Works of 淡波亮作


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〈2015年 2月 15日発売〉 
ランキング
Amazon Kindle Store 無料本、《SF・ホラー・ファンタジー の 売れ筋ランキング》にて最高1位を記録。(総合13位:無料本 約15,000冊中)
概要
この時代、子供の遊び相手といえば自律型AIを備えた機械仕掛けの人形であった。
我が家でももう十年目になる。毎年、一人娘繭子の誕生日直前に新しいデザインのものが発売されているのだ。毎年発売される最新流行の人形に世界中の子供たち――と、もちろん親たちも――が踊らされて、何十年になるだろう。

たった一年前の型でも、中古品がネットで売買されているのを見た記憶もない。恐らくは分解されて部品取りされ、電子部品だけがどこか西欧にでも輸出されるのだ……
自律AIとしてでなく情報検索端末として考えるなら、人形はただのインターフェイスに過ぎない……

最初に繭子に与えた人形は、ろくに喋ることすらできなかった。俺たちが人形を選んだ基準の中で最も大きな点が、それだった……

ブブブ、と羽音が耳に入り、俺は足を止めた。空を見上げる。あの妖精型の人形が、一人で飛んでいた。行方を目で追う。裏通り沿いを、まっすぐに飛んでいく。持ち主は? 周囲を見回したが、それらしい人物は視界に入らなかった……

世界は人形で溢れていた。
そしてある日、繭子の人形がおかしな言葉を喋り出した……。
気になるシーン
「ふーっ。しかしまあ、よくもそこまで調べたもんだな。大したもんだよ、あんた」
「へへ。お褒めにあずかって光栄です」
テッチーが頭を掻いた。頬が紅潮している。
「で、人類は人形に滅ぼされるってのか? 誰も信じてはくれないって言ってるだけでいいのか? あんたは、何もせずに手をこまねいているのか?」
テッチーは曖昧に笑みを作った。諦めの表情なのか、何か手だてを考えているのか、その表情からは読み取れなかった。
レビュー・露出
(Amazonレビューはタイトル+リンクです) 
 
《Amazonレビュー1》 ニヤリとさせるアイデアに引き込まれる
 
《Amazonレビュー2》 とても好み

 

《Twitter上のレビュー》

 
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『奇想短編集 そののちの世界6 段ボール箱の中の人形』
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©Ryousaku Awanami 2015.