僕を作ってきたものたち─003

初めて買ったLPは、KISSの『ALIVE II』というライブ盤だった。
中学校一年の頃だったかな。

KISSとの出会いはラジオで掛かっていた『Rock And Roll All Night』だった。ポール・スタンレーでなく、ジーン・シモンズがリードボーカルを取っていた曲だ。僕はその曲をエアチェックして、来る日も来る日も聴いてた。
ちまたでは『Detroit Rock City』が大ヒットしていたけれど、僕はこっちのほうが好きだったな。

『Alive II』にはこの曲は入っていなくて、後日ALIVEも買った。お小遣いを頑張って貯めて。LP一枚で数ヶ月分のお小遣いだもん。

『Alive II』には好きな曲がいっぱいあって、でもなぜか、ピーター・クリスがボーカルの『Beth』とか、エース・フレーリー(当時の表記。フューレーと書いたアルバムもあった)の『Shock Me』や『Rocket Ride』(これはおまけのスタジオ録音曲)なんかがとても好きだった。
もちろん、針を落としたときの『Detroit Rock City』の興奮にはたいへんなものがあるけど。

その後好きになったQUEENといい、十代前半は洋楽といえばロックだったな。まあ、フォークかロックかカントリーしかなかったし、パンクはもっと後だし。
きっと、後にXTCを中心にした「ひねくれ系」やDepeche Mode(オールタイム・フェイバリット、ベストバンドの一つ!)に走る下地が、この頃からあったんだろう。KISSのメインストリーム系のヒット曲が好きだった友達は、ハードロック〜メタル好きへと成長していったからね〜。

今夜はそんな感じ。
どんな感じやねん?

(お伽噺を連載しているひとの書く記事じゃないな……)

いや、待て。

ジーン・シモンズはお伽噺好きなはずだ。何年か後に出たソロアルバムで、『星に願いを』をカバーしてたからね。
(この曲が『星に願いを』であることはずっと忘れていた。似たオリジナル曲だと思い込んでいた。僕もこの曲はカバーしたことがあるから、ここにも縁があったことになるなあ……)

そうそう、ジーン・シモンズは、『ウエストワールド』っていうマイクル・クライトン原作の映画と二本立てて公開されてたB級映画『未来警察』に主役級のマッド・サイエンティスト役で出ていた。素顔だった。おっさんだった。
今Wikiで調べたら、『未来警察』はマイクル・クライトン(Wikiではマイケル表記)が監督していたんだって。すごい繋がりだ!
そして、『ウエストワールド』はCGIを使った最初の映画なんだって!
この映画は面白かった。ユル・ブリンナー主演だし。
『ジュラシックパーク』の原点。恐竜の代わりにロボットがいるテーマパークが舞台で、閉鎖空間であるところ、ロボットの人工知能が狂って人間を襲うところなんか、まんま下敷きになっているような感じ。
これを中学校一年か二年の頃、厚木の映画館で観たんだよなあ……(どーでもいいっすね)。

マイクル・クライトンも大好きな作家の一人だし、かなり影響を受けていると思う作家だ。
いやあ、三つ子の魂百までじゃないけど、やっぱり子供のころの経験って何かしら残っているんだなあ。

しんみり──。

じゃ、また!

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