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BLENDER-99-47/Editモードに突入せよ! その10

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -47
Editモードに突入せよ! その10】

前回に引き続き、3DCGの制作には欠かせない「隠す・表示する」機能です。
エディットモードではさらに面白いことになりますよ!

【今回の学び】
・Editモードに突入せよ! その10
「隠す、表示する【後編:Editモード】」

ちょっと深く潜ります……
ぼこぼこぼこ……

このとぼけたロボットもどき君を編集する過程で、「隠す・表示する」を見ていきましょう。
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まずは下ごしらえです。

現状のロボット君はわざと左右非対称に作られていますので、編集しやすいようにミラーしましょう。

■ミラーする■
動詞。CG用語。ミラー・モディファイアをかけて、左右(or前後or上下)対称にすること。

 

手順です。
・ロボットがX軸に対してゼロの座標にあることを確認
・キューブを一つ作成し、ロボットより大きくする
・キューブの右側面がロボットのミラー断面になる位置へ移動
・ロボットに〈ブーリアン・モディファイア〉をかける
・〈Operation〉で〈Difference〉を選択
・〈Object〉欄で作成したキューブの名前を選択
・ワイヤーフレーム表示(Z)にして、ロボットの左半分がなくなっていることを確認
・モディファイアを〈Apply〉し、キューブを削除(X)
・カットされた部分の面が不要なので、エディットモードにして面を削除(X)
・〈ミラー・モディファイア〉をかける

これで、左右対称のロボットになりました。
これまでの形より、ちょっとだけ整った感じになりましたね。

次は、首を作ります。
動画です。


 

・エディットモードに入り、いったん体の上面を削除します。
 (頭を避けるようにして面が張られているので、首を作ると隙間が空いてしまうため)
・体の上面が一つの面になるよう、張り直します。
 (これで、首がどんな太さでも周囲に隙間が空くことはありません)
・頭頂のフェイスを選択し、Command+「+」キー(WindowsはCtrl+「+」キー)で選択範囲を広げます。
 (最初の操作で頭と体が分離しているため、どんどん押してOK)
Shift+Hキーで、選択した頭以外を非表示にします。
・頭の底面エッジをぐるりと選択し、Fキーで面を張ります。
・首の断面に相当するエッジを、ナイフツール(K)で切ります。
・首になるフェイス部分を押し出します。
・好みで、下を少し太くします。

首の下を太くする時に、動画ではエッジを移動していました。
これを、普通に拡大縮小で行うとどうなるでしょう?


 

エディットモードでの拡大縮小は、初期状態では選択した要素の中心を基準にして行われます。
すると、今回のようにミラーリングしている場合は、センターを突き抜けてしまいます。

そこで、中心を変更する操作が必要になります。

動画のこの部分です
動画のこの部分です

作用の中心点ピボットポイントを、〈選択した要素の中心メディアン・ポイント〉から〈3Dカーソルの場所〉に変更しています。現在の3Dカーソルの場所が原点なので、そこを中心にすれば、ミラー面を突き出てしまうことはありません。
でも、最初はちょっとおかしな動きをしていますね。
それもそのはず、3Dカーソルは足下にあるので、その点を中心にすると首が短くなる方向へ拡大されてしまうのです。


遠くから見ると、こんなことが起こります。

そこで、「拡大縮小方向の制限」が必要になります。
覚えていますか?

そう、縦方向には作用しないようにしたいので、「Shift+Z」を押します。
(ここで、画面下に「Locking Global Z(=Z軸上の座標は固定し、拡大縮小の影響が出ないようにする)」と表示されています)
これで、首の下の大きさを好きなように変えられるようになりました。


 

タブキーでエディットモードを抜けるか、「Alt+Hキー」で非表示部分を表示させます。

次の隠し方です。

例えば、目の部分を編集したいとします。
先ほどのように行えば良いのですが、周囲の状況も見たい場合にはちょっと不便です。
目だけを選択し、他を非表示にするとこんな感じになりますよね。


 

そこで、「マスク」というモディファイアを使ってみます。

初めてのものが出てきました。
〈Vertex Group〉とは、選択した頂点に名前を付けてブックマークのように保存することが出来る機能です。

・目の部分を選択した後で新規の〈Vertex Group〉を作成(+ボタン)し、名前を「Eye」としました。
・モディファイアパネルで「Mask」モディファイアを選択し、〈Vertex Group〉から「Eye」を選びます
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・そのままだとエディットモードでは効果がないので、「エディットモードで表示」ボタンを押します。
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・目の部分はシェーディングで、周囲はワイヤーフレームで表示されました。
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最後にマテリアルを作って白目の部分だけに適用しています。
これは、マテリアルの回では学んでいませんでしたね。

知っていることが少しずつ増えることで、ようやく振り返ってもう一歩先へ進むことが出来るのも、3DCGを覚えることの難しさに繋がっているのかもしれません。それを、少しでも分かりやすくするのが、このBlender99の使命の一つなのかなあと思ったりしていますが、いかがなもんでしょうか……。

部分的に異なるマテリアルを適用する方法を、簡単に書いておきますね。
とっても簡単です。


 

・マテリアルパネルの「+」ボタンを押して新しいマテリアルを作る
・「New」ボタンを押す
・エディットモードに入り、そのマテリアルにしたいフェイスを選択
・「Assignアサイン」ボタンを押す


さて、前後編に分けましたが、実はエディットモードだけで使うような「表示非表示」の機能って、あまり思いつきませんでした。
(僕が知らないだけかもしれません……)

最後に、ちょっと面白い表示非表示機能をお見せしましょう。

これは、オブジェクトモードでもエディットモードでも有効です。
Alt+Bでドラッグされた領域が、その時に見ていた位置から「カメラに写っている範囲のみ」として切り取られます。

この機能を知らずにいろいろといじっていて、初めてこの表示になってしまった時は本当に驚きました。
何が起こったか理解出来ず、オブジェクトがなくなっちゃった! と焦ったものです。

でもこれ、実はすごく便利なんですよね。
モードに関わらず、その時に見たい・編集したいところだけをいきなり表示させることが出来るので。


 
ほら、こんな感じに。
オブジェクトとしてはくっついているものでも、簡単に見やすくなります。

もう一つおまけです。


 

カメラの機能で、「クリッピング」というものがあります。

「ニア・クリッピング」と「ファー・クリッピング」。
これは、これ以上近いものは見えないことにする〈ニア・クリッピング〉機能と、
これ以上遠いものは見えないことにする〈ファー・クリッピング〉機能です。

動画では、分かりやすくするために単位系をちゃんと設定しました。
(単位系については、第2回で詳しく触れています)

3DCGのビューポートは、特にそう断ってはいなくとも全て仮想のカメラで見た状態になっています。
画面上にある〈目に見えるカメラ〉とは別に、Blenderを操作しているあなた自身の視線をカメラから見たものと考えているのです。

そのため、パースペクティブビューにはカメラの設定があります。
(望遠レンズや広角レンズに変えることも出来るのです)

その中で、今回注目するのが上述のクリッピング機能です。


 

ニアとファーが「Start」「End」と表記されていますね。
StartからEndまでの距離に収まっているもの以外は見えませんよ、という意味なので、却って分かりやすいですね。
さすがBlender。
(世間のCGソフト的には、ニアとファーという言い方が多い気がします)

初期設定では10cm〜1kmまでが見える範囲です。
このStart値を増やすことで、カメラに近い方から見えなくなっていくわけです。

この機能は、どちらかと言えば隠すというより「見えなくなっちゃうところを表示させたい」時に使うことが多いですね。
とても細かい部分を作り込んでいる時、カメラがあまりに近づき過ぎるとオブジェクトが見えなくなってしまいます。
そんな時、Start値を1cmであるとか1mmにするとバッチリ見えるようになるのです。

え、じゃあ、どうしてそんな機能が必用なのかって?

そう、不思議ですよね。最初から全部見えるようにしておけばいいじゃないかって。

3DCGのソフトにおけるビューポートの表示は、それが奥にあるものなのか手前にあるものなのかを常に計算しています。
(Zバッファと言います)

クリッピングの範囲が広過ぎると、そのZバッファ計算による前後付けが不正確になってしまい、非常に近くにあるオブジェクト同士が重なって見えたり突き抜けて表示されたりしてしまうのです(これをZファイティングと呼びます)。
範囲が狭過ぎると、逆に操作が不便になるだけなのはもうお分かりですね。

Blenderの場合、そのバランスが最も良さげな標準値として
Start:10cm
End:1km
が設定されているのだと思います。

もし、室内の狭い空間で、例えば机の上だけで完結する世界だとか、もっと小さな世界を構築している場合は、Startを0.1mmに、Endを1mに設定しても構わないと思います。

最初は標準設定で、途中で不具合が出たら変更して、ということでも全く問題ありませんし。

すっかりおまけが長くなりましたね。

最後に、今回のロボットくんをプレゼント。
(誰も欲しがらないでしょうけど!)

今回のチュートリアルをなぞってみたい方は、こちらのリンクからどうぞ。
アイキャッチ画像にある完成形ではなく、基本形態です。ご自分の好きな形に編集してみてくださいね!
(カッコいいロボット君が出来たら、ぜひ教えてください!)


【今回の学び】
・Editモードに突入せよ! その10
「隠す、表示する【後編:エディットモード】」
【次回の学び】
・Editモードに突入せよ! その11
「繋いで一つにする」

それでは、次回もお楽しみに!

Happy Blending!!

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