Tag Archives: ケプラーズ5213

『ケプラーズ5213』いよいよ無料キャンペーン!

kepler_cover_campeign既に購入してくださった方には申し訳ないのですが、『ケプラーズ5213』の無料キャンペーンを行います。これまでの作品の中で最も面白いものになったのに、とても出だしが悪く、このままでは電子書籍の海に埋れていってしまうのです…。少しでも多くの方に届けたい、読んで頂きたいですし。
実施期間は12/30〜1/3(米国時間)です。読んでくださって、もし面白いと感じていただけたら、是非、レビューを書いてくださいね!
ほんの一言でも構いません。それが、この本のページに立ち寄ってくださった人が読もうと思うための一押しになるのですから…。

『壁色のパステル』 優しい家族小説です
『壁色のパステル』 優しくやわらかい家族小説

初作品の『壁色のパステル』も同時に無料キャンペーンを行います。12/30〜1/3(米国時間)ですよ。お忘れなく!

『孤独の王』 絶賛発売中!
『孤独の王』 古代ファンタジー。絶賛発売中!

『孤独の王』にも無料キャンペーンを追加!
こちらは一日少ない1/2までです。米国時間の1/2なので、そのあたりもご注意を!

Sculptrisで使えるMatcap画像を公開

スカルプトを分かりやすく美しく表示してくれるMatcapシェーダー用の画像をBlenderで作成しました。
左側のメニューにある「REPOSITORY」からどうぞ。
《2015.11月捕捉:REPOSITORYへの掲載内容が少しずつ増えてきたので、こちらの直リンクもご利用くださいね!》

と、その前に、「Matcapって単に画面表示用じゃん、それだけきれいにしてもな…」と思ったあなた、画面プレビューの書き出し機能を使えば、動画だって出来ちゃうんですよ。
例えばBlenderなら、OpenGL render active viewportの機能(下図では右下のカチンコのボタンです)を使えば、画面表示状態のアニメーションをそのままレンダリングしてくれます。

OpenGL Render Active Viewport
OpenGL Render Active Viewport

動画のサンプルとして上げた下記のティオセノス号のシーンは200フレームの長さですが、ほんの数分でレンダリングが上がりました。

(クリックしてYoutube動画を再生)
(クリックしてYoutube動画を再生)

ちょっとしたコツとして、背景色をWorldの設定で黄緑色にすると、コンポジットする時に簡単にキーイング出来ます。船体には当然リフレクションは入りませんので、完璧に抜けますしね!

グリーンバックで映画っぽく!
グリーンバックで映画っぽく!

 

<12/24 補足:
Render設定/Shading/Alpha の設定をTransparent にすれば、ビューポートレンダリング時に背景は透明になります。背景色を設定する必要はなかったですね!>

どんどん過去へと消えてしまうブログページでなく、固定ページにリポジトリーを設けましたので、これから色々な配布物を載せていこうかなと考えています。

この記事が、いつか誰かの役に立ちますように!

Blenderで出来る意外なこと

本記事は、Blender Advent Calendar の12月21日担当分です!

Blenderで出来る意外なこと、と題していましたが、お恥ずかしいことに自分の担当日付を勘違いしており、内容を絞らせて頂きました。お詫びに、今後このブログで適宜追加させて下さいませ!!

お題は、3DCGを知らなくても、モデリングとか出来なくても作れる「映像用のかっちょいいロゴアニメーション(飛んでくるタイプとは違うぞ)」となります。

全然意外なことじゃありませんでしたね。もっと意外なことはまた今度・・・・ということでご勘弁。

さて、仕上がりイメージは僕の新作小説『ケプラーズ5213』の予告編で使ったこんなロゴアニメーション。
title_keplers

こんなロゴアニメーションの作り方のチュートリアルなのですが、自分の小説のタイトルについて書いても仕方がないので、季節柄、下記のようなものを作ることにしました。
title_new
さて、最後までお付き合い下さいね。
ダウンロード、インストールなど基本的な使いかたやBlenderが初めてというかたは、藤堂++さんのページに詳しく書いてありますので、是非、参考にして下さい。
こちらから順にどうぞ。素晴らしいページです!)

なお、単位設定はBlenderデフォルト、インターフェースは英語版のままです。ご了承下さい。

・まず、Blenderを起動したら、お約束のデフォルトキューブを消しましょう。Xキーを押して、エンターですね。01

・Addメニューからテキスト・オブジェクトを作ります。02

・XYZ座標=0の原点から書き始められている「Text」と書かれたテキストオブジェクトが出来ます。03

 

・tabキーを押して編集モードに入り、deleteキーで全てのテキストを削除、好きな文字を入力します。04

 

・Merry Christmas! と打ってみました。入力が終わったら、再度tabキーを押して「オブジェクトモード」に戻ります。05

 

・書体を好きなものに変更しましょう。Blenderのデフォルトフォントもなかなか味があって好きなのですが、今回は『ケプラーズ』で用いたのと同じSFっぽいフォント、OCR A Stdを使います。(PCに入っていない人、ごめんなさい。ご自分で好きなものを 使って下さいね)

・画面右のPropertiesパネルから「F」の字アイコンのフォントパネルを選択します。

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・X印の左にあるフォルダボタンを押して、それぞれのシステム内にあるフォントフォルダから、お好きなものを選んで下さい。
(Regularのみで良いです)

font

 

・フォントのプロパティーを設定します。入力したままでは文字間がちょっと広過ぎてまとまりが悪いので、Spacingの値を調整します。全体でしか調整できませんので、一文字一文字のスペースについては、後ほど細かく気にすることにして、先に進みます。

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・テキストオブジェクトを立体化し、べベル(角の面取り)を設定します。Fontパネルを少し下のほうにスクロールし、Geometryの設定を出します。下図では、Extrude(押し出し)を0.02に、べベルを0.01に設定しています。

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・基本的な調整を終えた状態。ここまではオフィスでも出来たりしますよね〜。さあ、ここから先が3DCGの面目躍如です!

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・テキストデータをポリゴン化します。これを行うともう文字としてのプロパティ(内容、フォント、文字間調整など)を変えられませんので、念のため一回保存してから先へ進みましょう。
(FileメニューからSave)

・ポリゴン(=メッシュ)化は、テキストを選択した状態でAlt + Cキーを押します。下図の選択肢が出ますので、下のMesh from Curve..(カーブ、サーフェス、テキストからメッシュを作る)をクリックします。

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・Mの文字を大きくしたいので、Mの文字だけを選択します。
1. 現在はシェーディングされていて裏にある頂点が隠れているので、ワイヤーフレームモードにするために、Zキーを押します。
2. tabキーでEditモードに入ります
3. Bキーを押します(囲んだ範囲をセレクトする選択ツールのモードに入る)
4. Mの字の左上から右下までをドラッグして文字を選択。オレンジ色になります

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Bキーを押して選択するための縦横補助線が出た状態
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選択された部分はオレンジに。適宜マウスのホイールで画面を拡大し、選択されないで残っている頂点などがないことを確認しましょう!Bキーを押せば、選択されなかった部分を追加で選択できます。

 

・Mの文字を拡大します。高さ方向(=Z軸方向)には拡大したくないので、Z方向の拡大を制限します。まずSキーを押して拡大モードに、Shift+Zキーを押すと、Z方向への拡大が出来なくなります。マウスを動かすと、自由に拡大縮小出来るようになりますので、気に入った大きさでマウスクリックして拡大縮小モードを抜けます。
この時に気を付けなければいけないのが、Mの文字の近くにある白と赤の円。デフォルト設定の場合、この位置が拡大縮小の起点になります。Sキーを押した時点でマウスがこの近くにあり過ぎると、思うように拡大縮小出来ず、大きさが激しく変化してしまいます。マウスカーソルをそこそこ離した状態で試して下さい。 15

・Mの文字の位置を調整しましょう。Gのキーを押して移動モードに入り、マウスを動かします。マウスクリックかエンターキーで確定します。

・Mと同じようにCの文字を選択して大きさを調整したら、Chrismas ! 全体を同様に選択し、位置を調整します。Mの左足を伸ばすことになるので、伸ばした後のバランスを考えて調整しましょう。

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・全体の位置が決まったら、一文字ずつ細かく調整します。これまでと同様、一文字ずつ、または数文字ずつBキーを押してから選択し、Gキープラス移動したい方向を示すキー(ほとんどの場合はX方向ですね)を押します。
選択したオブジェクトの一部だけ選択解除したい時は、Bキーを押した後、中ボタンでドラッグします。

上の画像は調整前、下は調整後。違いが分かりますでしょうか?
–> Mとeの間を若干離します。
–> r、i、sの間をそれぞれ詰めます。
(文字詰めを行う時は、文字と文字との間にある全体の空間を見ます。文字間が一番狭いところや広いところを気にしてはいけませんよ、全体のバランスは空間の空きかたで把握します)
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・Mの字の左足を伸ばしましょう。上の図にあるようにMの左足の下部分だけを選択し、Yのマイナス方向に伸ばします。図では移動のギズモが出ていますね。これが出ていれば、緑色の矢印をドラッグすればOK。
出ていなければ、画面下のGlobalと書いてあるところの左側に並んでいるアイコンの矢印を選択します。これで選択オブジェクトから矢印が生えます。
もう一つのやり方として、Gキーを押して、移動モードに入り、YキーでY軸方向に移動を制限。というのがあります。慣れてくるとこちらが便利ですが、押すキーを忘れるとアウトなので、どのアイコンを押すとどうなるか、とか、どのメニューに何が入っているか、も見ておきたいところですね。
(Gキーで移動する方法は、文字の調整で使いましたね!)

・同様にCの下部分を右に伸ばし、びっくりマークを若干拡大して、全体のバランスを整えます。tabキーを押してオブジェクトモードに戻ったのが下図です。

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・いよいよ質感を作ります。右のPropertiesパネルからオレンジ色っぽい球体のアイコンが描かれたタブを選択し、マテリアルを作ります。右側の+ボタンとNewボタンを順に押して、三つの新規マテリアルを作りましょう。

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Newボタンを押してマテリアルが作られると、下にプレビューが出ます

 

・一番上の「Material」を選択し、色を付けましょう。Diffuseと書かれたところの下のボックスをクリックすると、色の設定が出来ます。メインカラーはちょっと深めのグリーンにします。

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・文字の色は後で光らせたいので、ShadingのEmit(発光)値を2にします。外部光源の光が当たったときに文字の表面色が白っぽくなると可読性が下がるので、右のShadeless(陰影を付けない)にチェックを入れます。

これで、自分自身は光って別のオブジェクト(今回の場合は地面)を照らし、自分は別の光源に照らされても影響を受けないマテリアルになります。

shadeless2

 

・続けて「Material.001」を赤に、「Material.002」を明るく淡い黄色にします。EmitとShadelessは緑と同様です。

2324

・地面も作っておきましょう。AddメニューからMesh / Planeを選択します。また、地面にも適当なマテリアルを作っておきます。plane

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Sキー、10を押して、10倍に拡大します。どこから見ても地面の下が見えてしまわないように。

 

・シェーディングされた状態では、こんな感じに見えていますでしょうか。

地面は作成したままの位置だと文字がくっついていますので、地面を若干下に下げます。下図では、ビューの右側にあるプロパティパネル(Nキーを押すと出したり消したり出来ます)のTransform / LocationのZの値を-0.1に設定しています。

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・ちょっと難しい部分に入ります。現段階では文字全体が緑色になっていますが、文字の面取りと裏をそれぞれ赤と明るい黄色にしていきます。

まずは、面取り部分を赤くしましょう。そのためには、全ての文字の面取り部分を選択します。

tabでeditモードに入り、画面下の「Global」と書いてあるところの右側にある三つの立方体アイコンのうち、一番右、「面」を選択するモードにします。(二つ下の図を見て下さい)

Altキーを押しながら、面と面との間のエッジをクリックします。

選択

 

・面取り部分のポリゴンがぐるりと選択出来れば成功。今度は更にShiftキーを押しながらAlt + クリックで、別の文字も順に選択します。

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・下図のように全て上手く選択出来たら、マテリアルから赤いマテリアルを選択し、すぐ下にあるAssignキーを押します。これで、今選択しているポリゴンのみに赤いマテリアルが設定されます。33

・アサインし終わると、下図のような感じになります。

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・次は地面を薄い黄色で照らすことになる、下向きの面を選択します。今度はちょっと面倒です。

1. 1のキーを押して、フロントビューにします。Bのキーを押してポリゴンを選択します。この時、一番下向きの面と面取りの面が囲われていることを確認しながらマウスを動かしましょう。

※押すのはテンキーの1です。文字キーの1を押すと、レイヤー切り替えになってしまいます。(デフォルトで1のレイヤーだけ使用しているので、ここでは問題ありませんが)
テンキーのないPCをお使いの場合は、Blenderの初期設定を変える必要があります。FileメニューからUser Preferenceを選び、出た画面でEmulate Numpadにチェックを入れます。これで、文字キーの数字が、ビュー選択キーになります。1〜0まで押してみてくださいね。pref

2. Shiftキーを押しながらマウスの中ボタンをドラッグして、画面を未選択の文字へ移動します。

3. Bキーを押してマウスを動かして選択したい面を囲みます。少しずつ、全ての文字を選択します。35

・全てを選択し終えたら、うす黄色のマテリアルを選択し、Assignボタンを押して面にアサインします。

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・カメラアングルを設定します。初めからシーンにあるカメラを選択し、回転と移動で位置を調整します。

カメラを動かしながら、カメラからのビューも見やすくするため、まず3Dビューを二つに分割します。画面の右上にある三本の斜め線のところにカーソルを持って行き、左へドラッグしましょう。

Divide

左のビューで0キーを押すと、カメラから見たビューになります。座標系のモードをローカルにしておくと調整がしやすくなります。(下図の中央より少し右下。Localとなっていますね)

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ローカル座標系で回転ツールが選択されている状態。Localの文字の左のアイコンで、“円弧”が回転ツール。色の付いたラインをドラッグします。

 

・カメラが決まったら、左斜め上あたりに光源を移動しましょう。これも、最初からシーンに置いてある「ポイントライト」です。

・光源の位置を調整したら、右のPropertiesで「World」タブを選択し、環境光などの設定をします。

1. Indirect Lighting(間接光)にチェックを入れ、Bounces(光の反射回数)を2回に設定
2.  GatheringをApproximateに。
3. Samplingの中のError値を0.001に。
(この値を下げると間接光の計算が正確になりレンダリング結果がきれいになりますが、計算時間がかかります。お持ちのPCの性能に合わせて、レンダリングテストをしながら値を決めましょう。最終レンダリングをする時以外は、デフォルト値のままのほうがいいかも知れませんね)

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・さあ、いよいよレンダリングです。画面上のRenderメニューからRender Imageを選択するか、Mac以外のFキーつきキーボードならF12を押すとレンダリングが始まります。下図では、地面を水色にしています。
(ちなみに僕は、初期設定でCommand + Rでレンダリングが走るようにしています。Macらしいでしょ!)

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・ちょっと雰囲気を出すために、光源の色をピンクにしてみましょう。ポイントライトのオブジェクトを選択しPropertiesからLampを選択、色を変更します。テストレンダリングをしながらEnergyの値を調整しましょう。レンダリングはESCキーで中止出来ますので、途中で止めて再調整出来ます。

※こまめにファイルを保存することもお忘れなく。

44・静止画としては、これでレンダリングが終了すれば終わりですが、今回は「ロゴアニメーション」なので、動作を付けます。

・最も簡単で効果的な「Buildモディファイヤ」によるアニメーションです。

PropertiesからスパナのアイコンのModidierタブを選択し、Add Modifierをクリック、下図のようにBuildを選択します。

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・モディファイヤをあてると、文字が消えました。これは、何もない状態から文字が出来上がるまでをアニメーションしてくれるモディファイヤだからなのです。画面下のタイムラインで緑色の太線が0にあれば、文字オブジェクトが作り始められる前、これが右へ進むとどんどん形が出来ていきます。

Buildモディファイヤの設定内を見ると、Startが0、Length(表示が消えてますが)が100になっています。100フレーム目、つまりBlenderの初期設定では約4秒後に形状が完成するということになります。

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・完成形が下のGIFアニメです。容量を落としているのでちょっと汚いですが、イメージ通りに出来ましたでしょうか?

Final

 

長い記事を最後まで読んで下さって、ありがとうございます!

明日は、Pronamaさんの、「テクスチャが紫で見れない現象を修正。プロ生ちゃん Blender オリジナルファイル付き」です。楽しみですね!

 

<SMMAW Project No.39>


そして、注目記事、『Blenderで出来るとことん意外なこと』はこちら!

作品ページを更新

新作小説『ケプラーズ5213』の発売に合わせ、作品のWEBに新ページを作成しました。書籍情報についてはAmazon Kindle Storeに掲載のものとほぼ同じですが、こちらには〈読書の友〉コーナーと〈関連作品〉コーナーがあります。読書時に役立つ(かもしれない)ちょっとした情報と、動画などへのリンクです。

ベースにしたデータは予告編などのものですが、今日新しく作ったCG画像もありますので、是非見て下さいね。

ちょうど小説の冒頭部分のシーンがありますので、読み始めてからすぐに画像を見ると、イメージが浮かびやすくなりますよ!

『ケプラーズ5213』サウンドトラック

keplers 5213 soundtrack
keplers 5213 soundtrack

新作小説『ケプラーズ5213』の明日リリースに先立ち、サウンドトラックをsoundcloudにアップしました。予告編の為に作ったものなので、6トラック合計でたった2分30秒しかありません。史上最短のサウンドトラックかもしれませんよ。

あっという間に聴き終わりますので、よろしければどうぞ。

今回は歌ものはありません。途中まで劇中歌を作りかけていましたが、小説のリリースに間に合わなかったので、現状はここまで。ひょっとすると、そのうち追加するかもです。

6トラック中、iPod touchのアプリ〈Music Studio〉完結で作ったのものが3点、Macの〈Reason〉で作ったものが3点です。Reasonのシンセはエフェクト的に使える面白い音が多いので、宇宙とか異星人の雰囲気を上手く出せます。(ほぼプリセット音のままで重ねた程度ですが)
もし、この2つのソフトの使い分けが分かる人がいたら、かなりマニアですねえ。

誰の何の役にも立たない記事でした。

『ケプラーズ5213』の表紙デザイン、上がりました!

『ケプラーズ5213』表紙デザイン
『ケプラーズ5213』表紙デザイン

表紙デザインを初公開!

最後に少しだけPhotoshopで合成、調整していますが、ほぼBlender完結です。文字も含めて!
しかもレンダラーはBlender Internalです。丸の中の宇宙船ティオセノス号は予告編のフレームから書き出したものなのでInternalとCyclesのハイブリッドですが。
元データは長辺4,800ピクセルもあるので、Cyclesだととてもレンダリングが終わりません。Internalだとほんの数分ですからね!

Blender標準マテリアルのエミッション値を上げたもの+GIでのレンダリングは意外ときれいで早いんです。よく見ると緑の光がサンプル不足で妙なエッジが出てますが、Fireflyもノイズもなくて、こんな絵を作るのには便利なんです。きれいでしょ?

ベースのデザインは予告編からの流用です。え、まだ見ていない? では、こちらからどうぞ!

さて、いよいよ小説の発表も近づいて来ました。

いよいよ新作の予告編を公開!

Kate Silverberg in a Fridge.
Kate Silverberg in a Fridge.

12月発売のSF小説、『ケプラーズ5213』の予告編を公開しました!ショット数は少ないですが、思いのほか手間が掛かりました。今日はヒロイン、ケイト・シルバーバーグの髪の毛を延々と描いていました…。
ちなみにこの画像、下記のような手順で作っています。

1. iPod touchのスカルプトアプリiDoughで頭部をモデリング
2. Blenderにインポートし、更にスカルプトと頂点編集で形状を整え
3. Blenderで質感設定し、周囲の環境(冷凍睡眠装置や毛布など)を作成してレンダリング→冷凍睡眠装置は映ってませんね!
4. Photoshopで髪の毛などを追加。ペンタブレットを使って、一本ずつ描きました
5. 顔と髪の毛の全体の明暗と色調をPhotoshopで調整
6. Motionで様々なフィルターやエフェクトをかけ、完成

是非、見て下さいね!

こちらからどうぞ!

新作の執筆状況6

新作『ケプラーズ5213』、まだ三回目の校正中です。もう少しなのですが、Kindle化までにはまだまだ時間が必要で…。そこで、ということで、予告編の一部が少しずつ出来てきていますので、Work in Progress動画をちょっとだけお見せしますね。←音はまだです。

マシンパワーが<これ以上は無理!>というので、これ以上の画質アップはご勘弁(最終はQHDサイズになります)。本当はもっときれいにレンダリングしたいのですが、やはり1フレーム1分以内のレンダリング時間に抑えたいですし。
このカットは全体で二十秒(=600フレーム)あるので、満足いく画質になるまでサンプル数を上げると100時間前後はかかってしまうのです。電気代はもちろん、愛機にそんな無理をさせたくないですもの。
ディティールをDisplacement Mapping で出しているため、Cyclesだけではかなり酷いノイズでした。それを少しでも目立たなくしようと、Blender Internalのレンダリングとハイブリッド・コンポしています。(あ、もちろんCaustics offとか、Filter Glossy、Multiple importanceとか、ノイズ軽減の基本は押さえた上で、Despeckleもかけて)

この記事は、誰の役にも立たないかなあ…。

改めて、Blender.orgのCyclesリファレンスページで、ノイズを減らす方法を読み直しました。

上記で書いた他に、マテリアルの色値を1(真っ白など)にしてはいかん、とか、透明の影に気を付けろ、とか、ありますね。これらの基本でしたね。このシーンは透明物のない、減衰光のない、遮蔽空間のない宇宙のシーンなのであれですが、インテリアシーンなどでFireFlyやノイズに困っている場合、先ほど上げたページを読んでみるといいかもです。

いつか、誰かの役に立ちますように!

新作の執筆状況5 タイトル発表

「ケプラーズ5213」となりました。

途中からずっとこの仮タイトルだったのですが、どうもインパクトに欠けると思い、決め切れませんでした。語呂が「スペース1999」と似ているところは気に入っています。

さて、発売までにはまだやらなければならないことが沢山あるのですが、今週から別の短編を書き始めました。シリーズもののSci-Fiで、同じテーマをずっと追いかけます。月〜金までにほぼほぼ一本書き上がり、今日それを校正しながら修正し、二稿まで行きました。この短編はほとんどiPod touchのPlain Textで執筆。次の短編は7 note miniで、タッチペンで書くと決めています。毎週執筆環境を変えることで、四十肩が再発しないように、という涙ぐましい努力だったりするわけです。

これはケプラーズ5213の後、Kindle Storeに上げる予定。短編を順次上げて、全作完成後に一冊にまとめます。これによって、次作の発売以降、二ヶ月間ほどは、ほぼ常に「新刊」がKindle Storeに上がっている状態になる。という計画なのです!

さて、思い通りに進みますことやら…。

新作の執筆状況2

たった今、新作にエンドマークを入れました。原稿用紙にして、530枚程になりました。短めになるだろうという予想は外れ、『さよなら、ロボット』より少し長い物語になりました。これまで最もエンターテイメント性が高いものになったように思います。文学的な香りは減ったかもしれませんが、より多くの読者にアピールするような、手に汗握る物語になったのではないかと、「今のところ」は自分で思っています。まだ直さなければいけないところがたくさんあり、先は長いです。が、何とか破綻することなく最後まで書き切ることができました!

舞台は、今年の春にその存在がNASAから発表されたケプラー186fという惑星です。地球からは492±59光年離れた、地球型に近い惑星です。ハビタブルゾーンといって、ある恒星系の中で生物が生息できる領域が設定されているのですが、ここは、恒星からの距離や、その惑星自体の大きさ、様々な環境要因から考えて生物が生息できる可能性が特に高いそうです。まだ、大気の組成も分かっていませんが…。

この惑星を舞台にSF小説を書き始めたのは、ひょっとしたら世界で一番早かったかもしれませんよ。今年の四月十七日にサイエンスに発表され、私が新聞でそれを知ったのはそれより後、執筆を開始したのは八月十七日のことでした。

発売はまだ先ですが、やっぱり人は住めないようだという結論が出る前に、夢のあるうちに読者に届けたいな、と思っています。まあ、今の宇宙望遠鏡では今以上詳しいことは分からなさそうなので、当分、夢が壊れることはないのかな、とも期待しています。