読書/引き続き──

先週、読んでくださった方はお分かりかと思いますが──。
『レ・ミゼラブル』をまだ読んでいます。ようやく第一部の半分を超えたところですが、やはり名作、濃いです。濃過ぎます。

ただ、感じることがあります。
時代の荒波を乗り越えて生き残った名作といえど、やはり執筆した時代というくびきからは逃れられない。ということです。
執筆時より過去の物語なので、そのあたりの歴史描写などもなされているのですが、それを執筆時という《現代》と比較しています。そして、現代の人物や文化と比較したりしているわけです。
これはもう、仕方がない。その時代を知らなければ、作者が何を言わんとしているのかはなかなか理解できないですよね。
古めの名作文学を愉しむということは、歴史であったり文化に造詣があって、その上に成り立つのかも知れません。

僕は歴史が得意ではなかったですし、これからフランスやイギリスの歴史をちゃんと勉強するつもりも(あまり)ないので、とにかく目の前に提示された世界をじっくり味わうだけ、と思いながら読んでいます。

にしても、まあ、固有名詞の多いこと多いこと。今だったら、「余計な描写が多過ぎる!」と言われそうな、物語とはあまり関係のない人物のフルネーム(揃いも揃って長い!)、職業や官位が延々と書いてあったりします。これ、詳しいひとならそれだけで楽しめる内容なのかも知れませんが、知識ゼロの読者には辛いなあ。
でも、それを延々と読むことで、時代の空気なり、様々な登場人物の行動原理に納得できるのですよね。

まだまだまだまだ、先は長いです、この作品──。
こんな話ばかり書いていても仕方ないので、来週は別の読書の話題もしたいものですが……。

じゃ、また明晩!

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