一斉値上げから1週間が経ったので、その影響はどんな感じなのか、ここでちょいと報告しておこうかな。
「値段を倍にしたって、売上げが半分になることはないよ。だから、値段はその商品が提供する価値に見合うものにするべきなんだ」
とは、レタリング・アーティストで起業支援家のSean McCabe氏の得意なセリフ。それを実行に移してみた形になるわけだけど、この1週間で言えば……。
まあ、今のところ失敗ではなかったかな、というレベル。と、言っておこうかな。売上額的には確かにその前の一週間より若干増えている(値上げ前の駆け込み需要があったのに!)し、売り上げの冊数も思ったほど減ってはいない。ただし、これにはちょっと理由があるかもしれない。
・『孤独の王』第二部の価格が、僕の最初の設定ミスの影響もあって旧価格のままほぼ一週間が経過してしまった。管理画面で何度も見直したり再出版したのに、どうにも価格が変更されなかったのだ。
そのことを何度か呟いたおかげか、《安いうちに》買ってくださった方が何名か。誠にありがとうございます!
・ある方のブログ掲載掌編小説(?)の感想にケプラーズのことを書いたら、買っていただけた! オチのちょっとしたアイデアに、ケプラーズとの関連性というか、底に流れる共通したものを感じて嬉しかったのだ(読んでいただけたら嬉しいなあ、なんて書いちゃったし!)。
どうもありがとうございます。
価格改定前の駆け込み需要も思いのほかあったし、少しだけ価格を上げた短編もいつになく買っていただけた。これも、価格改定をしつこくアナウンスしたから、かな。
消費税云々の騒ぎがあって、Amazonさんも更新作業が相当お忙しいのだろうな、と思ったけど、18冊もの一挙変更(表紙のみ変更の無料本も含めて)を短時間で対応して下さってとても感謝している。
つい、売り上げの変化について書いたけど、本当の目的は、価格をアップして売り上げを上げることじゃない。
(前の記事を読んでくださった方は覚えてるよね?)
商業作家の本の中に並んだ時、《安っぽい》《安いんだから中身もそれなりに違いない》と思われたくないための値上げ戦略なわけで。だから、いかにも個人出版だと思われてしまう《淡波e文庫》から、なんだか分からんけど個人ぽくはなさそうな《Newday Newlife 出版部》に出版元も変更したのだ。ずっと使っているドメイン名と、これでようやく整合性が取れたし、ね。
それにもちろん、消費税の件とは全く関係ないし、たまたまこの時期になってしまったのが自分でも不思議なくらいだった。
正直、この段階で細かな売り上げの額を気にしたって意味はないと思っている。お小遣いが少し増えるのはたしかに嬉しいことだけど、副次的なものだ。
月に千円や2千円の収入を得るために、僕は恥ずかしい思いや嫌な思いをしてまで宣伝したり苦労しているんじゃない。
《知られること》《読まれること》《存在を確立すること》それが今の目的なのだから。
今日はそんな感じ。
いつかこの記事が、(もしかして)誰かの役に立てますように!