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BLENDER-99-49/テクスチャの基本(前編)

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -49
テクスチャーの基本(前編)】

基本的な編集機能を11回に分けて学んできましたが、なんとテクスチャーについては2回のみでやってしまおうという、ちょいと無謀な淡波ログでございます。

どのくらい盛りだくさんになるか分からないので、早速本題にはいりましょう。

【今回の学び】
・テクスチャーの基本:2種類のテクスチャー

テクスチャーって、何でしょう?
世間的には、「テクスチャー」自体が質感のことだったり、質感の持つ凸凹のことをテクスチャーと呼んだりしますね。
3DCGの世界では、もう少し限定した意味で使うことが多くなっています。

マテリアルについて学んだ時のことは覚えていますよね?
様々な物体の質感を、マテリアルで表現しました。
でも、何かが足りないと思いませんでしたか?

模様のあるもの、物体の全体が同じ質感ではないものについて、何も言及がなかったですよね?

そうです。
3DCGでは、多くの場合「テクスチャー」とは、CGの質感で、模様を表現することを指します。
(「多くの場合」とわざわざ書いたのは、別にその用法が絶対的なルールというわけではないからです)

テクスチャーには、大きく分けて2種類あります。
 1.画像イメージ・テクスチャー
 2.プロシージャル・テクスチャー
です。
【1.画像イメージ・テクスチャー】

 

イメージ・テクスチャーとは、どんなものでしょう。
順を追って説明しますね。
例えば、
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こんな画像は、「テクスチャー」を使用していない、または「テクスチャー」なしのマテリアルで作ったもの。
ということになります。

いっぽうで、こんな画像。
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これは、テクスチャーを表現するために何箇所かで「テクスチャー画像」を用いています。

1.人形の肌を覆う錆びのような汚れ
2.段ボールのストライプ模様

1はまさしく「汚し」のためのテクスチャー画像を使っています。サビっぽいマテリアルと肌用のマテリアルの2つを作成し、「汚し」の画像をマスクにしています。つまり、ベースは肌色のマテリアルで、「汚し」の画像でマスクされた場所だけ、錆びた質感が出るようにしているのです。

どういうことだか、分かりますでしょうか?

ちょっと古い画像で、シェーダーのノード構成を見せられるようなものでもなかったので、ちょっとシンプルに作り直してみました。
まずは、その画像です。

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それから、シェーダー・ノードの構成です。
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ちょっと解説しましょうね。
ベースになっているのが、このマテリアル。
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これは、Blender99の賢明な読者さんならお分かりですよね。
「CYCLESマテリアルの基本」シリーズをやっていないとは言わせませんよ!)

肌色のベースマテリアルに、フレネル反射が入っています。それだけです。
そこにミックス・シェーダーでミックスされているのが、このディフューズシェーダーです。
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これ、初めて見ましたね。でも大丈夫。とってもシンプルです。
分かりやすくするために、間のノードを外してレンダリングしてみます。
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「ノイズ」というノードだけをディフューズ・シェーダーの「Color」の要素として使用したものです。
「ノイズ」というのは、文字通りノイズです。大きさが大きいので、雲模様のように見えますね。

ノイズのサイズを小さくすると……

 

ほら、このとおり、見たことのある感じのノイズになりました。
(数値を大きくするとノイズが小さくなるというのがちょっと分かりにくいですが、繰り返し回数、と考えれば良いと思います)

サイズを小さくする前の虹色の模様と同じ色合いですが、より自然なカラーのノイズになりましたね。

では、いったん外したノードを戻します。

 

一つ、ちょっとしたコツも出てきました。
ノードとノードの間に別のノードを挿入するには、加えたいノードをドラッグして線の上に重ねるだけです。
便利ですね!

間に加えたのは「Color Ramp(カラーランプ)」というノードです。
これは、Addメニュー内、「Converter(コンバーター=変換するためのもの)」の中にあります。
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ランプとは斜面のこと。ある色からある色に到る中間の色をいろいろと設定する、つまり、グラデーションを作るためのノードです。

虹色のノイズだったものを、自分の好きな任意の色に塗り分けるために使用しているのです。
ちょっと動画でも見てみましょう。

 

Color Rampの使い方、分かりましたでしょうか?

では、次です。
このColor Rampノードは、ノイズの色を顔全体につけるためでなく、錆びた感じを出すために使うものでした。
現在までのノードでは、こんな風になっています。
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これではまだ全然錆っぽくないですね。

それもそのはず、2種類のシェーダーをただ半分ずつ混ぜているだけなので、やろうとしていることと全然違います。
ここで、汚れ用テクスチャーの登場です。

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これは、近所の道路端で、錆びたガードレールをドアップで撮影したものです。
これを、ミックスシェーダーの「Fac」として入れ込んでみます。

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ほら、かなり近づきましたね。

でも、まだ違います。
2つのシェーダーを合成するマスクとして用いた「汚し」のテクスチャー画像が中間の明るさを持っているため、合成される側の色や「汚し」テクスチャー画像自体の模様が出過ぎてしまうのです。

そこで、そのテクスチャー画像の明るさの範囲を狭く﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅﹅してみます。

「RGB Curve」ノードを使えば、テクスチャー画像の明るさを自在に調整出来るのです。

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これ、画像処理ソフトを使ったことのある人なら馴染みのあるものですね。
トーンカーブというやつと同じです。

解説します。
画像には、明るい色から暗い色まで広い範囲の明るさがありますよね。
RGBカーブは、その「明るい部分」や「暗い部分」を「より明るく」「より暗く」調整するために使います。
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四角い枠の中に、斜めの線が引かれています。
斜め線の左下で暗い色を、右上で明るい色を変化させます。
上方向が「より明るく」、下方向が「より暗く」なります。
今回のように、「コントラストを高くする」ためには、暗い部分をより暗く、明るい部分をより明るくします。
つまり、左下部分を更に下側にドラッグし、右上部分を更に上側にドラッグするわけです。四角い枠の範囲内で動かしますが、実はblenderってすごくて、四角い枠の外側までポイントを移動させることも出来ます。ですが、それはまた別の機会に……。

と、いきなり深く潜ってしまいました……。
まあ、このくらいならぎりぎり初心者向けの範囲に収まっていますよね、よね?

このように、画像を用いて模様を作ることが出来るわけです。
ここでは画像を「マスク」として用いましたが、もちろん画像そのものを「テクスチャー」にすることも出来ます。むしろそちらが普通ですが(笑
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「汚しテクスチャー」の画像をそのままテクスチャー画像として用いたのが上です。ただし、そのままだと明る過ぎるので新たにRGB Curveを足して暗くしました。

Blenderでは、このような画像を用いたテクスチャー表現の他に、「プロシージャル・テクスチャー」を用いた手続き的な﹅﹅﹅﹅﹅テクスチャー作成が出来ます。

【2.プロシージャル手続き型・テクスチャー】

プロシージャル??
なんのこっちゃ?
と思ったかもしれませんが、大丈夫。皆さんは既にその核心に触れているのです。
と、いうのも、錆の模様を作るために用いた「ノイズ」が、まさにその「手続き型プロシージャル・テクスチャー」だからです!

「さすが小説家、伏線が巧いな」との声が──
「さすが小説家、伏線が巧いな」との声が──(嘘

「ノイズ」テクスチャーがどういうものか、今一度各設定値を動かして調べてみます。

 

とても豊かなバリエーションが作れますね。
「Scale」大きさ(繰り返し回数)
「Detail」詳細(ノイズの中に更にノイズがあり、またその中にノイズが、、の細かさ)
「Distortion」歪み(ノイズをぐにゃりと歪ませます)
加えて、色を変更したければ、「Color Ramp」ノードを挟めば良いでしょう。

ノイズ、分かりましたね!

他にどんなプロシージャル・テクスチャーがあるのでしょうか。
Addのメニューから見てみます。

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この中で、直接的に模様を出すのは
・Brick(煉瓦)
・Checker(市松模様)
・Magic(魔法(!))
・Musgrave(意味、分かりませんでした。開発者の名前かもしれません←CG用語ではよくあります)
・Noise(ノイズ)
・Voronoi(よく使うのですが、こちらも辞書には意味なし。開発者の名前かなと思います)
・Wave(波)
の7つです。

今回は紹介に留めるのみですので、ノイズ以外がどんなテクスチャーなのかを順にざっくり見てみましょう。

・Brick(煉瓦)
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いきなり、煉瓦の模様が現れます。
設定項目の大半は、なんとなくいじっていれば分かると思います。
Mortar(モルタル)は、煉瓦の間のコンクリートなどの目地部分です。
一応、ざっといじった動画を載せておきましょう。

 

・Checker(市松模様)
こちらは、読んで字のごとくですね。

(陰影は付かない状態で、模様のみ見ています)
(陰影は付かない状態で、模様のみ見ています)

 

・Magic(魔法(!))


まさに、マジックとか言いようのない感じですね。

・Musgrave(意味、分かりませんでした。開発者の名前かもしれません←CG用語ではよくあります)
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Musgraveはかなり汎用的なプロシージャル・テクスチャーで、設定項目がたくさんあります。
タイプだけで5種類あり、それぞれの設定項目が複雑に絡み合って、タイプごとに挙動が異なったりもします。
漆喰模様だとか、縄模様のようなものだとか、様々なものが作れます。
これは、見ていく必要のある項目が多すぎて、このBlender99の記事一本分をまるまる使わないと解説は不可能。
今回はここまでにして、いずれまた詳しく見ていきましょう。

・Voronoi(よく使うのですが、こちらも辞書には意味なし。開発者の名前かなと思います)
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こちらも汎用的に使えるかなりの優れものです。
ぱっと見、海面の模様のように見えますが、細胞のように使ったり、他のテクスチャーと組み合わせて葉脈のようにしたり、工夫次第でいろいろな表現が可能です。これもまた、別の機会にしっかり解説したいものです。
ちなみに、こちらはタイプが2種類。

こちらは「Cell(細胞」)です。
こちらは「Cell(細胞」)です。

・Wave(波)

波、ですが、工夫次第で木目なども作れます。楽しそうです。


【XYZとUVW】
さて、一通りプロシージャル・テクスチャーを見終わったところで、疑問が積もっていますね?
(見終わってからじゃなくて最初から!)

煉瓦のテクスチャーを作った時、キューブの上面しか模様が出ていませんでした。
これは、どうしてでしょう。

順番に振り返ると、側面にも模様が出ているものと出ていないものがあります。
実は、側面にも模様が出ているものは、3D空間上に立体的な模様が作られているものです。
側面に模様のないものは、2次元の模様です。プロジェクターからキューブに向けて映像を投影したように、正面から映像が投影された場合にのみ意図した模様が出るのです。
そう言えば、と思いましたよね。
煉瓦の模様は、左と下の面ではびゅーっと伸びています。下面はちょうど目地の部分が伸びています。

ここで紹介したプロシージャル・テクスチャーの中で、2次元のものは煉瓦だけでした。
でも実は、最初に人形で汚れ模様を付けたのも、2次元ですね。それはそうです。画像を貼り付けているので、2次元にしかなりようがありません。

でも、それでは意図したテクスチャー模様を作れません。
どうしたら良いでしょうか……。

と、いうところで時間が来てしまったようです。今週はお別れの時間です。

今回はテクスチャーを使った表現について、ほんの入り口を紹介させていただきました。
次回は、プロシージャル・テクスチャーや画像を使って立体形状とテクスチャーを関連付ける方法を学びます。

では、今回の講義はこれにて──

【今回の学び】
・テクスチャーの基本(前編):2種類のテクスチャー
【次回の学び】
 ・テクスチャーの基本(後編):UVマップって何だろう?

では次回、1stシーズン最終回をお楽しみに!

Happy Blending !!

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