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今週の一枚─009/コーヒーの話?

2016-03-19 16.29.23-2

さて、これは何かと言いますと──。

まずはこちらのツイートを。
coffee

ですね。

広告に出ていたフレンチプレス式のポットと同じようなものが我が家にもありました。
以前は紅茶に使っていたんですが、最近は全然使っていなかったもの。しかも、お客さんが来た時に珈琲をドリップする先のポットとしても使っていたことを、妻に言われて思い出しました。

そこで週末を待ち、広告に出ていた淹れ方を思い出しながら、やってみました。
挽いた豆を入れて90〜96℃のお湯を注ぎ、4分待つ。
それだけ。

で、紙フィルターに吸われてしまう《いい香り》を奪われずに済むし、挽いた豆の成分全体がちゃんと抽出されるという仕組みなわけ。

飲んでみると、深入り珈琲なのに鋭い苦味がなく、ほんのりと甘味を感じた──気がした。
気がした!

というのも、そもそもちゃんと豆を挽いた珈琲なんて、週末しか飲まないのです。
ウィークデーはずっとインスタント(それもお徳用のやつ!)を飲んでいて、僕の舌はその味で完全に上書きされているという……。

だから、週末に飲む珈琲をとりわけ美味しいと感じるのは当然なのですね。

そこで、次の日はいつものペーパーフィルターで淹れてみたのですよ。
そうしたら、味が……
全然変わりませんでした。というか、違いは分からなかったです。

うーん、そもそもそんな繊細な舌の持ち主じゃないですから、分からなくても当然、ということでしょうねえ。

来週末はリベンジを試みます。
両方の淹れ方で同時に二杯淹れて、飲み比べをしてみようかと。

で、美味しい方を今後のスタンダードにする、という目論み。
ポットを使うと紙フィルターも使わないですから、ゴミも増えないし、いいことかなあ。
なんて思いながら。
あ、忘れちゃうかもしれませんけど、ねっ!


《繊細な舌》、と言えばこの作品を忘れちゃいけません──。


主人公佐山哲夫は、就職内定後にM&Aで世界的な工業食品コングロマリットに買収された陽山食品工業に就職した。
俺は知ってるんだ。本当に旨いものなどもう、──少なくとも外食産業や一般に流通している食材を見る限り──どこを探したって見つからないってことを。
ある小さな事件をきっかけに、佐山は自らの目に見えていた世界が、本当の世界ではなかったことに気付き始める。


じゃ、また明晩の淡波アワーをお楽しみにっ!

タイムリー

先週、コーヒーの話をちらっと書きましたが、本日の朝刊に美味しいコーヒーの淹れ方が載っていました。タイムリーなので、ちょっとだけ学んだ内容を残しておこうかな。
(台東区のコーヒー店『カフェバッハ』のご指導だそうです)

・お湯の温度はちんちんに熱くしてはならない
丁度いいのは82〜83度くらい。それより低いと酸味が増し、高いと苦味が増すそう。
コーヒーは苦い方が好きですが、今までは淹れ方によって《より苦く》していたようです……。でもねえ、今沸かしているお湯の温度なんて分からないよなあと思っている。電気ポットで沸かしてれば分かるのかな? 我が家にそんな文明の利器はないので。

・フィルターはドリッパーに密着させる
これ、ちょっと難しいですね。ごわごわしたペーパーだとどうしても浮いてしまうし。

・粉の隅々まではお湯を注いではならない
粉に触れずにフィルターを抜けたお湯がそのまま落ちてしまうのを防ぐためだそうです。薄くなってしまうので。

・最初に粉を蒸らすためにお湯を注いだ後は20〜30秒待つ
蒸らし時間が長いとしっかり味、短いとさっぱり味だそう。
「一気に注ぐと粉が作る濾過層が荒れ、味が滑らかでなくなります」とのこと。僕も一気には注がず、ゆっくりと淹れていましたが、面倒なので最初に注いでから待つという動作は止めてました。これからはちゃんとやってみよう。

本日のコーヒー、これでやってみました。結果は、うーん、よく分からないです。より円やかになった気もしますが、プラシーボ効果にも思える。同じ豆で同時に2種類の淹れ方をしてみない限り、繊細な違いは分からないのだろうな。僕の怠惰な舌では。

そもそも豆から淹れるコーヒーは休日にしか飲まないので、豆の鮮度が落ちているのが一番の問題。ガラス容器にがっちり密閉しているけど、少しずつ香りが落ちていくのは防げない。割高だけど、これからは100グラムずつ買おうかと考えつつ、《いや、今ので充分美味しいのだからこれでいいじゃないか》、という自分が立ちはだかって出費を抑えようとしている。

そんな本日のコーヒー事情でした。

そうそう、味覚が鋭い主人公が出てくるのは、『五感の嘘』でしたね。昨日も書いたとおり、月末目指して刊行予定の短編集に入りますので、急いでポチることはありませんが……。

深煎りコーヒーはおトク

たまにはこんな小ネタもいいかと。

僕はコーヒーが好きで(紅茶も好き)、近所にあるコーヒー専門店でいつも豆を買っている。でも銘柄などはろくに分からなくて、ずらりと並んだガラスケースの豆を、端から順番に買っていた。10年くらいもかかってすべての豆を味わって(ブルマンの高いやつだけはどうしても手が出なかったけど!)、今は二周目。でも、それぞれの豆の味について感想を残したのは最初の何種類かだけで、結局どれがどんな味だかさっぱり分からなくなってしまったのだ。

で、最低限のこととして頭に入ったのは、この二つ。
・ブルマンの入ったブレンドはえらく旨い
・深煎りの豆はおトクで旨い

さて、どうして深煎りの豆がおトクなのか、知っているひとは何のおトク情報にもならないのですがね。ちょっとだけお付き合いいただこうかな、と。

(苦いからちょっと飲めば満足、なんて理由じゃないですよ)

今、飲んでいるのは『パリの朝市』と名付けられた深煎りブレンド。豆の色もかなり黒に近い。肝心の味は、やはり深煎りなので、かなり苦い。酸味はまったくない。でも苦みの奥にはコクが眠っていて、よく味わうとまろやかで(「まろやか」って、丸いってことだよね)、旨味が口中に広がるんだな。ブルマン以外では、この豆がとても気に入っている。

深煎り豆は、よーく煎ってある。だから、水分が飛んでいて豆が軽い。同じ200グラムを買っても、深煎り豆は袋がパンパンになるほど入っている。うちでガラスの瓶に入れ替えても、え? と思うほど袋に残っている。重い豆だと全部入って瓶に隙間が空くほどなのにね。
5、6杯は余計に飲める感じがするんだよな。ね、おトクでしょ?

豆を挽くときの感じも全然違うんだ。軽くてとても美味しそうな音がする。ガリガリ……じゃなく、カラカラとコリコリと音がする。いいぃい香り。コーヒーカップでピッタリの分量の浄水を計って、無漂白のペーパーフィルターを用意したら、湧かしたてを注げるようにコンロのすぐ脇にスタンバイ。チンチンに湧いたお湯を、少しずつ粉の上に回し入れる。じっくりと蒸らしながら、美味しくなりますようにとおまじないをしながら(あ、ここは無言だよ、もちろん)、粉とお湯がまんべんなく混じり合うように。

十分にコーヒーが落ちるのを待って、一口チョコを食べたりする。食べながらでなく、食べてから飲むのがミソ。食べながらだと、いつの間にかコーヒーを飲み終わっちゃったりするからね。

それから、マックを用意して原稿を書き始める。

さあ、美味しい執筆時間の開始だ。