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MacでBlenderを始めたひとへのちょっとしたお知らせ

WEB上にアップされているBlenderの操作画像・動画を見ていると、Windowsを使っている人のほうがずっと多いように思います。
ぼくはずーっとMac派なので、ショートカットなどの操作が世間と少々違うかもしれないと考えていました。

例えば先週、こんなツイートをしました。

これはショートカットではなくて初期設定の話ですが、Ctrlキーの替わりにCommandキーを使ったり、Ctrlキーのままだったりと、Mac使いにとって、Blenderの各種キーなどはちょっと思い通りにいかないこともあります。

──ところが、です。

あの有名な【@BLUGjp(Blender日本ユーザー会】さんのTwitterアカウント主さんって、Macユーザーですよね。
そのBLUGjpさんは頻繁にBlenderの「ちょっと役立つ機能やTips」をツイートしてくださってますが、ちょっとした気付きがありました。

最近BLUGjpさんがツイートした中でAlt+Fという自動面貼り&三角化機能がありますが、僕は使っていませんでした。
というのも、Alt+Fというショートカットが、僕のMacでは効かないのです。

まあ、そんなこともあるだろうとPreferenceを開いて設定を試みましたが、これが設定出来ないんですよ!
ショートカットを設定しようとしてキー入力待ちにして、AlfとFを押してもボタンが反応しない!
(しかも、ちゃんと元からAlt+Fになっている……)

ただ、Alt+Mのマージ機能などは普通に働くので、Altが機能していないわけではないのです。
調べたら、答えは簡単でした。

僕のMacには、「かわせみ2」というIMEを入れています。小説などを書くためにMac標準ではないものを入れているわけです。
(かわせみ2は、Mac日本語環境の黎明期にあったEGBRIDGEの流れを汲むすぐれもののIME)

スクリーンショット 2018-08-25 14.24.40

ところが、これのショートカット設定がBlenderとぶつかってしまうのですね。

「かわせみ2」では、Alf+Fに和英変換という機能が当てられていました。

日本語で打ってAlf+Fを押すと、こんな風になります。

まあ、役に立つこともあるでしょうが、この機能は別のキーに引っ越しして、Alt+FはBlenderのためにとっておくことにしました。
Blender側のショートカットキーを変更する手もありますが、それだとチュートリアルを書いていてこんがらがってしまいますからね。

それからもちろん、Blenderを使う時には「かわせみ2」を使わない手もあります。

もしかすると、これはWindowsや、別のIMEでも起こり得ることかもしれませんね。
 

そんなことで、本日の教訓

ショートカットキーが効かない時は、同時に動いているソフトのショートカットキーを調べてみよう。中でもIMEは常時動いているから怪しいぞ!

以上です。

じゃ、また!

Happy Blending!!

MANUEL BASTIONI LABを使おう! その27:いよいよVer.1.61だっ!

さてさて、先週鼻の差で公開されたVer1.61ですが、もう皆さんはお使いになりましたか?
僕もようやくインストールして使い始めたところです。
(ダウンロードはこちらから

さて、ここで早速1つ、注意点があります。

以前のバージョンアップでもそうだったような気がしますが、このManuel Bationi Labは、旧バージョンのデータが残っているとインストールしても動作しないことがあります。インストール時に意味不明なPythonエラーが出て困ってしまったひと、原因はここですよ!

まず、Ver1.6をリムーブして、Blenderを再起動しここ重要!、更な状態になっているのを確認してからインストールしましょう。

はい。
ちゃんと動きましたね。

では、大幅にアップデートされた内容を見ていきましょう。

新機能としてリリースノートに書かれているのは、以下の8つ。

・Assets library, with four hair models
 アセットのライブラリー化。4種の髪の毛形状を含む!
 しかもこれ、将来的にどんどん拡充するとのことです!

・Automatic transfer of rigging weights from body to proxy
 リギング(つまり骨設定)の頂点ウェイトを、プロキシ(つまり服や髪の毛)に自動転送!

・Improvement of human base models
 人体モデルのベースを改善! →いつもの、「解剖学的により正しい」というやつですね。

・Improvement of proxy fitting process using a subset of polygons
 ポリゴンのサブセットを用い、プロキシをフィットさせる工程を改善!

・Human hair shader for Cycles
 Cycles用のヘアシェーダーを実装!

・Toon hair shader for Cycles
 Cycles用のトゥーン・ヘアシェーダーを実装!

・Custom name for finalized characters
 ファイナライズしたキャラクターに、カスタムで名前を付けられるように!

・Expressions parameter for eyes rotations
 眼の回転が、表情設定として行える!

たっくさんありますねえ!
これ以上便利になると、人体を自分でモデリングするモチベーションがますます下がってしまいそうです(笑


髪形は、この四種。
・女性用ポニーテール
・古風な男性ヘア(なんじゃそれ
・アニメ女子用ショートヘア
・アニメ男子用ショートヘア
それぞれの髪形は、タイプが違うモデルには使用出来ないそうです。つまり、キャラクターのカテゴリーが決まったら髪形も1種類の固定になっちゃうということです。まあ、贅沢は言っちゃいけません。将来的に拡充する計画なんだし。

順に見ていきましょう!

まずは基本の「北欧お姉さん」でスタート。
161_01

おっと、ここでいきなり引っ掛かります。

髪の毛を出すためのメニューが、どこにも見当たりません!
髪の毛を出すためのメニューが、どこにも見当たりません!

髪の毛全種類どころか、どうやって髪の毛を出すのか分からない。
さすが、マニュエルさん、今回もやってくれます。きっちり僕の出番を残しておいてくれたわけですね!

……簡単でした。
前回もたしか同じところで引っ掛かりましたね。
プロキシを適用するためには、モデリングを確定して、「ファイナライズ」を行う必要があります。
すると、メニューに「アセット」が現れるのです。
161_03
 

アセットの中から現在のモデルに合う髪の毛を選択し、ロードボタンを押します。

161_04
ほら、こんなに簡単に髪の毛が出来ちゃった!

でも、ちょっとアップにしてみると……

耳のところ、髪の毛が突き出てしまってます。
耳のところ、髪の毛が突き出てしまってます。
GIFアニメが再生しない場合はクリックしてください

覚えていますか?
こういう場合に自動修正してくれるのが、「プロキシ・フィット」ツールでしたよね。

人体と髪の毛を選択して、「Fit Proxy」ボタンを押すと、ほらこのとおり! 耳の部分がきれいに直りました。
人体と髪の毛を選択して、「Fit Proxy」ボタンを押すと、ほらこのとおり!
耳の部分がきれいに直りました。

(まあ、ほんのちょっと被ってますけど、これくらいなら全然オッケーの範囲ですよね)

男性です。
高身長のエルフにしてみました。

髪の毛を加えた時はかなり下の方にあります。プロキシをフィットさせると、ちゃんと頭に乗っかりました!
髪の毛を加えた時はかなり下の方にあります。プロキシをフィットさせると、ちゃんと頭に乗っかりました!

ちなみに、アニメヘアをエルフさんに乗せようとすると……

ぜんぜんフィットしません。
ぜんぜんフィットしません。三角マークで「このヘアは選択したキャラ用に作られたものではありません」とメッセージが出ていますね。

アニメキャラとリアル人物ではトポロジーが異なりますし(頂点の数、構成が違いますね)、そもそもモデリングの手法もシェーダーもまったく違うので、無理やり当てはめる意味はなさそうです。

残りのアニメ少女ヘアはこんな感じです。


 
シャドウに反射、輪郭線の感じもいいですね。

新機能の2つめと4つめにあたる「リギング頂点ウェート自動転送」は、ポーズを変えてもプロキシの形状がしっかり変形されて付いてくる、ということ。前バージョンでは、ポーズを変更するたびにフィットし直さなければなりませんでした。今回のバージョンからは、ボーンを動かすとプロキシも追従します。
つまり、服や髪の毛がちゃんと付いてくるアニメーションを作成出来るようになったというわけです!

3つめは、いつものやつですね。素人目には違いがよくわかりませんが、より「解剖学的に正しい人体」の形状に近付いた。のでしょう。

5つめ、6つめがヘアシェーダーでしたね。
アニメは先ほど見たので、リアルのヘアを見てみましょう。

161_10
シェーダーのネットワーク全体を見ると、こんな感じ。
重要なのは、「main Color」ですね。
カラー設定と実際の髪の毛の色が同じになっています。
161_11

髪の毛の色の編集は、こんなに簡単。


 

これは便利ですね。
ノードエディターで立った1つのパラメーターをいじるだけで、簡単に色を変えることが出来ます!

一方、アニメ調ヘアのシェーダーはパラメーターが複雑。
見栄えの全てをコントロール出来ます。


 
面白いですね!
どのパラメーターが何をコントロールしているか、まあこれは説明の必要はありませんよね。理屈より、結果の見栄えでいじれば良いのではないでしょうか。

7つめ、ファイナライズしたキャラへのカスタムネーム設定です。
キャラクターを作ってファイナライズすると、Manuel Labでは「MBlab_bd1517132758.466452」のような名前(パラメーターの数字を元にしたユニークなランダム数字)がメッシュに付けられます。
これでは分かりづらいですよね。

ファイナライズ時に名前を付けると……
ファイナライズ時に名前を付けると……
オブジェクト名、ボーン名としてそれぞれ設定されます。
オブジェクト名(ボーン名にも!)として設定されます。

最後、目の表情ですね。
Jamesくんの動画でどうぞ。


 

眼の回転に合わせて、ちゃんとまぶたやら周囲の皮膚が動いています。これはリアルな動きですね。
いやあ、もうこれだけで何かドラマが出来ちゃいそうです!

さてさて、今回のバージョンアップもなかなかに凄いです。
次はどんな進化を見せてくれるのか、ほんとうに先が楽しみなアドオンです。
Blenderユーザーで良かったなあ!!

では最後に、アイキャッチ画像では見えない金髪女性の指先の表情も分かる画像をどうぞ(笑
いい雰囲気でしょ?
161_eyecatch

では、またバージョンアップした時に!

Happy Bationing !!!

シンチョク──0121

週末はようやくBlender-99の電子書籍化作業に手を付けることが出来た淡波です。

Vol.1として電子書籍化するのは、第1回〜7回までを予定しています。この週末で、なんとか第3回めの分まで編集が進みました。とはいえ、実はそこまでは以前にワープロ上である程度まとめ直してあったんですよね。
つまり、正味進んだのは僅かばかり……。
それというのも、ブログの記事と電子書籍はやはり違うメディアなので、そのままデータを移せばいいというわけにはいかないのです。

GIFアニメの埋込みも出来ないからリンク化しなければいけないし、それにはサーバーに上げ直す必要もありますし、ものによっては作り直したり、とか。
静止画を張り直すには新たに画像を用意しなければいけないですし。

それに、改めて読み直してみると、極限まで分かりやすく書いたつもりが、結構分かりづらいところや不親切な書き方が散見されます。
そんな部分も今回は全て書き直しています。
究極のBlender入門書を目指して!
(大げさ)

掲載する画像もちょくちょく直して差し替えているので、思ったより時間がかかっています(この記事のアイキャッチみたいにシードくんロボットを使った画像を作ったりして)。
連載を開始した頃はバージョンも2.78だったので、バージョンに依存しているキャプチャ画像も今後差し替える必要が出てきます。
発売まではまだまだ時間がかかりそうですねえ。
まあ、その分、ここで連載していた記事よりグレードアップしたものになりますから、どうぞご期待くださいませ。
(書いている側と読んでいる側では読み込み方も違いますし、ディティールの違いなんかどうでも良かったりするかもしれませんから、「え、全然変わらないじゃん」と思われる可能性もありますが……)

Blender関連は、こんな感じです。

あ、そうそう、例のアルバム『Struggling』のプロモーション用クロスフェード・ビデオですが、完成してYouTubeなどにアップしました。
ここにも埋込んでおきますね。たった3分で全曲のハイライトを聴けるので、どうぞちょっとだけお時間下さいな。
アニメーションは全編Blender製ですし!

 

それから、Manuel Labについて。
昨日見に行ったときにはまだVer.1.6.0だったのですが、たった今見たら、とうとう1.6.1が公開されていました!
いよいよ髪の毛が実装されるバージョンですよね!
来週末、なんとか時間を作って解説記事を書きたいところです。
(公式ビデオを見るとだいたい分かっちゃうところが辛いですが……)


小説は、一進一退という感じでしょうか。
ウィークデイはほぼ毎日、『イン・ザ・フォグ』を執筆しています。
基本的に、電車に乗っている時だけしか書く時間を取れないので、多くても2,000字程度@日。少ない時は数百字しか書けないので、一週間分の合計でも恐らく10,000万字には届かないでしょうね。
それでも、ちょっと今まで引っ掛かっていたストーリー上の大きな矛盾点が解決出来たり、どうにも書き進められなかったりしたエピソードをクリア出来ました。
明日からも、どんどん書きますよ!


もう一つ報告したいことが!

昨年発売した童話『とっても小さな九つの国』の最終巻である『魔女と王様』に、Amazonで5つ星レビューが付きました!
実際にレビューが付いたのは先々週のようですが、発見したのが先週でした。
いやあ、嬉しい限りです!

先週の進捗は、こんなところでしょうか。

では、また次回!

Manuel Lab 1.6特集-3(MANUEL BASTIONI LABを使おう! その26)

先週、先々週に引き続きまして、Manuel Bastioni Lab Ver.1.6の新機能を紹介します。

え、それって何? というあなたへ、簡単な解説を。

マニュエル・バッショーニ・ラボ(通称「マニュエル・ラボ」としてます)は、BlenderのAdd-on(つまりプラグイン・ソフト)で、人体モデリングを効率良く行う高機能なシステムです。
特徴:
1.かの有名な「Make Human」の開発者の一人でもあるManuel Bastioni氏が、さらなる高みを目指してBlender内部で動くソフトとして開発
2.Blenderとの統合が進み、ボーンはもちろん、マテリアル、ライティングまでそのまま使える
3.先進的なオートモデリングシステムを実装
4.プロキシの仕組みを使い、Blender内や外部ソフトで作成した衣服を簡単に組み込める

もっとたくさんあるのですが、書き切れないので割愛します。詳しく知りたい方は、このシリーズを頭から読む、という方法もありますね!


今回の特集は、残りの2つです。

Big improvement in usability and algorithm of proxies.

使い勝手の大幅な改善。プロキシシステム(洋服を着せたりするシステム)の大幅な改善!

New fantasy targets.

新たな『ファンタジー』キャラ用のターゲットを追加。

 

最後の一つが未だにどんな機能なのかわからないのですが、まあいじっているうちに分かるかもしれませんし、分からなかったら誰か教えてください(笑

では、スタート。

プロキシシステムを使うには、まず服がないと出来ませんね。
先日発売した小説の表紙に使ったモデルの服を流用して使うことにします。
飛ぶ夢Cover_s

用意しましたのがこちらの服です。
163_01

え、欲しいですか?
こんなので良かったら、どうぞこちらからダウンロードしてくださいね!
(無償といえど、とても人様にお見せ出来るものではなかったので、少々手直しを入れましたが)

さあ、作業開始!

Blenderを起動したらデフォルトキューブを削除し、お好きなタイプのキャラクターを作成します。
(もちろん、女性が前提ですよ)

 

服のファイルから、服のグループをアペンドします。
(グループをアペンドすれば、マテリアルなど必要な情報も同時についてきます)

読み込んだ服の位置と大きさを、適宜調整します。
必ずエディットモードで行ってください。オブジェクトモードで行うと服の原点がずれてしまい、プロキシシステムを適用したときにモデルとの位置がずれてしまいますので。
163_06
これでだいたいの形は合いました。
でも、胸が飛び出てしまったりして、ぴったりは合いませんでした。

ちなみに、胸の先にポチッと出ているのはボーンの先ですよ(笑
紛らわしいので、今は非表示にしておきましょう。
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プロキシシステムを使うためには、ファイナライズ処理をする必要があります。
ファイナライズを行うとモデリング作業が完了したということになりますので、もうモデルの種類などは変更出来ません。
163_05

プロキシシステムを適用します。
胸のはみ出した部分は覆い切れないので、マニュエル・ラボ用のマスクを用いて頂点を隠すことが出来ます。
オブジェクトデータのタブを開くと「mbastlab_mask」が選択されています。エディットモードに入り、更に隠したい頂点を選択して「Assign(適用)」ボタンを押します。
オブジェクトモードに戻ると、胸が隠されているのが分かります。
163_07
〈最後に少し微調整〉
服との境目など、マスクで隠してしまうと不自然な場所にある頂点は、手作業で編集します。
プロキシシステムを適用後は、エディットモードでポリゴンなど移動してもリアルタイムでは反映されません。
オブジェクトモードと行き来しながら少しずつ調整します。

163_08

マテリアル表示にしてみました。
一見いい感じに出来ていますが、よく見ると服と肌が接する部分など、穴が空いたり真っ黒になっています。
真っ黒になっているのは、元からモデルに適用されている「黒水着」部分ですね。
これは、全部選択して肌のマテリアルを当て直せば良いでしょう。


 

次に、穴あきを修正します。
(時々「Assign」と「Remove」を間違えたりして、動画はちょっと長めですが)


 
どうやら出来たようですね。

なお、少しだけ全体的にモデルがはみ出す時には「Offset」の調整で、フィットさせた服のポリゴンが交差するなどの問題が起きたときは、「Influence(影響度)」の値を調整することによっても、直すことが出来るようです。
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では、せっかくですからいろいろなポーズをさせてみましょうか。
163_12

GIFアニメを見ると分かるように、操作は次の繰り返しです。

・ポーズを選択すると即適用される(少々待ちます)
・服がついてこないので、「Fit Proxy」ボタンを押す
・マスクで修正した突き出し部分が反映されないので、エディットモードに入る
・隠したいポリゴンが選択されていることを確認し、「Assign」ボタンを押す
・オブジェクトモードに戻る

かなりの追従性ですが、さすがに最後の平行棒ポーズは無理でした。

さて、公式ビデオでは、別の形状(ベースモデルは同じものに限る)の人体モデルにも簡単に適用出来るという説明があります。
現在の画面では出来ないので、それはどうやるのか、ちょっと調べてみました。

どうやら、いったんモデルを削除して再びイニシャライズ(「Init Charactor」)し、プロキシ(服など)を再度フィットさせれば良いようです。
結果がこちら。
GIFアニメは、元のモデルを削除したところからです。
163_13
この追従性、すごいですね。
脇腹のあたりなど、完璧に貼り付いたごとくフィットしています。

■秘密■
実は、この完璧さには秘密があります。
ここで使用している服のモデルデータは、基本的に同じトポロジーの人体を改造して作ったもの。
だから、頂点の配置が共通していて、動きに対する追従性が高いのです。
体にフィットした服を作成したいときには、体の形状をコピーして編集すると便利ですよ!

これで、かなり自在に使いこなせるようになったのではないかと思います。


最後の機能紹介はこちらでしたね。
New fantasy targets.

新たな『ファンタジー』キャラ用のターゲットを追加。

 

よく分からないので、2つのバージョンを同時に起動し、「Fantasy Female」を作成した直後の画面を比較してみました。
163_14

お、今さらながらですが、1.5ではポーズがレストポーズになっていませんね。レストポーズというメニュー自体がなかったのでした。
キャラクターの種類によってそれっぽいモデル立ちが1.5までの初期ポーズだったわけです。

「ターゲット」ということで頂点グループを比較してみましたが、新旧での違いはありませんでした。
163_15

体型のタイプはどうかと思って比べましたが、これも同じです。
163_16

っとまあ、順にキャプチャを載せていっても脳がないので、途中は端折ります。
──見つけました。

左が1.5、右が1.6です。 設定項目が倍に増えていますね!
左が1.5、右が1.6です。
設定項目が倍に増えていますね!

「ターゲット」なので、モデリング時の変形に使うパラメーターですね。

もうVer1.5は閉じて、新しい設定項目を見てみましょう。

なるほどなるほど。
エルフの耳はとんがり耳ですから、その形を詳細に調整出来るようになったのですね!

耳の新しい設定項目を試してみました。


 

おおおーっ。こりゃあいいですね!

次は歯。ヴァンパイアの歯に加えて、オークの歯が設定出来るようになりました。
オークの歯……どんな風になりますでしょうか?

163_19

これは素晴らしい!
歯が突き出すと同時に、しっかり受けアゴになって、口の周囲も形が変化しています。
これで、猫目エルフ耳のオークなんて変なクリーチャーも作り放題ですよ!


ということでお送りしてきましたManuel Lab 1.6特集ですが、今回を持ちましてミッション・コンプリーテッドとなりました。
でも、もうすぐ1.6.1(待望のヘアー機能搭載)がやって来ますからね、ぼーっとしてはいられません。

ではまたその時まで、サラヴァ!

Happy Bationing !!!

Manuel Lab 1.6特集-2(MANUEL BASTIONI LABを使おう! その25)

先週に引き続きまして、Manuel Bastioni Lab Ver.1.6の新機能を紹介します。

え、それって何? というあなたへ、簡単な解説を。

マニュエル・バッショーニ・ラボ(通称「マニュエル・ラボ」としてます)は、BlenderのAdd-on(つまりプラグイン・ソフト)で、人体モデリングを効率良く行う高機能なシステムです。
特徴:
1.かの有名な「Make Human」の開発者の一人でもあるManuel Bastioni氏が、さらなる高みを目指してBlender内部で動くソフトとして開発
2.Blenderとの統合が進み、ボーンはもちろん、マテリアル、ライティングまでそのまま使える
3.先進的なオートモデリングシステムを実装
4.プロキシの仕組みを使い、Blender内や外部ソフトで作成した衣服を簡単に組み込める

もっとたくさんあるのですが、書き切れないので割愛します。詳しく知りたい方は、このシリーズを頭から読む、という方法もありますね!


今回の特集は、この3つです。

Support for phonemes. Unified expressions for anime and humans.

『音素』をサポート。アニメキャラでも人間型でも、表情を統合。

Custom rest poses.

好みのレストポーズを設定出来るようになった。

Improvements in shaders and skeleton structure.

骨構造とシェーダーの改善。

【4. 音素のサポート】

では始めましょう、と言いたいところですが、まずは前回の補足から。

「複雑な表情」では、モデリング時にそれぞれの顔パーツの動きを見てました。
でも、Manuel Labの表情システムの真骨頂は、モデリング終了後にありました。
即ち、「ファイナライズ」を行った後で、表情の調整を行うのが本当のやり方でした。

今回の「音素」も含まれますので、まずはファイナライズしてみます。

北欧系27歳のファッションモデルさんに登場していただきました。北欧にしては色黒ですが。
北欧系27歳のファッションモデルさんに登場していただきました。北欧にしては色黒ですが。

ツールパネルの下から2番目に、ファイナライズ用のツールがあります。
ML_16_02
ボタンを押すと「どこに保存するか」聞いてきますので、適当なフォルダーを選択し、画面右上のこのボタンを押します。
ML_16_03
しばらく待つと、作成前と概ね同じ表示に戻ります。
ML_16_04
「Face Expressions」を開くと──
ML_16_05
凄い数の設定項目が現れました。
真ん中あたりから、「Phoneme_a_」などの項目がずらり。これが音素ですね。

音素の前に、いろいろな表情を作ってみました。


これ、楽しいです!

表情のパラメーターの上に、「Insert Keyframe」というボタンがあります。
これを押すと、その時点での表情がアニメーションデータとして保存されます。
画面の右側を見ると、「Shape Key」に登録された頂点情報がアニメーションキーとして保存(記録)されているのが分かります。
(項目が多いため、文字の周囲が緑色になっているのが見えるだけですが)

低画質ですが、レンダリングして動画に書き出してみました。


変化のさせ方が均等なので人工的な感じが激しいですが、キーを打つタイミングをきちんと調整すれば、これは相当に有効ですね!

続いて音素です。
アイウエオを喋らせてみます。


ちょっと控えめな感じがまたいいですね。
感情的な表現にしたければ、ある音の口の形を作った上で、表情のパラメーターを適度にブレンドしてやればばっちりです。
動画では、日本語の「え」の音の口の形を作ろうとして、「o」を少し混ぜてみています。
Blender標準のシェイプキーの仕組みに準拠しているので、複数のキーを混ぜるのも簡単なのですね。

先ほど同様に、低品質でレンダリング。


ちゃんと、喋ってるように見えますよね!


次、いきます。

【5. 好みのレストポーズ】
休憩レストポーズとは、何もしていない時のポーズ。通常は、ボーンを仕込んだり調整するときのポーズを指しますが、MB Labの場合は最初からボーンが仕込まれていますし、調整も不要です。
今ひとつ何のためにあるのか分かりませんが、この機能を、「いつでも外部に保存出来るポーズライブラリ」と考えても便利かもしれません。

扱いはきわめて簡単。 選択メニューに保存したものが出ないのは残念ですが、ここがどんどん肥大していくよりもファイルとして選べた方が良いとも考えられますね。
扱いはきわめて簡単。
選択メニューに保存したものが出ないのは残念ですが、ここがどんどん肥大していくよりもファイルとして選べた方が良いとも考えられますね。

本日の最後は、
【6. 骨構造とシェーダーの改善】

シェーダーについては、公式紹介動画から、キャプチャで抜粋してみました。
ML_16_09
歯の形状が更にリアル化されると共にシェーダーも更新されています。瞳には屈折とコースティクス(集光効果)が入り、さらに高度な表現が出来るようになっていますね。

骨について詳しいことは分かりませんが、前回も紹介したものと合わせてお読みくださればと。
前回、Bendy Boneについて書きました。あれはあれで大きく間違ってはいないと思いますが、Bendy Boneの主たる目的は、どちらかというと筋肉の表現のようですね。

最初は非表示になっているボーンレイヤーを表示すると、筋肉に沿うようにBendy Boneが配置されていることが分かります。
体格や年齢を大きく変化させてもこのボーンは追従し、筋肉の動きをきっちり表現してくれます。
いやあ、すごいですねえ!
ML_16_10

さて、いかがだったでしょうか。

本日の講義はここまでとします。

来週も、続きがありますので宜しくお願いしますです!

では、Happy Manueling!!

Manuel Lab 1.6特集!(お待たせしました:MANUEL BASTIONI LABを使おう! その24)

Ver.1.6公開からずいぶん時間が経ってしまいましたが、ようやくこちらで特集するチャンスがやって参りました。
(サボってただけじゃないか! って言わないで……)

今回のミソは、たしか表情とプロキシシステムの刷新、だったはず。

さっそくリリースノートを見て意訳してみましょう。

Basic muscle system, based on standard Blender bending bones, in order to offer the max portability.

様々なタイプのモデルにおけるシステムの可搬性(柔軟性)を最大限にするため、Blender標準に含まれているBending Bone(つまり、一本のボーン自体を曲げられる仕組み)を、基本的な筋肉系システムに採用。ここでいうBending BoneはBlenderで言うところの「Bendy Bone」ですね。意味は同じです。

Inverse kinematic controllers for skeleton rigging.

骨のリグにIKコントローラーを実装。

Advanced mix algorithm to easily create complex expressions.

複雑な表情を作るための先進的な(頂点座標をミックスする)アルゴリズムを実装。

Support for phonemes. Unified expressions for anime and humans.

『音素』をサポート。アニメキャラでも人間型でも、表情を統合。

Custom rest poses.

好みのレストポーズを設定出来るようになった。

Improvements in anatomy of models.

解剖学上の改善(→これは毎回のようにありますね、お蔭でどんどんリアルな人物になります!)

Improvements in shaders and skeleton structure.

骨構造とシェーダーの改善。

Big improvement in usability and algorithm of proxies.

使い勝手の大幅な改善。プロキシシステム(洋服を着せたりするシステム)の大幅な改善!

New fantasy targets.

新たな『ファンタジー』キャラ用のターゲットを追加。

 


次に進む前に──
まだ持っていない方はこちらからDLしてくださいね。
もちろん、母艦のBlender同様に無料ですから!


さっそく一つずつ見ていこうと思いますが、なかなかに数が多いので、何回かに分けて連載していきましょう。

では──、

【1. Bendy Boneへの対応】
キャラクターを作成する前に、「Use Basic Mastles」にチェックを入れると良いかも。
ボーン表示が「B-Bone」になり、Bendyの分割具合が分かりやすくなりますので。
ML16_00
今までと同じ、Bendy Boneなしで肩と肘を動かしてみました。
ML16_01
 

次は一本のボーンをBendy Boneでそれぞれ5分割します。
ML16_02
 

この状態で曲げると──
関節の内側部分が若干自然な感じの変形になっているのがわかるかと思います。
(ここでは極端な例として5分割しましたが、実際に使うときは「曲り方」「減り込み方」をよく見て、ベストな分割を決めると良いでしょう)
ML16_03
 

曲げた状態で、Bendy Boneの分割数を変えて見ましょう。
1に下げた「骨が曲らない状態」と比べると、腕の形状に無理がなくなっていて効果が実感出来ますね。
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【2. IKコントローラーを実装】
これは強力です!
「Use Inverse Kinematic」にチェックを入れます。
ML16_05
 

見てください、このIKコントローラーっぷりを!
見てください、このIKコントローラーっぷりを!

 

さっそく動かします。
まずは顔の向き。
ML16_07
あちこちいじってみましょう。
ML16_08
こんな簡単にポージング出来るなんて!
きっと、「解剖学上の改善」てやつの効果も出ているのでしょうね。
無理な動きをさせればさすがにポーズが壊れてしまいますが、この追従性なら、自由度は相当高そうです。

【3. 複雑な表情】
これも楽しみですよ。
見てください、このパラメーターの多さを!
ML16_09

いくつかいじってみましょう。


 

Manuel Labの表情設定、素晴らしいですねえ。なんて豊かな表情なのでしょう!

ここまで見てきたものだけでも、かなりいろいろ楽しめそうです。
「deglutition」なんていう「飲み込むときのノドの動き」だとか、
「お腹の張り具合」まで表情の要素として含まれています。
これなら、およそどんな表情でも作れそうな気がしますね!

と、いうことで前半三つを見てきましたが、続きは次回のお楽しみに致しましょう。

ではまた(多分)来週。

Happy Blending !!

〜おまけ〜
どうやら次のVer.1.6.1では、とうとう髪の毛のモデル・ライブラリ(基本的なものが何種類か)が付くようですね。まだ開発中とのことですが、いいところまで来ているようです。

Manuel Lab 1.5登場!(MANUEL BASTIONI LABを使おう! その23)

ええ、そうです。今回のVer.1.5も、チェックを怠っている間に公開されていましたとも……。

公開日は4月14日ですから、まあ10日ちょっとの遅延です。ま、良しとしましょうか。
WIP段階ではこまめにチェックしていたんですがねえ……。

前回の「その22」から、約5ヶ月が経過しています。その前回はVer.1.4登場の記事でしたから、5ヶ月ぶりのバージョンアップということになります。

さて、今回の目玉はというと……?

・人体の構造がより正確になり、モデル形状がアップデートされました

・テクスチャがよりリアルになり、特にディスプレイスメント用のマップがかなり良くなったそう
それによって、別途使っていたディティールマップは不要になったとのこと

・首、肩、胸筋、腹部においてトポロジーの最適化が進みました。口腔側面にも形状追加

・スキンシェーダーが進化し、2レイヤーで反射を設定出来るマテリアルに。年齢をプロシージャルで制御。眼や歯のシェーダーを改善

・モーションキャプチャーのファイル(.bvh)をサポート

・ボーンの捻りをサポート
(〈脇の下〉やあぐらをかいたときの〈足の付け根〉など、自然な変形になりました)

・その他、新しいポーズが追加されていたり、アニメキャラ形状やテクスチャ読み込み、プロキシツールのバグが修正されていたり……

今回も盛りだくさんのアップデートですね!

詳しくは、こちらのリリースノートをご覧下さい(英語ですが、画像たっぷりなのでアップデート内容は分かりやすいです)。

さっそく、デフォルト設定のキャラ(ヨーロッパ女性、33歳)を作成し、そのままレンダリングしてみました。

600×600ピクセルでCyclesのサンプル数は256です。これで51秒です。
これまでよりちょっとレンダリング時間が遅くなったかもしれませんね。

気になったので、バージョンを1つ前に戻して同じようなものをレンダリングしてみます。

ML15_02_1,4

これで47秒。まったく同じ設定ではないので単純には比べられませんが、8%ほど遅くなっていました。肌の艶感など、リアリティはかなり増していますが、やはり表現がアップした分、レンダリング時間は我慢しなければならないようです。

1.4と同じくらいのノイズに減らすため、サンプル数を倍の512にしてみました。レンダリング時間は1分48秒。このサイズでこの時間なら、まあ待てる限度内でしょうか……。

ちょっと肌の色が浅黒いし、表情が儚げな感じですね。0.1のバージョンアップで随分と変わるものです……
ちょっと肌の色が浅黒いし、表情が儚げな感じですね。0.1のバージョンアップで随分と変わるものです……

にしても、全体的なリアル感はかなり増していますね!
なんというか、存在感がかなりリアルです。1.4までのものはまだいかにもCGぽいというか、今回のものは全体のバランス、ポーズも含めてかなりリアルな人間のように感じられます。

指のSSS感は減っていますが、確かに1.4では光が通りすぎていたのかもしれません。とてもきれいで好きでしたが、現実的にはこんなに明るくはならないのでしょう。

と、思いましたが、ちょっと待ってください。
設定済みのスタジオライティングが変更になっているようですよ。ちょっと比較してみます。
ML15_04

Ver.1.4までは逆光で下から照らしていたライトがなくなり、全て上方向からの光になっています。確かに、あの下からのライトはちょっと違和感があったのですよね。これもまた、改善点ということなのでしょう。

改めて、Ver.1.5に1.4のライティング設定を読み込んだものでレンダリング。
ML15_06

 

全体が程よい感じに調整されています。肌の色がかなり異なるのは、これまでは2枚のテクスチャを重ねて色を出していたのが1枚のテクスチャで表現出来るようになったことが大きいようです。

Ver.1.4の肌テクスチャ:

肌の表面用、皮下用、ディティール用、顔色用+ディスプレイスメント用で、合計5枚ものテクスチャを使用していました。

 

Ver1.5の肌テクスチャ:

肌用のテクスチャは、ディフューズとディスプレイスメントの2枚だけ。これなら、肌の色を調整するのも簡単そうですね。

 

シェーダーの構造はそれぞれこんな感じ。
(複雑すぎて、キャプチャーでは文字も見えませんが……)

1.4nodes
こちらは1.4のもの。複雑すぎて、どこをいじったらよいのか分からないですね。
1.5nodes
こちらが1.5のもの。これだけシンプルになれば、ノードのパラメーター調整もしやすそうです。

 

いろいろとパラメーターをいじってみましたが、肌色を調整したいときは、やはりディフューズマップの色を変えるのが早そうです。最もお手軽な方法として、ディフューズマップを接続している「Color Map」の前に、「Hue Saturation Value」ノードをインサートしてみました。

こんな感じです。

ML15_07

上の設定でレンダリングしたのがこちら。明るくして再度を抑えています。

彩度を90%に落とし、明るさを120%にアップしています。
彩度を90%に落とし、明るさを120%にアップしています。

 

元がこちら
元がこちら

 

肌の話で誌面が尽きてしまいましたが(笑、最後に追加になったポーズのことを少しだけ……。

瞑想のポーズ。間接の捻りが追加されているので、足の付け根での不自然な変形がなく、とても自然なポーズになっています。

ML15_08

 

セクシーな座りポーズ。脇の下の筋肉の伸び方などを見ても、かなり自然です。

ML15_09

 

その他にもいろいろ新しいポーズがありますよ。一覧はこちら。

ML15_10

お、と思ったポーズがあったら、ぜひ試してみてくださいね!

では、今回はここまでです。


なお、本バージョンのテストはBlender 2.78bを用いています。最新バージョンの2.78cでなくとも、無事動作したことを追加で報告しておきますね。

今後もますます注目のManuel Lab、また何かニュースがあればこちらに記事を書かせていただきます。

その時まで、チャオ〜!

Blender2.78bはどこまで高速化された?

このツイートからもう10日以上が経ってしまいましたが……。

Blender2.78bのスピードアップ具合について、ちょっとだけ。

Cyclesのレンダリング速度が10倍とかって話が独り歩きするとなんなので、自分のMacでテスト。
ちなみに、10倍アップしたのはヘアの動きにモーション・ブラーを入れたときのレンダリング速度アップ値だとか。

インテルのCPUでのレンダリング時間がアップしているということなので、Macでのレンダリング速度が速くなっているのかを知りたくなりました。

さて、結果は?

早速、レンダリング中のキャプチャを。

まずは比較用の旧バージョン、Blender2.78aからです。
01
現在制作中の『SF雑誌オルタニア Vol.3』の表紙用CGデータを小サイズでレンダリングしています。
木やビルをパーティクルで大量に配置しているので、レンダリングが始まる前の事前計算も結構長くなっています。
上のキャプチャは、実際のレンダリングが始まった時点で何秒経過したかを示しています。

約1分24秒の事前計算後に画像のレンダリングが始まったということですね。

02

そしてこちらがレンダリング終了画面。

約4分で計算終了です。

次に、最新バージョンの2.78bを見てみましょう。まったく同じシーンを起動し、レンダリング開始。

03_b

先ほどと同様、事前計算の時間です。

おや? 1分46秒も掛かっています。

旧バージョンより時間が掛かっていますね。

次に、画像の計算終了画面です。

04_b

約3分47秒。13秒のスピードアップです。割合にしてみると、5%強くらいでしょうか。

事前計算に時間が掛かっているのに合計時間が短いということは、もっとシンプルなシーンならスピードアップ効果が出そうです。

『さよなら、ロボット』の予告編映像で使ったグラマン氏邸のダイニングルームを引っぱり出してみました。
事前計算は軽いですが、非常にレンダリング計算の重いシーンなので、サンプル数を下げた汚い画像での比較になりますが……。

まずは2.78aから。

2.78a
2.78a

レンダリング時間は15分14秒(914秒)です。

次に2.78bでレンダリングしてみましょう。

2.78b
2.78b

結果は、13分38秒(818秒)です。

その差は1分半。比率にして10.5%のスピードアップです。

そして、2つの画像をよく比較すると、本の僅かですがノイズの量が減少しているようにも見えます。時間だけでなく、レンダリング品質もアップしているのかもしれません!

もちろん、シーンによる差やマシンの個体差もあると思いますが、1割以上のスピードアップというのは、CGのレンダリングではかなり大きいと思います。特にアニメーションなどを制作している時は、100フレームのレンダリングに掛かっていた時間で、今後は110フレーム以上もレンダリング出来るのですからね!

これは僕の環境での事例ですが、なかなかいい結果なのではないかと思います。

いかがでしょうか?

まだ2.78aをご利用のみなさん、ぜひ、2.78bにバージョンアップしましょう!

では、今夜はここまで!


 


 

Blenderアドオン紹介/PBR Materials 2

最近見つけた、とっても良いなあと思ったシェーダーのアドオンを紹介します。

Blender Nationで紹介されていた「PBR Materials 2」です。リンク先に紹介動画がありますので、これを見るだけで期待が膨らみます。
(実は、動画を見るだけで使い方も分かっちゃうんですけどね〜w)

インストールし、Cyclesのマテリアルを作成すると、いきなり設定画面が現われます。
pbr1

現われたシェーダーボールをクリックすると、マテリアルの一覧がずらりと!

これはDielectric(誘電体)の一覧
これはDielectric(誘電体)の一覧
金属以外の質感はだいたいここ。

 

こちらはメタルの一覧
こちらはメタルの一覧

 

これをマテリアルに当てるだけで、リアルな表現がすぐに出来ます。

これは、スザンヌにWax(ろう)を当てたところ。光がきれいに透過しています。 背景はAndrew PriceさんのPro Lighting Skyです。
これは、スザンヌにWax(ろう)を当てたところ。光がきれいに透過しています。
背景はAndrew PriceさんのPro Lighting Skyです。サンプルはデフォルトの128で、レンダリング時間は21秒。

 

これだけでもなかなか使い勝手が良いのに、さらにテクスチャでシェーダーをMixして複雑な表現が出来るようになっています。

ノードエディターを表示すると、プロパティパネルにテクスチャ一覧が表示されるのです!

たくさんのテクスチャが登録されています!
14種類ものテクスチャが登録されています!

 

しかもこれ、プロシージャル(手続き型の内部生成)テクスチャです。画像を使用していないから解像度フリーですし、パラメーターの設定次第で色々なバリエーションを生み出せます。

ゴールドのマテリアルを作り、さきほどのワックスとレザーのテクスチャをマスクにしてミックスしてみます。
pbr5

レザーの皺の部分がワックスになっています
レザーの皺の部分がワックスになっています

 

こんな表現が簡単に出来てしまうわけです!
もう少し実用的な例を作ってみます。

基本マテリアルをブラスに、「錆び」のテクスチャをマスクに使って、錆びのマテリアルをミックスします。
基本シェーダーをブラスに、「錆び」のテクスチャをマスクに使って、錆びのシェーダーをミックスします。

 

結果がこちら。

pbr9

こんなマテリアルが簡単に!

ひとつ、注意点があります。

ミックスシェーダーを作るときは、マテリアルタブの設定でもノードエディターでも構わないのですが、ミックス内のそれぞれのシェーダーを作るときはマテリアルタブを使わないようにします。
マテリアルタブの「PBR Materials」設定でシェーダーを選ぶと、ミックスシェーダーが消えて、新しく選択したシェーダーに置き換わってしまいます。もちろん、データブロックとしては残っているので消えてしまうわけではないのですが、ノードエディターで設定するときに二度手間になります。

ノードエディターでシェーダーノードを選択したときにプロパティパネルに出た「PBR Materials Nodes」を使うようにしましょう。自動的にノードが接続されないのは残念ですが、まあここまで出来ていれば繋ぐだけですから、文句は言いっこなしですよね。

もちろん、これらは本格的な「物理的に正確なシェーダー」ではありません。盛り込める部分についてはある程度物理ベースの数値が設定されているようですが、カーペイントシェーダーなどを見ると、これがあくまでも「なんちゃってPBR」であることが分かります。
まあ、何事も過信は禁物。

ここまで出来て無料ですから、これはもう大満足の部類でしょう。
かなり使えると思います。

もっとリアルに表現したかったら、自分でちまちまノードを組んでパラメーターを調整すればいいのです。これ以外にもいろいろとPBR系のアドオンはありますから、有料のものも含めてそれらを検討する手もあります。

何しろ、短時間でそれなりに出来の良いマテリアルがパパッと出来てしまうので、たいへんオススメの逸品です。

じゃ、また明晩!

そろそろBlenderのことを

グッド・イブニング!

さて、前々からBlenderの解説書を電子書籍で出版したいと思っているのですが、1文字も原稿を書いていない状況が1年以上続いています。
で、そろそろちゃんと考えなきゃなあと思っている今日この頃です。

よくある「ダウンロード」から始まって「インストール」、「基本操作」、と続く部分は押さえなければならないと思いつつ、もう少し違ったアプローチをしたいなあと考えています。

初心者が挫折しにくい、本当に分かりやすい解説。
まったく3Dを知らないひとが先へ先へ進んでくれるのは、どんな内容だろう……。
そんなことをちょっとずつ考えながら。

まずは、3Dの概念を分かりやすく説明したいところ。
どうして「訳わかんなく」なってしまうのか、
どうして「意味不明〜」となってしまうのか、
どうして「こんな面倒ならいらんわ」となってしまうのか。

そこのところを突き詰めていきたいのですよね。

タイトルはもう1年以上前から決めています。
『Blender99 シリーズ』
99円で短い本を、可能なら99冊出す、みたいな遠大な計画で……。
(いや、それ無理やろw そもそも完結する前にバージョンが三つくらい上がりそうですし……)

まあ、
『初心者がぜったいに挫折しない3DCGの基本のき』
というようなものを最初に作りたいですね。作り「たい」です。
もちろん、まだ1文字も書いていませんよ、ええ。

ただ、本業では新人に説明するための3DCGの基本的な考え方の資料を今まで何度か作っているのですけどね。
それとこれとは全く違う話なので……。

今後、進捗があれば報告しますね!

じゃ、また明晩!