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読書感想:『神様とゆく! 十一泊十二日小説を救う読書の旅』By弍杏

ちょっと久し振りにKDP作品を読みました。
この弍杏氏の俗称『かみうた』はちょっと前に読み始めていたのですが、なかなか続きを読む時間が取れずにいました。
好きな作品だし、とても面白いので、なかなか読めなかったのは単に僕がさぼっていたせいです。
念のため。
半分弱まで読んで止まっていましたが、このGW、一気に読了しました。
(一気に、って言うほどのボリュームじゃありませんが)

さて、この『かみうた』ですが、簡単に言うとこんなお話。

──ちょっとネタバレですが、そんなことで魅力が半減する小説ではありませんので、問題ないでしょう──

世の中にはもう面白い小説なんかない。だから、もう小説なんか滅ぼしてしまえ!
そう、小説の神様が言いました。
主人公は逆らいます。自分は小説に救われたのだ、面白い小説っていっぱいあるんだから!
と。
(前半を読んだのはもうだいぶ前なので、詳細の記憶はおぼろげです)
主人公の部屋の押し入れに勝手に居着いてしまってポテチをむさぼる小説の神様は、言います。
では、面白い小説を十冊、わたしにプレゼンしなさい。もしそれが本当に面白かったら、小説を滅ぼすのは止めてもいいよ、と。

そして、主人公はかつて愛した小説の数々を神様にプレゼンします。

というもの。

何しろ小説愛に溢れていて、ここで紹介される作品はどれもこれもたいへん魅力的で(実は、僕は一冊も読んでいなかったのですよ。何とも情けないことにね……)、この小説自体がすぐれた評論のようです。

紹介されている作品は、

安倍公房『箱男』 
神坂一『スレイヤーズ!』 
江戸川乱歩『屋根裏の散歩者』 
大槻ケンヂ『くるぐる使い』 
小林泰三『酔歩する男』 
乙一『夏と花火と私の死体』 
佐藤友哉『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』 
高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』 
ドナルド・バーセルミ『雪白姫』 
そして……。 

となっています。
(これはAmazonの紹介文からの引用なので、ネタバレではないですねw)

詩的でスピード感のある独特の文体で書かれた世界に浸る時間は、とても心地のよいものでした。
弍杏氏のファンにとってはバックグラウンドを知ることが出来るので、特にオススメですね。

章ごとにある扉のRin氏によるイラストもかわいらしく、ハイセンスです。

この本を読むと、本を読みたくなること請け合いですし、あなたが作家なら、「もっともっと面白い作品を書かなきゃ!」って、うんうん唸ってしまうこと請け合いです。

GWで遊び疲れた体に、こんな作品はいかがでしょうか、ね。

読書ってやつぁ!


「読書って勉強だろ」
「勉強なら他にいろいろなのものがあるし、本を読んだからといって必ずしも教養が深まるわけでもなく、無理して読む必要はないじゃない」

「読書は趣味でしょ」
「スポーツや楽器と同じで、好きでない人・得意でない人に強要しても仕方がないって」

そんな意見を読んだ。

本当に、誇張でも何でもなく、年に一冊も本を読まないどころか、これまでに一冊もちゃんと本を読んだことのないひとすら、今ではいるらしい。

「必要ではない」
そんな悲しい言葉が、当たり前のように語られている。

いま、読書の置かれている立場はかつてないほど厳しそうだ。
(かつてないとはいっても、誰でも気軽に読書できるようになったのだってせいぜい200年かそこらだろうけど←調べてません。突っ込まないで)
(電子書籍は売れているという統計もあると聞くし、電子コミックの販売は伸びているし、ネガティブな材料だけじゃないことも分かっているけれど、ね)

ぼくは考える。

読書は窓。
読書は世界。
読書は友達。
読書は体験。

読書ってやつぁ!

インターネットの検索結果より
 ずっと広範で!
 あるいは狭義で!
 専門的で!
 あるいは曖昧で!
 偏向していなくて!
 あるいは偏向していて!
 掘り下げていて!
 あるいはあるときは信じられないくらい上っ面で!
 拡張された情報を!

与えてくれるものではないか!

インターネットで何かについて書かれたひとつの奥深いコンテンツをじっくりと読むのであれば、それは読書に近い、限りなくニアリーイコールな体験だろうけど。

読書は不要だと言い切るタイプの人は、きっとそれもしない。
検索して結果を得る。
──以上。
思索、熟考必要なし!

斜め読みイコール正義!
スピードイコール正義!

結果だけ得られればいいというインスタント思考では、脳が考えることを拒否してしまうように思うのは僕だけだろうか?

味わうこと。
咀嚼すること。
想像すること。
妄想をたくましくすること。
打ちのめされること。
猛烈に頭にくること。
とてつもなく羨ましいこと。
憧れてやまないこと。
優しい気持ちを取り戻せること。

小説は、世界そのものなのにな。
小説は、人間そのものなのにな。

本に恋する喜びを、
一人でも多く手に入れられる世界が、
ぼくらの望むいろいろな世界の中でも、
とても大事なもののように思うことは、
いけないことだろうか?

読書ってやつぁ、
読書ってやつぁ、
読書ってやつぁ!

『にごたな』からのお誘いが!

ども!
今日も釣りタイトルのアワナミアワーです。
(ふっふっふ、これで電書ちゃんファンがどばっと押し寄せるぜ)

『SF雑誌オルタニア vol.3』の編集長に指名していただいた件はもうご存じかと思いますが、あの電書ちゃんが編集長を務める『別冊SFオルタニア vol.2.5 にごたな』(正式名称がこれでいいのかどうかはさておいて)でも、編集メンバーとして参加のお誘いがありました!

応募作品の審査等々はすでに終了しているので、校正のお手伝いをするのかなあと思ったりしたのですが、どうもそれも違うようで。
じゃあ、何をお手伝いすればいいのかなぁと思いながら、まずは読んでねっていう電書ちゃんのお言葉に甘えてみました。

そんなわけで、掲載作品全6点を、夢中で読ませていただきました。

むむむー、クオリティがめっちゃ高いぞ!
こんなに面白い作品群が短期間で集まってしまうのも、電書ちゃんパワーなのかな。きっと、『にごたん』の効果なのでしょうねえ(『にごたん』って何なのか、よくわかってない)。

し、しかもですよ、こんな状況なのに、『にごたな』掲載作家さんで昨夜の『にごたん』にも参加しているひとが二人もいる……。
なんてパワーと行動力でしょ。すごいなあ。
(でも、若いモンには負けねー! と強がってみる)

掲載6作品はほんとうに面白くて、「読んでいいよっ」と言われてから半日くらいでどばっと読み切ってしまいました。
いつもはもっと読書スピードが遅いんですけどね。

特に、○○が良かったなあ。と言いたいんだけど、そこはまだNGでしょうね、さすがに。
まじで、レギュラーの座が怪しい雲行き……でも編集長だから大丈夫か!?

しかし待てよ……、
これに気を良くした電書ちゃんが、「通常版のオルタニアも編集長やるよ!」って言ってきちゃったらどうしたら良いんだろ?
vol.3はさすがに僕が最後まで担当出来るのだろうけど、次号はもしかしてやばいのか!?

この『にごたな』、vol.1、vol.2より売れちゃうかもしれませんよ。
で、『にごたな』に引っ張られて既刊の人気が急上昇し、つられてvol.3でどっかーん!
どうですかね、こんなストーリー。

既に掲載作と作家さんの情報はオープンになっているので、ここでもお知らせしておきますね。
え、あの人が書いてるの! 読みたいっ!
と思った人は、2月中旬頃の発売予定日を要チェックですよ!

◇にごたな掲載作品◇

1)遊星ジャーナル『大いに偉大なる重力の遊星』(片倉青一)
2)終の日、きみに祝福を。(雪車町地蔵)
3)『非愛同盟』謹製『愛の狩人』(解場繭砥)
4)軋む腕~宇海高校文芸部~(六畳のえる)
5)イャーシチェリッツァ村の少年達(ヤミヲミルメ)
6)親も春日井(にぽっくめいきんぐ)

もちろん、電書ちゃんが言っていたとおり、掲載されなかった作品も良作ぞろいだったそうですよ。
僕もお許しが出れば読んでみたいなと思っています。
(そこは編集長の役得で!)

楽しみですね。

震えて待て!
(王木亡一朗調で)

じゃ、また明晩!

見つけた!読んだ!新しい作家さん。

その名はキリユキマサハラさん!
いいなあと思う作家さんを見つけると、とても嬉しい。それが、誰かからの紹介ではなくて自分で見つけた人だったりすると、更に嬉しい。
セルパブ夏100にも載っていなかったし、まさにお宝発見!って感じで。

キリユキさんのことは、ほんとうにたまたま、Amazonのサイトをぐるぐる回遊している時に何番目かのオススメにぽこんと現われたのでした。
出てきたのは『ランナーズ・ナイト』という最新短編作。

あ、0円だ。と思い、まずは作品紹介をチラ見。
あ、スポーツのお話だ……。
実は、スポーツのお話はあまり好物ではなく、どちらかというと興味をそそられることはなかったんですよね。で、内容をちゃんと読みもせず。

で、次に目が留まったのが、本のボリューム。
あ、12ページ。短い。すぐ読めそう。

そしてそのままスクロール。自己紹介を読んでみました。
ここまではまあ、WEBサーフィン・モードです。うん。
で、ここで、「ん? なんかこの人、文章上手そうだぞ……」
と思ったわけです。

キリユキさんの自己紹介に出てくる作家では、どちらかというと村上春樹さんも好きではないし、読んだことがあるのはジョン・アーヴィングくらい。しかも、よせばいいのに原書で読んで途中で挫折……。

でもなぜか、興味が湧いたんですよね……出会いと言うのは不思議なもので。

はい。で、読みました。
読んで大正解!

『ランナーズ・ナイト』、いいですよ、これ。
文章は端正で、文学らしい嘘とリアルな描写がとてもいいバランスで入り混じり、読んでいて心地よく、また、ズンと重い部分もあり。
意外なほど普通な結末も、とても納得できる良い結末だなあと思いました。
なにより、たった12ページの中にとても濃いドラマが詰め込まれているし、何気ない伏線も嫌みがなくて好み。

もちろん、第一作目の『大蟻とウィスキー』もすぐにポチりましたよ!
30ページあるので、倍の時間楽しめそう。
(こちらも無料でした!)

この感想にピンと来た方は是非、読んでみてくださいね〜!

読んだよ:月野玉子さんのショートショート

ども。

タイトルを「月野玉子さんのショートショート」としたのは、読んだのが1冊ではなかったから。
読んだ本はこちらの3冊です。

・ショートショートの戦線1
・ショートショートの衰退2
・ショートショートの衰退3

どうして同じシリーズじゃないかというと、たまたま積んでいたので……はい。
他にもショートショートの反撃というシリーズが5巻まで出ていたりしますね。たくさんショートショートを書いている方です。

で、3冊一気読みなのは、何しろ軽い読み口ですぐ読める。本を開いた時に出る読書時間の目安では合わせて2時間ほどだったと思うのですが、3冊で1時間も掛からず読めたんじゃないかと思います。

どれも同じテイストの水彩画の表紙で、とても可愛らしいイメージです。
イメージが同じだと、続けて読むときに安心感がありますね。装丁全体の雰囲気もなんとなくプロっぽくて、ブランドイメージになっているんじゃないでしょうか。

Amazonの著者ページによれば、
「講談社主催の小説現代ショートショート・コンテストに3回入選。
また、「ショートショートの花束 6」「ショートショートの花束 7」「ショートショートの花束 8」に作品が収録されています。」
ということです。
選考委員を阿刀田高さんが務めてらっしゃる賞ですね。それに3度入選したのですから、つわものです!

さて内容は、ということですが、なにぶんショートショートなので、作品数はたくさんあります。一話ずつの紹介はできないので、全体感を。

僕の感覚では、《もっと軽い星新一》というイメージでしょうか。
文章はこなれていて読みやすく、簡潔で感情を排した文体は、深入りせずにさくさくっと読めます。ショートショートですから、このくらいのスタンスが心地よいですね。
たまに落ちらしい落ちがなくて置き去りにされたりしましたが、それはそれ。まあ、単純に落ちるだけのストーリーばかり書いていると書き手としても飽きちゃうんじゃないかなあと思ったり(笑)。

もちろん、さらりと皮肉や風刺を忍ばせることも忘れてはいないけれど、星新一さんのようなドキリとさせる毒はありません。あくまでもさらりとしています。

宇宙船が地球を訪れて……というお決まりのストーリーが何作かありますが、それぞれにひねりがきいていて、なかなかにニヤリとさせます。

お値段もKDPにおける最低価格設定の99円がほとんど。セレクト登録もされていて、無料キャンペーンもたびたび行なっているようですよ。
KUなら全部無料で読めちゃいますね!

例えば、病院での時間待ち、待ち合わせ、ちょっとした時間つぶしに最適ではないでしょうか。

読んでる/読んだ;山田佳江『アンフォールドザワールド』@カクヨム

今、はまっている小説が、山田佳江さんの新作『アンフォールドザワールド』。
これはカクヨムの漫画原作コンテストに応募中の連載作品で、少年漫画の原作となるべく書かれた物語。ちょいホラーテイストのSFで、軽い読み味、ほんわかした主人公たちとアンバランスな敵キャラのおどろおどろしさがいい。

簡単に内容を紹介すると、主人公は中学生女子三名。相手役が未来人(?)の男子三名。
(これを書いている時点ではまだ完結していないので、不明点もありながらネタバレも連発にて、失敬)

世界の隙間に巣くう「ナニガシ」なる化け物をクラウドイーターと名乗る男子たちが追っている。それに巻き込まれた主人公たち三女子。迫る危機、アクション、謎。展開が速くスリリングで、飽きさせることがない。
うん、これはコミック向きだよな、と納得する。

WEB連載小説って、内容が面白くてもなかなか遅れずに読むことが難しい。面白いと思っていても、ちょっとしたことで読みそびれてしまうと、挽回が難しかったりするし。
だから、最後まで挫折せずに読んだのは、この作品と王木亡一朗さんの『Our Numbered Days』だけかもしれない(これはまだ最終回までいっていないけど、ま、挫折することはあり得ないだろうし)。
今のところ。

Our〜については挫折したミュージシャンが主人公なので、自分のことを読んでいるようで止められないということもあったかな……。

アンフォ〜は、単純に物語の面白さだけで次々と読まされてしまった。いつも、次のエピソードが楽しみで。

毎日でも読みたくなる連載のコツってなんだろうなぁ……と、これから新連載が控えている僕は考えた。
ちょこっとだけ考えた。

・一回が長すぎない
 (Our〜はちょっと長かった。継続して読むのにはちょこっと気持ちの切り替えが必要だった)
・面白い
・次への引きがある

まあ、当たり前のことばかりなんだけど。

この、長くないけど面白いというのが難しいところなのかな。短い中にも毎回それなりの山場があったり、登場人物は少なめにして覚えやすくしたり、個性を際立たせるために変わった(かつ個性を象徴する)名前をつけたり。簡単には明らかにならない謎がぽんと置かれていたり。
参考になるところが多々ある。

次の連載はWEBで物語を連載する三回目(ティプトンは除く)になる。実を言うと、一話一話の終わりに「引き」を作ったり、登場人物のことが覚えやすくなるようにという工夫はほとんどしたことがない。
どちらかというと、その後にまとめて電子書籍にするとき、きちんとしたものになるかどうか、という観点の方が大きかったりする。

きっとプロは、どちらも盛り込んで書くのだろうな。連載は連載で、飽きやすい読者を惹きつけて、どんどん増やせるように。まとめるときはきちんと一作の作品として過不足なくまとまるように。
そう思うと、まだまだ努力が足りないなあと思わないわけにはいかない。

でもね、出来る範囲でやりますよ。もちろん、出来る限りのことをしてね。

強引に自作の話に持って来てしまったけど、『アンフォールドザワールド』は面白いですよ(表紙っぽいイメージ画像もかっこいいし)。
未読の方は、ぜひ。

じゃ、また明晩!

【追っかけ企画】読んだよ:コユキキミ著『むささびレディーは君のために翔ぶ』

まずはじめに、白状しておかなければならないことが一つあるんですよね……
今回取り上げさせていただいたコユキキミさんのお名前、僕はずっとコユキミミさんだと思ってたんですよ。
で、ぶくにぇーのツイートを見た時、アレ、こいつ間違ってんじゃん。と思ったんです、実は。

後でコユキさんの著書を探そうと思ってAmazonで「コユキミミ」をサーチしたら、結果がゼロ。
出てきた候補は当然、女優の小雪さんだったり(牛野さんではないっ)。
まっさかあ、と思って「コユキキミ」でサーチしたら、出ました出ました。当然です……。

ツイッターで会話させていただいたこともあるのになあ。本当にゴメンなさい、キミさん!

と、まあゴタクはいい加減にして、本題に入りましょうか。

コレです、コレ。

自分が今まで読んできたセルパブ本を振り返ると、こういうテイストのものにはまず触れたことがなかった。
ぶくにぇーがこう言うなら読んでみようじゃないの。というのが今回の主旨なわけです。

あはは。
面白かったですよ。子供向けなのか大人向けなのかちょっとつかみきれないけど、軽い読み口。読みやすくわかりやすい。
ちょっと凝った伏線もあったりして、きちんとしてます。
惜しむらくは、こういったタイプのお話が好きな人向けに書かれてることがにじみ出ているので、始めのつかみで乗り切れないと辛いかも。
いやいや、それって、美点じゃないの? 対象を絞っているということは、描きたいものが絞られてるし、ターゲティングも出来てるってことだもんなあ。
怪人やヒーローたちの設定がおふざけ要素たっぷりなのも、もちろん狙ってるんだろうし、これはきっと、《振り切って》書いてみたって感じなのだろうなあと思ったり。

物語の内容をちょこっと。
スーパーヒーローが当たり前に存在する世界が舞台。例えて言うなら、映画『ミスター・インクレディブル』のご近所版か。敵も味方も生活感丸出しで。
主人公のムササビレディーが、その能力にも関わらずちょっと引退間際っぽく思われてるところなんかも、『ミスター〜』を彷彿とさせます。パクリとかって言うんじゃなく、これはもうスタンダードですよねー。

ムササビレディーがどうしてシングルマザーになったのかというのがミソで、なかなか読ませます。

──やられました。

うむ。他の作品も読まねばな……と思った今日この頃。

じゃ、また明晩!

「ぶくにぇー」って参考になるかも?

この夏、ぱぶにゃんに続いて謎の猫が生まれたらしい。
(ぱぶにゃんは春の生まれか?)

セルパブの作品をいろいろと紹介してくれているので、そこから未読の作品を読んでみるのもいいかなあと思ったりした。

ツイートを見ていると、たぶんエゴサはしていないっぽい。
《外に発信する》のが目的で、あまり積極的にセルパブ界隈と会話したいようにも見えないし。

だからこの記事が彼(彼女?)に気づかれることもないだろう、と(笑)。

いいなと思ったのが、こんな点かな。

・順位付けをしていない
・存在が曖昧で謎
・埋もれたものを掘り出そうともしている(?)らしい
・実際に本人(猫?)が読んでるかは分からないが、それなりに選定ラインはあるっぽい
 (絡んだ人だからといって紹介してないみたいだし、リクエストも受け付けてなさそう)

客観的な立場で紹介するなら、好きとか嫌いってのは言わない方がいいんでないの? とは思うけどね。
(言ってないか? 済まん、それほどこまめにチェックしてなかったりするんで)

僕の本もいつか(企画相乗りじゃない形でちゃんと)紹介されるといいな、と思いながら、ぶくにぇーのオススメしてた本を読んでみようかと思う、今日この頃。

こういう企画キャラは長続きしないことが多そうだから、長続きするといいんだけどなぁ。

あ、そうそう、忘れちゃいけないのが『セルバプ!夏の100冊2016』ですよね。
いい点を挙げたら、さっきのとかなり近くなったし(⇒ぶくにぇー、真似か?)。

そろそろ発刊のようですし、こちらも読書の参考にはまさにうってつけのカタログです!
(この記事がアップされる頃にはもう発刊されてるかも!?)

たくさんあると迷っちゃう人は、ぶくにぇーの緩さも合ってるのかもしれないね。
僕みたいに……

はい、ではまた明晩!

読んでるor読み始めた:広橋悠『ヘクトセント・テトラルキア』

もう、タイトルだけでかっちょええ。表紙もいい。紹介文を最初に読んで以来、ずっと気になる作品だった。もう、1年以上経っている。
──でもね、読んでいなかった。

横書きだし、今読んだらもったいないという気持ちが勝っていたのだよね……。

かつてのご本人の談によると、既刊の縦書き化を少しずつ進めているということだったし、やっぱり縦書きで読みたいなあと思っていたので。

でもね、最新作『IMAGO』を読んで、その気持ちがぐらぐらと揺らいだ。
やっぱり早く読みたい。

ファンタジーやSF寄りの作品、この『ヘクトセント・テトラルキア』と『エンドフォールズの手紙』を読まないで取っておいたのは、なんとも自分らしいなあと思ったりして失笑する。
──好きな食べ物を最後の一口に取っておきたいタイプだからなあ。

最近の情報によると、新作を2作並行で書き進めているとのこと。ダークファンタジーと青春物語という正反対?のものらしい。既刊の縦書き化は滞っている、とも。
(僕自身もお伽噺とサイバーパンク(──自分だって正反対!)を並行で書いていたりするので、縦書き化作業の余裕がないのもよくわかるんだよね……)

先日、ちょっと広橋作品について書く機会があって更に読みたい熱が高まり、ついには我慢出来ずに読み始めた──というわけ。

さて、前置きが長くなった。
読み始めたばかりなので、内容について言及することはほぼないのだけど……。

期待にたがわず、面白い。
……と思われる(笑)。

黒羽虫によって文明の滅ぼされた世界。
人類は地中、陸地、空、そして天(!)に分かれて住み、それがそのまま社会の階層になっている。という世界。
《天》って何だろうと思いながら読んでいたのだけど、Amazonの紹介文にしっかりネタバレがあった。まあ、ネタバレというほどのものではないか、な。

どうやら、戦争が起きているらしい。というところまで。

登場人物の名前もまだ飲みこめていないし、僕の中で作られつつあるこの小説の世界観もまだおぼろげ。
お楽しみはまだまだずーっと続くのだ。

とは言いながら、僕自身も新作の執筆を始めてしまったので、読書時間がなかなか確保出来なくなっていたりもする。

ゆっくり、読もうかな。
でも、早く読みたいな。
でも、自分の作品が進まないと……。

あ、既読の方、教えないでくださいよ!

読んだよ:丸木戸サキ著『四月馬鹿』

しばらくセルパブ本は読めないと言った舌の根も乾かぬうちにどんどん読んでる淡波でございます。
(もちろん、「このセルパブがすごい!」の影響が大きいですね〜)

今回読んだのは丸木戸サキさんの『四月馬鹿』。
出版からそろそろ3年が経とうとしている本だけれど、変わらず評判は良いですね。僕もずっと気になっていた本の1冊だけど、テーマがずばりエロ、ということで、なかなか手が伸びづらかった作品。
丸木戸さんの筆力は昨年のホラーアンソロジー『春禍秋冬』で存じ上げていましたので、次はこれを読みたいなとずっと思ってはいたのですよね。

 
では、本題へ。

エロい、嫌らしい。でも、嫌らしさはない──矛盾?──。

ちょっと上品めな『蛇にピアス』と言えば遠くはない感じかもしれません?
いやいや全然違うかな──。
女性が書いているからか、男の視点ではないエロさが、男にとっては上品に感じるのか。
内容を言えばかなりエグいですし、AVよりもエッチかもしれない。でもよく考えると、直接的な行為自体の表現は抑えられているし、より心に来るエロさとでも言うべきなのかも……。

ストーリーをごくかいつまんで紹介すると、こんな感じかな。
────
画家、というより芸術家の彼と、四月が巡るごとに男を替えてしまうわたし。
彼は、俺は違うという。自信満々に。
恋人未満、恋人以上の情夫。いとなみ。揺れ。迷い。
ふとしたすれ違い。
そして1年が過ぎ、四月は巡る。
主人公は──?
────

描写が巧みで、一気に読ませます。だから短くてもったいない。情事以外の描写をもっと読みたいという気にさせる、読みやすくも彩りに溢れた文体です。
丸木戸さんの作品を読むのはまだ3作目だけど、もっともっと長い物語をじっくり読みたくなりました。

誤字脱字などは一箇所もなかった(気付かなかった)し、全体に完成度が高いなあと。巧い!って感じを強く受けました。
もちろん、重箱の隅をどうのこうのという類の完成度じゃなくて、キチンとした短編小説としての完成度ですよ!
これは、文芸誌に読み切りとして掲載されていても全く違和感はないのではないでしょうか。官能小説の特集に、ね。

寝る前の読書にオススメです。
寝られなくなっても責任は持てませんが!
なお、電車で読むのはオススメ出来ませんよ、念のため!

では、本日はここまで!