タグ別アーカイブ: 電子書籍

電子書籍ってやつを、改めて考えてみた−2

真面目なような不真面目なようなこのシリーズ。
第二回の今日は、【操作系】について考えてみました。数字は前回からの連番です。
4.ページめくり

《電子書籍》
・指一本でめくれる、戻れる
→満員電車で立っている時などは大きなメリット
→タップ位置の微妙なずれで、進みたいのに戻ってしまうことがある
→端末を持つ手が少し触れただけで、ページがめくられたりUIが表示されてしまう

《紙本》
・(ほぼ)両手でないとめくれない
→これはデメリットでしょうね。片手でめくれても、めくったページを上手く収められませんし

・電子書籍のようなめくり間違いはない
→ただし、手が乾燥していたりすると、何ページもいっぺんにめくれてしまったり、逆に手が滑ってめくれないこともありますよね

・本を持つ手がずれてしまうと、ページがバラバラとめくれてしまうことがある

さあ、いかがでしょう?
どっちもどっち、勝ち負け無し。でしょうか。
5.読書姿勢

《電子書籍》
・片手持ちが基本
→おおむね、一方の手が自由になる

・テーブル置きも可
→勝手に開いてしまおうとするページを押さえる必要もなし

・寝転がって頭の上でも読める
→ライトがディスプレイを照らしてくれる端末では、書面が暗くなることもない

・重めの端末(iPadなどのカラー系タブレット)では片手持ちはキツイ

《紙本》
・両手持ちが基本
→片手でも読めるが、めくる時は両手。バッグなど持ったままは辛い
→片手で持っていると、ページを押さえる親指が疲れてぷるぷる震えてくる

・テーブル置きはちょっと辛い
→ハードカバーのどっしりした本ならOKだが、文庫本を置いて読むには文鎮が必須。だが、そうすれば良い、か。
→逆に、重い本はずっと手で持っているのも厳しいが

・寝転がって頭の上でも読める
→明るい場所ならOK。ちょっと暗めの場所では、書面が暗くて辛い

これは、片手で読める電子書籍にやや分がありそう。
6.メンテナンス性

《電子書籍》
・充電が必要
→小説の読書に限って言えば、eインク系の端末なら電池は数週間持つ
→カラー系のタブレットなどでは、ほぼ毎日の充電が必要

・画面や筐体が汚れる
→特に夏など、ゴム引き系のKindleは汗でじっとりする
→eインク系端末の画面はマット処理してあるものが多いためあまり汚れないが、タブレットはちょっと触っただけで手の油脂が付き、汚れっぽくなる

・OSのアップデートが行われると、機能追加の反面、動作速度がのろくなる
→思いもよらない使いづらさが急に生じる!

・カバーやケースが必要な場合が多い(淡波のKindleはカバーなしですが……)
→しかも、意外とカバーが高い
→端末が古くなると、合うカバーが手に入らないことも

・壊れる
→まだ、自分の周囲では「電子書籍端末が壊れた」という話は聞きませんが……

《紙本》
・充電は不要
→生涯にわたり、いかなるエネルギーも不要

・ツルツルのカバーのままだと汗ばむこともある
→書店で無料で付けてくれる紙カバーで充分汚れや汗を防げる

・読んでいるのは常に新しい画面(紙)
→めくる度に新たな紙!

・新しい本を読む時は必ず新しい端末(本)!
→OSのアップデートもないから、ずっと安心!

・カバーは最初から無料で付いている
→しかも書店で更に付けてくれる!
→お気に入りの革や布のカバーは10年以上も持つ!

・壊れる
→壊れた頃にはとっくに読み終わっている。しかも、書籍は百年経っても再製本して蘇らせることができる!

ん〜、圧倒的に紙本の勝利!
さあ、二回目はいかがだったでしょうか??
紙本優勢、か。

まだまだ、続きますよ!
次回も請うご期待!

← その−1へ  その−3へ →

電子書籍ってやつを、改めて考えてみた−1

日本独立作家同盟の鷹野凌さんをはじめ、本日Twitterで少々話題になっていた「電子書籍のどこがいいか」的なネタ。これまでに恐らくたくさんの人が同じことを書いているのではないかと思いますが、僕なりに、改めて考えてみました。紙の本との比較をしてみましょう。
(電子書籍は主にハードウエア《Kindle》を想定したものです。「電子書籍」という呼び方自体も賛否両論あるようですが……)

では、第一回の本日は、まず【表示系】から

1.字の大きさ

《電子書籍》
・拡大できる
→遠視(あくまでも「遠視」)でも読みやすい
→字を大きくするとページをどんどんめくるのが快感だったりもする

《紙本》
・拡大できない
→不用意に紙面をこすっても邪魔なUIが出ない
→ページが固定されているので、読んだ量、残りの量が分かりやすい

そう、「できる」「できない」いずれもメリットでした。

 

2.紙面の明るさ(電子はライト有り限定で)

《電子書籍》
・明るくできる
→暗いところでも読める

《紙本》
・明るくできない
→暗いところでは読めないので、目に優しい

はい、こちらも両者それぞれメリットですね。

 

3-a.表示能力(固定表示)

《電子書籍》
・解像度は決して高くはない
→文字に多少のジャギーを感じることがある

《紙本》
・解像度は非常に高い
→とてもきれいで読みやすい

紙本に分がありそうです。
よく、印刷に近い解像度、という触れ込みのディスプレイがありますが、それは事実ではありません。一般的に写真やイラストなどの画像は350〜400dpiが印刷適性解像度です。それなら、たしかにRetinaディスプレイは印刷同等ですね。画像を見る限り、300dpi前後あれば人間の目でドットを感じることはまずありません。が、この解像度はラスターデータの基準です。
ディスプレイ上の文字は白黒二値のデータで再現されることが多く、特にeインクの端末ではアンチエイリアス処理も期待できません。そのため、画像と同じ解像度で表示した場合、ドットは感じられなくとも、どことなくぼやけた印象になったり、角度の浅い曲線のエッジがジャギーになったりします。
一方、印刷における文字データは三次曲線で表現されるベクターデータですので、紙面上に印刷される文字の解像度は、(印刷前工程におけるRIP処理機の性能などにもよりますが)2,000dpi以上になるでしょう。これが、印刷の文字が非常に滑らかできれいな理由です。

 

3-b.表示能力(固定表示:書体)

《電子書籍》
・変更できる
→美しく読みやすいことが重要なので、変更できること自体はメリットにはならない

《紙本》
・変更できない
→ブックデザイナーが考え抜いて選んだ、美しく読みやすい書体。
その本の内容にも合っている

紙本の勝ち!

 

3-c.表示能力(固定表示:書式)

《電子書籍》 続きを読む 電子書籍ってやつを、改めて考えてみた−1