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BLENDER-99-31/キューブに任せろ! その7

早く形をいろいろと作ってみたくて、うずうずしていた方も多いのではないでしょうか?
と思う反面、既に自分であれこれやってみたという方の方が多いのではないかなぁと考えている今日この頃です。

さて、今回のテーマは久し振りのモデリングです。

でもまだ、本格的なところには入っていきません。あくまでも、CGソフトをぜんぜん触ったことのない方でもきっちり付いて来られる内容になりますので、そこはご安心下さいね!


【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -31 キューブに任せろ! その7】

【今回の学びはこちら】

・キューブに任せろ! その7

ちくちくと手作業で細かいモデリングをすれば、たいがいのものは作れるようになるのですが、そこまで辿り着くための様々なテクニックを覚えるのは大変なものです。
そこで今回は、基本的でシンプルな3種類のモディファイヤを用いて、楽をしながら形状を作ってみます。
ただし、「こういうものを作りたい」という感じではありません。
「こんな感じに変形できることを知っていれば、後でいろいろと応用できそう」というテクニックです。

今回取り上げるのは、以下の3種類です。個々の機能については、順次説明します。

・Multiresモディファイヤ
・SimpleDeformモディファイヤ
・EdgeSplitモディファイヤ

「モディファイヤ」というのが何のことか、覚えていますか?
忘れてしまった方は、こちらを復習しましょうか。
具体的な説明でいうと、こういうことになります。

31_01

 

「レイヤー状に積み重ねる」というイメージが分からない方、いらっしゃいますか?

一つ一つの機能が「層」として独立していて、カードのように重ね合わせることが出来るものです。トランプのカードを入替えたり次々と重ねたりすることによって、機能を増やしたり効果を変えたり出来ることです。

説明、難しいですね。

31_02,3
こんな図はいかがでしょうか。各種の独立した機能を積み重ねたり順番を入れ替えたりすると、オブジェクトに及ぼす作用が変化します。

 

では、やってみましょう。まずはBlenderを起動します。キューブがひとつだけあるシーンから始めますので、Blenderファイルは配布しませんが。

いつもの起動画面です(余計なウィンドウは整理してあります)。
いつもの起動画面です(余計なウィンドウは整理してありますが)。

 

例えばこんな形を作ってみます。

難しそうに見えますか?

大丈夫簡単です。最初の操作を動画にしました。

1.キューブを選択します(最初から選択されていますが)。

2.Sキーを押して拡大縮小モードに入り、Zキー、3キーの順でおします。縦方向に3倍サイズになりました。

3.Cntrl+A、Scaleを選択肢、拡大した履歴をリセットします。今回の操作では不要ですが、これをクセにしておくと、今後困ることが少なくなりますので。

次です。

MultiresモディファイヤとSimpleDeformモディファイヤを順にかけます。下のGIFアニメをよく見て、真似しましょう。

31_06
(クリックして再生します)

気を付けなければならない点は一つ、Multiresモディファイヤを掛けたら、「Catmull-Clark」が選択されているものを、「Simple」に変更することです。

その後、「Subdivide(サブディバイド=再分割)」ボタンを四回押して、6ポリゴンだけで構成されていたキューブの面を細かく分割します。見かけ上は何も変化がありません。Sbdivideって、聞き覚えがありますか? スザンヌを角張った状態から滑らかな状態にしましたね。この時の「Subdivision Surfaceモディファイヤ」と用途は同じです。スザンヌの時は滑らかな曲面にしたいので、「Simple」ではなく「Catmull-Clark」を使いました。

「Subdivide」ボタンを押すと、左側に並んだ数字が増えます。これは、キューブを構成するポリゴンを何回「半分ずつに分割したか」を示しています。1回押せば1つの面が4倍の数になるので、6面分で24ポリゴン。4回押すと、1つの面が16x16面なので256ポリゴンx上下左右前後の6面で、1,536のポリゴンに分割されました。

どうしてこんなことをするかというと、キューブを変形させた時に面が滑らかになるように、です。一枚一枚のポリゴンは平らな面ですので、ぐにゃりと曲げたり丸めたりということができません。

GIFアニメをよく見ると、分割した分の角というか筋のようなものが見えます。こうやって分割されているので、変形することが出来るわけです。

分割した後に「SimpleDeform(シンプル・デフォーム=単純変形)」を掛けると、いきなりクイっとひねりが掛かります。最初に「Twist(ツイスト=ひねる)」という機能が選択されているからです。

次の工程です。SimpleDeformモディファイアのDeform値である「Angle(角度)」を大きくします。直接数値を打つことも出来るので、180度にしてみました。ぐにゃりとひねりが入ります。

次です。

もう一つ、同じSimpleDeformモディファイアを乗せます。4つある変形の選択肢から、今度は「Stretch(引っ張り)」を使ってみました。どこをどう引っ張っているという意味かよく分かりませんが、Angleを大きくすると中央が凹み、上下が大きくなります。下の動画を見ての通りです。マイナスの値も入れられますので、ぜひ試してみてくださいね(マイナスのほうが面白い形が出来るかもしれませんよ)。

次の工程です。更にもう一つ、「SimpleDeform」モディファイアを乗せます。次は「Bend(曲げ)」です。上から見ると、バームクーヘンを切ったような形に変形されていますね。

次は、ちょっと上級編の匂いがします。

「Empty(=空)」という初登場のオブジェクトを用いて、Bendの掛かり方を制御します。まずは動画をどうぞ。

Emptyを用いて何をしていたのか分かりましたでしょうか?

まずは画面下の「Add」メニューから「Empty」の中の「Plain Axis(=単なる軸)」を選んで作成しています。XYZ軸それぞれの方向に1グリッド分ずつ伸びた、単なる軸です。これは、レンダリングされないオブジェクトで、マテリアルを付けたり変形させることも出来ません。

では何に使うのかというと、オブジェクトのセンターとなるポイントをこれの位置によって代用させたり、変形の支点になることが出来ます。

Plain Axisを作成した後でいったんZキーを押してワイヤーフレームのモードにしていますが、これはPlain  Axisが小さくて隠れてしまったからです。作成直後は選択されてオレンジ色になっていますので、ワイヤーフレームモードにするとどこにあるかがよく分かりますね。

Gキー、続いてYキーを押し、キューブから作ったオブジェクトの外に出しています。これで、シェーディング(色つき)モードでも見えるようになりました。

次にキューブを 再度選択し、Axis, Originと書かれた箇所の枠内をクリックしています。そうすると選択肢が現れ、変形の支点となるオブジェクトを選択出来るようになります。このリストから、Emptyを選択すると、ぴくっと変形しました。変形の支点が、Emptyに変更されたのです。

画面が見やすいようにマニピュレーターを非表示にしていましたので、移動のマニピュレーターを表示させます。

Emptyを動かします。ちょうど、Bendによって作られる円弧の中心にEmptyがいる形になっています。Y軸方向に動かすと円弧の径が変わり、X軸方向だと全体がぐるりと動きます。Z軸方向では、変化なしです。

この方法はかなり強力です。今回のチュートリアルだけでは実感が湧かないかと思いますが、これからいろいろな形を作って行く中で、とても役に立つようになると思います。

さて、出来上がったものを見ると、最初に示した見本と大きく違うところがありますね。そうです、分割したポリゴンの一枚一枚がくっきりと見えてしまっています。

なんだかきれいじゃありませんね!
なんだかきれいじゃありませんね!

これを、見本と同じになるようにします。

画面右のツールバーは出ていますか? 出ていなければ、Tキーを押して出しましょう。ちょっと下にスクロールすると、「Edit」項目内、「Shading」というところがあります。そこで、「Smooth」を押すと、表面が文字通りスムーズになりました。

ん?

でも、まだ違いますね。今までぴしっとエッジになっていた部分までなんだか変な丸みがついてしまいました。

最後にその丸みを直します。また、モディファイアを重ねます。今度は、「EdgeSplit」というものです。

モディファイアのリストから「EdgeSplit」を選ぶと、すぐにエッジが元通りに戻ります。面全体は滑らかなままです。このモディファイアは、面をスムーズにした時(スムージングを掛ける、とも言います)、本来はエッジであるべき箇所をエッジとして残してくれるものです。

今回は一発で上手くいきましたが、エッジが微妙な角度になっていて丸みが取れなかったり、逆に面の部分が滑らかになってくれなかった時にEdge Angleを調整します。

角度が変化すると滑らかな面の適用ぐあいが変化することが分かると思います。

さてさて、今回は何だか分からない変な形を作ってしまいましたが、今回とこれまでに学んだテクニックだけで作れる形状をいくつか作ってみましたので、画像だけ載せておきます(意地悪ではありませんよ)。あ、いずれも変な形ばかりでした。。。

これを見ながら作り方を想像して、自由に形を作ってみてくださいね!

31_15
こちらは今回学んだモディファイアのみで作れます。
こちらは、さらに「Array」モディファイアを使って並べました。
こちらは、さらに「Array」モディファイアを使って並べました。
これも今回のモディファイアだけで作れます。
これも今回のモディファイアだけで作れます。

 

はは……

「だから何だよ?」って言われるようなものばかり作ってしまいましたね。でも、面白いでしょ?

最後に、この何だか分からない形をコピーして増やしてみました。Emptyの位置が変わらないので、変形の中心が変わらず、ちょっと何かの群れのようなものが出来ました。

支点であるEmptyを共有して変形すると、不思議な規則性が現れます。
支点であるEmptyを共有して変形すると、不思議な連続性が現れます。

 

「尻尾だけが逃げ出したクジラの群れ」のようにも見えませんか?

「Array」モディファイアの重ね場所(層の位置)を変えると、形状が変化しながら並べることも出来ます。

連続して変化する幾何学形状を作っても面白いですね。
連続して変化する幾何学形状を作っても面白いですね。

 

さて、今回の講座はいかがだったでしょうか?

次回も、キューブを使っていろいろ作ってみますよ!

【今回の学び】

・キューブに任せろ! その7
「Multiresモディファイヤ」
「SimpleDeformモディファイヤ」
「EdgeSplitモディファイヤ」
「Emptyの基本的な使い方」

でした。
【次回の学びは……】

・キューブに任せろ! その8

それでは、ぜひまた次回もお越しくださいね!

Happy Blending!!

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