!

【次回のお知らせ】
・『Blender Advent Calendar』スペシャル!(秘密=実は未定)

今年は、渾身の一発をかましますよっ(予定)!


では、ぜひぜひお楽しみに〜!

Happy Blending !!

BLENDER-99-49/テクスチャの基本(前編)

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -49
テクスチャーの基本(前編)】

基本的な編集機能を11回に分けて学んできましたが、なんとテクスチャーについては2回のみでやってしまおうという、ちょいと無謀な淡波ログでございます。

どのくらい盛りだくさんになるか分からないので、早速本題にはいりましょう。

【今回の学び】
・テクスチャーの基本:2種類のテクスチャー

テクスチャーって、何でしょう?
世間的には、「テクスチャー」自体が質感のことだったり、質感の持つ凸凹のことをテクスチャーと呼んだりしますね。
3DCGの世界では、もう少し限定した意味で使うことが多くなっています。

マテリアルについて学んだ時のことは覚えていますよね?
様々な物体の質感を、マテリアルで表現しました。
でも、何かが足りないと思いませんでしたか?

模様のあるもの、物体の全体が同じ質感ではないものについて、何も言及がなかったですよね?

そうです。
3DCGでは、多くの場合「テクスチャー」とは、CGの質感で、模様を表現することを指します。
(「多くの場合」とわざわざ書いたのは、別にその用法が絶対的なルールというわけではないからです)

テクスチャーには、大きく分けて2種類あります。
 1.画像イメージ・テクスチャー
 2.プロシージャル・テクスチャー
です。
【1.画像イメージ・テクスチャー】

 

イメージ・テクスチャーとは、どんなものでしょう。
順を追って説明しますね。
例えば、
48_eyeCatch1
こんな画像は、「テクスチャー」を使用していない、または「テクスチャー」なしのマテリアルで作ったもの。
ということになります。

いっぽうで、こんな画像。
cover_newday_web

これは、テクスチャーを表現するために何箇所かで「テクスチャー画像」を用いています。

1.人形の肌を覆う錆びのような汚れ
2.段ボールのストライプ模様

1はまさしく「汚し」のためのテクスチャー画像を使っています。サビっぽいマテリアルと肌用のマテリアルの2つを作成し、「汚し」の画像をマスクにしています。つまり、ベースは肌色のマテリアルで、「汚し」の画像でマスクされた場所だけ、錆びた質感が出るようにしているのです。

どういうことだか、分かりますでしょうか?

ちょっと古い画像で、シェーダーのノード構成を見せられるようなものでもなかったので、ちょっとシンプルに作り直してみました。
まずは、その画像です。

49_01
それから、シェーダー・ノードの構成です。
49_02

ちょっと解説しましょうね。
ベースになっているのが、このマテリアル。
49_03

これは、Blender99の賢明な読者さんならお分かりですよね。
「CYCLESマテリアルの基本」シリーズをやっていないとは言わせませんよ!)

肌色のベースマテリアルに、フレネル反射が入っています。それだけです。
そこにミックス・シェーダーでミックスされているのが、このディフューズシェーダーです。
49_04

これ、初めて見ましたね。でも大丈夫。とってもシンプルです。
分かりやすくするために、間のノードを外してレンダリングしてみます。
49_05

49_06
「ノイズ」というノードだけをディフューズ・シェーダーの「Color」の要素として使用したものです。
「ノイズ」というのは、文字通りノイズです。大きさが大きいので、雲模様のように見えますね。

ノイズのサイズを小さくすると……

 

ほら、このとおり、見たことのある感じのノイズになりました。
(数値を大きくするとノイズが小さくなるというのがちょっと分かりにくいですが、繰り返し回数、と考えれば良いと思います)

サイズを小さくする前の虹色の模様と同じ色合いですが、より自然なカラーのノイズになりましたね。

では、いったん外したノードを戻します。

 

一つ、ちょっとしたコツも出てきました。
ノードとノードの間に別のノードを挿入するには、加えたいノードをドラッグして線の上に重ねるだけです。
便利ですね!

間に加えたのは「Color Ramp(カラーランプ)」というノードです。
これは、Addメニュー内、「Converter(コンバーター=変換するためのもの)」の中にあります。
49_10
ランプとは斜面のこと。ある色からある色に到る中間の色をいろいろと設定する、つまり、グラデーションを作るためのノードです。

虹色のノイズだったものを、自分の好きな任意の色に塗り分けるために使用しているのです。
ちょっと動画でも見てみましょう。

 

Color Rampの使い方、分かりましたでしょうか?

では、次です。
このColor Rampノードは、ノイズの色を顔全体につけるためでなく、錆びた感じを出すために使うものでした。
現在までのノードでは、こんな風になっています。
49_12
これではまだ全然錆っぽくないですね。

それもそのはず、2種類のシェーダーをただ半分ずつ混ぜているだけなので、やろうとしていることと全然違います。
ここで、汚れ用テクスチャーの登場です。

IMG_5397

これは、近所の道路端で、錆びたガードレールをドアップで撮影したものです。
これを、ミックスシェーダーの「Fac」として入れ込んでみます。

49_13
ほら、かなり近づきましたね。

でも、まだ違います。
2つのシェーダーを合成するマスクとして用いた「汚し」のテクスチャー画像が中間の明るさを持っているため、合成される側の色や「汚し」テクスチャー画像自体の模様が出過ぎてしまうのです。

そこで、そのテクスチャー画像の明るさの範囲を狭く﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅してみます。

「RGB Curve」ノードを使えば、テクスチャー画像の明るさを自在に調整出来るのです。

49_15
これ、画像処理ソフトを使ったことのある人なら馴染みのあるものですね。
トーンカーブというやつと同じです。

解説します。
画像には、明るい色から暗い色まで広い範囲の明るさがありますよね。
RGBカーブは、その「明るい部分」や「暗い部分」を「より明るく」「より暗く」調整するために使います。
49_16
四角い枠の中に、斜めの線が引かれています。
斜め線の左下で暗い色を、右上で明るい色を変化させます。
上方向が「より明るく」、下方向が「より暗く」なります。
今回のように、「コントラストを高くする」ためには、暗い部分をより暗く、明るい部分をより明るくします。
つまり、左下部分を更に下側にドラッグし、右上部分を更に上側にドラッグするわけです。四角い枠の範囲内で動かしますが、実はblenderってすごくて、四角い枠の外側までポイントを移動させることも出来ます。ですが、それはまた別の機会に……。

と、いきなり深く潜ってしまいました……。
まあ、このくらいならぎりぎり初心者向けの範囲に収まっていますよね、よね?

このように、画像を用いて模様を作ることが出来るわけです。
ここでは画像を「マスク」として用いましたが、もちろん画像そのものを「テクスチャー」にすることも出来ます。むしろそちらが普通ですが(笑
49_20

「汚しテクスチャー」の画像をそのままテクスチャー画像として用いたのが上です。ただし、そのままだと明る過ぎるので新たにRGB Curveを足して暗くしました。

Blenderでは、このような画像を用いたテクスチャー表現の他に、「プロシージャル・テクスチャー」を用いた手続き的な﹅﹅﹅﹅﹅テクスチャー作成が出来ます。

【2.プロシージャル手続き型・テクスチャー】

プロシージャル??
なんのこっちゃ?
と思ったかもしれませんが、大丈夫。皆さんは既にその核心に触れているのです。
と、いうのも、錆の模様を作るために用いた「ノイズ」が、まさにその「手続き型プロシージャル・テクスチャー」だからです!

「さすが小説家、伏線が巧いな」との声が──
「さすが小説家、伏線が巧いな」との声が──(嘘

「ノイズ」テクスチャーがどういうものか、今一度各設定値を動かして調べてみます。

 

とても豊かなバリエーションが作れますね。
「Scale」大きさ(繰り返し回数)
「Detail」詳細(ノイズの中に更にノイズがあり、またその中にノイズが、、の細かさ)
「Distortion」歪み(ノイズをぐにゃりと歪ませます)
加えて、色を変更したければ、「Color Ramp」ノードを挟めば良いでしょう。

ノイズ、分かりましたね!

他にどんなプロシージャル・テクスチャーがあるのでしょうか。
Addのメニューから見てみます。

49_23

この中で、直接的に模様を出すのは
・Brick(煉瓦)
・Checker(市松模様)
・Magic(魔法(!))
・Musgrave(意味、分かりませんでした。開発者の名前かもしれません←CG用語ではよくあります)
・Noise(ノイズ)
・Voronoi(よく使うのですが、こちらも辞書には意味なし。開発者の名前かなと思います)
・Wave(波)
の7つです。

今回は紹介に留めるのみですので、ノイズ以外がどんなテクスチャーなのかを順にざっくり見てみましょう。

・Brick(煉瓦)
49_24
いきなり、煉瓦の模様が現れます。
設定項目の大半は、なんとなくいじっていれば分かると思います。
Mortar(モルタル)は、煉瓦の間のコンクリートなどの目地部分です。
一応、ざっといじった動画を載せておきましょう。

 

・Checker(市松模様)
こちらは、読んで字のごとくですね。

(陰影は付かない状態で、模様のみ見ています)
(陰影は付かない状態で、模様のみ見ています)

 

・Magic(魔法(!))


まさに、マジックとか言いようのない感じですね。

・Musgrave(意味、分かりませんでした。開発者の名前かもしれません←CG用語ではよくあります)
49_28

Musgraveはかなり汎用的なプロシージャル・テクスチャーで、設定項目がたくさんあります。
タイプだけで5種類あり、それぞれの設定項目が複雑に絡み合って、タイプごとに挙動が異なったりもします。
漆喰模様だとか、縄模様のようなものだとか、様々なものが作れます。
これは、見ていく必要のある項目が多すぎて、このBlender99の記事一本分をまるまる使わないと解説は不可能。
今回はここまでにして、いずれまた詳しく見ていきましょう。

・Voronoi(よく使うのですが、こちらも辞書には意味なし。開発者の名前かなと思います)
49_29
こちらも汎用的に使えるかなりの優れものです。
ぱっと見、海面の模様のように見えますが、細胞のように使ったり、他のテクスチャーと組み合わせて葉脈のようにしたり、工夫次第でいろいろな表現が可能です。これもまた、別の機会にしっかり解説したいものです。
ちなみに、こちらはタイプが2種類。

こちらは「Cell(細胞」)です。
こちらは「Cell(細胞」)です。

・Wave(波)

波、ですが、工夫次第で木目なども作れます。楽しそうです。


【XYZとUVW】
さて、一通りプロシージャル・テクスチャーを見終わったところで、疑問が積もっていますね?
(見終わってからじゃなくて最初から!)

煉瓦のテクスチャーを作った時、キューブの上面しか模様が出ていませんでした。
これは、どうしてでしょう。

順番に振り返ると、側面にも模様が出ているものと出ていないものがあります。
実は、側面にも模様が出ているものは、3D空間上に立体的な模様が作られているものです。
側面に模様のないものは、2次元の模様です。プロジェクターからキューブに向けて映像を投影したように、正面から映像が投影された場合にのみ意図した模様が出るのです。
そう言えば、と思いましたよね。
煉瓦の模様は、左と下の面ではびゅーっと伸びています。下面はちょうど目地の部分が伸びています。

ここで紹介したプロシージャル・テクスチャーの中で、2次元のものは煉瓦だけでした。
でも実は、最初に人形で汚れ模様を付けたのも、2次元ですね。それはそうです。画像を貼り付けているので、2次元にしかなりようがありません。

でも、それでは意図したテクスチャー模様を作れません。
どうしたら良いでしょうか……。

と、いうところで時間が来てしまったようです。今週はお別れの時間です。

今回はテクスチャーを使った表現について、ほんの入り口を紹介させていただきました。
次回は、プロシージャル・テクスチャーや画像を使って立体形状とテクスチャーを関連付ける方法を学びます。

では、今回の講義はこれにて──

【今回の学び】
・テクスチャーの基本(前編):2種類のテクスチャー
【次回の学び】
 ・テクスチャーの基本(後編):UVマップって何だろう?

では次回、1stシーズン最終回をお楽しみに!

Happy Blending !!

BLENDER-99-48/Editモードに突入せよ! その11

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -48
Editモードに突入せよ! その11】

さて、今回はとうとう「Editモードに突入せよ!」シリーズの最終回です。
これで、オブジェクト編集の入門編はひととおりなぞったことになるのではないかと思います。
(あくまでも入門編として、ですが。Blenderの機能の豊富さには凄まじいものがありますので、漏れている点は多々多々多々ありますが、ご了承下さいませ! もちろん、来年のSeason2でも様々に工夫を凝らして楽しい講座を作りますよ!)

本題です。
今回ももちろん、3DCGの制作に欠かせない機能です。
機能自体はシンプルですが、今回はいろいろやってみましょう。

【今回の学び】
・Editモードに突入せよ! その11
「繋いで一つにするMerge(マージ)

オブジェクトを構成する基本的な要素は「頂点」「エッジ」「フェイス」ですね。
それらをくっつけて一つにするのが、Mergeマージ機能です。
頂点から、繋げてみましょう。

 

デフォルトキューブを選択した状態でエディットモードに入り、右手前側2つの頂点を選択しました。
頂点を繋げるには、「Alt+M」を押します。
メニューでは、こちらです。ちょっと階層が深いですし、ショートカットキーを覚えてしまいましょう。
48_02

48_03
Alt+Mで出る「くっつける」マージメニューです

上図の上から、

At First:最初に選択した頂点に、後から選択した頂点を移動させて一つにする

At Last:最後に選択した頂点に、選択済みの頂点を移動させて一つにする

At Center:選択の順番に関わらず、選択済み頂点の中央に相当する座標に全ての頂点を移動させて一つにする

At Cursor:選択の順番に関わらず、3Dカーソルが位置する座標に全ての頂点を移動させて一つにする

Collapse:選択した全ての頂点を一つにする

At CenterとCollapse、どこが違うのでしょうね? 僕も違いが分からなかったので、いろいろと試してみました。

こういうとき、スザンヌさんが役立ちます。
動画でどうぞ。

 

分かりましたか?

そうですね、「At Center」は、一つのオブジェクトの中に複数の独立した要素があっても、全ての中心に頂点を集めてくっつけます。
「Collapse」は、それぞれの要素における中心点に頂点を集めてくっつけます。

え、頂点をくっつける機能って、どんな時に使うのか、ですって?
じゃ、ちょっと例を作ってみますね。

 

デフォルトキューブから、簡単に四角錐が出来ました。少し背を低くすれば、ピラミッド型になりますね。
(あはは、これじゃ作ったとは言えませんかね)

次はスザンヌです。
「おでこの凹みがちょっと好きじゃないなあ」と思ったとします。
思ったとしますよ。
そんな時、Mergeの出番です。

簡単に、スザンヌの顔をカスタマイズ出来ましたね。
え、「動画の途中で変なところがあった」ですって?
そう、注意深く見てくださってありがとうございます。

動画の中で、「At Center」と「Collapse」のふるまいの違いがもう一つ明らかになりました。

「At Center」:選択した頂点同士が離れていても、その中心に向かってMergeすくっつけ
「Collapse」:選択した頂点は、連続していなければならない。離れた頂点同士には、Collapseは働かない。複数の頂点が選択された箇所が離れた場所にある場合は、そのそれぞれの場所でMergeされる。

いかがでしょうか。
頂点のマージ、覚えましたね!

では、続けてフェイスとエッジです。
基本的にはどちらも頂点と同様の効果です。
フェイス、エッジともに、複数の頂点を含んでいますよね。そのため、「Collapse」の場合は連続して選択された(もしくは一つでも)フェイスやエッジがマージされます。


こんな感じです。
 


では、次です。
今度は、オブジェクト同士をくっつけたり、くっつけたオブジェクト同士の要素(頂点、エッジ、フェイス)をくっつけます。

どんな時に使いそうでしょうか?

前回のロボットもどきと、スザンヌをくっつけてみます。
話の流れ的に必然かと……(笑

Macの場合;
・ロボットのBlenderデータを開き、ロボットを選択
 (今回用のデータはこちらからゲット
・コピー(Command+C)してファイルを閉じる
・新しいBlenderファイルを作成してスザンヌを作成(Shift+A/Mesh/Monkey)
・ロボットをスザンヌのシーンにペースト(Command+V)

Windowsの場合;
・Blenderを2つ起動
・ロボットのデータを開いて選択、コピー(Windows=Ctrl+C)する
・もう一つのBlender画面でスザンヌを作成(Shift+A/Mesh/Monkey)。
・ロボットをスザンヌのシーンにペースト(Ctrl+V)

適当に位置や大きさを合わせます。
ここまでを動画で(Macの場合ですが)。


 

さて、ロボットくんとスザンヌが同じシーンにいて位置をおおまかに調整しましたが、首くらいはちゃんとスザンヌにくっつけたいですね。
首をきれいに接続するためにはちょっとばかり細かな編集が必用になりそう。ロボットくんはミラーされた(左右対称の)形状なので、まずはスザンヌもミラー出来るように右半分を削っちゃいます。


 

難しいところは特にないですね。これまでに学んだことばかりです!

では、次にロボットくんとスザンヌを一つの形状にくっつけます。
スザンヌを先に選択し、次にロボットくんを選択します。
これは、ロボットくんに当たっているミラーモディファイアをスザンヌにも当てるためです。
後で選択した方、つまり「アクティブなオブジェクト」は、オブジェクトを囲むオレンジ色の枠が薄い色になっていることは忘れていませんよね?

スザンヌが濃いオレンジ色枠で囲まれ、
ロボットくんが薄いオレンジ色枠で囲まれていることを確認したら、「Ctrl+J」を押します。
48_12
この「J」はJoin(=加える)のJです。
メニューからだと、この場所です。

48_11

もしもロボットくんを先に、スザンヌを後で選択してジョインしてしまったら……
こうなってしまいますので、ご注意。


スザンヌはミラーリングされていないので、ロボットくんをスザンヌに〈加えて〉しまうと、ロボットくんのミラー・モディファイアがなくなってしまうわけなのです、ね。

エディットモードに入り、首の上端にある頂点を選択して少し下げます。
スザンヌの頭のどのあたりに首のどのあたりを接続したいかを考えながら、ざっくり位置を調整します。

首上端の頂点を一つ選択し、繋げたい先の頂点(スザンヌの頭)を選択して「Alt+M」、「At Last」と操作します。
これで、一つくっつきました。続いて、右半分をぐるりと接続します。

動画では、不要なフェイス(つまり、頭部の中にあって見えない部分)を削除しています。
動画の最後、首の周囲にあるエッジが四角いフェイスの対角を横切っていることが分かります。この四角いポリゴンを、動画では半分の三角にナイフカットしようとしていました。でも、うまく切れませんでした。
手前に首のポリゴンがあり、しかも頂点を首の側面と共有しているので、選択出来ないのかなと思いつつ、周りを非表示にしたりいろいろとやってみたのですが、どうもうまく切れませんでした。
まあ、そういうこともあります。
(原因不明なのも気持ち悪いですが、四角ポリゴンはたまに思った方向にカット出来ないことがあったりもします)

こういう時、どうしたら良かったでしょう。
いくつか対応方法はあると思いますが、「消して、新たなフェイスを張る」のが最も簡単かと思います。


 
こんな感じですね。

新たに張った面のマテリアルが首の色になってしまったので、スザンヌの頭と同じもの(ロボットくんの体と同じです)を当て直しておきます。


 

ちょっと首が太過ぎましたので、頭との接続部分を細くします。
ミラーされている形状をそのまま縮小するとミラーの基準点に隙間が空いてしまうので、前回同様、ピボットポイントを原点に設定します。


 

せっかくなので、少しべベルをかけました。


 

さて、ロボットスザンヌもそろそろ完成に近づいてきましたが、ちょっとポリゴンが粗くてカクカクしているのが気になってきましたね。
ここで、ポリゴンを滑らかにしてくれる「Subdivision Surface」モディファイアをかけてみましょう。

と・こ・ろ・が……


せっかくいかにも機械っぽい感じで角張らせていた部分が、全部丸まってしまいました。
胸のディスプレイが悲惨ですね。

では、今度は「くっつける」の逆をやりましょう。
逆とは、「形状を分割する」です。


 

エディットモードに入り、周囲の形状から分割させたい要素を選択します。
頭のどこかのポリゴンを選択し、「L」キーを押せば頭と首全体が選択されるかと思います。
(腕などのポリゴンと同じオブジェクトではありますが、離れているためリンクしている形状とはみなされないのですね)

形状を分割させるためのショートカットキーは、「P」です。
メニューでいうと……あれ、ありませんでした。
なぜかこの機能はメニューにはないのです。ショートカットキーを忘れてしまった時のために、一つ覚えておきましょう。
「分割=Separate(セパレート)」です。

そう、スペースキーを押して機能検索、「sep」と打てばOKです。
48_23

最後に、腕の部分を含む形状のミラーを適用し、左右が別々に動くようにしましょう。
片腕だけぐるりと回転させたりすれば、お気に入りのポーズを作れますし!

さて、いかがでしたでしょうか。
今回は新しい機能を学ぶことよりも、今まで学んだ機能を用いて〈いろいろやってみる〉に重きを置いてみました。
Blender99のSeason1も残すところあと2回を残すのみとなりましたので、少し応用っぽいこともやってみないとね、ということで。


【今回の学び】
・Editモードに突入せよ! その11
「繋いで一つにする」

今回で、「エディットモードに突入せよ!」のシリーズは終了です。

では、次回は……?

【次回の学び】
・Editモードに突入せよ! その12
「テクスチャの基礎」

ほんとの基礎の基礎だけになりそうですが・・・
(一回で紹介出来るのかなあ、自信ないなあ……)

次回も、ぜひお楽しみに!

Happy Blending!!

BLENDER-99-47/Editモードに突入せよ! その10

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -47
Editモードに突入せよ! その10】

前回に引き続き、3DCGの制作には欠かせない「隠す・表示する」機能です。
エディットモードではさらに面白いことになりますよ!

【今回の学び】
・Editモードに突入せよ! その10
「隠す、表示する【後編:Editモード】」

ちょっと深く潜ります……
ぼこぼこぼこ……

このとぼけたロボットもどき君を編集する過程で、「隠す・表示する」を見ていきましょう。
46_18

まずは下ごしらえです。

現状のロボット君はわざと左右非対称に作られていますので、編集しやすいようにミラーしましょう。

■ミラーする■
動詞。CG用語。ミラー・モディファイアをかけて、左右(or前後or上下)対称にすること。

 

手順です。
・ロボットがX軸に対してゼロの座標にあることを確認
・キューブを一つ作成し、ロボットより大きくする
・キューブの右側面がロボットのミラー断面になる位置へ移動
・ロボットに〈ブーリアン・モディファイア〉をかける
・〈Operation〉で〈Difference〉を選択
・〈Object〉欄で作成したキューブの名前を選択
・ワイヤーフレーム表示(Z)にして、ロボットの左半分がなくなっていることを確認
・モディファイアを〈Apply〉し、キューブを削除(X)
・カットされた部分の面が不要なので、エディットモードにして面を削除(X)
・〈ミラー・モディファイア〉をかける

これで、左右対称のロボットになりました。
これまでの形より、ちょっとだけ整った感じになりましたね。

次は、首を作ります。
動画です。


 

・エディットモードに入り、いったん体の上面を削除します。
 (頭を避けるようにして面が張られているので、首を作ると隙間が空いてしまうため)
・体の上面が一つの面になるよう、張り直します。
 (これで、首がどんな太さでも周囲に隙間が空くことはありません)
・頭頂のフェイスを選択し、Command+「+」キー(WindowsはCtrl+「+」キー)で選択範囲を広げます。
 (最初の操作で頭と体が分離しているため、どんどん押してOK)
Shift+Hキーで、選択した頭以外を非表示にします。
・頭の底面エッジをぐるりと選択し、Fキーで面を張ります。
・首の断面に相当するエッジを、ナイフツール(K)で切ります。
・首になるフェイス部分を押し出します。
・好みで、下を少し太くします。

首の下を太くする時に、動画ではエッジを移動していました。
これを、普通に拡大縮小で行うとどうなるでしょう?


 

エディットモードでの拡大縮小は、初期状態では選択した要素の中心を基準にして行われます。
すると、今回のようにミラーリングしている場合は、センターを突き抜けてしまいます。

そこで、中心を変更する操作が必要になります。

動画のこの部分です
動画のこの部分です

作用の中心点ピボットポイントを、〈選択した要素の中心メディアン・ポイント〉から〈3Dカーソルの場所〉に変更しています。現在の3Dカーソルの場所が原点なので、そこを中心にすれば、ミラー面を突き出てしまうことはありません。
でも、最初はちょっとおかしな動きをしていますね。
それもそのはず、3Dカーソルは足下にあるので、その点を中心にすると首が短くなる方向へ拡大されてしまうのです。


遠くから見ると、こんなことが起こります。

そこで、「拡大縮小方向の制限」が必要になります。
覚えていますか?

そう、縦方向には作用しないようにしたいので、「Shift+Z」を押します。
(ここで、画面下に「Locking Global Z(=Z軸上の座標は固定し、拡大縮小の影響が出ないようにする)」と表示されています)
これで、首の下の大きさを好きなように変えられるようになりました。


 

タブキーでエディットモードを抜けるか、「Alt+Hキー」で非表示部分を表示させます。

次の隠し方です。

例えば、目の部分を編集したいとします。
先ほどのように行えば良いのですが、周囲の状況も見たい場合にはちょっと不便です。
目だけを選択し、他を非表示にするとこんな感じになりますよね。


 

そこで、「マスク」というモディファイアを使ってみます。

初めてのものが出てきました。
〈Vertex Group〉とは、選択した頂点に名前を付けてブックマークのように保存することが出来る機能です。

・目の部分を選択した後で新規の〈Vertex Group〉を作成(+ボタン)し、名前を「Eye」としました。
・モディファイアパネルで「Mask」モディファイアを選択し、〈Vertex Group〉から「Eye」を選びます
47_08

・そのままだとエディットモードでは効果がないので、「エディットモードで表示」ボタンを押します。
47_09

・目の部分はシェーディングで、周囲はワイヤーフレームで表示されました。
47_10

最後にマテリアルを作って白目の部分だけに適用しています。
これは、マテリアルの回では学んでいませんでしたね。

知っていることが少しずつ増えることで、ようやく振り返ってもう一歩先へ進むことが出来るのも、3DCGを覚えることの難しさに繋がっているのかもしれません。それを、少しでも分かりやすくするのが、このBlender99の使命の一つなのかなあと思ったりしていますが、いかがなもんでしょうか……。

部分的に異なるマテリアルを適用する方法を、簡単に書いておきますね。
とっても簡単です。


 

・マテリアルパネルの「+」ボタンを押して新しいマテリアルを作る
・「New」ボタンを押す
・エディットモードに入り、そのマテリアルにしたいフェイスを選択
・「Assignアサイン」ボタンを押す


さて、前後編に分けましたが、実はエディットモードだけで使うような「表示非表示」の機能って、あまり思いつきませんでした。
(僕が知らないだけかもしれません……)

最後に、ちょっと面白い表示非表示機能をお見せしましょう。

これは、オブジェクトモードでもエディットモードでも有効です。
Alt+Bでドラッグされた領域が、その時に見ていた位置から「カメラに写っている範囲のみ」として切り取られます。

この機能を知らずにいろいろといじっていて、初めてこの表示になってしまった時は本当に驚きました。
何が起こったか理解出来ず、オブジェクトがなくなっちゃった! と焦ったものです。

でもこれ、実はすごく便利なんですよね。
モードに関わらず、その時に見たい・編集したいところだけをいきなり表示させることが出来るので。


 
ほら、こんな感じに。
オブジェクトとしてはくっついているものでも、簡単に見やすくなります。

もう一つおまけです。


 

カメラの機能で、「クリッピング」というものがあります。

「ニア・クリッピング」と「ファー・クリッピング」。
これは、これ以上近いものは見えないことにする〈ニア・クリッピング〉機能と、
これ以上遠いものは見えないことにする〈ファー・クリッピング〉機能です。

動画では、分かりやすくするために単位系をちゃんと設定しました。
(単位系については、第2回で詳しく触れています)

3DCGのビューポートは、特にそう断ってはいなくとも全て仮想のカメラで見た状態になっています。
画面上にある〈目に見えるカメラ〉とは別に、Blenderを操作しているあなた自身の視線をカメラから見たものと考えているのです。

そのため、パースペクティブビューにはカメラの設定があります。
(望遠レンズや広角レンズに変えることも出来るのです)

その中で、今回注目するのが上述のクリッピング機能です。


 

ニアとファーが「Start」「End」と表記されていますね。
StartからEndまでの距離に収まっているもの以外は見えませんよ、という意味なので、却って分かりやすいですね。
さすがBlender。
(世間のCGソフト的には、ニアとファーという言い方が多い気がします)

初期設定では10cm〜1kmまでが見える範囲です。
このStart値を増やすことで、カメラに近い方から見えなくなっていくわけです。

この機能は、どちらかと言えば隠すというより「見えなくなっちゃうところを表示させたい」時に使うことが多いですね。
とても細かい部分を作り込んでいる時、カメラがあまりに近づき過ぎるとオブジェクトが見えなくなってしまいます。
そんな時、Start値を1cmであるとか1mmにするとバッチリ見えるようになるのです。

え、じゃあ、どうしてそんな機能が必用なのかって?

そう、不思議ですよね。最初から全部見えるようにしておけばいいじゃないかって。

3DCGのソフトにおけるビューポートの表示は、それが奥にあるものなのか手前にあるものなのかを常に計算しています。
(Zバッファと言います)

クリッピングの範囲が広過ぎると、そのZバッファ計算による前後付けが不正確になってしまい、非常に近くにあるオブジェクト同士が重なって見えたり突き抜けて表示されたりしてしまうのです(これをZファイティングと呼びます)。
範囲が狭過ぎると、逆に操作が不便になるだけなのはもうお分かりですね。

Blenderの場合、そのバランスが最も良さげな標準値として
Start:10cm
End:1km
が設定されているのだと思います。

もし、室内の狭い空間で、例えば机の上だけで完結する世界だとか、もっと小さな世界を構築している場合は、Startを0.1mmに、Endを1mに設定しても構わないと思います。

最初は標準設定で、途中で不具合が出たら変更して、ということでも全く問題ありませんし。

すっかりおまけが長くなりましたね。

最後に、今回のロボットくんをプレゼント。
(誰も欲しがらないでしょうけど!)

今回のチュートリアルをなぞってみたい方は、こちらのリンクからどうぞ。
アイキャッチ画像にある完成形ではなく、基本形態です。ご自分の好きな形に編集してみてくださいね!
(カッコいいロボット君が出来たら、ぜひ教えてください!)


【今回の学び】
・Editモードに突入せよ! その10
「隠す、表示する【後編:エディットモード】」
【次回の学び】
・Editモードに突入せよ! その11
「繋いで一つにする」

それでは、次回もお楽しみに!

Happy Blending!!