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BLENDER-99-37/キューブに任せろ! その13

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -36
キューブに任せろ! その13】

さて、「キューブに任せろ!」の『単純モディファイア変形編』最後の今回は、こちらです。

【今回の学び】

・キューブに任せろ! その13
「Wave(波)モディファイア」

これ、アニメーションさせることによって効果倍増(まあ、モディファイアによる変形はいずれもそうなんですが)なので、モデリングとしての変形は概ね想像どおりな感じとも言えます。
アニメーション関連はまだ先の予定なのですが、このモディファイアばかりは切っても切れない関係なので、少々アニメーションの話も織り交ぜていこうかと思います。

Blenderを起動して、モディファイアリストのどこにあるか探しましょう。
33_01

見つかりましたか?
「Deform(=変形)」カテゴリーの一番下です。

では、いつものようにまず「Subsurface」モディファイアを当て、「Simple」で細かく分割してから始めましょう!

「Catmull-Clark」にすると球体になってしまいますが、それはそれでお好みで……。
分割は4にしました。
「Catmull-Clark」にすると球体になってしまい、変形の度合いも少なくなりますのでご注意を。

「Wave」を当てると、文字通り波のような形に変形されます。
あてずっぽうにパラメーター(設定値)をいじるだけで、いろいろな波形に変形されて面白いですね。


 

ひとつずつ、パラメーターを調べていきましょう。

まずは一番上にある「Normal」です。最初はチェックボックスにチェックが入っていません。
これを入れると何が変わるでしょうか。

(GIFアニメが自動再生されない場合はクリックしてください)

 

「Normal」にチェックが入っていると、変形が側面(つまりXY軸)方向にも及びます。
最初の状態だと、上下方向のみに変形されるということです。波なので。

複雑になってしまうので(面白いのですが)、チェックを外した状態で進めます。

「Time」の中の「Offset」を増減してみます。

 

本物の波のように、キューブが上下に形を変えます。
これはなかなかに快感ですね!

「Offset(オフセット)」というのは、時間軸の中で、〈スタート地点をずらす度合い〉という意味合いになるかと思います。
アニメーションをつけた時に、任意の形状から始められるように調整できるというわけです。

「Life」は、そのアニメーションによる変形が、どのくらいの時間でなされるか(どこまで継続するか)という設定です。
初期設定値の0は、無限大という意味です。終わりがなく、ずっと変形を続けます。

ただ、ここでは意味が分からなくてもオッケー。アニメーションはまだまだ先ですから!

とはいえ、興味を持って頂いたかもしれないものを放っておくのはBlender-99のコンセプトに反しますから(笑、
ちょっと見てみます。

「Offset」をそのままに、「Life」を30にします。


 

あれ?
30ちょうどでは変形が終わりません。
40フレーム目以降では動きが止まっているので、「Life」の値は影響しているようなのですが……。

実はこれ、その下の「Damp」という項目が影響しています。
Dampとは、湿り気という意味。初期値では、そこが10に設定されています。
30フレーム(動画のコマのことをフレームといいます)目までアニメーションが動作し、そこから10フレーム分かけて徐々に動きが収まります。
突然動きが止まってしまわないようになっているわけです。気が利いていますね!

え?
アニメーションってどうやって再生しているのかって?
これは失礼しました。
では、次の動画でどうぞ。


 

アニメーションが今どこを再生しているかを知るためには、「Timeline(タイムライン=時間軸)」の画面を表示させます。
恐らく標準の状態で表示されているかとは思いますが、簡単に消してしまえるので消した状態を標準にしている場合もあるかと思います。
消している場合は、動画を参考にして、再度表示させてください。

タイムラインにある緑色の線をマウスの右ボタンで動かすと、時間軸を移動します。
(もちろん、左クリック標準の設定にしている場合です)

ここではやっていませんが、マウスホイールをぐりぐり回すと、時間軸が広がったり狭まったりして更に見やすく出来ます。

先ほどの動画では、「Damp」の値を変更しています。
最初は0にしようとしていますが、0ちょうどには設定出来ないようで、ぎりぎりゼロに近い値にしました。
これで、ほぼ30フレーム目でぴたっと変形が止まります。
(もちろん、「Damp」の値が10くらいになっている方が動きに余韻があって良さげですが)

次は「Position」です。
変化が分かりやすいように、アニメーションを50フレーム目でループさせたものを用意しました。
(ループさせるのは簡単。「End」の値を入れるだけです)


 
X=1で、オブジェクトのX軸上の端が波の発生点になります。
Y=1で、オブジェクトのY軸上の端が波の発生点になります。
初期値はどちらも0で、オブジェクトの中心が発生点ですね。
1より大きくすると、オブジェクトから離れた場所が波の発生点になります。

「Falloff(フォールオフ=減衰)」は、
0:変形が減衰しないので、オブジェクトの端まで大きく変形しています。
1:徐々に変形の幅が減衰し、オブジェクトのちょうど半分まで変形が及びます。
2:徐々に変形の幅が減衰し、オブジェクトのちょうど端で変形がなくなります。

1より少ないと、どうなるでしょう。
0.5:オブジェクトの半径の半分まで変形が及びます。
0.1:オブジェクトの半径の10%程度まで変形が及びます。

「Falloff」の度合いを、動画で見てみます。


 

これは分かりやすいですね。

次は「Start Position Object」です。

この設定画面を見てピピッと来たひとは鋭いです。そう、あれを使うやつですね!
この設定画面を見てピピッと来たひとは鋭いです。そう、あれを使うやつですね!

 
「Start Position Object」とは、〈変形が始まる位置のオブジェクト〉ということ。
つまり、何かのオブジェクトがある位置を元にして変形の始点を決められます。
「Empty(=空の)」オブジェクトを作成して、やってみます。


 
次の3項目は、まだまだ先に学ぶことばかりがベースになっているので飛ばします。
(これらの設定の前置きだけで、10回分くらいかかるので!)

最後の4つ並びです。

aaaa
波の形に直接影響しそうな感じですね。

順番に数値を動かしてみます。

「Speed」:スピード。波の動く速さを設定します。


 

Wide:幅。波の大きさを設定します。


 

Hight:高さ。波の高さを設定します。


 

Narrowness:狭さ。波が立つ鋭さを設定します。


 

これで、今回の設定項目は網羅したわけですが、最初にちょっと見た「Normals」の部分については割愛しました。
すべて出来上がったものをお見せするのも勉強の阻害になることがありますし、是非、自分でいろいろ試してみてください。
思いもよらぬ形が出来たりしますので、ね!

というだけでは不親切だと感じてしまったあなたのために、ちょっとだけ、「Normals」のあたりを中心として各所の設定をいじって作った形を載せておきますね。
(余計いじわるだったりして……)

インク壺のような何か(オブジェクトは2つ使っています)
インク壺のような何か(オブジェクトは2つ使っています)
格好良さげな「M」の字
格好良さげな「M」の字
ベンチ(形の半分は地面にめりこませ、出来上がった形をArray出並べています)
ベンチ(形の半分は地面にめりこませ、出来上がった形をArrayで並べています)
ライオンのようなサルのような、ゆるキャラ的な何かの頭部(笑) (全部で6つのオブジェクトです)
ライオンのようなサルのような、ゆるキャラ的な何かの頭部(笑)
(全部で6つのオブジェクトです)
これなんかもう、おし○にしか見えませんね……
これなんかもう、おし○にしか見えませんね……

【おまけ】
今回のモディファイアを利用した、ちょっとしたアニメーションをどうぞ。


 

では、これで「キューブに任せろ!」シリーズは一応の最終回を迎えました。

【今回の学び】
・キューブに任せろ! その13
「Wave(波)モディファイア」

次回からはいよいよ、「Editモードに突入せよ!」シリーズの開始です。

【次回の学び】
・Editモードに突入せよ! その1
「Extrude(押し出し)機能」

 

では、次回もお楽しみに!

Happy Blending, friends !!

BLENDER-99-36/キューブに任せろ! その12

さあ、無駄話はやめて本編にすぐ入りますよ、今回のお題は〜!

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -36
キューブに任せろ! その12】

【今回の学びはこちら】

・キューブに任せろ! その12
「Lattice(ラティス)モディファイア」
・エディットモードって何?

Blenderを起動して、モディファイアリストのどこにあるか見ておきましょう。
33_01

見つかりましたか?
「Deform(=変形)」カテゴリーの中央あたりです。

レタスじゃないですよ。
ラティス、ご存知ですよね。画像検索するとこんなのがいっぱい出てきます。

変形、ラティス。
何となく想像できそうですね。

このラティスモディファイア、今までのモディファイアとはちょっと異なります。
キューブにモディファイアを当てただけでは、何も出来ないのです。

変形が目的なので、まずはSubsurfaceモディファイアを当てて細かく分割するのですが……

 

そこにラティス・モディファイアを当てていろいろ見ても、何も出来ません!

実は、もう一つ必要なものがあります。
(そんなに構えるようなものじゃないですが)

オブジェクトとしてラティスを作成して、キューブとの連携を設定しなければならないのです。
先ほどの続きでやってみます。

 

・ラティスを作成したら、キューブより一回り大きくなる程度に拡大しておきます

次は、初めてのエディットモード使用です。本格的なエディットモード編集を覚える前にラティス・モディファイアでちょこっとお試し編集をするというこのBlender99の構成、なかなか初心者思いではありませんか(笑)。

■エディットモードって?■
オブジェクトを変形したり、これまでもいろいろといじって来ましたが、それはすべて「オブジェクトモード」での作業でした。あくまでもオブジェクト全体に対する操作だったわけです。
キューブが6枚の面で作られているということは覚えていますよね。
面ではなく「エッジ(=辺)」に注目すると、1つのキューブには12の辺があります。
「頂点」に注目すると、1つのキューブには8の頂点があります。

ずっと以前に登場したこの図、記憶にありますか?
cube
青い線で示した「辺」は、上面が4、側面が4、底面が4で、合計12本です。
赤い球体で示した「頂点」は、見えない向こう側も含めて8つです。
緑の「面」は、6枚ですね。
エディットモードでは、この「辺」「頂点(Vertex、バーテックスと言います)」「面」それぞれの要素を直接編集することが出来ます。

エディットモードとオブジェクトモードの切り替えには、タブキーを用います。3Dビューポートの下にあるメニューにも、切り替えボタンがあります。
36_13
他にもいろいろと違うモードがありますが、それはまた先のお話で……。

 

ラティス・モディファイアは、この3つのうち「頂点」のみを編集することが出来ます。
(キューブの頂点でなく、ラティスの頂点です)
エディットモードとは何ぞやということが分かったところで、早速試してみましょう。まずは動画からどうぞ。

 

・ラティスを選択してタブキーを押し、エディットモードに入ります
・頂点を選択して、上下左右に動かしてみましょう
・ラティスの中に入っているキューブが、ぐにゃりと柔らかに変形します

ラティスには独自の設定パネルがあります。モディファイアとは別で。
次はそこを見てみましょう。
「▼Lattice」の部分です。

「UVW」は、それぞれXYZ軸と対応しています。数値を増やすと、それぞれの軸上で分割されます。
この分割したそれぞれの頂点に対して、移動可能になるわけです。

右側にある「BSpline」というのは、変形の方法メソッド(つまり、変形したラティスに対して変形されるキューブの頂点座標の補完手法←もっと難しくなっちゃったかな)を示していて、ベジェ曲線のことです。

参考に、2次元のグラフィックソフトでのベジェ曲線による変形を見てみます。

変形されるラティスの頂点は直線的な動きですが、変形のメソッドを「BSpline」にしておくと、内部的にはこのように変形されるため、分割されたキューブの内側にある各頂点はこのような動きに従って変形されます。

変形のメソッドは4種類。それぞれを比較してみます。

(GIFアニメが動かないときはクリックしてください)
(GIFアニメが動かないときはクリックしてください)

「Linear(リニア=線形)」:分かりやすいですね。ラティスにそのまま沿って変形されます。
「Cardinal」:はて? これって枢機卿って意味では?
辞書で調べます……。
「基本的な」「きわめて主要な」などの意味が当てはまるでしょうか。
BSplineの場合は〈移動させた頂点自体も“角を丸める”処理に含まれる〉のに対して、こちらは〈ほぼ角の位置を保持したまま内側の頂点を丸める〉ようです。
ここで、もう一つのメソッドである「Catmull-Rom(キャットマル-ロム)」と比較します。
こちらも〈ほぼ角の位置を保持したまま内側の頂点を丸める〉振舞いです。

36_08

この2つはかなり似ていますが、Catmull-Romの方が〈移動させた頂点のずれがやや小さい〉ようで、内部の頂点の丸め方もやや弱いように見えます。
一言でいうと、Cardinalの方が〈丸め変形の度合いが大きそう〉と思われます。
(これは〈数学的に正しい解説〉ではありません。鵜呑みにせず、いろいろご自分で試してみてくださいね)

■Catmull-Romって何でしょ?■
CGをやっていれば聞いたことのない人はいないCatmaull-Rom。これまでBlender99でも複数回登場したことのある用語です。
これは、Edwin Catmull(エド・キャットマル)という人名から来ています。泣く子も黙るピクサー(創業者の一人)&ディズニーアニメーションスタジオの社長さんで、CGテクノロジーの進歩に多大なる影響を与えた天才です。
Subdivision Surface(毎回のように登場するSubsurfaceモディファイア)の変形メソッドのうち、〈丸める〉効果がある方に「Catmaull-Rom」がありました。これが、エド・キャットマルさんの発明した「Catmaull-Rom曲線」に基づく変形メソッドなのです。

いろいろ学んでみたところで、今回の機能を用いた「何か」を作ってみました。
あくまでも、「何か」ですが……。

36_09

ラティスの分割数をちょっと多めにして、あちこち引っ張るだけでこんな形が作れます。
今回は、偶然に頼るよりも意識して狙った形を作れるモディファイアでした。
(こんな程度しか出来ないわけじゃないですよ!)

設定項目をもう2つ。
ラティスの設定の左下に、「Outside」というチェックボックスがあります。
36_11

これは、ラティスを分割した時に内部の頂点を表示するか非表示にするかを選ぶためのものです。
外側にある頂点をマウスで選択して移動したい時、内側の頂点がたくさん表示されていると分かりづらいですから。

最後の1つです。
肝心のラティス・モディファイア側にも見ておくべき設定項目があります。
変形の掛かり具合を制御する「Strength(ストレングス=強さ)」です。

動画でどうぞ。

今回の学びはこれで終わりです。
楽しんで頂けましたでしょうか?

【今回の学び】

・キューブに任せろ! その11
「Lattice(ラティス)モディファイア」
・エディットモードって何?

【次回の学び】

・キューブに任せろ! その11
「Wave(波)モディファイア」

さて、「キューブに任せろ!」の『単純モディファイア変形編』は次回で最後です。
次々回からは、いよいよ次のステップに進みますよ!

では、お楽しみに!!

Happy Blending!!

BLENDER-99-35/キューブに任せろ! その11

前回、『キューブに任せろ』の10回目はネジを作れるスクリューモディファイアでした。
今回のモディファイアは、もっと面白い形が作れるみたいですよ!

いつものようにBlenderを起動して、モディファイアリストを表示させましょう。
33_01

今回の優れものモディファイアは……

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -35
キューブに任せろ! その11】

【今回の学びはこちら】

・キューブに任せろ! その11
「Cast(キャスト)モディファイア」

はて、キャスト?
何のことだかさっぱり分かりませんね。
一目で分かるようにアニメーションを用意してみました。
豪華ですねえ(笑

と、いうことで──
あ、解説抜きでは分かりませんね。

大きい方のキューブにCastモディファイアを当ててあります。
そのキューブに〈影響を与えるオブジェクト〉として、小さいキューブを設定しました。

一言でいえば、
「〈影響を与えるオブジェクト〉との位置関係によって、自らの形状を変形させるモディファイア」
となるでしょうか。

Castを辞書で引いてみます。

google翻訳では、今ひとつしっくりくるものがありませんでした。
(トップがカタカナで「キャスト」という結果だったのには苦笑……)
「鋳る」というのが一番近いようですが、一般的な言葉ではなさそうで。

英語学習の味方、アルクさんで検索すると

https://eow.alc.co.jp/search?q=cast

こんな結果でした。
(転載禁止なので、URLにて失礼します)

英語の意味の捉え方で面白いのは、1:1の訳では分からなくても、多数の訳語を読んでいるとイメージが浮かんでくるところです。

型を取る、鋳造する、役者に役を当てるなどが近いと思います。
(転載にならないよう記憶を元に書きましたので、アルクさんに掲載されているものとは言葉が違うかもしれません)

〈影響を与えるオブジェクト〉の拡大縮小や回転はどうでしょう?
位置の移動もいろいろとやってみました。

どうやら、位置関係以外は影響がないようです。
いろいろな場所に移動すると、刻々と形状に影響を与えているのがよく分かって面白いですね。

なお、最初のアニメーションは、Cyclesでレンダリングした30点の画像を動画に変換したもの。
こちらのアニメーションは、画面をリアルタイムにキャプチャしたものです。
Cyclesでレンダリングすると明暗や影、反射が入ってきれいですが、画面(つまり3Dビューポート表示)を動画キャプチャするだけでも結構きれいです。説明用としては、こんな見え方でも十分かもしれません。

え、自分とこのビューポート表示はこんなじゃない!
ですって?

そうですね。
通常は、こんな表示になっているかと思います。

fffff
Cyclesでマテリアルの色をつけても、全体が灰色なのは変わりません

では、種明かしをしましょう!

 

Cyclesで3Dビューポート表示に色を着けるには、別途指定する必要があります。
それが、マテリアルの設定内「Setting」にある「Viewport Color」です。
マテリアル色の色枠から、ここの色枠にドラッグ&ドロップすれば、設定色と表示色が同じになります。

これ、便利なので覚えておきましょうね。ここだけでなく、Blenderでは色枠同士のドラッグ&ドロップが簡単に出来ます。
同時に表示できない場所の場合は色枠をクリックして出てきた設定値をコピペするのも簡単です。

こうやって、色の表示をHexにすれば値が6文字になります。これならコピペも簡単です
こうやって、色の表示をHexにすれば値が6文字になります。これならコピペも簡単です

色を合わせたら、そのビューポートのプロパティを変更します。
「N」キーを押してプロパティ・パネルを表示させ、「Display」の中から「Only Render」にチェックを入れるだけ。

今回は空が見えませんが、「World Background」にチェックを入れれば、背景として設定した色が表示されます
今回は空が見えませんが、「World Background」にチェックを入れれば、背景として設定した色が表示されます

 

最後に、画面下のマニピュレーター・アイコンから、非表示を選びます。
35_08

さて、今回はこれで終わ……
いいえいいえ、全然終わりじゃありませんよ!
まだCastモディファイアの設定画面も見ていないじゃないですか!

まずは〈影響を与えるオブジェクト〉としてキューブを選択しておきましょう。

さて、設定項目をあちこち見ていきます。

まずは「Cast Type」から。

最初は「Sphere」タイプでした。
「Cuboid」はキューブ型を埋込んだように型取り、「Cylinder」は円柱の形を基準に変形します。

次は「Factor」です。
これまでも何度か出てきた設定項目ですね。
ここでは、影響の度合いと言えば分かりやすいかと思います。
(次の「Radius」と密接な関係になります。こちらは、総合的な係数として度合いを調整するイメージでしょうか)

値がゼロだと影響なし、大きいと影響範囲が広がり、ゼロより小さいと、影響の出方が逆転します。
面白い効果が出ることもありますが、面が裏返ったりするとレンダリング結果が汚くなったりすることがあるので、そこは状況をよく見ながらやってみてください。

レンダリング・プレビューにして2通り試してみました。

「Factor」をマイナス方向にすると、青いはずのオブジェクトがおかしな銀色になります。
これは、面が裏返ってしまい、反射の値が不正になっていることを示しています。

こちらは、「Factor」値がマイナスのまま、コントロール・オブジェクトのキューブを動かしてみました。
キューブの位置によって、面が破綻したり面白い形になったりします。

また、Factorが1の場合も、少し注意が必要です。
コントロール・オブジェクトのキューブの位置によっては、作られる形の表と裏の面が完全に同じ場所に重なってしまうことがあります。
こうなると、やはりレンダリング時に面の見え方が不正になります。

点々になっている部分で、反射が不正になっています
点々になっている部分で、反射が不正になっています。これを防止するためには、Factorを0.95など1未満の値にすると良いでしょう

 

元となるオブジェクトをシリンダーにして上記と同様の設定にすれば、簡単に茶わんの形状などが作れそうですね!

次は、「Radius」です。
これは、変形の中心から見た、影響を与える範囲を半径で指定するものです。

現在の設定が2になっているのは、実はアニメーションをした時に面白い効果を出すためです。
半径2の範囲からコントロール・オブジェクトが離れると、変形の影響がなくなるため単なるキューブに戻るのです。

半径1で、元のキューブとコントロール・オブジェクトが全く同じ位置にある場合は何も変形されません。
コントロール・オブジェクトを動かすと、キューブと同じ大きさの球体によって変形されます。

設定値はこちら
設定値はこちら

半径を変化させてみます。

増やしていくと球体がはみ出てきてキューブと段々置き換わります。
もちろん、ここでコントロール・オブジェクトを動かすとまた変な形に変形しますね。
1より減らしても影響が減るだけなので変化はありませんが、ゼロにすると突如小さな球体になります。
実はこれ、値がゼロの場合は無限サイズという意味になっています。

コントロール・オブジェクトがどんなに遠くへ行っても、変形の影響が出ます。

離れるほど、結果として作られる球体の一部の半径が大きくなります。
この動画でイメージが伝わりますでしょうか……。

お次は「Size」です。これは、その下の「Use Radius」にチェックが入っていると操作できません。チェックを外すと、形が変化します。ツールチップに出てくる説明によると、〈投影される形状の大きさ〉となっていますが、意味がよく分かりませんね。

いくつもの設定値が絡み合ってくるので、これはもう理屈よりいろいろやってみるしかないかと思います。いろいろやってみても何がどうなっているかよく分からないのですけど……。

「Radius」の値と「Size」の値が同じ場合、「Size」にチェックが入っている状態と同じ形になることは分かりました。

いろいろと動かしていると、なんとなくイメージがつかめますね。コントロール・オブジェクトから元のキューブに向かって形状を投影したと考えたときに、そこで作られるオブジェクト(この場合は球体)の大きさ。という感じでしょうか。投影されている軌跡もまた、形状として残るのですね。

次の設定項目です。

全体の左側にあるXYZ。
これは想像がつきますよね。
どの軸に沿って変形されるか、ということです。

先ほどの操作の最終形を元に、XYZを順番につけ消ししてみました。
思ったとおりに変化が起こると思います。
(想像した通りのイメージでしたか?)

最後の設定項目です。

モディファイアの一番下に「Use Transform」と書かれています。
実は、最初に回転や拡大縮小は関係ないと書きましたが、ここにチェックを入れると影響を与えることが出来ます。
ただし、コントロール・オブジェクトがSphereの場合は、回転しても同じ形なので変化は起こりません。
コントロール・オブジェクトのXYZ座標がゼロの場合も、見かけ上の変化は起こりません。

これで、Castモディファイアの設定値は全てなのですが、今回の形状はCastモディファイアだけでは作れません。
そうですよね、まずはキューブを細かく分割して、面をスムーズにして、それからエッジをきれいに残して……

分かりますよね?
前回も行なった操作ですし!

参考として、モディファイア・パネルのキャプチャをこちらに。

Subdivisionの数を6にしています。より滑らかな曲面を得るためですが、PCの性能(特にメモリ)によってはあまり増やさない方が良いと思います。少ない数から試しながら増やしてみてください。
Subdivisionの数を6にしています。より滑らかな曲面を得るためですが、PCの性能(特にメモリ)によってはあまり増やさない方が良いと思います。少ない数から試しながら増やしてみてください。

かゆいところに手が届くBlender-99としては、やはりBlenderのシーンファイルもプレゼントしなければいけませんね。
レンダリング後に冒頭のアイキャッチ画像と同じ効果が出るシーンファイルをこちらにアップロードしておきましょう。
ご興味あれば、どうぞ!

たった1つのモディファイアについての解説でしたが、今回はなかなか長かったですね。
それだけ奥が深いということなので、じっくり学んでいろいろ応用が出来るようにしたいものです!


 

さて、今回の学びもこれで終了です。
次回もまた、キューブから新しい形を作りますよ!

 

【今回の学び】

・キューブに任せろ! その11
「Cast(キャスト)モディファイア」
ビューポートの表示に色を着けるには?

でした。
【次回の学びは……】

・キューブに任せろ! その12
「Lattice(ラティス)モディファイア」

それでは、ぜひまた次回もお越しくださいね!

Happy Blending!!

BLENDER-99-34/キューブに任せろ! その10

好評の『キューブに任せろ』、ももう10回目を迎えました。
今回取り上げるテクニックも、面白いですよ!

Blenderを起動してモディファイアリストを表示させましょう。
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今回白羽の矢が立ったのは……

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -34 キューブに任せろ! その10】

【今回の学びはこちら】

・キューブに任せろ! その10
 「Screw(スクリュー)モディファイア」

読んで字のごとく、〈ネジ〉を作るためのモディファイアです。
が、ネジを甘く見てはいけません。楽しい形が出来ますから、付いて来てくださいね!

では開始。
Blenderは起動していますか?

デフォルト・キューブは出ていますね?

いつもの起動画面です(余計なウィンドウは整理してあります)。
いつもの起動画面です(余計なウィンドウは整理してあります)。

キューブが選択されてオレンジ色の枠が出ていることを確認したら、スパナアイコンのモディファイアリストを表示します。
その中から今回取り上げるのが、「Screw」モディファイアです。
選択しましたか?

いきなり変な形になってしまいましたね。
設定項目を見てみます。

34_02

なんだかぐるりと回った感じ、Angleの360というあたりが怪しいです。これを減らすと……。

どんどん重なりが減って、最後は面がなくなてしまいました。

次は「Screw」の値を変えます。
(Angleは360に戻しておきましょう)

おお、いきなりネジっぽくなりました!

でも、色が変です。よく見るとなんだか、面が重なっているように見えませんか?
そう、もともと立体であるキューブをずらしながら重ねて軌跡を描いているので、面が重なってしまっています。
なぜこうなってしまうかと言うと、現在は自分自身(=キューブ)を中心軸として回転しているからです。
それなら、回転軸をずらしてみましょう。

「Axis Ob」という設定項目があります。これは、「軸にするオブジェクト」を選択するための場所です。
クリックすると、こんな選択肢が現れるかと思います。
現在のシーン全体の中にある「軸にすることが出来るオブジェクト」の候補リストです。

34_05

この中から、試しにカメラを選択してみましょう。

ほら、回転させる軸の中心がずれて、面の重なりも改善されました。
カメラを動かすと、軸の中心が動くため全体の形がどんどん変化します。
カメラの場所によって面が重なって汚く見える時と、きれいな立体に見える時がありますね。

あ、カメラだと後でレンダリングしたい時に困る。ですって?
まだレンダリングは学んでいませんが……まあ、その通りですね。

では、少し前に学んだ「Empty」を使いましょう。
「Add」メニューの「Empty」から「Plain Axis」を選択しても良いですし、ショートカットの「Shift+A」で3Dビューポート上に「Add」メニューを表示させても良いでしょう。

34_07

簡単ですね。

再度、作成中のキューブを選択し、Screwモディファイア設定項目内の「Axis Ob」をクリックします。
今度は、先ほど作成した「Empty」が現れますので、それを選択します。

34_08

せっかく作った「Empty」ですが、画面ではよく見えませんね。
先ほどのカメラの場合もいったんワイヤーフレーム表示(Zキーでしたよね)に切り替えてアップにしてから選択しましたが、もっと簡単な方法はないでしょうか?
あります。もちろんありますよ。
前に一度やったことがあると思いますが、「Outliner(=アウトライナー)」を使ってオブジェクトを選択する方法をやってみましょう。

Blenderの初期画面表示では右上の方に小さめに表示されているはずですが、もしも表示されていない場合のために、出し方もおさらいします。
下の動画をご覧下さい。

最後にちょっと遊んでいます。

Rキーを2回押して、自由回転モードにしてぐるぐる回しています。
みるみる形が変化して面白いですね。まるで、昔懐かしい「ヘビ玉」花火のようです。
(若い方は知らないかも? ググると面白いですね。海外ではヘビでなく、○○に見立てているようで……あー、お下品w)

軸まわりをいじってみたので、ついでに軸設定自体も変更してみます。

「Axis」の値を変更すると、読んで字のごとくXYZそれぞれの軸が回転の中心になることが分かります。

それぞれの軸上の視点から見ると、Emptyを中心にして軸方向にぐるりとしていることが分かりやすいですね。
(Emptyの位置が見やすくなるようにオブジェクトで作って置いてみました)

面がカクカクしているので、分割を増やします。
「Steps」の値を増やしましょう。

「Steps」の下にある「Smooth Shading」にはチェックが入っていますが、入り切りを切り替えても変化はなく、スムージングが効いていないようです。
これまでと同様、ツールパネルにある「Shading」の「Smooth」を使いましょう。
「Smooth」にすると面と面の間がすべてスムーズになってしまうので、残すべき角(エッジ)を残すために、「Edge Split(エッジを分割)」モディファイアを入れましょう。これまで何度かやっているので、記憶にありますよね?

残りの設定項目をいじってみます。
(もちろん、今回の内容に関係のないもの、変わらないものは除外とします)

最初に値を動かした「Screw」の値は、〈回転の垂直方向へのずれ具合〉を任意に設定するものでした。
その下にある「Object Screw」は、オブジェクトの垂直方向の長さ分だけのずれになります。つまり、隙間なくらせんを描くイメージです。
ついでにもう一つ、「Iterations(繰り返し回数)」です。現在の回転角は360度なので、繰り返し回数を増やすと、らせんの回転数が増えていきます。

回転角を少なくしてIterationsを増やすと、今度は隙間が空いていきます。その角度分だけ回転するたびに、オブジェクトの高さ分の垂直方向へずれるからですね。

今回の操作で影響の出る設定項目はこのくらいです。
最後に、もう一度Emptyを移動してみます。

これで、様々な大きさや縮み具合のスプリングの形を、自由自在に作れますね。

ちなみに、こんな風にオブジェクトを回転させると、オブジェクトの断面方向を自由に変えられます。

では、本日のレッスンはこれまでです!

お楽しみいただけましたでしょうか?
そろそろ、キューブだけを使って作れるネタも切れてきましたね……

【今回の学び】

・キューブに任せろ! その10
「Screw(スクリュー)モディファイア」

でした。
【次回の学びは……】

・キューブに任せろ! その11
「Cast(キャスト)モディファイア」

それでは、ぜひまた次回もお越しくださいね!

Happy Blending!!