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BLENDER-99-46/Editモードに突入せよ! その9

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -46
Editモードに突入せよ! その9】

先週はお休みを戴いてしまいまして、いつも楽しみにしてまっていてくださる皆さまにはたいへん残念な思いをさせてしまいました。
重ね重ね申し訳ございません──。

さ、今回も基本中の基本の一つを楽しく学びましょう!

【今回の学び】
・Editモードに突入せよ! その9
「隠す、表示する【前編:オブジェクトモード】」
 ■ローカル表示
 ■隠す、表示する
 ■レイヤー
 ■アウトライナー

「Editモードに突入せよ!」なのに、今回はオブジェクトモードのお話がメインです。
まあ、気にせず始めましょうか!

最初に、少しだけ込み入ったシーンを作ってみます。
これまでのレッスンを一緒にやってくださった皆さんの手元には、僕とものと似通ったデータがありますよね?
と、期待しつつ。

まずは第39回で作った花瓶のようなもののデータを流用して、その周りに簡単な部屋を作ります。

 

基本的にはほぼ今までに学んできたことで出来ると思いますが、一つ新しい技が入りました。
窓のために開けた穴の側面に当たる壁が穴あきになってしまった時に、その左右を繋ぐために「Bridge Edge Loop」という機能を使いました。

しかも、何やら文字で打ってメニューを出していますね。
これ、機能を検索するための機能なんです。

「たしか、あんな名前の機能があったよな、でもメニューのどこにあったか覚えてないよ……」という時に、大活躍です。

そのためのキーは、スペースです。
(もしオプションでパイメニューをオンにしている場合は出ませんが)

これです。 いま、メニューが何も表示されていないのは、オブジェクトモードだから。 入力した内容が、その時に使用出来る機能名に相当すれば、メニューが表示されます。
これです。
いま、メニューが何も表示されていないのは、オブジェクトモードだから。
入力した内容が、その時に使用出来る機能名に相当すれば、メニューが表示されます。
文字を何も入力しない状態は、ビューポートで使える全メニューが出るようです。 これでは多すぎて選べませんが。
文字を何も入力しない状態は、ビューポートで使える全メニューが出るようです。
これでは多すぎて選べませんが。

え、英語が苦手だし、そんなの分からない、ですって?
大丈夫、問題ありません!
検索メニュー名は、順序の関係なく、その言葉が含まれてさえいれば表示されます。

例えば、
「何だっけ、ループがどうしたこうした……だよな」
だけ分かれば、loopと打ってください。

一文字打った瞬間から、候補が表示されます。
この、どんどんメニューが絞られていく感じが気持ちいいんです。
この機能、僕は始終利用してます。とても便利でしょう?

 

もう一つ説明の必要な操作があるとすれば、こちらですね。
何をしていたか、動画でわかりましたか?
46_05

壁の元となる床の分割を「インセット」機能で行いましたので、四方の壁は45度ずつの角度を付けて接続されています。
窓枠を作るために壁を三分割(ループカット、2)していますが、実はそのカット角が、直角と45度との中間になっているのです。

これはまあ当然といえば当然のことで、ループカットはエッジの中間点で分割されるからです。


(参考)
 

窓が入るための壁の穴が斜めになっていては困りますので、このループカットのエッジを真直ぐに矯正するする必要があったわけです。
Altキーを押しながらエッジをループ選択し、Sで拡大縮小モード、XキーでX軸に固定し、数字の0を打つことで完全に真直ぐなラインになります。

次に、簡単なテーブルを作りましょう。
キューブを作って、脚を作って……おやおや……。

 

天板を分割して、裏面から脚をエクストルードしようとしたのですが、部屋が邪魔になって天板が見えなくなってしまいました!
そう、そこで、本日のテーマである「隠す、表示する」の出番です!
(引っ張り過ぎだw)

【オブジェクトモードの場合】
(もしくはオブジェクトごとに隠す・表示する)

 


■ローカル表示

動画で用いたのが、今回の最初の「隠す」機能である「ローカル表示」です。
隠す、というよりは、〈選択しているものだけを表示する〉ということになります。
(オブジェクトモードではありませんが、オブジェクトごとの「隠す・表示する」機能です)

ショートカットは、「/(=スラッシュ)」キー。
「?」や「め」の文字があるキーですね。
これを押した瞬間に、自分以外は非表示になります。編集が終わったら、また「/」キーを押せば元通り。第46回にもなってようやくこんな基本的なものを紹介する流れになりましたが……ぜひ愛用してくださいませ。

続けましょう。

もう少しシーンを複雑にするため、これまでに作ったオブジェクトを合成します。
別データとして保存されているオブジェクトをシーンに合成する方法は何通りかありますが、今回は最も単純な「コピペ」で行います。

Windowsの場合はBlenderを複数起動できますが、Macの場合は全く同じバージョンのBlenderを同時に2つ起動することは出来ません。僕の場合は、常にいくつか古いバージョンのBlenderをMacに入れてあるので、その別バージョンを起動するれば別データをコピペ出来ます。
(現在の最新バージョンである2.79は、過去のバージョンへのファイルの下位互換性がありません。でもこの方法なら安心のようです。僕の環境では、2.79から2.78へのコピペも問題なく出来ました)

 

最近整理したばかりなんですが、まだこんなに入っていました……
最近整理したばかりなんですが、まだこんなに入っていました……

 

ロボットくんたちをペーストしたら、今度は椅子をコピペして、「Array」で並べて増やします。

 

手順、というよりは、動画の中で行われている操作のうち、メモしておいた方がいいかな、と思われるところを書いておきましょう。

・Blenderのファイルの開き方として、画面にそのままドラッグする方法もあります

・コピペしたオブジェクトは、原点を中心に配置されます

・椅子は原寸で作成したはずですが、花瓶が異常に大き過ぎたようです。本来はルール違反ですが、今回は椅子の方を拡大して調整しました。
→全体を見るとサイズのバランスが悪く、どうにもアンリアルになっていますね。全てを原寸想定で制作することの重要性が分かるかと思います。

・椅子を「Array」で並べようとしますが、うまくいきません。Arrayは〈一つのオブジェクト〉に対して機能するものなので、椅子のオブジェクトを〈一つ〉にくっつける必要があります。
(最初はテーブルが選択されていることに気付いていません……)

・オブジェクト用メニューの「Join」で椅子のオブジェクトを一つにしますが、背もたれの桟が消えてしまいました。これは、桟のオブジェクトがArrayの機能で並べられていたからです。
桟のデータをクリックすると、プロパティ・パネルにモディファイアの構成が表示されます。ここで「Apply(適用)」ボタンをクリックし、Arrayで並べた桟を実体化します。


ついでに面取り(Bevel)も適用しました。

最後に、椅子を構成する全てのオブジェクトを選択して「Join」(ショートカットはCtrl+J)します。

これで、「Array」出来ますね!


 

これで、ちょっと複雑っぽいシーンが出来ました。


表示アンハイド非表示ハイド

先ほどは選択したオブジェクトのみ表示を残すやり方でした。次は、選択したものだけを非表示にしたり、また表示したりする方法です。

動画からどうぞ。

 

選択オブジェクトを非表示:
選択オブジェクト以外を非表示:Shift+H
全てを表示:Alt+H

これで、オブジェクトの表示非表示は自由自在ですね。


■レイヤー

そしてもう一つ、重要な機能があります。
レイヤーです。
(これは、第31回で学んだ〈モディファイアを層状に積み重ねる〉とは別ものです。こちらはレイヤー(=層)というよりは、「整理整頓」機能ですね)

画面の下に注目してください。
何か四角い升目があって、オレンジ色のが一つ入っています。

初回から愛読してくださっている方は、どこかで見た記憶がありますね。ちょっと分かりにくいですが、これがBlenderのレイヤーです(次のバージョンで劇的に進化するらしいですが!)

各オブジェクトを複数のレイヤーに移動して整理する様子を動画でどうぞ。

 

濃いグレーになって、レイヤーの升目(ボタン)が押し込まれているのが、「現在表示されているレイヤー」です。
オレンジ色のが入っているレイヤーは、現在選択しているオブジェクトがあるレイヤーです。
(レイヤーの升目が見えない時は、3Dビューポート下のメニューバーの上にカーソルを置いて、中ボタンをぐりぐり回しましょう。スクロールして表示されます。←中ボタンのドラッグでも動かせます)

オブジェクトを別のレイヤーに移動させる時に押すのは、「M」のキーです。
ちょっと感覚的に覚えづらいかもしれませんが、MoveのMですね。

・オブジェクトを選択する
・Mキーを押す
・カーソル直下に現れる「レイヤー移動メニューMove to Layer」で、移動先の升目をクリックする

ちなみにこの「レイヤー移動メニュー」ですが、ツールパネルを表示させると出てきます。画面上に出てくるものと同じなので、特に使うこともないのでは? と思いますが……。

オプションも何もなく、画面に出るものと同じですね
オプションも何もなく、画面に出るものと同じですね

レイヤーの表示切り替えは、升目をクリック。複数選択は、もちろんShift+クリックです。

え、使いづらいし分かりにくい、って?
次のバージョンまでなんか待てない、って?

はい。
そうですね。おっしゃるとおりです。

では、奥の手(そんなすごいもんじゃない)をお教えしましょう!

Blenderには、初期状態では表に出ていない機能が数多くあります。
「Add-on(アドオン)」、文字通り付け加えるという名の機能群が、標準機能とは独立した形で存在しているのです。

動画をどうぞ。

 

・Fileメニューから「User Preferences(=初期設定)」を選択
・「Add-ons」タブを選択
・検索窓に「Layer」と入力(始めの三文字で充分!)
・現れたAdd-on一覧から「Layer Management」のボックスにチェックを入れる
・「User Preferences(=初期設定)」を閉じる
・3Dビューポートで、ツールパネル(Tキー)を出す。
・下の方に、新たに「Layer」タブが現れているので、クリック

※動画では忘れていましたが、「User Preferences(=初期設定)」を閉じる前に、「ユーザー設定を保存」しておきましょう。このLayer Management機能は頻繁に使う機能ですので、常にオンにしておくと便利です。

使い方は動画のとおり。
捕捉すると……。

・「Classic」は、見栄えだけの話。押すと、昔のバージョン風の表示になります(ちょっとしか変わりません)

・レイヤー番号を知りたい時は、「Indices」にチェックを入れます

・「Options」を入れると、レイヤー内での機能が右側に表示されます。初期状態では表示されています。
矢印:そのレイヤーに含まれるオブジェクトを選択
:レイヤーをロックし、選択出来なくします
●:選択しているオブジェクトを、そのレイヤーに移動
チェックのボール:テクスチャが設定されていればそのレイヤーだけテクスチャを表示
(これは、重いテクスチャ画像を多用したシーンのオペレーションで役に立ちます。まだ、不要ですね)

・「Hide Empty」は、オブジェクトを含まないレイヤーを表示しなくなる機能。これも便利です。

・左上にある鎖の付いたアイコンは、「レンダーレイヤー」の表示状態とリンクさせるかどうかをオンオフするものです。まだ当分使用しない機能に関わることなので、気にする必要はありません。

・「Options」の左に、薄く眼を閉じたアイコンがあることに気が付きましたか?
ここをクリックして眼を開けると、レイヤーが全表示状態になります。眼を閉じると、その時にアクティブになっている(緑色のチェックマークがある)レイヤーだけが表示されます。

こちらもやっぱり動画にまとめますね。

 

動画で「初期設定を保存」しなかたったのには理由があります。
実は、以前のBlenderはちょっと変わったところがあって、「初期設定を保存する」=「その時の状態を全部保存する」だったのです。つまり、現在の編集状態を全て初期設定ファイルに保存してしまう仕様だったのですよね。
それが不便なので、初期設定を保存する時には必ず空ファイルを開いて設定し、保存するというクセがついていました。でも今回のことで現在の仕様が分かったので、これからはいつでも初期設定を保存出来ますね!

これでBlenderの表示非表示機能は網羅したかな、と思いつつ、いやいやもう一つありましたよ!
(危ない危ない──)


■アウトライナー

いつも出ている画面の右上に注目しましょう。
よく使うプロパティ・パネルの上に、「アウトライナー」というパネルがひっそりとあります。

まずは動画で。

 

レイヤーの機能とかなり似た感じにも見えますが、これはあくまでも表示非表示とオブジェクトの状態を整理するためのものです。
実はもっと便利な機能が隠されていますが、それはまた別の機会に……。

白い矢印をクリックすると、画面上での選択ではなく、矢印のアイコンが薄くなります。この状態で、画面上の該当オブジェクトを触れなくなります。見えるけど触れない。これは、「Layer Management」における鍵アイコンと同じです。
ちょっと統一性がないような気もしますが、鍵アイコンをクリックしてロックすると矢印が薄くなりますので、それとは同じ表現になっていますね。

ここで選択オフにした「BezierCircle(=ベジェ円)」は、ロボットを円状に整列させるためのものです。「Array」で並べ、円を参照して丸く並べています。この機能は、もう少し先で学びましょう。

検索窓がありますので、とても複雑になってしまったシーンでも、特定のオブジェクトを探したい時に重宝します。


すっかり長くなってしまいましたね。

それだけ、表示非表示の機能は豊富で、3DCGの制作には欠かせないものだからだと思います。
今回はオブジェクト丸ごとの場合でしたが、次回の後編はエディットモードにおける表示非表示について学ぶことにしましょう。


【今回の学び】
・Editモードに突入せよ! その9
「隠す、表示する【前編:オブジェクトモード】」
【今回の学び】
・Editモードに突入せよ! その10
「隠す、表示する【後編:エディットモード】」

それでは、次回をお楽しみに!

Happy Blending!!

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