すべてのポリゴンが三角形に分割されています。これは、どのCGソフトにも持っていけるニュートラルなデータです。

BLENDER-99-03/ポリゴン、基本のき

みなさんこんばんは。

3DCG実務歴15年のアワナミーがお送りするBlender初心者向け(しかもまだ始めていないあなたへ!)講座の時間がやってまいりました。

連載も三回目になると、連載らしい感じになってきて落ち着きますよね。読んでくださるあなたも、勉強のペースがつかめて来たのではないかと……。
(いや、まだでしょ……)

さて、第1回は座標系第2回は単位系に関する3DCGの考え方を簡単に解説しました。
第3回目の今回は、3DCGの基本要素であるポリゴン、基本のきの話をいたしましょう。

【Blender-99 絶対に挫折しない3DCG入門 -03 ポリゴン、基本のき】

ポリゴン。

聞いたことはありますよね。ゲームなどで角張ったキャラクターの絵があったりすると、「ポリゴンぽい」って思ったりしますよね。
直訳すると、ポリゴンとは多角形のこと。
今回のヘッダ画像にあるお猿さん(その名をスザンヌと言います)の頭、角張ってますね。このそれぞれの角で囲まれた平面の一枚一枚が「ポリゴン」です。「面」とか、「フェイス」と呼ぶこともあります。

面以外にもそれぞれ名前があります。

cube
簡単な図にしてみました

緑の部分が面、「ポリゴン」ですね。
赤い丸をくっつけたところが「頂点」「Vertex(バーテックス)」です。
青い線が「エッジ」です。

二つの「頂点」を繋いだものが「エッジ」、3本以上のエッジで囲まれた領域が「ポリゴン」ということになります。

triangle

 

もっとも単純なポリゴンが三角形です。三角形が一つだけではちゃんとした3D(=立体)にはなりませんが、頂点を一つ追加してみます。
これで、ぱっと見は立体に見えます。さて、本当にちゃんとした立体でしょうか?

 

ぐるぐる回すと、これが「容積を持った」立体ではないことが分かります。
ぐるぐる回すと、これが「容積を持った」立体ではないことが分かります。(動かない場合はクリックしてください)

 

立体といえば立体ですが、この立体を構成する面には厚みがありません。三角形ポリゴン二つでは、まだちょっと足りないようですね。
では、今度は頂点を増やさず、すでにあるエッジに面を二枚張ってみます。

 

どこから見ても立体ですね。中の詰まったごろんとした感じが分かるでしょうか?
どこから見ても立体ですね。中の詰まったごろんとした感じが分かるでしょうか? ちょっとした宝石のようにも見えます。よね?(動かない場合はクリックしてください)

 

最低限、四つの三角形ポリゴンがあればどこから見ても立体に見える形状を作れることが分かりました。

さて、再度、スザンヌに戻りましょう。

 

白い線を入れてみました。こんなことも、Blenderなら簡単。解説はいずれ……。
線を入れてみました。こんなことも、Blenderなら簡単。解説はいずれ……。

 

ちょっと注意して見てみましょう。
四角いものと、三角のものがありませんか?
ポリゴンは多角形なので、四角、三角だけでなく、五角形や六角形、百角形でもポリゴンです。
その、最低単位が三角というわけです。

スザンヌを三角形単位に割ってみました。

 

すべてのポリゴンが三角形に分割されています。これは、どのCGソフトにも持っていけるニュートラルなデータです。
すべてのポリゴンが三角形に分割されています。これは、どのCGソフトにも持っていけるニュートラルなデータです。

 

今度は、スザンヌのおでこの部分をちょっと切り取ってみます。

 

四角のおでこ(紫色)と三角のおでこ(オレンジ色)
四角のおでこ(紫色)と三角のおでこ(オレンジ色)

 

切り取ったもの同士を並べると、こんな感じ。

 

特に違和感はありませんが……
特に違和感はありませんが……

 

この二つを、角度をつけて見てみます。

 

(もはやおでこではない……)
(もはやおでこではない……)

 

あれ?
なんだか変な感じがしませんか?

同じものを分割しただけのはずなのに、三角のほうには明暗があります
ちょっと戻ってスザンヌの頭同士を比べると、確かに、三角に分割したものには明暗があります。緑のスザンヌの向かって左側のおでこに注目。かなり明るさが違っていて「面の向いている方向」が異なるように見えますね。

ここが、一つの罠です。
平らなつもりで作っていたものが、三角に分割すると「実は平らではなかった」ということが判明したりします。

ここで、先ほどの四角ポリゴンをぐるぐる回したアニメーションを作ってみました。

ぐにゃりと曲がった鉄板のように見えます。これが、「歪んだ」ポリゴンというわけです。
ぐにゃりと曲がった鉄板のように見えます。これが、「歪んだ」ポリゴンというわけです。これがあってはならないということでもないのですが、要注意ではあります。(動かないときはクリックしてください)

 

大きな問題にはならない場合も多いですが、この「実は平らではない」の程度が大きいと、レンダリング(CGを画像化する計算。のちのち、詳しく解説します)の過程で予想もしなかった変な明暗がついてしまうことになるのです。ひどいときには形まで違って見えます。

だから、最初に一つだけ覚えておきましょう。

ポリゴンの最低単位は三角形。
 ちゃんと出来ているように見えても、角の多い多角形は立体的に見ると形状が破綻していることがある。

「なんかおかしいかな?」と思ったら、多角形ポリゴンを分割し三角形にしてみると良いのです。あ、これはまだずっと、先の話ですが──。

 

spana

お次は、ごく簡単なスパナのような形を書いてみました。最初にアウトラインの線を引いて、Blenderの「面を張る」機能で自動的に中を埋めたものです。グラフィックソフトで、線の中を塗る感じに近いです。

でも、実は普通の3DCGソフトではこれが上手くいかないことがあるのですよ。

 

spana3
自動的に面を張ると、こんな感じになってしまうことが多々あります。

 

それはどういうことかと言いますと、「凹んでいる部分」をソフト側が上手く解釈出来ないのですね。引かれた線に対して、どうやって面を張ったら良いかを計算するときに、凹んでいる場所があるとそこにも勝手に面を張ってしまうのです。「こことここを繋げば面が出来るぞ!」ってソフトが考えてしまうのですね。

そうすると、張られた面の向き(法線といいます。後々詳しく解説します)がおかしくなってしまったり、一部の面が二重になってしまうということが起こります。結果として、上の図のように色がおかしくなってしまったりします。

「こんな形になるはずじゃなかったのにー!」と泣きながら挫折する初心者さんの姿が浮かぶようです。

これを避けるために、凹んだ場所が出来ないように形状を作ることもCGの基本の一つだったりします。

でも、Blenderではまずそれを気にする必要はありません。概ねちゃんと、作ったひとの意図した通りに面を張ってくれるのです。いいですね〜、Blender!
(まあ、最近のソフトは結構ちゃんとやってくれることも多いですけれど)

これを三角形に分割すると、こんな感じになります。

spana_tri

とても自然な感じに分割されています。Blenderの「三角化」の機能を用いて自動的に分割したものです。ここも、実は優れものなんですよ。三角に自動分割しようとすると前述の変な図形のようになってしまうCGソフトもありますから。


さて、いかがでしたでしょうか。Blender-99の第3回めは……。

勉強になるようなならないような……。
でも、少しでも
「Blenderってすごいんじゃね?」
「CGって面白そうじゃね?」
と思っていただければ大成功です。

次回は、プリミティブについて学びますよ。

では、お楽しみにー!

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